JPH046501Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来施肥装置付き移動農機における肥料タンク
は後車輪上方の高い位置に装着されていたので、
肥料を肥料タンクに供給する作業が極めて困難で
あり、かつ機体の重心が高くなつて操向性が悪か
つた。

また、移動農機、例えば、乗用田植機等にあつ
ては補助苗台の苗を後方の植付装置に供給する
時、前記肥料タンクが邪魔になつて供給作業が困
難である等の欠点があつた。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的と
するものであつて、肥料繰出機構を装着した機体
の前部にエンジンを搭載すると共にその上面をボ
ンネツトで覆い、後方に施肥装置付き作業機を昇
降可能に連結した施肥装置付き移動農機におい
て、前記肥料繰出機構に接続する幅広の肥料タン
クを、前記エンジンの両側でかつ前車輪のフエン
ダー部に、前記ボンネツトより低くすると共にフ
エンダー部の横幅内に配置したことを特徴とする
ものである。

以下、図面に示す実施例について説明すると、
１は左右一対の前輪２，２と後輪３，３を備え、
前部にボンネツト４で覆われたエンジンを搭載し
た機体であつて、操縦席５の側部には、肥料繰出
機構としてのポンプ６を装着し、後方にはプラン
ターケース７と、複数の植付杆８……と、左右に
往復動する苗載台９と、フロート１０……とから
なる植付装置１１がトツプリンク１２及びロワリ
ンク１３，１３により昇降可能に連結してあり、
トツプリンク１２から斜め下方に突出しているア
ーム１４は油圧シリンダーのピストンロツドに連
繋してあり、前記フロート１０……には施肥装置
の施肥管１５……が各植付杆８……に対応させて
装着してあり、それらの施肥管１５……の吐出口
は作業中、植付杆８……により植付けられた苗の
側部の土中に侵入しており、施肥管１５……の基
部は前記ポンプ６の吐出口にホース１６……によ
り接続してある。

そして、デツキ１７の両側のステツプ１７ａ，
１７ａとなる部分はそれぞれ前輪２，２上に延出
しており、この延出した受部２ａ，２ａは第５図
に示すように周囲が矩形状枠に形成されていて、
前輪２，２上に臨む窓部２ｂ，２ｂを備えてお
り、ペースト肥料を入れた肥料タンク１８，１８
は、第４〜５図に示すように前後に長く、幅広
で、かつ低く形成してあり、前記矩形状枠に第４
図に示すように固定するか、又は第５図に示すよ
うに受部２ａ，２ａの前部と後部に互いに肥料タ
ンク１８，１８に向けて傾斜した押え板１９，１
９を突設し、肥料タンク１８は側面視でも、正面
視でも上部を狭くしたテーパー状になつているか
ら、前記肥料タンク１８を側方から押え板１９，
１９間に押し込み、適宜の止着具で止めることに
より着脱可能になり、携帯用の肥料タンクにする
ことができる。

また、左右の肥料タンク１８，１８はホース２
０，２０を介して前記ポンプ６の吸入口に接続し
てある。

なお、図面中、２１は植付クラツチレバー、２
２は植付装置１１を昇降操作する油圧レバー、２
３はハンドル、２４，２４は補助苗台である。

前述の乗用田植機において、植付装置１１及び
ポンプ６を駆動して走行すると、植付杆８……は
苗載台９内のマツト苗を１株分ずつ掻き取つて、
田面に植付け、ポンプ６が肥料タンク１８，１８
から吸入して圧送するペースト状肥料は植付杆１
５……から植付けられた苗の側方の土中に施肥さ
れる。

そして、補助苗台２４上の予備苗を苗載台９に
供給する時、操縦者は肥料タンク１８，１８に邪
魔されることなく上記予備苗を苗載台９に供給す
ることができる。

また、肥料タンク１８，１８は、ボンネツトよ
りも低いところにあるので、肥料をこぼすことな
く容易に供給することができ、しかも機体重心が
高くなることがなく、機体の安定性を悪化するこ
とがない。

更に、肥料タンク１８はフエンダー部の横幅内
に配置されているので、障害物に衝突することが
なく、安全な走行及び機体回行等を行うことがで
きる。

本考案は前述のように肥料繰出機構を装着した
機体１の前部にエンジンを搭載すると共にその上
面をボンネツトで覆い、後方に施肥装置付き作業
機を昇降可能に連結した施肥装置付き移動農機に
おいて、前記肥料繰出機構に接続する幅広の肥料
タンク１８を、前記エンジンの両側でかつ前車輪
２のフエンダー部に、前記ボンネツトより低くす
ると共にフエンダー部の横幅内に配置したので、
従来のように機体後方の作業機の障害になること
がないことは勿論のこと、前方側方の視野を良好
にして作物と機体との関係位置、又は畦畔との関
係位置、若しくは障害物との位置を確認しながら
的確な操向操縦を行うことができる。

しかも、肥料タンク１８はボンネツトよりも低
く配置されているので、従来のものより著しく低
くなり、肥料をこぼすことなく、極めて容易に供
給することができると共に機体の重心が高くなる
ことがなく、機体の安定性及び操縦性を向上する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は施肥装置付き乗用田植機の側面図、第２
図は同上平面図、第３図及び第４図は肥料タンク
取付部の斜視図である。 １……機体、２……前輪、１１……植付装置、
１５……施肥管、１６，２０……ホース、１８…
…肥料タンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 肥料繰出機構を装着した機体１の前部にエンジ
   ンを搭載すると共にその上面をボンネツトで覆
   い、後方に施肥装置付き作業機を昇降可能に連結
   した施肥装置付き移動農機において、前記肥料繰
   出機構に接続する幅広の肥料タンク１８を、前記
   エンジンの両側でかつ前車輪２のフエンダー部
   に、前記ボンネツトより低くすると共にフエンダ
   ー部の横幅内に配置したことを特徴とする施肥装
   置付き移動農機。