JPH048486B2 - - Google Patents

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JPH048486B2
JPH048486B2 JP18007587A JP18007587A JPH048486B2 JP H048486 B2 JPH048486 B2 JP H048486B2 JP 18007587 A JP18007587 A JP 18007587A JP 18007587 A JP18007587 A JP 18007587A JP H048486 B2 JPH048486 B2 JP H048486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は低温靭性の優れた鉄筋棒鋼の製造方法
に関するものである。 (従来の技術) 液化天然ガスの貯蔵容器としては安全性が重視
されるため、外側をコンクリートで覆つた構造の
ものが指向されている。 コンクリート補強用鉄筋棒鋼に要求される主た
る材質特性は、降伏強度42Kgf/mm2以上、−120℃
におけるシヤルピー衝撃値が10Kgfm/cm2以上で、
さらに耐食性に優れている等である。−120℃付近
で使用される低温用鋼材は主として厚板でNi系
の合金鋼、例えば3.5%Niや6%Ni鋼を焼ならし
や焼入焼戻等の熱処理を施して用いられている。
しかし細長い鉄筋棒鋼に適用することは曲りが避
けられず別途矯直工程を必要とするほか、製造コ
ストが著しく高くなる。 このような鉄筋棒鋼の簡便な熱処理方法のひと
つとして、例えば特開昭49−135413に示されるよ
うに熱間圧延直後のオーステナイト組織の温度範
囲にある赤熱鋼材を急冷し、表層部のみを焼入硬
化する方法が提案されている。この方法は熱処理
による曲りも少なく、コストも比較的安い製造方
法である。しかしこの方法では内部が焼入され
ず、このためC量を高めて強度の改善を図つてい
たため十分な靭性が得られなかつた。 (発明が解決しようとする問題点) 従来の表面部のみを焼入硬化する方法により製
造された棒鋼組織は表面部がマルテンサイトで内
部はフエライト・パーライト組織である。表面部
のマルテンサイト部で10Kgfm/cm2以上のシヤル
ピー衝撃値を得ようとすれば高価なNiの添加に
よつて可能であるが内部のフエライト・パーライ
ト部では十分な靭性が得られなかつた。 本発明は低コストで十分な靭性を有する低温靭
性の優れた鉄筋棒鋼の製造方法を提供するもので
ある。すなわち本発明者らは通常の低炭素鋼につ
いて、この表面焼入による方法を種々検討した結
果、ベーナイトを主体とし、これに若干のフエラ
イト組織の混入したベーナイト+フエライト鋼が
全断面にわたつて十分な強度と靭性を示すことが
判明した。 本発明は以上の知見に基づいて、低温靭性の著
しく優れた鉄筋棒鋼の製造方法を提供するもので
ある。 (問題点を解決するための手段および作用) すなわち本発明の要旨は、 (1) C:0.02〜0.10%、Si:0.5%以下、Mn:
1.50〜2.00%、P:0.010%以下、S:0.010
%以下、Al:0.010〜0.080%、N:0.0020〜
0.0070%を含有し残部がFeおよび不可避的不
純物からなる鋼材を用いて、仕上圧延過程で
の圧延を加工間隔5sec以下、累積圧下率30%
以上および温度750℃〜650℃の範囲で終了す
る。その後直ちに鋼材表面部を30℃/sec以
上、150℃/sec以下の冷却速度で冷却して、
ベーナイト組織を20%以上含有させたベーナ
イト+フエライト組織を有する低温靭性に優
れた鉄筋棒鋼の製造方法であり、又、 (2) C:0.02〜0.10%、Si:0.5%以下、Mn:
1.50〜2.00%、P:0.010%以下、S:0.010%
以下、Al:0.010〜0.080%、N:0.0020〜
0.0070%を含有し、更に0.01〜0.30%のNbまた
はVの1種以上を含有し残部がFeおよび不可
避的不純物からなる鋼材を用いて、仕上圧延過
程での圧延を加工間隔5sec以下、累積圧下率30
%以上および温度750℃〜650℃の範囲で終了す
る。その後直ちに鋼材表面部を30℃/sec以上、
150℃/sec以下の冷却速度で冷却して、ベーナ
イト組織を20%以上含有させたベーナイト+フ
エライト組織を有する低温靭性に優れた鉄筋棒
鋼の製造方法にある。 本発明において前述のように成分範囲および製
造方法等を定めた理由について述べる。 C:0.02〜0.10%としたのは、Cは焼入性が
高く強度上昇に有効な元素であるが0.02%以下
では圧延後の急冷によつてもベーナイト組織が
得られず強度および靭性が低下する。また0.10
%を超えるとマルテンサイト組織および多量の
炭化物が析出し靭性が劣化する。 Siは脱酸剤として使用する。しかし耐食性を
考慮した場合少ない方が望ましい。Siは鋼の表
面で四価の+イオンとなり、酸素の−イオンと
結合し易く、その結果表面層の酸化鉄が還元さ
れ鉄がイオン化し、これが塩素イオンと反応し
コンクリート層に浸透してきた酸素で酸化さ
れ、連鎖的に錆層が生成する。このため脱酸を
Alにより行なう場合は錆層の生成抑制上出来
るだけ少なくするのが望ましい。 MnはCと同様に鋼材の焼入性を上げる元素
で強度上昇に有効であると同時に、Ar3変態温
度を低下させるため細粒化を通じて強度および
靭性を改善する。しかし1.5%以下では急冷に
よつてもベーナイト組織が得られず強度および
靭性共劣化する。また2.00%を超えるとマルテ
ンサイト組織が出現して靭性が劣化し、さらに
コストも高くなる。 PおよびSは結晶粒界に偏析し、低温靭性を
著しく阻害する。特にSは鋼中でMnSとなり
錆発生の起点と成りやすい。このためこれら元
素の上限をいずれも0.010%とした。 Alは脱酸元素として利用すると共に、AlN
を析出させ再結晶粒の成長を抑制し結晶粒の微
細化作用を有し低温靭性を改善する。このため
には最低0.010%以上必要であり、また0.080%
を超えるとト増に加えてアルミナ系の介在物が
増加し材質を劣化させるので上限を0.080%と
した。 Nは鋼材を時効させ特に圧延後急冷した鋼材
に対してこの作用が大きく、鉄筋の曲げ加工性
および靭性を劣化させるため低い方が望まし
い。しかしAlN生成のため最低0.0020%以上必
要であり、0.0070%を越えると曲げ加工性およ
び靭性が著しく劣化する。 Nbは鋼材の再結晶温度を高める作用を有す
る。このため未再結晶温度域での加工量を増加
し結晶粒を微細化し、靭性を改善させるため使
用する。Vはフエライト相および粒界に炭窒化
物を析出し、強化および細粒化を通じて強度と
靭性の両方を改善する。これらのためNbおよ
びVは共に0.01%以上必要である。また0.30%
を越えると効果の割りにコスト高になるため上
限を0.30%とした。 次に圧延条件を制限した理由について述べ
る。 仕上圧延温度は低い方が結晶粒が微細化し強
度および靭性が向上する。このため目標とする
シヤルピー衝撃値vE-120≧10Kgfmを得るため
に上限温度を750℃とした。しかし650℃以下で
は圧延機の負荷が大となり、さらに加工硬化を
おこし靭性が劣化する。 靭性はさらに仕上げ圧延過程での圧下率に大
きく影響する。目標の靭性を得るためには少な
くとも30%以上の圧下率が必要である。この30
%以上の圧下率は1パスで達成してもよいが、
数パスで行う場合は加工間隔5sec以下とする。
これを超すと累積効果が少くなる。 圧延後の鋼材の冷却は所望の組織および結晶
粒微細化のために必要である。目標の強度およ
び靭性確保上必要な20%以上のベーナイト組織
を得るためには少なくとも30℃/sec以上の冷
速が必要であり、また150℃/sec以上では靭性
に有害なマルテンサイト組織が出現する。冷却
は長時間行なつて水冷ままの状態にしても良い
し、数秒間で冷却を中止し中心部からの復熱に
よつて焼戻をしてもよい。 (実施例) 次に本発明の実施例について述べる。 第1表に供試材の種類および化学成分を示す。
供試材として本発明鋼a,b,cの他に比較鋼と
して本発明鋼と成分の異なる2鋼種d,eを用い
た。 各試験片は転炉または試験炉で溶製して分塊ま
たは鍛造により120mm角に成形し、これらを互い
に溶接接合し6本のビレツトを用意して980〜
1020℃に加熱した。つぎに第2表に示すように本
発明鋼の場合には本発明および本発明以外の製造
条件で、また比較鋼の場合には本発明による製造
条件のみで、それぞれ異径鉄筋D25に圧延した。
すなわち本発明鋼の仕上温度は850および720℃に
加熱し圧下率を15%(1パスで)および45%(3
パスで)とし、45%の場合の加工間隔を
【表】
【表】 1.5および6.3secの2水準で行なつた。さらに圧延
終了後表層部を280℃から150℃まで冷却した。こ
の場合ベーナイト変態が終了する500℃までの冷
却速度は15、134、および210℃/secの3水準で
行なつた。これに対して比較鋼の場合は圧下率45
%、加工間隔1.5secおよび冷却速度134℃で行な
い、720℃で圧延を終了した。材質試験は異径形
状のままで引張試験を行ない、シヤルピー衝撃試
験は中間部からJIS4号(2mmVノツチ)試験片を
切出し−120℃で行なつた。さらに20×40×2mm
厚さの試験片を切出しPH値を12.5に調整した0.2
%NaClを含有するCa(OH)2水溶液中で電圧を加
え、腐食電流の発生する印加電圧の大小で耐塩性
を評価した。 第2表に材質試験結果を示す。 本発明鋼を用いても仕上圧延温度が750℃を越
えると他の製造条件が本発明の範中にあつても特
に靭性が低くなり、目標を満足出来なくなる(製
造法:A1、B1、C1)。また仕上圧延温度が750℃
以下で本発明の範中にあつても圧下率が本発明外
(A2)または加工間隔が本発明外(A6、B5、C5
の場合も靭性不足となる。さらに圧延温度、圧下
率、および加工間隔が本発明の範中にあつても冷
却速度が小さい場合(A3、B2、C2)はベイナイ
ト組織が得られず強度不足に加え靭性も不足す
る。冷却速度が大きい場合(A5、B4、C4)はマ
ルテンサイト組織が生成し、鉄筋は強化するが靭
性不足になる。これに対して本発明の方法で製造
した鉄筋棒鋼の強度、靭性は目標値を十分満足出
来、特に低温における靭性が優れている。 一方比較鋼では本発明の方法により製造しても
靭性が著しく不足する。 耐食性は成分の影響が大で本発明鋼の場合、い
ずれの方法によつて製造しても良好な耐食性を示
す。比較鋼では少ない電圧でも腐食電流が流れ耐
食性は劣る。 (発明の効果) 以上のように本発明は低コストで従来にない低
温靭性および耐食性の両方に優れた、高強度鉄筋
棒鋼の製造方法を提供するものであり、従来行な
われていた表面焼入法の欠点を補うものであり極
めて有用な発明である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.02〜0.10% Si:0.5%以下 Mn:1.50〜2.00% P:0.010%以下 S:0.010%以下 Al:0.010〜0.080% N:0.0020〜0.0070% を含有し残部がFeおよび不可避的不純物からな
    る鋼材を用いて、仕上圧延過程での圧延を加工間
    隔5sec以下、累積圧下率30%以上および温度750
    ℃から650℃の範囲で終了する。その後直ちに鋼
    材表面部を30℃/sec以上、150℃/sec以下の冷
    却速度で冷却して、ベーナイト組織を20%以上含
    有させたベーナイト+フエライト組織を有する低
    温靭性に優れた鉄筋棒鋼の製造方法。 2 C:0.02〜0.10% Si:0.5%以下 Mn:1.50〜2.00% P:0.010%以下 S:0.010%以下 Al:0.010〜0.080% N:0.0020〜0.0070% を含有し、更に0.01〜0.30%のNbまたはVの1種
    以上を含有し残部がFeおよび不可避的不純物か
    らなる鋼材を用いて、仕上圧延過程での圧延を加
    工間隔5sec以下、累積圧下率30%以上および温度
    750℃から650℃の範囲で終了する。その後直ちに
    鋼材表面部を30℃/sec以上、150℃/sec以下の
    冷却速度で冷却して、ベーナイト組織を20%以上
    含有させたベーナイト+フエライト組織を有する
    低温靭性に優れた鉄筋棒鋼の製造方法。
JP18007587A 1987-07-21 1987-07-21 Manufacture of reinforcing steel bar excellent in toughness at low temperature Granted JPS6425918A (en)

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