JPH05104114A - 熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置 - Google Patents

熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置

Info

Publication number
JPH05104114A
JPH05104114A JP26160991A JP26160991A JPH05104114A JP H05104114 A JPH05104114 A JP H05104114A JP 26160991 A JP26160991 A JP 26160991A JP 26160991 A JP26160991 A JP 26160991A JP H05104114 A JPH05104114 A JP H05104114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
cooling
water
range
rotation angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26160991A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiya Komashiro
倫哉 駒城
Kunio Isobe
邦夫 磯辺
Yukio Yarita
征雄 鑓田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP26160991A priority Critical patent/JPH05104114A/ja
Publication of JPH05104114A publication Critical patent/JPH05104114A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少量の冷却水により効率のよいロール冷却を
行い、ヒートクラックを抑制しロールの肌荒れを削減す
る。 【構成】 鋼材1を圧延するワークロール2の、ロール
バイト出口からの回転角度で30°ないし90°の範囲
のロール表面へ冷却水を直接噴射する2基のスプレーノ
ズル4a、4bと、ロールバイト出口からの回転角度で90
°ないし270°の範囲を2分してそれぞれのロール表
面へ冷却水を直接噴射する2基のワイド型スプレーノズ
ル4c、4dとより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼材の熱間圧延用ワー
クロールを冷却水により冷却する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材の熱間圧延用ワークロールの冷却法
としては、ミスト冷却法、スプレー冷却法、ウォーター
ジャケット冷却法などがあるが、もっとも一般的に行わ
れているのは、ロールの特定箇所に水を噴射するスプレ
ー冷却法である。この冷却方式を図2の模式図により説
明する。この図は加熱された鋼材を4段圧延機により熱
間圧延する状況をロール軸方向から見た上半分の断面図
で、1は圧延材である加熱された鋼材、2はワークロー
ル、3はバックアップロール、4a、4b、4cはスプレーノ
ズル、5は水切りである。以下の説明において、冷却位
置を表わすのに図のようにワークロールの真下に位置す
る噛み出し点(ロールバイト出口)からの回転角θを用
いる。この図の例ではスプレーノズルはワークロールの
出側に2ヶ所、入側に1ヶ所配置されている。
【0003】これに対し、ロールの周方向に多数の小径
の冷却ノズルを配置し、効率よくロールを冷却する冷却
方法が特公昭60-18490号公報に開示されている。この公
報によれば、冷却水の噴出圧を10〜25kg/cm2G、ロール
表面における冷却水の水量密度を 4〜10m3/min ・m2
することを特徴としている。この冷却方法におけるロー
ル冷却用ヘッダーの配置の概要を図3に示す。図のよう
に、ロール2に、等間隔に多数の冷却水噴出チップ(ノ
ズル)4を取り付けたヘッダー6を配置し、冷却水の噴
出圧と水量密度の組み合わせを広範囲に変化させて前記
の最適範囲を特定したもので、ノズルより噴出した冷却
水は直接ロールに衝突し、冷却水同士の相互衝突はな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方法
によれば、必要最小限度の水量で効率的な冷却が行わ
れ、省エネルギー、節水の見地から有益ではあるが、ノ
ズル本数が極めて多いことから、このメンテナンスのた
めのランニングコストの増大を招くという新たな問題が
あり、また、本発明者らの実験によれば前記冷却水量は
なお過大であり、冷却位置を有効に選定することにより
さらに節水が可能である。
【0005】一般に熱間圧延におけるワークロールは、
圧延材とロールの接触部分(以下ロールバイトと称す
る)において加熱を受け、表面層が局部的に熱膨張する
が、周囲に拘束されているので変形できず、周方向に圧
縮される塑性変形を受ける。この塑性変形を受けた表面
層はロールバイトを出た後は熱収縮し、結果的に引張り
の熱応力を受けることになる。
【0006】図3の冷却装置のように、ロールの表面を
細かい面積で局部的にスプレー冷却する場合、冷却され
たロール表面層は過冷却され、表面層はいっそう熱収縮
して必要以上の引張り応力を受けることになる。スプレ
ー冷却能力が大きいと、引張り応力もこれに応じて大き
くなる。これが過大になると、ヒートクラックが発生
し、ロールの肌荒れへと発展する。また、小径のノズル
を複数基設置すると、スプレー直射部とそれ以外の部分
で温度が振動し、熱応力もこれにつれて振動するから、
この繰り返しによりヒートクラックはますます大きくな
る。
【0007】本発明は、このような問題点を解消し、一
層少量の冷却水により、効率のよいロール冷却を行う方
法ならびに装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の冷却方法は、鋼
材の熱間圧延中のワークロールをスプレーノズルにより
冷却水を噴射して冷却する冷却方法であって、冷却開始
位置をロールバイト出口からの回転角度で30°以内と
し、この冷却開始位置からロールバイト出口からの回転
角度で90°までの範囲のロール表面を1.8〜4.0 m3/m
in ・m2の水量密度で、さらにロールバイト出口からの
回転角度で90°ないし270°の範囲のロール表面を
2.0 m3/min ・m2以下の水量密度で、冷却開始位置から
冷却終了位置までほぼ連続して冷却することを特徴とす
る。
【0009】また、本発明の冷却装置は、鋼材の熱間圧
延中のワークロールのロールバイト出口からの回転角度
で30°ないし90°の範囲のロール表面へ冷却水を直
接噴射するロール円周方向に1基ないし2基のスプレー
ノズルと、ロールバイト出口からの回転角度で90°な
いし270°の範囲を2分してそれぞれのロール表面へ
冷却水を直接噴射するロール円周方向に2基以上のワイ
ド型スプレーノズルとより構成される。
【0010】
【作 用】本発明によれば、冷却開始位置をロールバイ
ト出側から見て回転角θで30°以内としたため、ロー
ルバイト内で加熱されたワークロール表面からの熱の除
去(除熱)を効率良く行うことができる。冷却開始位置
は30°以下で早い程有効ではあるが、圧延材に直接冷
却水がかからないよう設けられている水切りがあるた
め、30°近傍からしか冷却が行えないのが実情であ
る。この冷却開始位置を30°以上とすると、ロールバ
イトにおいて伝達された熱のロール内部への浸透が大き
くなり、除熱が効率良く行われなくなる。
【0011】また、本発明においては、θ=30°〜9
0°の範囲において冷却水の水量密度を 1.8〜4.0 m3
min ・m2としたため、ロール冷却に必要かつ充分な冷却
が行われる。本発明者らの実験によれば、水量密度を4.
0 m3/min ・m2以上としてもロール冷却能力にはほとん
ど違いがみられず、むしろ水量密度を上げるために水圧
を上げた場合にはロールに噴射された水がロール表面で
はね返り、かえって冷却能力を低下させる結果となる。
【0012】一方、この範囲での水量密度を 1.8 m3
min ・m2以下とすると、冷却能力が不足し、圧延を続け
るに従いロール温度が上昇してロール表面の磨耗や塑性
流動が顕在化する。この範囲の冷却を行うため、広がり
の大きいワイド型ノズルを使用し、1基のスプレーノズ
ルで冷却することも可能ではあるが、2基のスプレーノ
ズルを使用し、水量密度を変えて早期に多量の冷却を行
うようにした方が有効である。
【0013】つぎに、本発明においてはθ=90°〜2
70°の範囲においては冷却水の水量密度を2.0 m3/mi
n ・m2以下としてロール内部からの復熱を効率良く冷却
するようにしたが、この範囲において水量密度を2.0 m3
/min ・m2以上とするとロール表面温度はさらに低くす
ることができるけれども、ロール内部との温度差が増大
し、かえって熱応力は大きくなる。一方、この範囲でロ
ール冷却を全く行わないと、全体の冷却能力が不足し、
ロール温度の上昇が避けられない。よってこの範囲にお
いては、冷却水量密度は必要最小限度とすることが望ま
しい。
【0014】この範囲においては、図からも明らかなよ
うに中間にバックアップロールとの接触点が存在するの
で、スプレーノズルは2基以上とし、前記接触点の前後
で2分して冷却することになる。この範囲ではスプレー
する範囲が広いため、2基のスプレーノズルを使用する
場合には拡散角度の広いワイド型ノズルとする必要があ
る。
【0015】以上説明したように本発明においては冷却
開始位置から終了位置まで前記バックアップロールとの
接触点以外では冷却水のスプレーは連続しており、かつ
すべてノズルからロール表面までの直射スプレーである
が、ノズルはスプレー角度を持つ拡散型であり、冷却範
囲内ではロールは連続的にスプレーされるため、さきの
従来例における如き断続スプレーと異なり温度振動がな
く、熱負荷を少なくすることができる。
【0016】また、2ヶ所の冷却範囲毎に冷却ノズルを
それぞれ1基ないし2基設けているので、各ノズル毎の
冷却水条件を変えることにより種々の冷却パターンを設
定することができる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を図1に示す。図2、図3
と同様に、この図は加熱された鋼材を4段圧延機により
熱間圧延する状況をロール軸方向から見た上半分の断面
図で、1は圧延材、2はワークロール、3はバックアッ
プロール、4a、4b、4c、4dはスプレーノズル、5a、5bは
水切りである。
【0018】圧延機はタンデム式仕上げ圧延機第1スタ
ンドで、実施例における圧延ならびに冷却条件を、比較
例として従来技術によった例とともに表1に示す。図の
ようにこの実施例では2ヶ所の冷却範囲毎に冷却ノズル
をそれぞれロール円周方向に2基ずつ設け、合計4基の
ノズルによって冷却するようにした。ロールは直径 800
mmの高クロム鋳鉄製、被圧延材は一般鋼であり、この第
1スタンドでは30mm厚みのシートバーを16〜20mm程度に
まで減厚している。冷却水量の合計はいずれも3.8m3/mi
n である。
【0019】
【表1】
【0020】図4は本実施例におけるロール1回転中の
ロール表面近傍の温度変化を示したグラフで、線の種類
はそれぞれロール表面からの測定点の深さを表わし、最
も表面に近い0.05mmを示す実線がほぼ表面温度を表わし
ている。図5は比較例として図2に示した従来の冷却方
式によった場合のロールの表面近傍の温度変化を示すグ
ラフで、図4、図5を比較するとロールの最高温度はい
ずれも約 700℃と変わりないから、本発明における冷却
能力が従来方式に劣るということはない。一方スプレー
冷却域におけるロール表面温度は従来方式では大きく上
下を繰り返しているが、本発明においてはスプレーが連
続しているため温度変化が非常に少ないことがわかる。
【0021】圧延終了後のロール表面を観察すると、従
来方式ではロール表面に発生するヒートクラックは数も
多く深さも大であったが、本発明によってヒートクラッ
クは小さくなり数も減少した。またその表面状態も、肌
荒れが少なく、美麗なものであった。その結果、ロール
抜き取り後にヒートクラック部を研磨して除去するロー
ル研削量は、圧延コイル数50本で従来直径当り 0.3mm以
上であったのに対し、0.25mm程度であり、ロール原単位
が向上した。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、ヒートクラックの発生
が抑制され、ロールの肌荒れが軽減される結果、ロール
表面の手入れ研削量が減少してロール寿命が延長され、
圧延された板の表面品質も向上するという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却方式を示す概念図である。
【図2】従来の技術による冷却方式の概念図である。
【図3】従来の他の技術による冷却方式の概念図であ
る。
【図4】本発明の冷却方式によるロール表面温度を示す
グラフである。
【図5】従来の技術の冷却方式によるロール表面温度を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧延材 2 ワークロール 3 バックアップロール 4、4a、4b、4c、4d スプレーノズル 5a、5b 水切り 6 ヘッダー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材の熱間圧延中のワークロールをスプ
    レーノズルにより冷却水を噴射して冷却する冷却方法で
    あって、冷却開始位置をロールバイト出口からの回転角
    度で30°以内とし、この冷却開始位置からロールバイ
    ト出口からの回転角度で90°までの範囲のロール表面
    を 1.8〜4.0 m3/min ・m2の水量密度で、さらにロール
    バイト出口からの回転角度で90°ないし270°の範
    囲のロール表面を2.0 m3/min ・m2以下の水量密度で、
    冷却開始位置から冷却終了位置までほぼ連続して冷却す
    ることを特徴とする熱間圧延におけるワークロールの冷
    却方法。
  2. 【請求項2】 鋼材の熱間圧延中のワークロールのロー
    ルバイト出口からの回転角度で30°ないし90°の範
    囲のロール表面へ冷却水を直接噴射するロール円周方向
    に1基ないし2基のスプレーノズルと、ロールバイト出
    口からの回転角度で90°ないし270°の範囲を2分
    してそれぞれのロール表面へ冷却水を直接噴射するロー
    ル円周方向に2基以上のワイド型スプレーノズルとより
    構成される熱間圧延におけるワークロールの冷却装置。
JP26160991A 1991-10-09 1991-10-09 熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置 Pending JPH05104114A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26160991A JPH05104114A (ja) 1991-10-09 1991-10-09 熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26160991A JPH05104114A (ja) 1991-10-09 1991-10-09 熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05104114A true JPH05104114A (ja) 1993-04-27

Family

ID=17364284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26160991A Pending JPH05104114A (ja) 1991-10-09 1991-10-09 熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05104114A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8281632B2 (en) 2007-02-09 2012-10-09 Centre De Recherches Metallurgiques Asbl Device and method for cooling rollers used for rolling in a highly turbulent environment

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8281632B2 (en) 2007-02-09 2012-10-09 Centre De Recherches Metallurgiques Asbl Device and method for cooling rollers used for rolling in a highly turbulent environment

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5460023A (en) Roll surface restoration system and method
JP3802830B2 (ja) 鋼板のデスケーリング方法および設備
JPH04115863A (ja) 熱間鋼材のメカニカルデスケーリング装置
JPH05104114A (ja) 熱間圧延におけるワークロールの冷却方法ならびにその装置
JP4586314B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法
JP3994582B2 (ja) 鋼板のデスケーリング方法
KR20030054973A (ko) 선재코일 제조방법 및 산화막 제거장치
JP3287254B2 (ja) 高温鋼板の冷却方法および装置
JP2003275852A (ja) 鋼の連続鋳造方法および装置
JPS6238046B2 (ja)
JP2011051000A (ja) 高強度熱延鋼帯の製造方法
JP2003181522A (ja) 表面性状の優れた鋼板の製造方法及びその装置
JPS5950903A (ja) 鋼板の熱間連続圧延装置
KR200167196Y1 (ko) 열간압연강재의 표면스케일 제거장치
RU2287384C1 (ru) Способ охлаждения валков сортопрокатной клети
JPS6261364B2 (ja)
JPH0191908A (ja) 熱鋼片のスケール除去装置
JPS59229268A (ja) 連続鋳造鋳片のデスケ−リング方法
JPH0890051A (ja) 熱間圧延鋼材のデスケーリング方法
JP2000271615A (ja) ワークロール洗浄方法および装置
JPH11320060A (ja) ビレットの鋳片軽圧下連続鋳造方法及びその設備
CN221017638U (zh) 一种适用于圆柱形钢坯的双向可调除鳞喷嘴集管
JP2624599B2 (ja) 表面性状に優れた帯状金属体の処理方法
RU2254189C1 (ru) Устройство для охлаждения труб в многоклетьевом прокатном стане
JPH0569029A (ja) 高温金属の冷却方法および冷却装置