JPH05103113A - 留守番電話装置およびその用件メツセージ録音方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファクシミリからの信号の録音を防止して重
要な用件メッセージを録音することができるようにす
る。 【構成】 制御部５は、着信検出部３が局からの着信信
号を検出すると、ダイヤル部１が回線を閉結するように
制御し、次いで、メッセージ記憶部１０に予め録音され
た応答メッセージを応答メッセージ録音再生部７が再生
して相手側に送出するように制御し、次いで、用件メッ
セージ録音再生部８が相手側からの用件メッセージをメ
ッセージ記憶部１０に録音するように制御する。そし
て、ＣＮＧ検出部６の検出パルスをＣＮＧ信号として判
別した場合には、ダイヤル部１が回線を解放するように
制御して待ち受け状態に戻り、次いで、メッセージ記憶
部１０に録音されたデータを用件メッセージ録音再生部
８がクリアするように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動着信して相手側か
らの用件メッセージを録音する留守番電話装置、および
その用件メッセージ録音方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の留守番電話装置は、局か
らの１６Ｈｚの着信信号により回線を自動的に閉結し、
予め録音された応答メッセージを相手側に送信した後、
回線が解放されるまで、または予め設定された時間の間
相手側からの用件メッセージを録音するように構成され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動発
呼のファクシミリは、回線確立後、被呼側からのデジタ
ル識別信号（ＤＩＳ）等を受信するまでコーリングトー
ン（ＣＮＧ）を約３５秒間継続して送出する。したがっ
て、上記従来の留守番電話装置では、回線が解放される
まで、または予め設定された時間の間、相手側からの用
件メッセージを録音するので、自動発呼のファクシミリ
から受信した場合、ファクシミリからのコーリングトー
ン（ＣＮＧ）を録音することになり、例えば半導体メモ
リのように記録容量が小さい媒体に用件メッセージを録
音する場合には、媒体が一杯になって次の重要な用件メ
ッセージを録音することができないことがある。

【０００４】本発明は上記従来の問題点に鑑み、ファク
シミリからの信号の録音を防止して重要な用件メッセー
ジを録音することができる留守番電話装置とその用件メ
ッセージ録音方法を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の手段は上記目的を
達成するために、相手側からの用件メッセージを録音す
るための録音手段と、相手側からのＣＮＧ信号を検出す
る検出手段と、自動着信後に前記録音手段が録音を開始
し、前記検出手段がＣＮＧ信号を検出した場合に前記録
音手段が録音を停止するように制御する制御手段とを備
えたことを特徴とする。

【０００６】第２の手段は、第１の手段の制御手段が自
動着信後に前記録音手段が録音を開始し、前記検出手段
がＣＮＧ信号を検出した場合に前記録音手段が録音を停
止し、前記録音手段に録音されたＣＮＧ信号を消去する
ように制御することを特徴とする。

【０００７】第３の手段は、自動着信後に相手側の用件
メッセージの録音を開始し、ＣＮＧ信号を検出した場合
に用件メッセージの録音を停止することを特徴とする。

【０００８】

【作用】第１の手段では上記構成により、自動発呼のフ
ァクシミリから受信した場合、ＣＮＧ信号が検出され、
用件メッセージの録音が停止されるので、ファクシミリ
からの信号の録音を防止して重要な用件メッセージを録
音することができる。

【０００９】第２の手段では、ＣＮＧ信号が検出された
場合、用件メッセージの録音が停止され、更に、録音さ
れたＣＮＧ信号が消去されるので、録音手段を更に有効
に利用することができる。

【００１０】第３の手段では、自動発呼のファクシミリ
から受信した場合、ＣＮＧ信号が検出され、用件メッセ
ージの録音が停止されるので、ファクシミリからの信号
の録音を防止して重要な用件メッセージを録音すること
ができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図１は本発明に係る留守番電話装置の一実施例を
示すブロック図、図２はＣＮＧ信号を示す説明図、図３
は図１の留守番電話装置の動作を説明するためのフロー
チャート、図４は図３に示すＣＮＧ信号の検知動作を詳
細に説明するためのフローチャートである。

【００１２】ダイヤル部１は制御部５の制御により局線
を自動的に捕捉、解放したり、局線に対してダイヤルパ
ルスやＤＴＭＦ信号のダイヤル信号を送出する。通話部
２は図示省略のハンドセットにより相手側との間で通話
を行うことができるように２線−４線回路、増幅器等を
備えている。着信検出部３はダイヤル部１より局側にお
いて局線からの１６Ｈｚの着信信号を、例えばその鳴動
パターン（鳴動１秒、休止２秒）により検出し、その検
出パルスを制御部５に出力する。テンキー４は発信時に
相手側の電話番号を入力等するために用いられ、制御部
５はダイヤル部１がこのテンキー４を介して入力した電
話番号に応じたダイヤル信号を送出するように制御す
る。

【００１３】制御部５は、この留守番電話装置全体を制
御するＣＰＵ（中央処理装置）と、このＣＰＵのプログ
ラムが予め格納されたＲＯＭ（リードオンリメモリ）
と、ＣＰＵの作業エリア等を有するＲＡＭ（ランダムア
クセスメモリ）を有する。なお、ＲＯＭには着信信号や
ＣＮＧ信号の鳴動パターンが予め格納され、ＲＡＭには
留守番モードの設定状態や、ワンタッチダイヤルや短縮
ダイヤル等の各種データが格納される。

【００１４】ＣＮＧ（コーリングトーン）検出部６は、
送信側ファクシミリから局線、ダイヤル部１を介して受
信したＣＮＧ信号の包絡線を例えばフィルタにより検出
するように構成され、このＣＮＧ信号を検出すると、そ
の時間の間ハイレベルになる検出パルスを制御部５に出
力する。なお、このＣＮＧ信号はＣＣＩＴＴ勧告、Ｔ３
０により規定され、図２に示すように１１００Ｈｚの音
声帯域の交流信号であって、鳴動が０．５秒、休止３秒
のパターンであり、自動発呼のファクシミリには必須で
ある。また、このＣＮＧ信号の許容範囲はパターンが±
１５％、周波数が１１００±３８Ｈｚである。

【００１５】応答メッセージ録音再生部７は留守番モー
ドにおいて自動着信した場合にメッセージ記憶部１０に
予め録音された応答メッセージを再生して相手側に送出
するように構成され、用件メッセージ録音再生部８は応
答メッセージに対して相手側から受信した用件メッセー
ジをメッセージ記憶部１０に記憶し、また、再生操作に
より再生するように構成されている。なお、メッセージ
記憶部１０は、例えば半導体メモリや磁気テープが用い
られるが、半導体メモリの録音時間は磁気テープより短
い。タイマ９は着信信号やＣＮＧ信号の鳴動パターンの
ような各種設定時間の監視等を行うために用いられる。

【００１６】また、図示省略されているが、この留守番
電話機には、着信時に呼び出し音（ベル）を鳴動させる
ためのスピーカや、留守番モードを設定、解除するため
のキーや、応答メッセージを予めメッセージ記憶部１０
に録音したり、メッセージ記憶部１０に録音された用件
メッセージを再生するためのキー等を有する。

【００１７】次に、図３および図４を参照して上記実施
例の動作、特に制御部５のＣＰＵの動作を説明する。待
ち受け状態において着信検出部３が局からの１６Ｈｚの
着信信号を検出すると（ステップ２０１）、呼び出しベ
ルを鳴動させ、また、留守番モードが設定されているか
否かを判別する（ステップ２０２）。留守番モードが設
定されている場合にはステップ２０３以下に進み、ま
ず、用件メッセージを録音するための空きエリアがメッ
セージ記憶部１０に有るか否かを判別する。そして、こ
の空きエリアが有る場合にはステップ２０４以下に進
む。

【００１８】ステップ２０４では、ダイヤル部１が回線
を閉結するように制御し、次いで、メッセージ記憶部１
０に予め録音された応答メッセージを応答メッセージ録
音再生部７が再生して相手側に送出するように制御し
（ステップ２０５）、次いで、用件メッセージ録音再生
部８が相手側からの用件メッセージをメッセージ記憶部
１０に録音開始するように制御する（ステップ２０
６）。

【００１９】続くステップ２０７では、図４に詳しく示
すようにＣＮＧ検出部６が相手側からのＣＮＧ信号を検
出する。ここで、ＣＮＧ信号は、図２に示すように音声
帯域の信号であるので、音声信号と誤認識する虞れがあ
る。そこで、制御部５は、図４に示すように、ＣＮＧ検
出部６がＣＮＧ信号を検出した場合（ステップ３０
１）、先ず、その検出パルスの時間がＣＮＧ信号の鳴動
時間である０．５秒±１５％であるか否かを判定し（ス
テップ３０２）、ＹＥＳの場合にＣＮＧ信号の休止時間
である３秒の間待機する（ステップ３０３）。次いで、
ＣＮＧ検出部６が次のＣＮＧ信号を検出した場合には
（ステップ３０４）、再度その検出パルスの時間が０．
５秒±１５％であるか否かを判定し（ステップ３０
５）、ＹＥＳの場合にＣＮＧ信号として判別する（ステ
ップ３０６）。

【００２０】なお、検出パルスの時間が０．５秒±１５
％でない場合（ステップ３０２）、ＣＮＧ検出部６が次
のＣＮＧ信号を検出しない場合（ステップ３０４）、次
の検出パルスの時間が０．５秒±１５％でない場合には
（ステップ３０５）、音声信号である可能性が高いので
ＣＮＧ信号として判別しない（ステップ３０７）。

【００２１】図３に戻り、ＣＮＧ信号として判別した場
合には、ステップ２０７からステップ２０８に進み、ダ
イヤル部１が回線を解放するように制御して待ち受け状
態に戻り、次いで、メッセージ記憶部１０に録音された
データを用件メッセージ録音再生部８がクリアするよう
に制御する（ステップ２０９）。

【００２２】ステップ２０７でＣＮＧ信号として判別し
ない場合には、ステップ２０７からステップ２１０に分
岐し、予め設定された用件メッセージの録音時間が経過
したか否かを判定し、経過していない場合には空きエリ
アがメッセージ記憶部１０に有るか否かを判別し（ステ
ップ２１１）、この空きエリアが有る場合には局線の極
性が反転したか否かを判定し（ステップ２１２）、反転
していない場合には用件メッセージの録音を継続する。
そして、予め設定された用件メッセージの録音時間が経
過した場合（ステップ２１０）、空きエリアがメッセー
ジ記憶部１０にない場合（ステップ２１１）、局線の極
性が反転した場合には（ステップ２１２）、用件メッセ
ージ録音再生部８が録音を停止するように制御し、ま
た、ダイヤル部１が回線を解放するように制御して待ち
受け状態に戻る（ステップ２１３）。

【００２３】なお、ステップ２０２において留守番モー
ドが設定されていない場合、ステップ２０３において用
件メッセージを録音するための空きエリアがメッセージ
記憶部１０にない場合には、通常の着信と同様に、呼び
出しベルを継続して鳴動し（ステップ２１４）、他方、
ハンドセットがオフフックされた場合にはダイヤル部１
が回線を閉結するように制御し、ベルの鳴動を停止して
通話状態になり（ステップ２１５，２１６）、ハンドセ
ットがオフフックされない場合には、着信検出部３が局
からの着信信号を検出しなくなるとベルの鳴動を停止す
る（ステップ２１５，２１７，２１８）。

【００２４】したがって、上記実施例によれば、自動発
呼のファクシミリから受信してコーリングトーン（ＣＮ
Ｇ）を検出した場合、このＣＮＧ信号をメッセージ記憶
部１０に記憶しないので、ファクシミリからの信号の録
音を防止して重要な用件メッセージをメッセージ記憶部
１０に録音することができる。また、ＣＮＧを検出した
場合に、メッセージ記憶部１０に録音されたＣＮＧを消
去するので、メッセージ記憶部１０の記憶エリアを更に
有効に利用することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明は、相手側からの用件メッセージを録音するための録
音手段と、相手側からのＣＮＧ信号を検出する検出手段
と、自動着信後に前記録音手段が録音を開始し、前記検
出手段がＣＮＧ信号を検出した場合に前記録音手段が録
音を停止するように制御する制御手段とを備えたので、
ファクシミリからの信号の録音を防止して重要な用件メ
ッセージを録音することができる。

【００２６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の制
御手段が自動着信後に前記録音手段が録音を開始し、前
記検出手段がＣＮＧ信号を検出した場合に前記録音手段
が録音を停止し、前記録音手段に録音されたＣＮＧ信号
を消去するように制御するので、録音手段をさらに有効
に利用することができる。

【００２７】請求項３記載の発明は、自動着信後に相手
側の用件メッセージの録音を開始し、ＣＮＧ信号を検出
した場合に、用件メッセージの録音を停止するので、フ
ァクシミリからの信号の録音を防止して重要な用件メッ
セージを録音することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る留守番電話装置の一実施例を示す
ブロック図である。

【図２】ＣＮＧ信号を示す説明図である。

【図３】図１の留守番電話装置の動作を説明するための
フローチャートである。

【図４】図３に示すＣＮＧ信号の検知動作を詳細に説明
するためのフローチャートである。

【符号の説明】

３ 着信検出部 ５ 制御部 ６ ＣＮＧ検出部 ８ 用件メッセージ録音再生部 １０ メッセージ記憶部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 相手側からの用件メッセージを録音する
   ための録音手段と、 相手側からのＣＮＧ信号を検出する検出手段と、 自動着信後に前記録音手段が録音を開始し、前記検出手
   段がＣＮＧ信号を検出した場合に前記録音手段が録音を
   停止するように制御する制御手段と、 を備えた留守番電話装置。
2. 【請求項２】 前記制御手段は、自動着信後に前記録音
   手段が録音を開始し、前記検出手段がＣＮＧ信号を検出
   した場合に前記録音手段が録音を停止し、前記録音手段
   に録音されたＣＮＧ信号を消去するように設定されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の留守番電話装置。
3. 【請求項３】 自動着信後に相手側からの用件メッセー
   ジの録音を開始し、ＣＮＧ信号を検出した場合に用件メ
   ッセージの録音を停止することを特徴とする用件メッセ
   ージ録音方法。