JPH049535B2

JPH049535B2 -

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Publication number: JPH049535B2
Application number: JP62329981A
Authority: JP
Priority date: 1987-12-28
Filing date: 1987-12-28
Publication date: 1992-02-20
Also published as: EP0322896A2; JPH01171539A; EP0322896A3; DE3879146D1; ATE86466T1; US5011408A; EP0322896B1; DE3879146T2

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この発明は、歯科治療に用いるコントラバーを
工具ヘツドに着脱して用いる歯科用ハンドピース
に関する。

〈従来の技術〉従来から、歯の治療には歯牙を研削または研摩
するコントラバーを取り付けた歯科用ハンドピー
スが広く用いられている。この歯科用ハンドピー
スは、内部に空気圧や電力を受けて駆動されるモ
ータや羽根車などの駆動手段、さらには給水手
段、給排気手段などを内部に有する。また、上記
駆動手段は、研摩端（研摩工具）を先端に有する
コントラバーを回転するようになつている。ま
た、歯科治療では、治療部分の位置や形状、ある
いはその他治療の目的に合わせて、所定形状、サ
イズの研摩端を持つたコントラバーを選択し、こ
れを工具ヘツドに着け替えて用いられる。この工
具ヘツドに対するコントラバーの着け替えは、例
えばラツチ板による研摩工具の装着溝があつた。

〈発明が解決しようとする課題〉しかしながら、上記ラツチ板には研摩工具と共
に回転しないものと回転するものとがある。前者
においては、研摩工具との間に工具軸とラツチ板
とが接触状態にあり、この状態で工具が回転する
ので、摩耗、熱処理方法さらに動力の効率等に問
題点があつた。また、後者にあつてはラツチ板が
研磨工具の回転にアンバランスを生じさせ、耐久
性に問題があるばかりでなく、研磨工具やこれを
回転自在に支持するバーチユーブからラツチ部品
がバラバラになつて組立や修理に不便をきたす問
題があつた。

この発明は、かかる従来の問題点を解消すべく
なされたもので、簡素かつ、耐久性を有する研磨
工具の係止部材によつて、工具ヘツドに対するコ
ントラバーの着け替えを極めて容易、かつ迅速に
行うことができる歯科用ハンドピースを得ること
を目的とする。

〈課題を解決するための手段〉この発明は、上記目的を鑑みてなされたもの
で、その要旨は、工具ヘツドに設けられ、コント
ラバーを挿入可能にする回転自在のバーチユーブ
と、該バーチユーブ内に設けられ、前記コントラ
バーの頭部付近に形成した切欠部にその内周面に
わたつて係合する爪部を有する弾性リング部材
と、該弾性リング部材の近傍に設けられ、押圧操
作によつて、該弾性リング部材の爪部を前記コン
トラバーの切欠部から係合解除させる押圧部材と
を備え、前記弾性リング部材は、すり割り部を設
けた係止部と、該すり割り部の径方向対向位置に
バネ部とを有し、前記バーチユーブ内には、該バ
ーチユーブ内での該弾性リング部材の変位を防止
する位置決めピンが設けられていることを特徴と
する歯科用ハンドピースにある。

〈作用〉この発明におけるコントラバーは頭部に切欠部
を有し、これをモータ等により駆動回転されるバ
ーチユーブに挿入すると、上記頭部の切欠部がバ
ーチユーブ内に設けたすり割り部のある弾性リン
グ部材をそのバネ部から押し拡げ、弾性リング部
材の係止部を後退させる。そして、かかる挿入を
さらに続けて、上記切欠部が深く挿入されると、
この押し拡げる力が解除されて、その切欠部内に
上記係止部が弾性リング部材のバネ部の弾性力に
より嵌り込む。従つて、コントラバーはバーチユ
ーブと一体回転可能に保持され、回転時、位置決
めピンによつてバーチユーブ内にて弾性リング部
材の変位は防止される。一方、押圧部材は、これ
を指で押圧することにより、弾性リング部材を押
し開くように作用し、このため上記係止部は上記
切欠から脱出する。このため、コントラバーはバ
ーチユーブ内を軸方向に摺動でき、このコントラ
バーを抜いて、他のコントラバーとの交換を自由
に行えるようにする。

〈実施例〉以下に、この発明の一実施例を図について説明
する。第１図は歯科用ハンドピースの工具ヘツド
付近を示す断面図である。同図において、１はハ
ンドピースのモータケース２に連設されたアング
ルヘツド形の工具ヘツドである。３は工具ヘツド
１のヘツドケースで、このヘツドケース３の底部
と上端開口部にはボールベアリング４，５が設置
されている。６はバーチユーブであり、これの下
部にはヘツドギア７が固定され、これがボールベ
アリング４に対し、図中、水平回転自在に支持さ
れている。また、このヘツドギア７は、モータケ
ース２内のモータにより駆動されるモータギア８
に噛合され、これの垂直方向回転をヘツドギア７
の水平方向回転に変換するようになつている。９
はバーチユーブ６の大径部で、これの内外径が下
部よりも寸法が大きく作られており、その外周が
ボールベアリング５によつて回転自在に支承され
ている。１０は大径部９の内側に設けられた水平
滑動面で、これの上に第２図および第３図に明示
するような弾性リング部材１１が載置され、この
弾性リング部材１１は、すり割り部１１ｃと、こ
のすり割り部１１ｃの径方向対向位置に設けたバ
ネ部１１ｄを設けた係止部１１ｅとからなる。バ
ネ部１１ｄは、常時、すり割り部１１ｃの間隔を
狭める弾性力を弾性リング部材１１に与えるため
にバネ部１１ｄの内周に凹部１１d₁を有するよう
に係止部１１ｅよりも薄肉状に形成される。この
凹部１１d₁内に後述の位置決めピン１３が位置
し、バーチユーブ６の回転に伴い、弾性リング部
材１１のバーチユーブ６内における回転変位を凹
部１１d₁内で規制し、これらを一体に回転させる
と共に、弾性リング部材１１の拡開時、係止部１
１ｅがねじれることなく、すり割り部１１ｃから
左右にバランス良く拡開させる。係止部１１ｅの
内周下部には、その内周に沿つて爪部１２が突設
され、その上部に水平な係合面１１ａと、下部に
下方に向つて拡開するテーパ面１１ｂとが形成さ
れている。１３は水平滑動面１０上に植設された
位置決めピンで、これがバーチユーブ６の回転に
伴い、弾性リング部材１１を一体に回転させる。
従つて、後述のコントラバー２５及び弾性リング
部材１１は一体に回転するので、その間に摩擦熱
や摩耗を生ずることを防止する。また、位置決め
ピン１３は後述のように、弾性リング部材１１の
拡開時、その支点となり、係止部１１ｅがねじれ
ることなくすり割り部１１ｃから左右にバランス
良く拡開させることができるので、コントラバー
２５の着脱を確実に行えるようにしている。１４
は第３図にも示す通り、Ｌ字状断面のリング状の
ロツクカバーであり、これが弾性リング部材１１
の上端縁を上から覆うことによつて、この弾性リ
ング部材１１の上方への飛び出しや変位を防止し
ている。

一方、ヘツドケース３の上端外周には、ヘツド
キヤツプ１５が着脱可能にねじ込まれており、こ
れらの間にばね受座金１６が保持されている。１
７はヘツドキヤツプ１５の上端開口１８に摺動可
能に取り付けたプツシユボタン式の押圧部材であ
り、これがばね受座金１６に設置したコイルばね
１９によつて、常に上方に付勢されている。な
お、このコイルばね１９によつて押圧部材１７が
上方に脱出しないように、この押圧部材１７とヘ
ツドキヤツプ１５とが抜け防止機構２０を有して
いる。２１は押圧部材１７の下面中央部に突設し
た係合解除突起で、これの下部外周には、弾性リ
ング部材１１の内周上縁に対向するテーパー状の
ガイド面２２が形成されている。

第４図は先端に工具（図示しない）を一体に有
するコントラバー２５を示し、上端部外周には切
欠部２３が形成されている。２４は位置規制切欠
であり、これがバーチユーブ６内に突設した位置
規制突起６ａに係合して、コントラバー２５のバ
ーチユーブにおける上方への変位を規制してい
る。

次にかかるコントラバー２５を工具ヘツド１に
装着する方法について述べる。この場合には、コ
ントラバー２５をこれの上端よりバーチユーブ６
の下端へ挿し込み、さらに上記位置規制切欠２４
がバーチユーブ６の位置規制突起６ａに衝き当た
るまで押し込む。このとき、コントラバー２５の
上端周縁は弾性リング部材１１のテーパ面１１ｂ
に当つてこれを押し開く。続いて、切欠部２３が
爪部１２の対応部位に至ると、この爪部１２は弾
性リング部材１１のバネ部１１ｄの弾発力により
その切欠き部２３内に落ち込んで係合し、第５図
に示すようになる。このとき、位置決めピン１３
は弾性リング部材１１の拡開による変位を第６図
に示すように防止している。そして、かかる状態
においては、コントラバー２５はバーチユーブ６
からは自由に脱出することができず、モータの駆
動によつてそのバーチユーブ６とともに回転す
る。

一方、工具ヘツド１からコントラバー２５を抜
き取る場合には、押圧部材１７をコイルばね１９
に抗して指で押し下げる。すると、係合解除突起
２１ガイド面２２が、弾性リング部材１１の内周
上縁に摺接しながら、これを外側に押し開くよう
に作用する。このため、爪部１２も同方向に変位
し、切欠き部２３に対する係合を解除する。この
ため、コントラバー２５はバーチユーブ６内で下
方移動が自由になり、容易に抜き取ることができ
る。かくして、コントラバー２５の交換作業を迅
速かつ容易に実施できる。

〈発明の効果〉以上詳述した通り、この発明によれば、バーチ
ユーブに挿入したコントラバーを、その頭部付近
に形成した切欠部に、弾性リング部材の係止部を
係合させ、さらに弾性リング部材とバーチユーブ
の位置決めピンとによつて、このコントラバーの
バーチユーブに対する一体化を図ることができる
ので、バーチユーブと共に、コントラバーは回転
し、従つてバーチユーブ内に設けた弾性リング部
材もコントラバーを係止した状態で回転できるの
で、コントラバー及び弾性リング部材間の摩擦は
なく、摩擦熱や弾性リング部材の摩耗を防止でき
る。

また、位置決めピンによつて、コントラバーの
挿入時、弾性リング部材は位置決めピンを支点と
して拡開するので、すり割り部からバランスよく
左右に拡開することができ、従つて工具ヘツドに
対するコントラバーの着け替えを極めて容易、か
つ迅速に行うことができる。

さらに、弾性リング部材は、コントラバーの切
欠部の略全周にわたつて弾性リング部材の係止部
を係合させることができ、コントラバーの高速回
転時においても、コントラバーの離脱を防止し、
安定した回転を確保できる。

また、弾性リング部材は、弾性を有し、すり割
り部と、このすり割り部の径方向対向位置にバネ
部とを有するので、すり割り部から拡開すること
ができ、コントラバーの切欠部に対して係合・解
除が一個の部材で可能となり、従つて保守時、容
易に交換できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明にかかる歯科用ハンドピース
の一実施例を示す要部の縦断面図、第２図は同じ
く弾性リング部材を示す平断面図、第３図は同じ
く要部を示す分解斜視図、第４図は同じくコント
ラバーの要部を示す正面図、第５図は工具ヘツド
にコントラバーを装着した状態の縦断面図、第６
図は第５図における弾性リング部材を示す平断面
図である。１……工具ヘツド、６……バーチユーブ、１１
……弾性リング部材、１１ｃ……すり割り部、１
１ｄ……バネ部、１１ｅ……係止部、１２……爪
部、１７……押圧部材、２３……切欠部、２５…
…コントラバー。

Claims

【特許請求の範囲】１工具ヘツドに設けられ、コントラバーを挿入
可能にする回転自在のバーチユーブと、該バーチ
ユーブ内に設けられ、前記コントラバーの頭部付
近に形成した切欠部にその内周面にわたつて係合
する爪部を有する弾性リング部材と、該弾性リン
グ部材の近傍に設けられ、押圧操作によつて、該
弾性リング部材の爪部を前記コントラバーの切欠
部から係合解除させる押圧部材とを備え、前記弾性リング部材は、すり割り部を設けた係
止部と、該すり割り部の径方向対向位置にバネ部
とを有し、前記バーチユーブ内には、該バーチユーブ内で
の該弾性リング部材の変位を防止する位置決めピ
ンが設けられていることを特徴とする歯科用ハン
ドピース。