JPH047543B2

JPH047543B2 -

Info

Publication number: JPH047543B2
Application number: JP3133886A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Imamura; Eiji Shiohama
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1986-02-14
Filing date: 1986-02-14
Publication date: 1992-02-12
Also published as: JPS62188160A

Description

【発明の詳細な説明】［技術分野］本発明は大型カラーデイスプレイ装置などの表
示素子として用いる蛍光ランプに関するものであ
る。

［背景技術］カラーデイスプレイ用光源として第１４図に示
すような構造の放電空間一体型の蛍光ランプが従
来提案されている。この蛍光ランプはガラスより
なるＬ字型の光源管体２０の内部の放電空間に仕
切り板２１により複数の放電路２２Ｒ，２２Ｇ，
２２Ｂを形成させたもので、共通陰極２３と各陽
極電極２４Ｒ，２４Ｇ，２４Ｂの間で逐次切り換
えて放電を行い、各放電路２２Ｒ，２２Ｇ，２２
Ｂの内壁に塗布した蛍光体２５Ｒ，２５Ｇ，２５
Ｂにより可変色発光を得るものである。

このランプは小型、高輝度で表示素子として優
れた性能を有しているが、しかし製造面で以下の
ような問題点があつた。

つまり多数のガラス板をガラスフリツト封着に
より組み合わせてランプ容器を製作する際に、素
材ガラスの寸法ばらつきやガラスフリツトの塗布
量のばらつき等で封着不良が発生しやすく、又蛍
光体の焼成温度がガラスフリツトの封着温度より
高いために予め蛍光体をガラス板に塗布し、焼成
を済ませておく必要があり、そのため作業性が非
常に悪く、且つ被膜の弱い蛍光体が損傷を受けや
すいという問題があつた。

更に各陽極電極２４Ｒ，２４Ｇ，２４Ｂは点灯
中熱サイクルを受けるのに加え陽極リード線の光
源管体への封着距離が短いため、この封着部より
リークが発生しやすい。

［発明の目的］本発明は上述の問題点に鑑みて為されたもの
で、その目的とするところは、製造が容易で、リ
ークに対する信頼性も高く、しかも均一な高い輝
度を得ることのできる表示素子用の蛍光ランプを
提供するにある。

［発明の開示］本発明は、一面が開口した箱状の光源管体と、
上記光源管体の開口面に封着されたガラスプレー
トと、上記光源管体の上記ガラスプレートに対向
する底部外面で開口面側が封着された箱状の電極
室本体とからなり、上記光源管体内には、上記光
源管体の底部からガラスプレートに至るように立
設した複数の隔壁で複数の独立空間を形成して
夫々の独立空間を放電路とし、各放電路の上記ガ
ラスプレートを除く内面に各放電路毎に異なる発
光色の蛍光体を塗布するとともに底部には上記電
極室本体内に連通する放電孔と電極挿通孔とを互
いに離間するように設け、上記電極室本体内には
上記電極室本体の底部から上記光源管体の底部外
面に至るように立設した隔壁で仕切つて上記各放
電路の一方の放電孔が各別に連通する複数の独立
空間と他方の放電孔が全て連通する別の独立空間
とを形成し、上記別の独立空間に共通電極を配設
するとともに残りの独立空間に上記電極挿通孔を
介して上記放電路内に挿入される電極を夫々配設
して各独立空間で電極室を構成し、上記各電極室
に連通する上記各放電路と上記各電極室とからな
る気密空間に放電用ガスを封入したことを特徴と
するものである。以下本発明を実施例により説明
する。

実施例１第１図は本実施例の斜視図を示しており、光源
管体１はセラミツク等の可視光の反射率の高い非
透光性素材で偏平な直方体状に成形されたもの
で、一面が開放され、内部は一体成形された隔壁
１′により例えば３つの並行した放電路２Ｒ，２
Ｇ，２Ｂが形成されている。各放電路２Ｒ，２
Ｇ，２Ｂは夫々の全内面、つまり両側面、両端面
及び底面の５面に異なる発光色の蛍光体３Ｒ，３
Ｇ，３Ｂが塗布されている。例えば放電路２Ｒに
は赤色系蛍光体３Ｒ（Y₂O₃；Eu）、放電路２Ｇに
は緑色系蛍光体３Ｇ（CeMgAl₁₁O₁₉；Tb）、放電
路２Ｂには青色系蛍光体３Ｂ（BaMg₂Al₁₆O₂₇；
Eu）を塗布している。

各放電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂの一端には後述する
電極室１０内に連通する放電孔４Ｒ，４Ｇ，４Ｂ
が設けられ、他端には後述する陽極電極９Ｒ，９
Ｇ，９Ｂを挿入するための電極挿通孔５Ｒ，５
Ｇ，５Ｂが設けられている。

光源管体１の表示面である開放面には透光性の
ガラスプレート６が封着されている。そして光源
管体１の外底面には、ガラスステム７に装着され
た単一の共通陰極８と、この共通陰極８と空間的
に各独立した陽極電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂとを内部
に配設した一面開放の直方体状の電極室本体１２
が、陽極電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂを前記電極挿通孔
５Ｒ，５Ｇ，５Ｂに挿入するようして封着されて
いる。

ここで陽極電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂの封着部は図
に示すように封着距離を長くとつている。而して
電極室本体１２は内部空間により電極室１０を構
成する。ここで該電極室本体１２は光源管体１と
同一の素材により成形されたものである。１１は
排気管である。

そして前記ガラスプレート６、光源管体１及び
電極室１０で限定される気密空間内にアルゴン等
の不活性ガスと水銀とから成る放電用ガスが封入
されている。上記各部の気密封着はガラスフリツ
トにより行なわれている。

ここで本実施例の蛍光ランプのデイメンジヨン
は陽光柱発光を有効に利用すると共に、小型化を
図るために放電路１に内接する円の直径をｄ、陽
極電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂと共通陰極８の距離、即
ち電極間距離をｌとしたとき、2d≦ｌ≦4dを満
たすように設計されている。

第３図は本実施例の蛍光ランプを点灯させるた
めの回路の一例を示す。この各陽極電極９Ｒ，９
Ｇ，９Ｂは限流要素として抵抗Ｒを介して各直流
電源DCよりの選択切り換えスイツチSW（具体的
には、デユーテイを可変するトランジスタスイツ
チ）に接続される。STは始動用のスタータであ
る。

放電は陽極電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂと共通陰極８
の間で行なわれ、選択切り換えスイツチSWの切
換え周期を高速にし、かつ各デユーテイ比を任意
に変えることにより、各放電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂ
の発光比が連続的に変化し、自在な発光色が得ら
れる。

このように構成された本実施例の蛍光ランプを
一画素として第４図に示すように一定配列して中
型乃至大型のカラーデイスプレイ装置を形成する
ことができる。この場合実施例の蛍光ランプの大
きさとしては最小20mm角から最大50mm各の間の任
意の大きさのものが得られるので数々のサイズ、
用途のデイスプレイ装置の表示素子として幅広く
適用できる。また各蛍光ランプの光源管体１と隔
壁１′とが可視光反射率の高い非透光性材料で形
成されているので、輝度を得る為に特殊な反射膜
を必要とせず、且つ表面には透光性のガラスプレ
ート６を使用して、容易に所謂アパーチヤ構成を
実現しているので、同じ消費電力で従来の３倍の
輝度が得られ、大型のカラーデイスプレイ装置に
は最適なものである。また電極物質を塗布した共
通電極８は電極室１０の中に納められているの
で、電極物質の飛算による発光面の輝度低下の影
響が無い。しかも光源管体１と隔壁１′及び電極
室本体１２を夫々セラミツクの一体成形で形成し
てあるから、封着箇所が少なくなり、封着不良が
大幅に減少した。更に光源管体１と隔壁１′とが
予め一体成形で得られるので、蛍光体３Ｒ，３
Ｇ，３Ｂの塗布が極めて容易となつた。

実施例２本実施例は第５図ａ，ｂに示すように電極室本
体１２に陽極電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂのリード線１
３を挿通ガイドするための孔１４Ｒ，１４Ｇ，１
４Ｂを穿孔したもので、各電極９Ｒ，９Ｇ，９Ｂ
のリード線１３が蛍光ランプの下面に整列でき、
口金や基板（図示しない）へのランプ取り付けが
容易になる。

他の構成は前記実施例１と同様な構成で、実施
例１のものと同一符号を付したものは同一のもの
であり、その説明を省略する。

以上実施例１、２は放電路の数が２Ｒ，２Ｇ，
２Ｂの３つの場合を示したものであるが、形成す
るデイスプレイ装置の表示仕様により放電路の数
は２又は４以上に任意に選ぶことが可能である。

また光源管体１や電極室本体１２の形状は直方
体状であるが、直方体状に限らず、例えば円筒形
とすることも容易である。

実施例３本実施例は第６図に示すように光源管体１内に
形成される放電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂの断面形状を
円弧状とするもので、可視光の表示面への反射確
率を良くし、更に輝度の向上を図つたものであ
る。

ところで、上記実施例１、２、３を第３図回路
により点灯させる場合、放電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂ
を目にちらつきを感じさせない切り換え繰り返し
周期Ｔ（例えば10ｍsec以下）により順次切り換え
て第７図ａのＲ，Ｇ，Ｂというように順次オンさ
せる訳であるが、例えば放電路２Ｒから放電路２
Ｇへの移行の際、放電路２Ｇは再点弧電圧が必要
となり、そとため色切り換え時にはスタータST
により、再点弧に必要な高電圧パルスを放電路に
第７図ｂに示すように加える必要があり、このこ
とにより選択切り換えスイツチSWの耐圧も考慮
する必要があり、スタータSTにも高圧パルス発
生部を必要とし、コスト高となる。そこで放電路
切り換え時に必要な電圧を低減することのできる
ようにしたのが次の実施例である。

実施例４本実施例では第９図及び第１０図に示すように
透光性のガラスプレート６に接する部分の一部に
夫々少なくとも１つの溝１５を設け、各放電路２
Ｒ，２Ｇ，２Ｂを夫々隣接する溝１５により空間
的につなげてある点において実施例１と相違す
る。

而して第３図回路により第８図のタイムチヤー
トで各放電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂが切り換えられて
点灯される際、例えば今放電路２Ｒが放電してい
ると、他の放電路２Ｇ，２Ｂは放電していない
が、上記溝１５により放電路２Ｇへ滲出した電
子、イオンが存在するため、放電路２Ｇは放電し
やすい状態にあり、そのため放電路の切り換えが
選択切り換えスイツチSWにより行なわれ、放電
路２Ｒがオフ状態になり、放電路２Ｇがオン状態
になろうとすると、放電路２Ｇには放電路２Ｒか
ら滲出した電子、イオンが存在するため放電がス
ムースに行なわれることになる。同様のことが各
放電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂの切り換え時について言
える。ここで溝１５の空間は小さいので、例えば
放電路２Ｒのオン時に共通陰極８、放電路２Ｇ、
溝１５、陽極電極９Ｒという放電は行なわれな
い。

尚溝１５の形状は実施例に特に限定されないの
は言うまでもない。

実施例５本実施例では実施例４の溝１５の代わりに第１
図及び第１２図に示すように隔壁１′とガラスプ
レート６との間に空隙１６を設け、各放電路２
Ｒ，２Ｇ，２Ｂが隣接する放電路と空隙１６を介
して空間的につながつているものである。尚動作
は上記実施例３と同様であるので説明を省略す
る。

実施例６本実施例は表示面が円形であつて、光電管体１
中心から放射状に設けられた隔壁１′の中央部に
切り欠き１７を設け、隔壁１′で区切られた各放
電路２Ｒ，２Ｇ，２Ｂを切り欠き１７により空間
的につなげたものである。勿論実施例４の溝１
５、実施例５の空隙１６を切り欠き１７の代わり
に設けてもよい。又実施例１のものと同一符号を
付したものは同一のものであり、その説明を省略
する。更に本実施例の場合の点灯のタイムチヤー
トは実施例１と同様に第７図ａのタイムチヤート
を用いる。

尚切り欠き１７の役割は実施例４、５の溝１５
又は空隙１６の役割と同様であり、点灯動作は実
施例１と同様であるから説明は省略する。

以上のように実施例４、５、６では溝１５或い
は空隙１６又は切り欠き１７によつて放電路移行
時の点弧電圧を低減することができるから、放電
路移行がスムースに行える上に、選択切り換えス
イツチSWに耐圧の低いものが使用できてコスト
の低減が図れ、更にスタータSTの出力パルスも
低圧パルスでよくなり、スタータSTの負担が軽
減されることなる。

［発明の効果］本発明は以上のように一面が開口した箱状の光
源管体と、上記光源管体の開口面に封着されたガ
ラスプレートと、上記光源管体の上記ガラスプレ
ートに対向する底部外面で開口面側が封着された
箱状の電極室本体とからなり、上記光源管体内に
は、上記光源管体の底部からガラスプレートに至
るように立設した複数の隔壁で複数の独立空間を
形成して夫々の独立空間を放電路とし、各放電路
の上記ガラスプレートを除く内面に各放電路毎に
異なる発光色の蛍光体を塗布するとともに底部に
は上記電極室本体内に連通する放電孔と電極挿通
孔とを互いに離間するように設け、上記電極室本
体内には上記電極室本体の底部から上記光源管体
の底部外面に至るように立設した隔壁で仕切つて
上記各放電路の一方の放電孔が各別に連通する複
数の独立空間と他方の放電孔が全て連通する別の
独立空間とを形成し、上記別の独立空間に共通電
極を配設するとともに残りの独立空間に上記電極
挿通孔を介して上記放電路内挿入される電極を
夫々配設して各独立空間で電極室を構成し、上記
各電極室に連通する上記各放電路と上記各電極室
とからなる気密空間に放電用ガスを封入したの
で、各電極の封着部の封着距離が長く取れてリー
クに対する信頼性が飛躍的に向上したという効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例１の斜視図、第２図ａ
は同上の正面図、第２図ｂは同図ａのＡ−Ａ断面
図、第３図は実施例１の点灯回路の回路図、第４
図は実施例１を用いたデイスプレイ装置の正面
図、第５図ａは本発明の実施例２の中央断面図、
第５図ｂは同上の下面図、第６図は本発明の実施
例３の中央幅方向の断面図、第７図は本発明の実
施例１、２、３の動作説明図、第８図は本発明の
実施例４の動作説明図、第９図は同上の分解斜視
図、第１０図は同上の中央断面図、第１１図は本
発明の実施例４の分解斜視図、第１２図は同上の
中央断面図、第１３図ａは本発明の実施例５の正
面図、第１３図ｂは同図ａのＢ−Ｂの断面図、第
１４図は従来例の斜視図である。１は光源管体、１′は隔壁、２Ｒ，２Ｇ，２Ｂ
は放電路、３Ｒ，３Ｇ，３Ｂは蛍光体、４Ｒ，４
Ｇ，４Ｂは放電孔、５Ｒ，５Ｇ，５Ｂは電極挿通
孔、６はガラスプレート、８は共通陰極、９Ｒ，
９Ｇ，９Ｂは陽極電極、１０は電極室、１２は電
極室本体である。

Claims

【特許請求の範囲】１一面が開口した箱状の光源管体と、上記光源
管体の開口面に封着されたガラスプレートと、上
記光源管体の上記ガラスプレートに対向する底部
外面で開口面側が封着された箱状の電極室本体と
からなり、上記光源管体内には、上記光源管体の
底部からガラスプレートに至るように立設した複
数の隔壁で複数の独立空間を形成して夫々の独立
空間を放電路とし、各放電路の上記ガラスプレー
トを除く内面に各放電路毎に異なる発光色の蛍光
体を塗布するとともに底部には上記電極室本体内
に連通する放電孔と電極挿通孔とを互いに離間す
るように設け、上記電極室本体内には上記電極室
本体の底部から上記光源管体の底部外面に至るよ
うに立設した隔壁で仕切つて上記各放電路の一方
の放電孔が各別に連通する複数の独立空間と他方
の放電孔が全て連通する別の独立空間とを形成
し、上記別の独立空間に共通電極を配設するとと
もに残りの独立空間に上記電極挿通孔を介して上
記放電路内に挿入される電極を夫々配設して各独
立空間で電極室を構成し、上記各電極室に連通す
る上記各放電路と上記各電極室とからなる気密空
間に放電用ガスを封入したことを特徴とする蛍光
ランプ。２光源管体と該光源管体の隔壁、及び電極室本
体及び電極室本体の隔壁を可視光反射率の高い非
透光性材料で一体成形したことを特徴とする特許
請求の範囲第１項記載の蛍光ランプ。