JPH0478326A - 四輪駆動車用駆動力伝達装置 - Google Patents

四輪駆動車用駆動力伝達装置

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JPH0478326A
JPH0478326A JP19111490A JP19111490A JPH0478326A JP H0478326 A JPH0478326 A JP H0478326A JP 19111490 A JP19111490 A JP 19111490A JP 19111490 A JP19111490 A JP 19111490A JP H0478326 A JPH0478326 A JP H0478326A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、四輪駆動車用の入力軸と出力軸との間に介
在して、駆動力を伝達する四輪駆動車用駆動力伝達装置
に関する。
〈従来の技術〉 四輪駆動車は、悪路走破性に優れているだけでな(、一
般道においても加速性や走行安定性に優れていることか
ら、近年、急速に普及してきている。
二の四輪駆動車において、従来、前輪の駆動軸と後輪の
駆動軸とをリジットに結合したものがあった。しかし、
これでは、旋回走行時における前輪と後輪との旋回半径
の相違により、前輪の回転数と後輪の回転数に差異を生
じた場合、推進軸に捩じりを生しると共に、旋回半径の
小さな後輪がすべりを生じた状態で引きずられて車両に
がたつきを生じる、いわゆるタイトコーナブレーキング
現象が発生するという難点があった。そこで、現在の四
輪駆動車においては、上記のタイトコーナブレーキング
現象等を防止するために、再駆動軸間に、再駆動軸間の
回転数差を許容することのできる駆動力伝達装置を介在
している。
上記の駆動力伝達装置として、いわゆるビスカス・カッ
プリング、およびベーンポンプ等を用いた差動ポンプ型
の装置が提供されている。
上記ビスカス・カップリングは、駆動軸のうちの一方と
共に回転する多数枚のインナプレートと、他方と共に回
転するアウタプレートとを近接状態で交互に配設してお
り、両プレートを、その間に非常に粘性の高いオイルを
介在させた状態で密封している。通常状態では、インナ
プレートとアウタプレートとか、両者間に介在するオイ
ルとの間の流体摩擦力によって互いに結合され、トルク
か伝達されている。そして、上記両者間の回転数差か大
きくなると、オイルか攪拌されて熱膨張を起こすことに
より、両プレートが圧接されて、再駆動軸が直結状態と
なり、伝達トルクを急激に上昇させる(ハンプ現象)。
一方、上記差動ポンプ型の装置は、再駆動軸の何れか一
方と共に回転するベーン付きのロータを、該ロータと同
軸上において、他方と共に回転するケーシングのカムリ
ング内に配設することにより、ベーンポンプを構成して
いる。そして、上記ロータとカムリングとが、両者間に
介在する圧油を介して結合され、再駆動軸間にトルクが
伝達される。
この伝達トルクは、原理的には、ベーンポンプによる発
生圧力が高いはと、すなわち再駆動軸間の回転数差か大
きいほと大きい。
〈発明が解決しようとする課題〉 ビスカス・カップリングにおいては、上記のように直結
状態を実現できるので、例えばデファレンシャル内に組
み込んで、所要時に左右輪を直結させるリミテッド・ス
リップド・デフとしての使用が可能であるという利点は
ある。しかし、ハング現象発生時の爆発的な内圧上昇に
よってシールが破損したり、プレート間のオイルが剪断
によって劣化したり等、耐久性の点で問題があった。
一方、差動ポンプ型の装置においては、オイルの剪断力
ではなく内圧力によって駆動を伝えるので、オイルが劣
化し難く耐久性に優れているという利点はある。しかし
、発生圧力が高くなると、カムリングか膨張してカムリ
ングとベーンとの間に隙間が生じたり、カムリングの両
端面に配置されたベーンポンプの圧力室を構成するサイ
ドプレートが変形してロータとサイドプレートとの間の
隙間が大きくなるといった現象が生じ、これにより、発
生圧力の上昇が抑制されてしまい、再駆動軸間の回転数
差の上昇に対して、伝達トルクの十分な上昇が得られな
いという難点があった。この難点を解消するために、サ
イドプレートの肉厚を厚くして剛性を高くすることも考
えられるか、スペース上の点で困難な場合があった。
そこで、上記両方式の問題点を一挙に解決するべく、上
記差動ポンプ型の装置に隣接して多板クラッチを組み込
み、再駆動軸間の回転数差の増大時(すなわち、差動ポ
ンプによる伝達トルクの増大時)にカム機構によって多
板クラッチを押圧して圧接させることにより、再駆動軸
を直結するようにした駆動力伝達装置か提案されている
(例えば特願平2−61737号参照)。
ところで、上記のタイトコーナブレーキング現象を防止
して、低速走行での急旋回をスムーズに行わせるには、
低回転域で、再駆動軸間の回転数差を許容して再駆動軸
間の伝達トルクか小さいことが望ましい。
ところが、上記の駆動力伝達装置にあっては、差動ポン
プ及び多板クラッチの両者か、直接接触していたので、
両者間の相対回転によって、両者の接触面どうしの間に
太きなすへり摩擦力か生じており、再駆動軸か直結され
るまでは、この摩擦力を介した摩擦トルクか、常に、再
駆動軸間に伝達されている。
特に、低速回転域での再駆動軸間の伝達トルクは、もと
もとレベル的に小さいので、上記摩擦トルクの付加によ
って、大幅に増加し、低速走行時の急旋回をスムーズに
行わせることができなかった。
この発明は、耐久性に優れ且つ所要時に伝達トルクを急
激に増大させることができ、しかも、低速回転域での伝
達トルクが小さく車両の低速急旋回をスムーズに行わせ
る四輪駆動車用駆動力伝達装置を提供することを目的と
する。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、この発明に係る四輪駆動車用
駆動力伝達装置は、一対の駆動軸のうちの一方の駆動軸
に連動回転するハウジングと、他方の駆動軸に連動回転
し、ハウジングに対して相対回転自在な回転軸と、ハウ
ジング及び回転軸の両者の間に介在すると共に、回転軸
の軸方向に移動自在に配置され、且つ上記両者間の回転
数差に応じて発生させた油圧によって上記両者間のトル
ク伝達を行う差動ポンプと、上記両者間に介在すると共
に差動ポンプに隣接配置され、且つ該差動ポンプにより
押圧されることにより摩擦係合し、上記両者間のトルク
伝達を行う多板クラッチと、上記差動ポンプ及びハウジ
ングを一体回転可能に連結し、差動ポンプによる伝達ト
ルクの増大に伴って差動ポンプを多板クラッチ側へ圧接
させるカム機構とを備え、多板クラッチと差動ポンプと
の間に、当該多板クラッチと差動ポンプとの相対回転に
よる摩擦を低減するスラスト軸受を介在していることを
特徴とするものである。
また、上記カム機構が、ハウジング及びベーンポンプに
それぞれ取り外し可能に取り付けられた一対のカム部材
を存しているものであれば望ましい。
く作用〉 上記の構成の四輪駆動車用駆動力伝達装置によれば、ハ
ウジングおよび回転軸の両者間の回転数差か所定未満て
は、差動ポンプによって、両者間のトルク伝達が行われ
ている。そして、上記回転数差か所定よりも大きくなる
と、カム機構か、差動ポンプを移動させて多板クラッチ
を直結状態とすることにより、多板クラッチを介してト
ルクを伝達し、伝達トルクを急激に増大させることかで
きる。このトルクの増大は、カム機構によって機械的に
行われ、ビスカス・カップリングのような爆発的な内圧
上昇によって行われるものではない。
また、多板クラッチ及び差動ポンプの両者間に、スラス
ト軸受を介在しているので、当該スラスト軸受によって
、上記両者の相対回転による両者間のすべり摩擦力の発
生を抑えることができ、摩擦トルクの付加による再駆動
軸間の伝達トルクを、特に低速回転域において、大幅に
低減することができる。
さらに、カム機構が取り外し可能な一対のカム部材を存
している場合には、これらのカム部材をハウジング及び
ベーンポンプから取り外して、カム形状の異なる他の仕
様のものと交換することにより、差動ポンプの多板クラ
ッチへの押圧力を可変することができ、これにより、伝
達トルクの立ち上がり特性を調整することができる。
〈実施例〉 以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第1図は、この発明の一実施例としての四輪駆動車用の
駆動力伝達装置を示す断面図であり、同図において、こ
の駆動力伝達装置は、左側前輪駆動軸と連動回転するハ
ウジングIと、このハウジングIに対して相対回転自在
であって、右側前輪駆動軸と連動回転する中空の回転軸
2と、ハウジング1と回転軸2との間にそれぞれ介在し
た、差動ポンプとしてのベーンポンプ3および多板クラ
ッチ4と、所要時に多板クラッチ4を直結させるカム機
構5と、ベーンポンプ3と多板クラッチ4との間に介在
したスラスト軸受2oを有している。
ハウジングlは、ボルトIaによってシール部材(図示
せず)を介して連結された第1ハウジング11と第2ハ
ウジング12とからなり、当該ハウジング1には、トラ
ンスミッションからギア部11aを介して駆動力が伝達
される。第171ウジング11の軸挿通孔11cには、
回転軸2が、摺動回転自在に貫通され、この回転軸2の
先端部2aは、第2ハウジング12のボス部12aを、
摺動回転自在に内嵌させている。そして、これら第1ハ
ウジング11、第2/Sウジング12および回転軸2に
よって、ベーンポンプ3および多板クラッチ4を収容し
た収容部8が形成されている。
この収容部8は、回転軸2と第1ノ\ウジングllとの
間に介在させたシール61、回転軸2と第2ハウジング
12との間に介在させたシール62、及び第1ハウジン
グ11と第2ノ1ウジング12との間に介在させたシー
ル63によって、密封されている。収容部8内には、多
板クラッチ4を潤滑し、かつベーンポンプ3によるトル
ク伝達の媒体となるオイルが充填されている。
スラスト軸受20は、ベーンポンプ3のサイドプレート
9の凹部9aに嵌合されたフランジ付ワッシャ20a、
及び保持器20bによって、複数のニードル20cを保
持したニードルヘアリングであり、サイドプレート9か
らの押圧によるスラスト荷重を多板クラッチ4の作動部
材43へ伝達しつつ、作動部材43とサイドプレート9
との相対回転を円滑に行わせる。
第1図、および内圧発生の原理を示す第3図並びに第4
図を参照して、ベーンポンプ3は、ロータ31と、この
ロータ31を内包すると共に、対のサイトプレート9.
lOによって挟持されて、ロータ31との間に複数のポ
ンプ室を形成したカムリング32と、ロータ31の外周
の溝から突出し、コイルばね33によってカムリング3
2の内面に押圧され、上記ポンプ室を作動室A、Bに仕
切る複数のベーン34と、作動室A、Bに対応するポー
ル弁等からなる複数対のチエツク弁35゜36とにより
主要部か構成されている。
チエツク弁35は、ロータ31の本体に設けた吐出孔3
1aの途中部に配置されており、ポンプ室からの圧油の
流出のみを規制している。この吐出孔31aは、ロータ
31の本体の外周面上に互いに相隣接するベーン34の
装着位置間(こで開口し、半径方向に所定の深さを有し
、その底部か、ロータ31の本体を軸方向に各別の導油
孔31bによりロータ31の本体の側面に形成された環
状溝31cに連通されている。チエ・ンク弁36は、サ
イトプレートlOに内蔵されており、収容部8からのポ
ンプ室へのオイルの流入のみを許容する。
なお、第3図および第4図において、チエ・ンク弁35
.36は、説明上、模式的にカムリング32内に配置し
である。また、コイルばね33は図示を省略しである。
ロータ31は、回転軸2を介して右側前輪駆動軸に一体
回転可能にスプライン結合されていると共に、回転軸2
の軸方向に移動自在である。カムリング32、サイドプ
レート9.IOは、ポルト37によって一体回転可能に
連結されている。
サイドプレート10と第1)\ウジフグ11との間には
、サイドプレー)10と第1ノ\ウジング11との相対
回転を規制し、且つベーンポンプ3による伝達トルクの
増大時に、サイドプレート10を多板クラッチ4側へ押
圧する上記カム機構5か、介在している。
カムリング32は、ハウジングl及びカム機構5を介し
て左側前輪駆動軸と一体回転する。ベーン34には、第
3図に示すように、当該ベーン34によって仕切られた
作動室へと作動室Bとの間のオイルの流通を許容するオ
リフィス34aが設けられている。サイドプレート9と
回転軸2との間、およびサイドプレート10と回転軸2
との間は、シール64.65によって液密状態を保ちな
がら相対移動可能なようになされている。
ベーンポンプ3の働きについて説明する。例えば、右側
前輪がスリップして右側前輪駆動軸か左側前輪駆動軸よ
りも早く回転した場合、ロータ31か、カムリング32
に対して第3図に示すように相対的に時計用りに回転し
て、ベーン34か作動室への方向に進んでいく。このと
き、ベーン34に設けられたオリフィス34aか小径の
ため、オイルは作動室Aから作動室Bにスムーズに移動
できない。したがって、作動室へのオイルは、オイルが
溜められている収容部8へ流れ込もうとするが、これは
チエツク弁36により阻止される。
その結果、作動室A内に高圧力が発生し、この高圧力を
介してベーン34かカムリング32を押し、ロータ31
からカムリング32ヘトルクが伝達される。すなわち、
スリップした側の右側前輪駆動軸から、スリップしてい
ない側の左側前輪駆動軸へ、トルクが伝達され、自動的
にトルク配分が行われて、路面に対するグリップ力か確
保される。
なお、上記の圧力は、ロータ31とカムリング32との
間の回転数差が大きいほと大きく、右側前輪駆動軸が左
側前輪駆動軸との間には、両者間の回転数差に応じたト
ルクが伝達される。また、作動室Bには、開放されたチ
エツク弁35を介して収容部8からオイルが供給される
第4図は、左側前輪がスリップして左側前輪駆動軸が右
側前輪駆動軸よりも早く回転した場合に、カムリング3
2が、ロータ31に対して相対的に時計用りに回転する
状態を示している。この場合、ベーン34が作動室Bの
方向に進んでいくので、作動室B内に高圧力が発生し、
この高圧力を介して、左側前輪駆動軸りから右側前輪駆
動軸Rヘトルクが伝達される。なお、チエツク弁35は
閉じており、チエツク弁36は開放して当該チエツク弁
36を介して収容部8から作動室Aへオイルが供給され
ている。
多板クラッチ4は、第1ハウジングにスプライン結合さ
れた複数のアウタプレート41と、回転軸2の先端部2
aにスプライン結合され且つ軸方向に移動自在な上記作
動部材43と、この作動部材43にスプライン結合され
、上記アウタプレート41に交互に組み合わされたイン
ナプレート42と、第2ハウジング12と作動部材43
との間に介在し、両プレート41.42が離反する方向
に付勢する皿ばね44とを有している。
第1図を参照して、カム機構5は、ボルト53によって
サイドプレート10の側面に固定されたカム部材51と
、ボルト54によって第1ハウジング11の内側面に固
定され、上記カム部材51に組み合わされたカム部材5
2とからなり、何れのカム部材51.52も、ボルト5
3.54を緩めて他の仕様のものと交換できるようにし
である。
第5図ないし第8図を参照して、カム部材51は、円周
上に沿って波形に四人形成されたカム部51aを有して
おり、このカム部51aは、当該カム部51aと同様の
波形に突出形成された、カム部材52のカム部52aに
係合されている。このカム機構5には、作動部材43、
スラスト軸受2o及びベーンポンプ3を介して、皿ばね
44による軸方向の付勢力が働いているので、回転軸2
とハウジング1との回転数差が小さい状態では、上記付
勢力によってカム部51aおよびカム部52aは、第7
図に示すように組み合わされている。
そして、カム部51aおよびカム部52aは、上記回転
数差が所定以上となって、第8図に示すように、回転方
向に相対的なずれを生じることにより、両者間の軸方向
の距離を遠ざけ、皿ばね44に抗して、ベーンポンプ3
を多板クラッチ4側に押圧する。なお、第5図及び第6
図において、51b、52bはボルト取付孔であり、5
1c、52Cは、ボルト座部である。
この実施例によれば、左側前輪駆動軸および右側前輪駆
動軸の両者間の、すなわち、ハウジングlと回転軸2と
の間の回転数差が小さい状態では、ベーンポンプ3によ
って、両者間のトルク伝達か行われている。そして、上
記回転数差が所定よりも大きくなると、カム機構5か、
ベーンポンプ3を多板クラッチ4側へ移動させ、サイド
プレート9によって多板クラッチ4のアウタプレート4
1およびインナプレート42を圧接させて、左側前輪駆
動軸および右側前輪駆動軸を直結状態とすることができ
る。これにより、第9図に実線で示すように、回転数差
の増大に対して伝達トルクを比例的に立ち上からせ、伝
達トルクを急激に増大させることができる。したがって
、リミテッド・スリップド・デフとしても使用すること
ができる。
しかも、上記トルクの急激な増大は、カム機構5によっ
て機械的に行うようにしており、ビスカス・カップリン
グのような爆発的な内圧上昇によって行うものではない
ので、ビスカス・カップリングが有していた内圧上昇に
起因した耐久性の劣化という問題を解消することができ
る。このように、ビスカス・カップリングおよび差動ポ
ンプ型の装置が有していた欠点を一挙に解決することか
できる。
しかも、多板クラッチ4及びベーンポンプ3の両者間に
、スラスト軸受20を介在しているので、当該スラスト
軸受20によって、上記両者の相対回転による両者間の
すべり摩擦力の発生を抑えることができ、摩擦トルクの
付加による再駆動軸間の伝達トルクを、特に低速回転域
において、(第9図において例えば−点鎖線から実線へ
)大幅に低減することができる。
さらに、カム機構5のカム部材51.52をサイドプレ
ート10及び第1ハウジング11から取り外して、カム
形状の異なる他の仕様のものと交換することにより、ベ
ーンポンプ3の多板クラッチ4への押圧力を可変するこ
とができ、これにより、伝達トルクの立ち上がり特性を
、例えば第9図の破線に示すように調整することができ
る。なお、皿はね44の付勢力の調整によっても、上記
の立ち上かり特性を調整することかできる。
さらに、ハウジング1の収容部8内に、ベーンポンプ3
および多板クラッチ4を一括して収容しており、収容部
8内に密封したオイルか、多板クラッチ4の各プレート
41.42間の潤滑に供されていると共に、ベーンポン
プ3内へ循環供給されているので、別途にオイルタンク
を設ける必要がなく、構造を簡素化することができる。
また、多板クラッチ4の、両プレート41,42を、ベ
ーンポンプ3の外方位置に配置しているので、装置全体
の軸方向の寸法短くすることかできる。
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではな
く、例えば、カム機構を、一対のカム部材の間に、ポー
ルを介在させたポールカム機構として構成することがで
きる。
また、スラスト軸受として、スライドメタルを用いるこ
とがてきる。
さらに、この駆動力伝達装置を、推進軸と後輪駆動軸と
の間のトルク伝達に用いること、左側後輪駆動軸と右側
後輪駆動軸との間のトルク伝達に用いること等、この発
明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すこと
ができる。
〈発明の効果〉 以上のように、この発明によれば、ハウジングおよび回
転軸の両者間の回転数差が所定未満では、差動ポンプに
よって、両者間のトルク伝達が行われているが、上記回
転数差が所定よりも大きくなると、カム機構が、差動ポ
ンプを移動させて多板クラッチを直結状態とすることに
より、多板クラッチを介してトルクを伝達し、伝達トル
クを急激に増大させることができる。しかも、このトル
クの増大は、カム機構によって機械的に行われ、ビスカ
ス・カップリングのような爆発的な内圧上昇によって行
われるものではないので、耐久性の劣化を招くことがな
い。
また、多板クラッチ及び差動ポンプの両者間に介在させ
たスラスト軸受によって、上記両者の相対回転による両
者間のすべり摩擦力の発生を抑えることかでき、摩擦ト
ルクの付加による再駆動軸間の伝達トルクを、特に低速
回転域において、大幅に低減することができ、低速走行
時の車両の急旋回をスムーズに行わせることができる。
さらに、カム機構が取り外し可能な一対のカム部材を有
している場合には、これらのカム部材をハウジング及び
ベーンポンプから取り外して、カム形状の異なる他の仕
様のものと交換することにより、差動ポンプの多板クラ
ッチ側への押圧力を可変することができ、これにより、
伝達トルクの立ち上がり特性を容易に調整することかて
きるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例としての四輪駆動車用駆動
力伝達装置の断面図、 第2図はスラスト軸受を示す概略断面図、第3図及び第
4図はベーンポンプの働きをそれぞれ示す概略断面図、 第5図及び第6図はカム部材の平面図、第7図及び第8
図はカム部材の保合状態を示す概略図、 第9図は回転数差と伝達トルクの関係を示す図である。 1・・・ハウジング、 2・・・回転軸、 3・・・ベーンポンプ 4・・・多板クラッチ、 (差動ポンプ) 5・・・カム機構、 51 。 2・・・カム部材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一対の駆動軸のうちの一方の駆動軸に連動回転する
    ハウジングと、 他方の駆動軸に連動回転し、ハウジングに対して相対回
    転自在な回転軸と、 ハウジング及び回転軸の両者の間に介在すると共に、回
    転軸の軸方向に移動自在に配置され、且つ上記両者間の
    回転数差に応じて発生させた油圧によって上記両者間の
    トルク伝達を行う差動ポンプと、 上記両者間に介在すると共に差動ポンプに隣接配置され
    、且つ該差動ポンプにより押圧されることにより摩擦係
    合し、上記両者間のトルク伝達を行う多板クラッチと、 上記差動ポンプ及びハウジングを一体回転可能に連結し
    、差動ポンプによる伝達トルクの増大に伴って差動ポン
    プを多板クラッチ側へ圧接させるカム機構とを備え、 多板クラッチと差動ポンプとの間に、当該多板クラッチ
    と差動ポンプとの相対回転による摩擦を低減するスラス
    ト軸受を介在していることを特徴とする四輪駆動車用駆
    動力伝達装置。 2、上記カム機構が、ハウジング及びベーンポンプにそ
    れぞれ取り外し可能に取り付けられた一対のカム部材を
    有している上記請求項1記載の四輪駆動車用駆動力伝達
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5759948A (en) * 1994-02-07 1998-06-02 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd. Titanium oxide for photocatalyst and method of producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5759948A (en) * 1994-02-07 1998-06-02 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd. Titanium oxide for photocatalyst and method of producing the same

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