JPH0453768Y2

JPH0453768Y2 -

Info

Publication number: JPH0453768Y2
Application number: JP7090888U
Authority: JP
Priority date: 1988-05-28
Filing date: 1988-05-28
Publication date: 1992-12-17
Also published as: JPH01172812U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は手術用縫合糸を巻きつけ包装する台紙
の提供に関する。

（従来技術）手術用縫合糸の包装台紙に関しては、例えば、
特開昭60−77746号、特開昭61−82794号等のよう
な折畳み方式の台紙の中に縫合糸を挟むタイプの
ものと、特開昭59−111749号、特公昭62−41021
号のようにこれに巻き付けるタイプのものがあ
る。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、かかる従来のものは１サイズの
台紙において長さの異なる縫合糸に対応できない
問題がある。

即ち、外科手術に供される縫合糸はその長さが
40〜70cmと、かなりの幅があり、これを前記した
単一の台紙で対応すると、長さの長いものは同一
カ所に何重にも重ね巻きせねばならず、従つて、
取り出しの際もつれたり、引き出し抵抗がかかつ
たりする問題がある。

一方、種々の長さに対応するよう予め各種サイ
ズの台紙を準備することはコスト及び、管理上の
問題がある。

本考案は、かかる従来の欠点を解消した新規な
台紙を提供したもので、単一サイズで、どのよう
な長さの縫合糸にも対応でき、しかも、スムース
な糸の取り出しが可能な巻き付け方式の包装台紙
を提供するものである。

（問題を解決するための手段）しかるに、本考案はその構成において、図に示
すように、折曲げ線４，５を介して糸保持パネル
１、挟持パネル２、被覆パネル３の３つのパネル
が連設された３ツ折りタイプの台紙であり、該糸
保持パネル１内には、その長さ方向に対向した略
Ｕ字状の切込み６，７を、また、そのタテ、ヨコ
両側縁には内方に向かつた切込み８，９を、更
に、その長さ方向の側縁には折曲げ線４に設けた
スリツト１２，１３に係合する凸状の舌片１０，
１１を設けたことに特徴を有する手術用縫合糸の
包装台紙に関する。

（作用）本考案は以上の構成により、特に、糸保持パネ
ル１内に対向して設けた略Ｕ字状の切込み６，７
及び、そのタテ、ヨコ両側縁に設けた切込み８，
９により、いろいろな経路で、しかも糸が何重に
も重ならないように巻き付けることができるため
前記したような従来の欠点を解消することができ
るものである。

以下、例示した図面をもとに説明する。

（構成例）第１図は本考案に係わる台紙の展開状態を示し
た図であり、その構成は、薄い板状の紙、プラス
チツクシート等を材質とし、これを打抜き成形等
して成るもので、折曲げ線４，５を介して連設さ
れた糸保持パネル１、挟持パネル２、被覆パネル
３の３つのパネルから成る。

かかる糸保持パネル１には、その長さ方向の中
央部に対向して略Ｕ字状の切込み６，７が、ま
た、これのタテ、ヨコ両側縁には内方に向かつて
切込み８，９が設けられ、これの端部には夫々透
孔１４，１５，１６，１７が設けられている。

更に、その長さ方向の側縁には折曲げ線４に設
けたスリツト１２，１３に係合する凸状の舌片１
０，１１が設けられ、また、各々のパネルの上縁
には切り欠き１８，１９，２０が設けられてい
る。かかる切り欠きは挟持パネル２におけるもの
を他のものより深く構成してある。

また、糸保持パネル１にはその一部を切り、内
側に折り曲げた折曲げ片２１が設けられている。

本考案は以上の構成であり、これの使用態様に
ついて第２〜４図をもとに説明すると、第２図の
ように、糸保持パネル１に縫合糸２２を巻き付け
るのであるが、これの巻き付けに際し、その糸端
ａを指先で押え、先ず、Ｕ字状の切込み６に挿通
した後、上縁の切欠き２０を周回させて下端の切
込み９へ導き、その他端ｂを切込み８に挿通して
保持する。しかる後、糸保持パネル１を第３図の
ように折曲げ線５を介して把持パネル２の上に折
り重ね、スリツト１２，１３に舌片１０，１１を
差し込み固定して２ツ折りとする。かかる折畳み
状態の断面を第５図に示した。

このようにして２ツ折りされた台紙に更に第４
図に示すように糸保持パネル１上に折曲げ線４を
介して被覆パネル３を重ね３ツ折りとした後、こ
れを袋等に入れ無菌的に密封シールして供するも
のである。尚、第６図には３ツ折りされた台紙の
断面図を示した。

（考案の効果）本考案は、以上のような構成で、その巻き付け
態様の一例を前記に示したが、糸の重なる部分が
なく、スムースな引き出しができるものである。
また、他の巻き付け形態として、その長さに応
じ、切込み６，７及び、８，９等を利用し、例え
ば、切込み６を挿通した後、７及びこれを周回さ
せた後、折り曲げ部２１を通し、その糸端を８に
挿通させて止めることもできる等様々な巻き付け
のバリエーシヨンが可能で、従つて、いろいろの
長さのものに対応できる特徴がある。また、その
糸端は、かかる４つの切込みの何れかを利用で
き、糸端の乱れも防止できる。

また、このように巻き付けられた縫合糸はスリ
ツト１２，１３への舌片１０，１１の差し込みに
より固定的にこれを把持することができるため乱
れることがなく、更に、これを被覆パネル３で重
ね合わせてサンドイツチ状とするため袋入れ時、
使用時等にずれたり、外れたりするとこがなく、
スムースな作業が可能である。

更に、切込み部には夫々透孔１４，１５，１６
を設け、当該部に糸を位置させる構成としたので
引き出しの際の抵抗を軽減でき、また、何本でも
束ねてセツトすることもできる。更に、折り曲げ
部２１はこれによつてパネル間に隙間を設け、ま
た、当該部に糸を捲回することにより、糸の傷み
を防止できる。

また、切欠き１９は他の切欠き１８，２０に比
べその切込みを深く構成しているので、３ツ折り
したとき糸が露出し、取り出しが容易である。

本考案は、以上のように、その使用態様によつ
て、各種長さの縫合糸の巻き付け包装に適用でき
る特徴を有し、また、その巻き付けに際しても同
じ場所に何度も捲回しなくてよいため、もつれた
り、強い抵抗が掛かつたりすることなく、手術時
の作業を容易にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係わる台紙の展開状態を示し
た正面図。第２図は、これの使用状態を例示した
一部切欠正面図。第３図、第４図は折畳み状態を
示した正面図。第５図は第３図Ａ−Ａ線断面図。
第６図は第４図Ｂ−Ｂ線断面図。１……糸保持パネル、２……挟持パネル、３…
…被覆パネル、４，５……折曲げ線、６，７，
８，９……切込み、１０，１１……舌片、１２，
１３……スリツト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

折曲げ線４，５を介して糸保持パネル１、挟持
パネル２、被覆パネル３の３つのパネルが連設さ
れた３ツ折りタイプの台紙であり、該糸保持パネ
ル１内には、その長さ方向に対向した略Ｕ字状の
切込み６，７を、また、そのタテ、ヨコ両側縁に
は内方に向かつた切込み８，９を、更に、その長
さ方向の側縁には折曲げ線４に設けたスリツト１
２，１３に係合する凸状の舌片１０，１１を設け
たことを特徴とする手術用縫合糸の包装台紙。