JPH0466355B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気ブラシ現像装置に係り、特に、
現像剤（デイベロツパー）と補給トナーとのミキ
シングを常時ムラなく行い、濃度ムラのないコピ
ーを得るようにした磁気ブラシ現像装置に関す
る。

〔従来技術〕

通常、現像ロール（マグロール）上にピツクア
ツプされた現像剤（デイベロツパー）を現像剤制
御板（トリマープレート）によつて適量に制御す
るようにした磁気ブラシ現像装置では、前記トリ
マープレートによつて制御された余剰分のデイベ
ロツパーを現像機外から新しく補給されるトナー
とより良く混合せしめるために、搬送板を用い
て、トナー補給部まで搬送するようにした構成が
とられることが多い。

すなわち、第１図にその１例を示す如く、デイ
ベロツパー１は現像機２の機内へ投入され、点線
で示すような状態で保持されている。パドルホイ
ール３により、デイベロツパー１はマグネツトロ
ール４のピツクアツプ磁極５で現像ロール６上に
ピツクアツプされ、現像ロール６の回転によつて
上方に搬送される。そして、トリマープレート７
で、デイベロツパー１は適量に制御され、感光体
ドラム８上の静電潜像部へ搬送される。一方、ト
リマープレート７によつて規制された余剰のデイ
ベロツパー１は搬送プレート９によつて補給トナ
ーを供給するトナーデイスペンスロール１０のと
ころまで導かれ、ここで、トナーデイスペンスロ
ール１０から投入される新しいトナーと再び混合
される。静電潜像部へ搬送されたデイベロツパー
１は現像磁極１１の磁化パターンに応じてブラシ
状の穂立を形成し、最適に設定された現像空間１
２で感光体ドラム８上の静電潜像を現像する。該
静電潜像上にトナーを付着せしめて、トナーの１
部を失つたデイベロツパーは現像ロール６の回転
と共に搬送されてピツクオフ磁極１３の部分にき
た時、遠心力と反発磁場とによりピツクオフされ
る。そしてパドルホイール３に戻る。

ところで、この現像機において搬送板は通常ア
ルミ板等から構成されるが、この場合、現像ロー
ル内のマグネツトロールの磁力の影響を受けて、
搬送板上のデイベロツパーの流れが変動し、これ
は搬送板の角度等の影響もあるが、全く流れなく
なるときがあり、パドルホイール３に、新しいト
ナーと共に供給されるデイベロツパーの量のばら
つきが大きく、コピー濃度にムラが生じるという
不都合があつた。

又、第２図に示された現像装置は、補給トナー
の供給のためのデイスペンスロールに代えて、オ
ーガー２１を内蔵するパイプを用いて、新しいト
ナーの供給を行おうとするものである。この現像
装置では、トリマープレート７によつて規制され
て現像ロールから削りとられた余剰分のデイベロ
ツパー１は搬送プレート９によつてオーガー２１
の部分まで搬送され、オーガーで、新しいトナー
と混合されてパドルホイール３に供給される。こ
の、オーガー２１は、第３図に第２図のＡ方向か
らみたその要部および周辺部の概要を示す如く、
搬送プレート９の下端の近傍に配設されており、
搬送プレート９の下端の１部に設けられた案内片
９_Aの近傍にデイベロツパー供給口２２を有する
と共に、新しいトナーを供給するためのトナー補
給口２３をその外側に有するパイプ２４で囲まれ
ている。さらに、このパイプ２４は、オーガーの
デイベロツパーに搬送方向Ａと同方向に漸次、幅
広となるように開口されたスリツト２５を具備し
ており、オーガー２１の回転に伴い、トナー補給
口２３から供給された新しいトナーと、デイベロ
ツパー供給口２２から供給された余剰分のデイベ
ロツパーとが混合され、スリツト２５からパドル
ホイール３に供給されていく。この供給量は第４
図に点線ａで示す如く、オーガー２１の軸方向に
対して均一となるのが望ましい。しかしながら、
搬送プレート９は通常、アルミ板で形成されてい
るため、マグロールの磁気の影響を受けて、搬送
プレート９上のデイベロツパーの流れが変化し易
く、デイベロツパー供給口２２に流れ込むデイベ
ロツパーの流量が変化するため、実際には、第４
図の実線ｂ，ｃに示す如く、軸方向に対して不均
一となつていた。ｂは、デイベロツパー供給口２
２に流れ込むデイベロツパーの量が多過ぎる時、
ｃは逆に少な過ぎる時の、パドルホイールへのデ
イベロツパー（新しいトナーと混合されたもの）
の落下量（供給量）の分布を示す。このようにパ
ドルホイールへのデイベロツパーの供給量が不均
一となるとコピーの濃度ムラが生じるという不都
合があつた。

〔発明の目的〕

本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、
デイベロツパーをトリマプレートからトナー補給
部へ搬送する搬送板上のデイベロツパーの流れを
一定に保ち、濃度ムラのない良好なコピー像を得
ることのできる磁気ブラシ現像装置を提供するこ
とを目的とする。

〔発明の構成〕

上記目的を達成するため、本発明の磁気ブラシ
現像装置では、搬送板の１部または全体を磁性体
で構成している。

これにより、搬送板上のデイベロツパーの流量
はマグロールの磁気変化の影響を受けることな
く、常に一定に保たれるため、ムラなく均一なデ
イベロツパーの供給が可能となる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例について図面を参照しつ
つ詳細に説明する。

この現像装置は、第５図に示す如く、トリマー
プレートによつて現像ロールから削りとられる余
剰分のデイベロツパーを、トナーデイスペンスロ
ールの位置まで搬送するための搬送プレート９′
を磁性板から構成したもので、他の構成は、第１
図に示された従来の現像装置と同様である。

すなわち、本発明実施例の現像装置は、内部に
マグネツトロール４を備えた現像ロール６と、デ
イベロツパー１をよりよく混合し、摩擦帯電せし
めて現像ロール６に供給するパドルホイール３
と、現像に先立ち現像ロール６に付着したデイベ
ロツパーの量を規制するトリマープレート７と、
トリマープレート７によつて削りとられた余剰分
のデイベロツパーを搬送するための磁性板からな
る搬送プレート９と、搬送プレートの端部に配設
され、新しいトナーを補給するためのトナーデイ
スペンスロール１０とから構成されており、搬送
プレート９によつて搬送された余剰分のデイベロ
ツパーは、トナーデイスペンスロール１０によつ
て供給される新しいトナーと混合しつつ落下し、
再びパドルホイール３で混合されて現像ロールに
供給されるようになつている。

また、マグネツトロール４は、デイベロツパー
１をひきつけ、現像ロールの表面に付着させるた
めのピツクアツプ磁極５と感光体ドラム８上の静
電潜像部にトナーを供給し、可視像を形成するた
めの現像磁極１１と、現像後の現像ロール表面か
ら残留するデイベロツパーを除去するためのピツ
クオフ磁極１３とを具備している。

かかる構成によれば、トリマープレート７によ
つて現像ロール６の表面から削りとられた余剰分
のデイベロツパーは、磁性板からなる搬送プレー
ト９によつて、マグネツトロール４による磁場の
影響を遮断されているため、搬送プレート９上を
ムラなく流れていく。そして、このデイベロツパ
ーはトナーデイスペンスロール１０によつて供給
される新しいトナーと混ざり合つて落下し、パド
ルホイール３のところで、均一に攪拌されると共
に、摩擦帯電せしめられて現像ロール６へと導か
れる。従つて、余剰分のデイベロツパーの流れは
常に一定であり、これが新しいトナーと混ぜ合わ
されることになり、パドルホイール３の部分で
は、常に同量のデイベロツパーが、ムラなく混ざ
り合つて存在するため、濃度ムラを生じたりする
ことなく、鮮明なコピー像を得ることが可能とな
る。

次に、本発明の他の実施例について、説明す
る。

この現像装置は、第６図に概要図、第７図に第
６図の矢印Ｂ方向からみた要部拡大図を示す如
く、搬送プレート９″を、従来のアルミニウム板
の裏面の片側部に磁性プレート２６を被着して構
成したもので、他の構成は、第２図および第３図
に示された現像装置と同様である。

すなわち、この装置では磁性プレート２６上で
は、デイベロツパーはマグネツトロールの磁場の
影響を受けることなく流れるため、パイプ２４の
デイベロツパー供給口２２に流入するデイベロツ
パーは常に一定となり、トナー補給口２３から供
給される新しいトナーと、オーガーでよりよく混
合されつつ搬送されて、スリツト２５から、軸方
向の均一性を保ちつつ、パドルホイール３へと落
下せしめられる。そしてパドルホイール３の部分
で、その部分に存在しているデイベロツパーと共
にさらにより良く混合せしめられて、現像ロール
６へと供給されるため、濃度ムラのない鮮明なコ
ピー像を得ることができる。

なお、搬送板の構造については、実施例に示し
たものの他、通常のアルミ板の裏面全体に磁性板
をはり合わせたものあるいは磁性板と通常のアル
ミ板とを、はぎ合わせたもの等、必要に応じて適
宜選択可能である。

〔発明の効果〕

以上、説明してきたように、本発明によれば、
トリマープレートによつて規制されて、現像ロー
ルから削りとつた余剰分のデイベロツパーを、新
しいトナーの補給口まで搬送するための搬送板の
１部又は全体を磁性体によつて構成しているた
め、マグネツトロールによる磁場の影響を受ける
ことなく、常に一定量のデイベロツパーが搬送さ
れる。そしてこのデイベロツパーは新しいトナー
と混合されて一定量の均一なデイベロツパーとし
てパドルホイールに供給されるため、濃度ムラの
ない鮮明なコピー像を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は夫々、従来例の磁気ブラ
シ現像装置を示す図、第３図は第２図のＡ方向か
らみた１部拡大図、第４図は、デイベロツパーの
供給量の分布を示す図、第５図は本発明実施例の
磁気ブラシ現像装置を示す図、第６図は、本発明
の他の実施例の磁気ブラシ現像装置を示す図、第
７図は、第６図のＢ方向からみた一部拡大概要図
である。 １……デイベロツパー、２……現像機、３……
パドルホイール、４……マグネツトロール、５…
…ピツクアツプ磁極、６……現像ロール、７……
トリマープレート、８……感光体ドラム、９……
搬送プレート、１０……トナーデイスペンスロー
ル、１１……現像磁極、１２……現像空間、１３
……ピツクオフ磁極、２１……オーガー、２２…
…デイベロツパー供給口、２３……トナー補給
口、２４……パイプ、２５……スリツト、９_A…
…案内片、９′……搬送プレート、９″……搬送プ
レート、２６……磁性プレート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 現像ロール上に付着した現像剤を、現像剤制
   御板によつて規制し、規制によつて生じた余剰分
   の現像剤をトナー補給部まで搬送する搬送板を具
   備した磁気ブラシ現像装置において、前記搬送板
   の一部又は全体を磁性体で構成したことを特徴と
   する磁気ブラシ現像装置。