JPH0452721Y2 - - Google Patents

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JPH0452721Y2
JPH0452721Y2 JP1981176596U JP17659681U JPH0452721Y2 JP H0452721 Y2 JPH0452721 Y2 JP H0452721Y2 JP 1981176596 U JP1981176596 U JP 1981176596U JP 17659681 U JP17659681 U JP 17659681U JP H0452721 Y2 JPH0452721 Y2 JP H0452721Y2
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corneal
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、反射率の少ない被観察物を同軸照明
で、かつ液浸方式によつて観察を行う場合に有害
な反射光を極力生じさせない液浸方式観察装置用
先端レンズに関する。
従来、反射率の小さい被観察物、例えば人眼の
角膜内皮細胞の観察を行う場合、観察装置の先端
レンズを角膜に接近させその間を角膜表面上にあ
るtear filmと略同じ屈折率の角膜保護媒質で満
たし角膜保護媒質と角膜との界面における反射を
防止していた。
しかし、上記のような液浸方法をとつても先端
レンズと角膜保護媒質との界面における反射を防
止することはできない。この反射光は角膜内皮細
胞像の結像面には結像することはないが、この種
の光学装置の作動距離は1mm前後と短いため、観
察光学系により角膜を観察した場合、角膜内皮像
の近くに該反射光による像が現われる。従つて、
スリツト照明光の巾を大きくした場合、角膜内皮
像と、上記先端レンズと角膜保護媒質との境界面
によるスリツト照明光の反射像とが重なり、角膜
内皮像の解像コントラストが著しく悪化する。
ところで、上記先端レンズと角膜保護媒質との
境界面による反射光が観察光学系に入らないよう
にするため、種々の提案がなされている。第1の
提案例は、光軸に沿つて2分割した先端レンズを
不透明層を介在させて接着接合して構成し、一方
の分割部材を通して照明し他方の分割部材を通し
て観察するものである。この先端レンズの製造は
レンズの切断及び不透明層を介した接合等の困難
な作業を含み、かつ接合に使用する接着剤が眼球
に悪影響を及ぼすおそれがある。第2の提案例
は、先端レンズを光軸と垂直をなす面で切断した
2つの部材で構成し、被検眼側該部材を角膜保護
媒質の屈折率と他方の部材の屈折率との間の屈折
率を有するように材料を選択して、構成すること
により、先端レンズと角膜保護媒質との境界面に
よる反射光を減少させるものである。しかし、先
端レンズとして使用できる透明材料の屈折率値は
限られており、従来のものに比較して該反射光が
わずかに減少するに過ぎないのが実状である。
本考案は上記従来の問題を解消した液浸型観察
装置の液浸型先端レンズを提供することを目的と
するものであつて、その特徴とするところは、液
浸媒質に液浸させて使用する対物レンズの先端レ
ンズであつて、該先端レンズに向つてMgF2の第
1層と、SiO2の第2層とからなる表面コートを
有し、該先端レンズの屈折率が1.47〜1.59であ
り、該1層および第2層の光学膜厚が設計基準波
長の1/4であることにある。
本考案によれば、液浸媒質と液浸用先端レンズ
との境界における反射を防止し、その結果有害反
射光の効果的な除去を行うことができ、耐剥離強
度が高く初期性能を長期に亘り維持し得る液浸用
先端レンズを提供することができる。
以下本考案の先端レンズを、角膜内皮観察光学
装置に応用した場合を具体例として、以下詳細に
説明する。
人眼の角膜裏面には角膜内皮細胞と呼ばれる大
きさ20ミクロン前後の亀甲型の細胞からなる細胞
膜がある。この角膜内皮細胞膜は、角膜皮質と同
様に透明で周囲とのコントラストの差が小さいた
め一般の顕微鏡等ではその観察が困難であり、特
殊な照明観察方法が採用されている。すなわち、
照明光学系と観察光学系とを一部共通とし観察光
学系内に光分割ミラーを配置して照明光束を導入
している。
角膜内皮観察光学装置は先端レンズ3、合焦レ
ンズ4、リレーレンズ5、光分割器6、写真感光
材7及び接眼レンズ8で構成される観察光学系
と、照明用光源9、リレーレンズ10、写真撮影
用光源11、コンデンサレンズ12、スリツト1
3、及びミラー14で構成される照明光学系とか
ら成り、ミラー14は照明光学系の照明光束を観
察光学系内に導入している。
角膜内皮細胞の観察の際には、被検眼角膜1に
先端レンズ3を接近させ、その間隙は角膜保護媒
質で満されている。
観察光源9は、リレーレンズ10に対し写真撮
影用光源11と共役な位置に置かれ、それらの光
束はリレーレンズ10、コンデンサレンズ12お
よびスリツト13を通つてミラー14で反射した
後、合焦レンズ4、先端レンズ3及び角膜保護媒
質2を通り角膜1上に導びかれスリツト状の照明
が行われる。
その照明によつて生ずる角膜内皮細胞からの反
射光は、角膜保護媒質2、先端レンズ3、合焦レ
ンズ4、結像レンズ5、光分割器6を通つて接眼
レンズ8又は写真感光材7に導びかれ、それぞれ
肉眼による観察又は写真撮影による記録がなされ
る。
また、この種の光学装置においては、角膜表面
の反射によるゴーストを防止する等のために、照
明光学系や観察光学系の先端に透明部材からなる
先端レンズを配置し、この先端レンズを角膜表面
に直接あるいは液体を介して接触させ、この先端
レンズを介して照明観察を行つている。
この種の液体としては生理食塩水又は、角膜保
護媒質が使用され、その屈折率は角膜の屈折率
1.376にほヾ等しい1.33である。そのため、角膜
保護媒質と角膜との境界面では、反射はほとんど
生じないといわれている。
しかし、角膜保護媒質と先端レンズとの間の屈
折率ギヤツプは先端レンズの屈折率を1.5として
も0.35%の反射率であり、角膜内皮細胞における
反射率0.02%程度に比べて、あまりに大きく、た
とえ結像しないとしても観察の障害となることは
前述の通りである。
境界面における反射を防止するためにレンズ等
の光学部材の表面に反射防止膜を施すことは従来
から種々行われてきた。しかし、これらは空気に
対する反射防止に関して行われていたのであり、
これを液浸型先端レンズに施しても所期の反射防
止の機能を十分にはたすものではなく、またその
反射率もかなり大きなものである。
まず、反射防止膜を単層で行う場合、膜の屈折
率nは角膜保護媒質の屈折率をnp、ガラスの屈折
率をngとすればn2=npngで表わされる。
この単層の場合では一般に中心波長域における
反射率は低くなるが、その周辺域での反射は急に
増加する傾向にあり、例えば先端レンズを重フリ
ントガラスとしこれにsio2を蒸着した構成のも
の:図2,B、また最適な特性を示すものは先端
レンズをホタル石としそれにMgF2を蒸着させた
構成のもの図2,A以外に考えられないが、これ
は実用性に乏しい。すなわち、ホタル石は高価な
ものである上、ホタル石の表面にMgF2膜を蒸着
する事もかなりの作業困難性を含むとともに、そ
の結果得られた膜は密着性に乏しく、容易に剥離
したりキズがつくので問題がある。
次に、多層膜で反射防止を行う場合には、従来
の反射防止膜から類推して次の三層構造が考えら
れる。すなわち、基板に向つて 第三層:ガラスより少し高めの屈折率n3をもつた
膜を光学的厚さλ/4で蒸着する。(たヾし、
λは設計基準波長を表す。以下同じ。) 第二層:屈折率n2の膜を光学的厚さλ/2で蒸着
する。
第一層:屈折率n1の膜を光学的厚さλ/4で蒸着
する。
この膜の中心波長における反射防止の条件は ngn2 1npn2 3 である(たヾし、ng,npは前記定義通りである)。
さらに、可視域全般にわたつて低反射率とする
為に適当な屈折率をもつ第二層を光学的膜厚λ/
2で蒸着すれば、反射防止は理論上行うことがで
きる。
しかしながら、0.02%以下の反射防止が要求さ
れる場合において、三層構成をとることは危険度
が大きい。というのは第三層において一度反射率
を高めているためであり、膜厚及び屈折率の誤差
が敏感に反射率に影響してしまい所望の膜を製造
することは非常に困難である。
さらに付け加えるならば、高屈折率の物質は一
般的に屈折率が安定していないという不安もある
ため三層構造は採用できない。
本考案は、以上の理由によつて以下の層構造の
反射防止膜を採用することとした。
本考案においては、屈折率ギヤツプを一定方向
にかつできる限り減少させるため、先端レンズ材
料としては屈折率のなるべく低いものを選択し、
角膜保護媒質の屈折率1.33に近づけるように、基
板に向つてMgF2(λ/4)およびSiO2(λ/4)
の膜構成を採用することとした。その模式的構成
を図6に示す。
図3では設計基準波長を520nmとし第一層の
MgF2と第二層のSi02を520nm/4の光学膜厚
(以下単に膜厚という)で屈折率1.48,1.50およ
び1.57の先端レンズに蒸着した場合の反射率特性
曲線をそれぞれA,B,Cで示している。
図3の反射率特性曲線から明らかなように、先
端レンズの屈折率を1.50とした曲線Bの示す反射
率特性は、可視全域にわたつて反射率が低くおさ
えられており最適であることがわかる。
しかしながら、先端レンズの屈折率を1.48ある
いは1.53と多少変化させても、曲線AあるいはC
に示されるように使用に十分耐え得るものである
ことも明らかである。
また図4では、先端レンズの屈折率を1.51とし
第一層、第二層の成分はそれぞれ図3と同様とし
その膜厚を第一層480nm/4、第二層を560nm/
4としたときの反射率透過特性曲線を曲線Aで示
し、第一層を560nm/4、第二層を480nm/4と
したときの特性曲線をBで示し、かつ第一層を
520nm/4、第二層を440nm/4としたときの特
性曲線をCで示している。
図4の3つの特性曲線から明らかなように第一
層及び第二層の膜厚は、きびしい制限をうけるも
のではなくその許容範囲が広いことがうかがえ
る。
図5では、設計基準波長を520nmとし、第一層
をMgF2と、第二層を蒸着用ガラスで構成し、
520nm/4の膜厚で屈折率1.53,1.55、および
1.57の先端レンズに蒸着した場合の反射率特性曲
線をそれぞれ、A,B,Cで示している。
図5の結果も図3および図4と同様な傾向を示
している。
以上の記載から明らかなように、上記の反射防
止膜を施した液浸用先端レンズで液浸観察を行え
ば被観察物の反射率が低く周辺とのコントラスト
の差が相当低い場合においても、先端レンズと液
浸液との境界の反射光によつて観察を妨げられる
ことがない。
【図面の簡単な説明】
図1は、角膜内被皮観察光学装置の光学配置図
であり、図2は、単一の反射防止膜を有する先端
レンズの反射率特性を示す図であり、図3〜図5
は、夫々2層からなる反射防止膜を有する本考案
の先端レンズの反射率特性を示す図であり、図6
は本考案の反射防止膜を施した先端レンズの模式
図である。 a……第1層、b……第2層、c……先端レン
ズ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 液浸媒質に液浸させて使用する対物レンズの先
    端レンズであつて、該先端レンズに向つてMgF2
    の第1層と、SiO2の第2層とからなる表面コー
    トを有し、該先端レンズの屈折率が1.47〜1.59で
    あり、該1層および第2層の光学膜厚が設計基準
    波長の1/4であることを特徴とする、液浸用先端
    レンズ。
JP1981176596U 1981-11-27 1981-11-27 液浸用先端レンズ Granted JPS5881501U (ja)

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JP1981176596U JPS5881501U (ja) 1981-11-27 1981-11-27 液浸用先端レンズ

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JPS5881501U JPS5881501U (ja) 1983-06-02
JPH0452721Y2 true JPH0452721Y2 (ja) 1992-12-11

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