JPH0447353B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、異なつた光反射性の部分を有する記
号を読み取るための電気光学的記号読み取り装置
に関する。

〔従来の技術〕 従来より電気光学的記号読み取り装置は種々に
開発され、それらは例えば米国特許第4251798号、
同第4360798号、同第4369361号、同第4387297号、
同第4409470号および同第4460120号に開示されて
いる。

上記の各米国特許に記載された装置の特徴的構
成は、特に使用者が支持した携帯用手持ち型レー
ザ走査ヘツドを読み取るべき記号に向けてレーザ
光線を反射しながら、そのレーザ光線を記号を横
切つた走査方向に繰り返し走査させ、記号から反
射された反射光を検出し、さらに検出された反射
光を解読するようにした点にある。このために、
記号読み取り装置は、記号読み取りのための光線
を発生する光源を収容するハウジングを備える。
また、このハウジング内には、光源からの光線を
ハウジング外の記号に向けて射出するための光学
系と、該光線を記号走査方向に振らせるための走
査手段が設けられる。さらに、記号により反射し
た反射光を受けて該記号に対応するアナログ電気
信号を形成するセンサが、ハウジング内に配置さ
れる。

光学系には、記号により反射してハウジングに
戻つてきた反射光を集光し、センサに向けて入射
させるための集光手段を設けることがすでに提案
されている。たとえば、米国特許第4841129号に
は、集光手段として集光レンズを設ける構成が開
示されている。この集光レンズに替えて、凹面鏡
のような集光手段を設けることも可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述したような電気光学的記号読み取り装置に
おいては、読み取りのためハウジングから記号に
向けて射出される光は、走査方向に振らされるよ
うになつており、ハウジングに戻つてくる反射光
も走査範囲内にわたる方向からハウジングに入射
する。したがつて、反射光を集光するための集光
手段は、走査範囲全体に対応できる大きさのもの
でなければならない。このため、集光手段を小型
に構成することができず、ハウジングも必然的に
大きくならざるを得ない。

本発明は、従来の電気光学的記号読み取り装置
における上述の問題を解決することを意図するも
ので、ハウジングを小型に構成できる読み取り装
置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕 本発明は、記号読み取り用の光線を記号走査方
向にふらせるための走査ミラーを有する電気光学
的記号読み取り装置において、該走査ミラーと一
体に形成され、該走査ミラーとともに動かされる
ように、視野走査手段を設ける。この視野走査手
段は、記号により反射されてハウジング内のセン
サ手段に入射する反射光により定まる読み取り視
野を読み取り用光線の走査に同期して走査方向に
振らせるためのものである。

すなわち、本発明による記号の光学的読み取り
装置は、ハウジング内に設けられた記号読み取り
用の光線を発生するための光源と、該光線を走査
方向に振らせるための走査ミラーを含み、該光線
をハウジングの外に射出する光学手段と、ハウジ
ングの外に置かれた記号により反射されてハウジ
ングに入射する反射光を受けて記号に対応する電
気信号を発生するセンサ手段と、からなり、走査
ミラーとともに動かされ、センサ手段に入射する
反射光により定まる読み取り視野を光線の走査に
同期して走査方向に振らせるための読み取り視野
走査手段が設けられる。特に本発明の特徴とする
ところは、この視野走査手段が走査ミラーと一体
に形成され、かつ凹形の反斜面を有する点にあ
る。

本発明の好ましい態様においては、たとえば、
視野走査手段を平凸レンズの曲面上に形成した凹
形の反射面から構成し、走査ミラーを該平凸レン
ズの平面上の一部に形成した反射面により構成す
る。

〔作用および効果〕

本発明においては、視野走査手段が走査ミラー
とともに動かされて、読み取り用光線の走査に同
期して読み取り視野を走査方向に振らせるように
構成される。したがつて、反射光をセンサに向け
るための集光手段を有する読み取り装置において
は、集光手段が定常反射光の入射方向に正対する
ように配置でき、集光手段を小型に構成すること
が可能になる。その結果、読み取り装置のハウジ
ングも小型に構成できる。視野走査手段を走査ミ
ラーと一体に構成すると、該視野走査手段を走査
方向る駆動するための構造が簡単になり、装置の
信頼性を高めることができる。さらに、視野走査
手段と走査ミラーとを同一の平凸レンズ上に形成
すると、視野走査手段および走査ミラーの構造お
よび配置が小型で纏まりよくなる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図について説明する。
第１〜８図を参照すると、１０で示すレーザ走査
ヘツドは軽量（１ポンド以下）で全体に細型であ
つて、特に鼻先を細くした流線形の手持ち及び携
帯可能な、腕及び手首に負担を与えないで容易に
走査可能な使用者支持型レーザ走査ヘツドであ
い、この走査ヘツドは記号の読取、走査及び解析
を行い、かつそれらの読み取り前または読み取り
中において、使用者が各記号にそれを指向させる
ためのものである。ここに使用する“記号”なる
語は、例えば使用されるレーザ光源の波長におい
てそれぞれ異なつた反射特性を有する異なつた部
分からなる表徴を含むものと認識すべきである。
このような表徴は、例えば Code 39 Codabar
Interleaved ２ of5などのような前記の黒白工
業記号または汎用UPCバーコード記号からなる
ものである。この表徴はさらに、何らかのアルフ
アベツトまたは数字であつてもよい。用語“記
号”はさらに、その表徴もしくは少くともその一
部が背景とは異なつた光反射特性を有するように
した特定背景中の表徴を含むものとも認識され
る。この後者の定義において、記号の“読み取
り”はロボツト及び対象認識の分野において特に
有利である。

第１〜３図を参照すると、ヘツド１０はほぼ銃
型で、四角形の断面を有してハンドル軸に沿つて
ほぼ垂直にのびているハンドル部１２を備えてい
る。ヘツド１０はさらに水平にのびた比較的細長
い胴体部１４を有する。ハンドル部１２の断面寸
法及び全体の寸法はヘツド１０が使用者の手中に
適合し、かつ維持できる程度に定められている。
胴体部及びハンドル部は合成樹脂プラスチツク材
料などのような軽量で弾性、衝撃耐性及び自己支
持性を有する物質から形成される。プラスチツク
ハウジングはなるべくなら射出成型により形成さ
れるが、内部容量が50m³未満、特に25m³以下程度
の内部空間を形成する薄い中空シエルを形成し得
る方法であれば、真空成型または吹き込み成型で
あつてもよい。このような内部容量は特に限定さ
れるものではないが、ヘツド１０の全体の大きさ
及び体積をほぼ形成するものとして認識すべきで
ある。

第１〜３図に示されたような位置において、胴
体部１４は上部正面壁１６及び下部正面壁１８を
有する正面突端部を備え、これらは正面壁部前端
において互いに集合し、ヘツドの最前端となる鼻
先部２０を形成している。胴体部１４はさらに正
面壁部１６，１８の後方に分離した背面壁２２を
有する後部を有する。胴体部１４はまた頂壁２
４、頂壁２４の下方に位置する底壁２６及び頂壁
及び底壁間において互いに平行した一対の側壁２
８，３０を有する。

ヘツド１０において、ハンドル部及び胴体部が
集合し、かつ使用者が使用状態においてハンドル
部を把持したときその前指が位置する前面領域に
は手動押圧可能な引き金３２が枢軸３４に関して
回動自在に取り付けられている。底壁３２は円筒
型首部３６を有し、首部３６はハンドル軸に沿つ
て下向きに突出し、ほぼ四角形の断面を有する内
向きカラー部３８において終了している。この首
部及びカラー部は引き金３２を移動可能に突出さ
せるための前記スロツトを有する。

ハンドル部１２は同様に引き金３２を移動可能
に突出させるための前面スロツトを有するほぼ四
角形の上部外向きフランジ部４０を有している。
この上部フランジ部４０は半径方向内向きに撓む
ことができる弾性を有する。上部フランジ部４０
が首部３６に挿入されると、このフランジ部４０
はカラー部３８の内側面に圧接し、そのカラー部
３８をくぐり抜けるまでの内向きに撓み、その部
分をくぐり抜けると同時に、弾性に基づいてその
本来の非変形位置に復帰してカラー部内側面と係
合し、スナツプロツク作用を発揮するものであ
る。このハンドル部を胴体部から分離するために
はハンドルの上部４０をそれが再びカラー部をく
ぐり抜ける状態まで十分に撓ませ、その上でこの
ハンドル部を首部３６から引き出せばよい。ハン
ドル部１２はその態様において胴体部１４に対し
取り外し可能にスナツプ装着することができると
ともに、後述の如く各々レーザ走査システムの異
なつた要素を収納した交換用ハンドル部のセツト
から別のハンドル部を選択する場合にも同様に前
記胴体部に装着することができる。

ヘツドには後述の通り、複数の要素が取り付け
られるが、それらの要素の少くとも幾つかは引き
金３２により、また制御マイクロプロセツサによ
り直接または間接的に付勢される。ヘツド内の要
素の１つは、例えば半導体レーザダイオード４２
からなる能動レーザ光源（第４図参照）である。
このレーザダイオードは引き金３２によつて駆動
され、前述したように使用者にとつて不可視の高
発散性簿呼び非対称放射性のほぼ卵型の放射断面
を有する波長7000〓以上、特に約7800〓程度のレ
ーザ光線を発射るものである。レーザダイオード
４２は実施上においては多くの供給源、例えばシ
ヤープ電機株式会社より型番号LT020MCとして
販売されているような市販のものを好ましく用い
ることができる。このダイオードは連続波長また
は連続パルス型である。ダイオード４２はヘツド
内に装備されたバツテリ（DC）電源より供給さ
れる低電圧（例えば、12VDC以下）により駆動
され、この電源は実施例においてヘツド内に取り
外し可能に装備された再充電可能なバツテリ機構
４４（第７図参照）または外部電源（例えば、
DC電源）よりヘツドに接続されたケーブル４６
内の電力線（第２図参照）より構成することがで
きる。

第４図においても最もよく示す通り、レーザダ
イオード４２はプリント回路板４８上に取り付け
られる。ヘツド内には光学素子が配列装備され、
これは発射されたレーザビームを第１の光路に沿
つてヘツド外における鼻先部２０の前方に位置し
た基準面に向かわせるようにダイオード４２に関
して位置調整される。基準面は縦軸方向、すなわ
ちレーザビームの指向方向にほぼ直交して配置さ
れる。読み取られるべき記号は基準面に近接した
その面の一方側または反対側あるいはその両方の
側に配置される。すなわち、光学的に変調または
偏向されたレーザビームの焦点深度または視界深
止内のいずれかの場所に配置されるものであり、
これらの焦点深度または視界深度は記号を読み取
ることができる動作距離として認識される。反射
されたレーザビームは記号から多方向に反射さ
れ、その反射レーザビームのうち、記号からヘツ
ドに向かう部分はここに帰還部分として認識され
る。当然ながら、この帰還部分もまた使用者にと
つては不可視である。

第４図において最もよく記す通り、光学素子は
一端に円筒状開口５２を有する細長い光学チユー
ブ５０を含んでいる。この円筒状開口５２内には
ダイオード４２の環状ケース部が固定保持され、
チユーブ５０の他端領域にはレンズバレル５４が
長さ方向に移動可能に装備される。このレンズバ
レル５４が開口絞り５６とその絞り５６を包囲す
る素子壁部５８および内部空間を仕切る円筒側壁
部６０を含んでいる。

光学素子はさらに第１光路において側壁部６０
の内部空間に位置し、発射レーザビームを基準面
に集束するための例えば平凸レンズからなる集束
レンズ６２を含んでいる。開口絞り５６はレンズ
６２のいずれの側に配置されてもよいが、なるべ
くならその下流側に配置される。光学チユーブ内
にはバイアス手段としてコイルスプリング６４が
配置される。このコイルスプリングは一端ではダ
イオードのケーシング部を支持し、他端において
平凸レンズ６２の平面側を支持している。スプリ
ング６４はレンズ６２を素子壁部５８に対して定
常的に押圧し、これによつてレンズ６２は開口絞
り５６に関して定位置に保持される。レンズ６２
及び開口絞り５６はレンズバレル５４が長さ方向
に移動するとき一体的に移動する。側壁部６０は
まず光学チユーブ５０の内周面に関しねじ式また
は摺動関係において挿入され、レンズ６２と開口
絞り５６との所望の位置関係、及びダイオード４
２の固定保持が達せられたときチユーブ内周壁に
対する糊付けまたは適当な固着処理により固定さ
れ、側壁部６０とチユーブ５０の内周壁との間の
長さ方向の移動はレンズ６２と開口絞り５６のた
めの位置調整手段を構成し、またレンズ及び開口
絞りのダイオードに関する位置の固定化はレンズ
及び開口絞りをダイオードから所定の間隔におい
て固定することを意味する。

開口絞り５６はそれに入射するレーザビームの
断面積より小さい断面積を有し、これにより入射
レーザビームの一部分のみがこの開口絞り５６を
通過し、第１光路に沿つて記号に向かうことがで
きる。素子壁部５８は入射レーザビームの残りの
部分が開口絞り５６以降に達しないように阻止す
るものである。開口絞りの断面形状はなるべくな
ら加工容易な円形とされるが、入射レーザビーム
の発散角がこの部分においても矩形状または卵型
である場合には、記号へのより効率的なエネルギ
伝達を可能とするために矩形状または卵型とする
こともできる。

回折光学理論によれば、基準面において要求さ
れる入射ビームの断面サイズは特に開口絞りのサ
イズ、入射ビームの波長、及びレンズ６２と基準
面との軸方向距離により決定される。したがつ
て、前記波長及び軸方向距離が等しいものとすれ
ば、基準面におけるビーム断面は開口絞りの断面
サイズを制御することにより容易に除去すること
ができる。開口絞りをレンズ６２の上流側でなく
下流側に配置するならば、基準面におけるビーム
断面の決定においてレンズ公差を考慮しなくても
よくなる。

開口絞り５６はレーザダイオードのビーム中心
に位置しているため、光強度はダイオード４２の
ｐ−ｎ接合、すなわちエミツタに関して直交した
面と平行した面との双方においてほぼ均一であ
る。すなわち、レーザダイオードビームの非対称
放射性に基づきｐ−ｎ接合に直交した面内におけ
る光強度はビームの中心において最大輝度とな
り、外向き半径方向において低下することに留意
すべきである。同じことはｐ−ｎ接合に平行した
面内においても言えることであるが、光強度は異
なつた度合いで低下する。したがつて、なるべく
なら円形の微少な開口絞りを卵型の比較的大きい
断面を有するレーザダイオードビームの中心に位
置決めすることにより卵型のビーム断面は開口に
おいてほぼ円形に変調され、ｐ−ｎ接合に直交し
た面及び平行した面の双方における光強度はほぼ
一定となる。開口絞りはなるべくなら光学素子の
開口数を0.05未満に低下させるものであり、単一
のレンズ６２がレーザビームを基準面に集束でき
るようにするものである。

好ましい実施例において、レーザダイオード４
２のエミツタと開口絞り５６の間のおよその距離
は約9.7mm〜約9.9mmである。また、レンズ６２の
焦点距離は約9.5mm〜約9.7mmである。開口絞り５
６が円形であれば、その直径は約1.2mmである。
また、開口絞り５６が四角形であれば、その寸法
は約１×２mmである。開口絞り５６を通過する直
前におけるビーム断面積は約3.0×9.3mmである。
これらの数値は光学素子がレーザダイオードビー
ムを変調して鼻先部２０から約３ｍ〜４ｍ離れた
位置にある基準面において約６ミル（100／１ｍ）
〜12ミルのビーム断面となるように集束できるよ
うにするための単なる例示的な数値にすぎない。
動作距離はすでに述べたような近接記号が鼻先部
２０から約１ｍ離れた基準面までのいずれかの位
置に配置されるようにするとともに、すでに述べ
た遠方記号が基準面から約20ｍ以上遠いいずれか
の天に配置されるようにするものである。

開口絞り５６を通過したレーザビーム部分は光
学素子によりヘツド内の光軸１０２に沿つて後方
に向かい実質上平坦な走査ミラー６６に入射し、
ここから反射される。走査ミラー６６はこれに入
射したレーザビームを前方に反射し、別の光軸１
０４に沿つて進行させ、上部正面壁６８に設けら
れたレーザ光透過用の前面窓６８を通じて記号に
向かわせる。第９図において最もよく示す通り、
基準面に近接した位置にはバーコード記号からな
る代表的な記号１００が示されており、これは長
さ方向に沿つて順次隔たつて配置された垂直バー
の配列からなつている。１０６は記号に入射する
概して円形の使用者にとつて不可視のレーザスポ
ツトである。第９図におけるレーザスポツト１０
６は瞬時的な位置において示されている。すなわ
ち、引き金３２により付勢された走査ミラー６６
は後述の通り繰り返し往復及び振動的に動作し、
レーザ光線が記号を構成する全バーを横切るよう
直線的に掃引するからである。第９図におけるレ
ーザスポツト１０６ａ，１０６ｂはそのような直
線走査における順次両端位置を示すものである。
直線走査はすべてのバーを掃引し得る範囲におい
てバーの任意の高さ位置に調整することができ
る。直線走査の長さは読み取られるべき最長の記
号の長さより長いものであり、好ましくは直線走
査は基準面において５ｍ程度の長さを有する。

走査ミラー６６は例えば米国特許第4387397号
に記載されたような高速走査モータ７０などの走
査手段上に取り付けられる。したがつて、前記米
国特許の記載はこの明細書の一部をなすものとし
て引用される。しかしながら、本発明の理解にお
いて、走査モータ７０は支持ブラケツト７４を固
定支持した出力シヤフト７２を有するものである
ことを認識すれば十分である。走査ミラー６６は
このブラケツト７４上に固定される。モータ７０
はシヤフト７２を典型的には360°より小さい所望
の角度範囲において往復的に振動回転させるもの
であり、その速度は１秒間当たり複数回の振動が
生ずるものとされる。好ましい実施例において、
走査ミラー６６及びシヤフト７２は一体的に振動
してこのミラーに入射するレーザダイオードビー
ムを約32°の孤状範囲において１秒間当たり20回
走査または40回振動の速度で基準面を走査するも
のである。

第２図を再び参照すると、反射されたレーザ光
の帰還部分は走査中の記号１００を構成する種々
の部分の異なつた光反射性に基づいて可変の光強
度を有する。この反射レーザ掃線の帰還部分は概
して凹面状の球面集光ミラー７６により捕集され
るものであり、第２図に示す上限線１０８及び下
限線１１０により、並びに第３図に示す一側線１
１２及び他側線１１４により形成された円錐集光
路中の集束ビームをなすものである。集束ミラー
７６は円錐集束光を光路１１６に沿つてヘツド中
（第３図参照）に反射し、第２の光路に沿つてレ
ーザ透過素子７８を通過させ、例えばホトセンサ
８０などのようなセンサ手段に入射させるもので
ある。ホトセンサ８０に導かれた円錐集束レーザ
は上限線１１８及び下限線１２０により（第２図
参照）、また一側線１１２及び他側線１１４によ
り（第３図参照）規定される。なるべくならホト
ダイオードからなるホトセンサ８０は直線走査範
囲に沿つてのび、かつその範囲を上回る視界を通
じて集光されたレーザ光線の可変強度を検出し、
検出された可変光強度を指向する電機アナログ信
号を発生するものである。

第９図を再び参照すると、１２６は記号１００
に対向する瞬間集光領域であり、ここから瞬間レ
ーザスポツト１０６が反射するものである。換言
すれば、ホトセンサ８０はレーザスポツト１０６
が記号に入射することに対応するその部分の集光
領域を“観察”するものである。集光ミラー７６
は支持ブラケツト７４に取り付けられ、走査モー
タが引き金３４により駆動されると、往復的に回
転振動を生じてホトダイオードの視界をそれが記
号を横切るよう長さ方向に掃引して直線走査を実
行するものである。集光領域１２６ａ，１２６ｂ
はそのような視界の直線走査における瞬間両端位
置を示すものである。

好ましい実施例において、走査ミラー６６及び
集光ミラー７６は第８図に示すような一体構造で
あり、それらは好ましくはガラスからなる光透過
性材料の平凸レンズ８２に装着された光反射層の
被覆体からなつているる。レンズ８２は平面走査
ミラー６６を構成すべき第１の光反射層が被覆さ
れる部分において実質上平坦面を有し、いわゆる
凹面集光ミラー７６を形成すべく第２の光反射層
が被覆される部分においてはほぼ球面をなしてい
る。

走査ミラー６６は不連続な正面銀メツキ凹形ミ
ラー上に、正確な位置及び角度において糊付けま
たは成型された不連続な小型平面ミラーより構成
することもできる。後述した通り、凹型集光ミラ
ー７６はレーザ光線の帰還部分を集光するととも
に、ホトダイオード８０上にそれを集束するだけ
でなく、レーザ光線を読み取るべき記号１００に
向けて狙い付けするための狙い付け用、すなわち
指向用の光線をヘツドの外側に向かわせ、かつ集
束させるものである。

ヘツドにはさらに種々の局部電気回路を構成す
る１つまたはそれ以上のプリント回路板８４，８
６が装備される。例えば回路板８４上の素子８
１，８２，８３を有する信号処理手段は、センサ
８０が発生したアナログ電気信号を処理するとと
もに、デジタル化されたビデオ信号を発生するも
のである。記号のデータ記述はこのビデオ信号か
ら引き出される。この目的のための好ましい信号
処理手段は、例えば第4251798号に記載されてい
る。また、回路板８６上の素子８７，８９は走査
モータ７０のための駆動回路を構成するものであ
り。このための好ましいモータ駆動回路は、例え
ば米国特許第4387297号に記載されている。回路
板８６上の素子９１は指向用光線のための制御回
路を構成するものであり、その回路動作について
は後述する。ダイオード４２およびセンサ８０を
装備した回路板８４上の素子９３は入力電圧をレ
ーザダイオード４２のための好ましい付勢レベル
に変換するための電圧変換器である。前述した米
国特許第4251798号及び同第4251798号に記載され
たすべての素子はこの発明の一部をなすものとし
てここに引用することとする。

デジタル化されたビデオ信号は胴体部１４上に
装備されたソケツト８８及びハンドル部１２上に
装備された共用プラグ９０からなる電気接続機構
に導かれる。プラグ９０はハンドル部が胴体部に
装着されたときソケツト８８と自動的に電気接続
される。ハンドル部内にはさらに種々の電気回路
素子を装着した一対の回路板９２，９４（第１図
参照）が装備される。例えばこれらの回路板に装
着された素子９５，９７等はデジタル化されたビ
デオ信号をデコード信号として解読し、そのデコ
ード信号よりソフトウエア制御プログラムに納め
られたアルゴリズムに従つて記号に関する所望の
データ記述を取り出すことができる。デコード／
制御手段は制御プログラムを保持するための
PROMと一時的なデータ記憶のためのRAM及び
前記PROM及びRAMを制御するための制御マイ
クロプロセツサを含んでいる。デコーダ／制御手
段は記号の解読が成功したことを判断してそのと
き記号の読み取りを終了する。読み取りの開始は
引き金３２の押圧により実行される。デコード／
制御手段はさらに引き金により付勢されるヘツド
内の能動素子の付勢制御並びに使用者に記号の読
み取りが自動的に終了したことを知らせるための
制御回路を含んでいる。読み取り検出の告知は、
例えば指示ランプ９６に制御信号に送つてこれを
発光させることにより行われる。

デコーダ信号が発生すると、これは一実施例に
おいてテーブル４６中の信号導体に沿つて遠隔の
ホストコンピユータ１２８に導かれる。このコン
ピユータは基本的に大型のデータベースとしても
動作し、このデコード信号をストアするととも
に、場合によつてはデコード信号に関する情報を
提供する。例えばホストコンピユータはそれらの
解読記号により特定される対象物に対応する小売
り価格情報を提供する。

別の実施例においては、ハンドル部中に例えば
素子９５からなるローカルデータ記憶手段が装備
される。この記憶手段は読み取られた多重デコー
ド信号をストアするものである。このストアされ
たデコード信号は遠隔のホストコンピユータによ
つて読み出されることができる。このようなロー
カルデータ記憶手段を装備することにより記号の
読み取り中におけるケーブル４６の使用を排除
し、ヘツドを極めて手操作し易くすることができ
る。

すでに述べた通り、ハンドル部１２は胴体部に
互換的に装着可能なハンドル部群の１つとするこ
とができる。一実施例においてハンドル部は空体
とされ、その場合ビデオ信号は遠隔のデコード／
制御手段においてデコードすべくケーブル４６に
沿つて導出される。別の実施例においては、ハン
ドル部内にデコード／制御手段のみが収納され、
この場合においてはデコード信号は遠隔ホストコ
ンピユータにおいてストアされるため、ケーブル
４６に沿つて導出される。さらに、別の実施例に
おいて、ハンドル部内にはデコード／制御手段及
びローカルデータ記憶手段が収納され、この場合
には複数の読み取りにおいて形成され、かつ記憶
されたデコード信号が遠隔のホストコンピユータ
において読み出される。すなわち、ケーブル４６
はストアされた信号の読み出しのためにのみ接続
される。

選択的に前述したような互換可能な装着式ハン
ドル群を用いる代わりに、ヘツドに固定的に装着
された単一のハンドルを用いることもできる。こ
の場合、その単一ハンドル内には所望に応じて分
離可能な回路板９２，９４に装着された種々の素
子を用い、分離可能なハンドル端部１２８を除去
することによりそれらの回路板を交換できるよう
にする。

レーザダイオード４２並びに電力を要求するヘ
ツド内の種々の素子に電力供給するため、ケーブ
ル４６内の電力導線を通じて導入された電圧信号
は素子９３などのようなコンバータにより必要な
値の電圧に変換される。ケーブル４６が記号の読
み取り中において除去されるような実施例におい
ては、ハンドル部１２の底部において再充電可能
なバツテリパツク機構４４（第７図参照）が取り
外し可能にスナツプ装着される。

本発明によれば、さらにヘツド内には記号への
入射光路におけるレーザビーム及び反射光路にお
けるレーザビームが使用者にとつて不可視である
場合において、使用者がヘツドを可視的に位置決
めして各記号の読み取りを行うことを助けるため
の指向用光線機構が装備される。この指向用光線
機構は例えば可視光線の発光ダイオード（LED）
や、白熱ランプ光源や、キセノンフラツシユ管な
どからなり、ヘツド内において引き金３２に機能
的に接続された指向用光源１３０を含んでいる。
引き金３２により直接駆動され、またはデコー
ド／制御手段により間接的に付勢された指向用光
源１３０は使用者にとつて可視的な波長約6600〓
の指向用光線を発生及び伝播させる。すなわち、
この指向用光線は赤色光であり、記号が配置され
た環境中の白色の周囲光に対して識別力を与え
る。

指向光線手段はさらヘツド内において指向用光
線をその光源より指向光路に沿つて基準面及び各
記号に向かわせるように取り付けられ、各記号の
少くとも一部を可視的に照射するものである。よ
り特定すれば、第２及び３図に最もよく示す通
り、指向光源１３０は光学素子７８にほぼ円錐状
に指向用光線を導くため、傾斜した支持具１３２
上に取り付けられる。円錐状指向用光線は光学素
子７８に達するまでに上限線１３４及び下限線１
３６（第２図参照）、並びに一側線１３８及び他
側線１４０（第３図参照）により区画されるもの
である。すでに述べた通り、光学素子７８は集光
されたレーザ光線がそこを通つてホトセンサ８０
に達することを許容するとともに、周囲からの散
光ノイズがこのホトセンサに達しないようにフイ
ルタ処理するものである。光学素子７８はさらに
入射する指向用光線を反射する。実際上、このよ
うな光学素子は指向用光線の波長域における光を
反射するとともに、レーザ光線の波長域では光を
透過するいわゆる“コールド”ミラーとなるもの
である。指向用光線はこのコールドミラー７８か
ら反射されて集束ミラー７６とホトセンサ８０と
の間の集束レーザ光線の光軸１１６と実質的に整
列した光軸に沿つて進行し、湾曲ミラー７６に入
射する。この湾曲ミラー７６はこのミラー７６と
記号１００との間の集束レーザ光線の同様な光軸
と実質的に一致した光軸に沿つて指向用光線を前
向きに反射し、かつ集束するものである。指向用
光線のための集束ミラーとして作用する湾曲ミラ
ー７６はこの指向用光線を集束してヘツドの鼻先
部２０から約8in〜10in離れた距離において約
0.5in径の円形スポツトとして結像するものであ
る。ヘツドの外部に位置する指向用光路の部分は
ヘツドの外部に位置する集束レーザ光路の部分と
一致しており、したがつて、ホトセンサ８０は不
可視のレーザ光線において記号から反射された部
分を指向用光線により“見る”ことができる。言
い換えれば、指向用光線は第１の光路において配
置されたコールドミラーにその光線を入射させる
ことにより、そこから出るレーザ光線と一致して
記号に導かれる。すなわち、指向用光線の光軸は
出射レーザ光線の光軸と一致するからである。

第１０図に最もよく示す通り、指向用LED１
３０は第１の静止シングルビーム指向方式の実施
例において、例えばヘツド内の指向光路中に固定
支持された集束レンズからなる固定指向素子１４
２に関連して配置される。レンズ１４２は各記号
１００に指向用光線を導き、かつ集束してその面
上に視界範囲内のスポツト領域１５０（第１１図
をも参照のこと）を可視的に照射する。スポツト
領域１５０はなるべくなら記号の中心近くにおけ
る円形であり、読み取り前の位置決めをすべく走
査前及びその読み取りのための走査中において照
射されるものである。近接及び遠方記号の双方は
第１０図の静止シングルビーム指向方式の実施例
によつて配置及び観察される。すなわち、遠方記
号はヘツドからかなりの距離にあるため、比較的
弱い光強度で照射されるが、使用者にとつては視
覚判断可能である。しかしながら、すでに説明し
た通り、固定スポツト１５０は記号を横切る走査
を追跡するという見地からはほとんど助けになら
ない。

第１２図には第２の実施例として静止ツインビ
ーム型指向方式が示されている。この実施例にお
いては、指向用LED１３０と同様な一対の指向
用LED１３０ａ，１３０ｂが固定集束レンズ１
４２に関して所定角度で配置されている。このレ
ンズ１４２はLED１３０ａ，１３０ｂから発せ
られた指向用光線を同一の記号に導き、その面上
において視界の両側に位置する一対のスポツト領
域１５２，１５４を可視的に照射するものであ
る。スポツト領域１５２，１５４は好ましくは円
形であつて、走査範囲の両端近傍に位置し、各記
号を読み取るべくそれらを配置し、かつ記号パタ
ーンを辿るため、走査前及び走査中の両方に渡つ
て照射されるものである。近接記号及び遠方記号
はいずれも第１２図の静止ツインビーム指向方式
により位置決めされるとともに、観察される。そ
して、遠方記号はヘツドからの距離が遠いことに
基づき比較的弱い強度で照射されるが、使用者に
よつては可視的である。すでに述べた通り、一対
の固定スポツト１５２，１５４は記号を横切る走
査を追跡するという見地において極めて価値的な
補助手段となるものである。

次に第１１図を参照して第３図の動的なシング
ルビーム指向方式の実施例について説明する。こ
の実施例においては、集束レンズ１４２をヘツド
内において静止的に取り付けるのではなく、これ
をすでに述べた態様において指向用光線が各記号
を横切つて掃引されるようにするための走査／集
光／集束素子として振動するようになつている。
すなわち、このレンズは記号面上において視界に
沿つてのびる線領域１５６（第１３図参照）を照
射するものである。線領域１５６は各記号の読み
取り走査中において照射される。近接記号は走査
が毎秒40回程度の速度であつても線領域１５６に
よりよく照射されるが、遠方記号はヘツドからの
距離が遠ければ遠いほど走査速度が速くなるため
線領域１５６はほとんど観察できなくなる。

再び第１〜６図を参照すると、引き金３２を駆
動することにより種々の位置または状態の中で付
勢される静止／動的指向結合方式の機構が示され
ている。第２図において引き金３２はオフ状態に
あり、この場合ヘツド内のすべての能動素子は消
勢されている。回路板８４の下側面には一対の電
気スイツチ１５８，１６０が装備されている。各
スイツチ１５８，１６０はスプリングバイアスを
有するアーマチユアまたはボタン１６２，１６４
を有する。これらのボタンはオフ状態にあり、ス
イツチの外側に突出してレバー１６６の両端部に
接触している。レバー１６６の中央からずれた位
置において引き金３２の後方突出部１７０におけ
る枢支点１６８に支持されている。

引き金３２がまず第５図に示すような第１初期
動作位置まで押圧されると、レバー１６６はボタ
ン１６２のみを押圧し、これにより駆動されたス
イツチ１５８は第１の動作状態を確立する。すな
わち、この第１の動作状態において引き金３２は
指向光源１３０を付勢し、これによつて指向用光
線がコールドミラー７８から後方に反射され、か
つ集束ミラー７６から前方に反射されて記号に向
かう。この第１の動作状態において引き金は集束
ミラー７６を予め定められた固定位置に置くもの
である。この固定集束ミラー７６は指向用光線を
記号に導き、その面上において第１１図の中央ス
ポツト領域１５０に等しいスポツト領域に可視的
に照射する。このスポツト領域は記号を読み取る
前の位置決めにおいて使用者を助け、走査前の視
界において特定されるものである。集束ミラーの
固定的な位置決めは走査モータ７０のDC巻線を
付勢し、その出力シヤフト及びシヤフト上の集束
ミラー７６が中間基準位置まで角度的に回動する
ことにより有利に達せられる。

その結果、引き金３２が第６図に示すような第
２位置まで押圧されると、レバー１６６はボタン
１６２だけでなく、ボタン１６４をも押圧し、こ
れによつて第２の動作状態が確立される。この第
２の動作状態において引き金はヘツド内の残りす
べての能動素子を付勢する。すなわち、レーザダ
イオード４２、集束ミラー７６の振動を生ずる走
査モータ７０のための制御回路、ホトダイオード
８０、信号処理回路、並びにヘツド内の他の回路
部分を付勢し、記号の読み取りを開始するもので
ある。集束ミラー７６はこの場合には固定でな
く、振動して指向用光線を記号の左右にわたつて
動的に掃引し、その面上の線領域を可視的に照射
するものである。この線領域は第１３図の線領域
１５６と同様であり、視界に沿つて延長してい
る。したがつて、走査中において使用者は記号の
読み取り追跡動作の目視基準を得ることができ
る。このような記号の追跡は近接記号については
極めて鮮明に視覚認識できるが、遠方記号につい
てはそれほど明瞭には認識できない。

ヘツド内の諸要素の前述した指向機構またビル
トイン逐次接点を有する単一の２極スイツチを用
いることによつても達せられる。

再び第２図および第３図を参照すると、ヘツド
内の種々の要素の多くは正面衝撃遮断器１７２及
び背面衝撃遮断器１７４により衝撃遮断されてい
ることに注意すべきである。この衝撃遮断器１７
２上には回路板４８及びその回路板上の全素子が
支持され、背面衝撃遮断器１７４上には走査モー
タ７０及び指向光源１３０を装備した支持板１７
６が支持される。胴体部の内側は光遮蔽板１７８
により分割され、コールドミラー７８が周囲光を
ホトセンサ８０に到達させないようになつてい
る。

第２図のレーザ走査ヘツドは再帰反射型であ
り、出射レーザ光線並びにセンサ手段の視界が走
査される。この発明の精神の範囲内において他の
種々の変形態様も実施可能であることは容易に理
解されよう。例えば、出射レーザ光線をヘツド上
の１つの窓を通る記号に向かわせ、かつその記号
面を左右に掃引させ、同時に視界は走査しない
で、帰還レーザ光線をヘツド上の別の窓を通して
捕捉することもできる。また、出射レーザ光線を
記号に導くものの、それを左右に掃引せず、視界
を掃引することも考えられる。

ハウジングの形状については美的、環境的、寸
法的並びに電子要素及び機械要素の選択及び配置
に応じた種々のものを図示のハウジングに代えて
採用することができる。

この発明のレーザ走査ヘツドは手持ち型である
必要はないが、記号が動作ステーシヨン、なるべ
くならレーザ光線を通過する架設窓またはポート
の下側を通過するようにした卓上自立型動作ステ
ーシヨンにおいて組み込むことができる。動作ス
テーシヨンそのものは固定であるが、少くとも記
号の走査中においてその記号は動作ステーシヨン
に関して移動可能であり、出射ビームと整合しな
ければならない。そのため、ここに述べる指向光
線機構が特に有利な手段となる。

この発明のレーザ走査ヘツドはそれぞれ１〜
6in、１〜12in、１〜20inの動作距離内における
高、中及び低密度のバーコード記号を読み取るこ
とができる。ここに高、中及び低密度のバーコー
ド記号はそれぞれその最少幅が約7.5ミル、15〜
20ミル、及び30〜40ミルのバーまたはスペースを
有するものとして定義される。好ましい実施例に
おいて既知密度の記号に対する基準面の位置はそ
の記号のための最大動作距離に対して最適化され
る。使用者がヘツドを記号に向けることを助ける
ためには、ここに述べた指向光線機構に加えて、
さらに別の手段が装備される。例えばハウジング
の上部に形成されて第１または第２の光路の方向
に沿つて延びる高位置観察素子などのような機械
的指向手段が使用者によつて照準合わせできるよ
うになつている。さらに、ヘツドには監視窓を有
する覗き穴を設け、これによつて使用者が窓内に
見える記号に照準を合わせるようにすることもで
きる。また、記号を発見するためには音響探知手
段を用いることもできる。この探知手段は音響信
号を発射して返つてくる反響信号を検出し、その
検出により音響指示器を付勢するものである。こ
の音響指示器は音響を発生するかまたは一連の音
響列の発生頻度を代えることにより使用者に対し
記号が見出されたことを告知することができる。

この発明の他の様相においては、前述した指向
用光線のスポツトを記号上において点滅させるこ
とを要求される場合がある。これは例えばスポツ
トをより発見し易くするため、または指向光源に
より消費される平均電力を節約するために有用で
ある。このような点滅光スポツトは電気的または
機械的手段により達成することができる。

第１４図は第２図と類似であるが、レーザ走査
ヘツドの２つの市場的要求に従つた実施例を示す
ものである。簡略化するため、第１４図において
第２図と同様の部分を対応する付点数字で指示す
ることとする。

第２図及び第１４図の実施例間における相違と
して、第１４図のヘツド１０′に示された顕著な
部分はその胴体部１４′が２個のハウジング部、
すなわち上部ハウジング１８０と下部１８２から
なり、これらを好ましくはスナツプ係合により一
体化して形成された点にある。下部ハウジング１
８２は着色合成プラスチツク材料などのような光
遮断性不透明材料からなつているが、上部ハウジ
ング１８０は光透過性合成プラスチツク材料から
なつている。出射光及び入射光はいずれも透明上
部ハウジング１８０を通過するため、光阻止材料
からなるカバー１８４がその透明上部ハウジング
１８０の必要な外側面を覆つている。すなわち、
上部ハウジング１８０において窓部１８６及び指
示部１８８はカバー１８４には覆われない。カバ
ー１８４はその内表面が上部ハウジング１８０の
外面に緊密に整合して密接し、かつ摩擦係合する
ようにしたものであり、注入成型より得られた熱
硬化性ゴム状成型体からなつている。実際上、こ
の緊密装着カバーは窓部１８６及び指示部１８８
を覗いて透明上部ハウジング１８０の他のすべて
の部分を遮蔽し、これらの部分から何らの光線も
漏出しないようにするものである。

かくして従来技術の如く、ヘツドまでの任意の
位置に別体としての窓の孤立的に糊付けまたは装
着する必要はなくなる。カバーされない窓部１８
６は光線の出入口としての作用をする。当然なが
ら、窓部１８６は上部ハウジング１８０の他の部
分と一体に形成されるものであり、したがつて、
従来技術の窓におけるようなヘツド内の光学素子
及び電気素子の妥当な動作を阻害するような塵埃
や湿気及び他の何らかの汚染物により損なわれる
というおそれは存在しない。

さらに、指示部１８８はカバー１８４に覆われ
ていないため、指示ランプ９６′からの光はその
部分を通じて発光する。そして、この場合も従来
技術において必要としていた指示ランプ９６′部
分における孤立した窓の設置も必要としない。し
たがつて、ヘツド内の効果的な光遮断に寄与する
ものである。

ゴム状カバーにはなるべくなら厚手の弾力性及
び加工性に優れたものからなり、ヘツドに衝撃耐
性を提供するものである。さらに、第１４図から
認識される通り、カバーは上部ハウジング１８０
及び下部ハウジング１８２間の接合領域において
折り曲げフランジを有し、これによつて効果的に
ガスケツト状シールを提供するものである。

第２図及び第１４図の実施例間のさらに別の相
違は、引き金３２′の部分において気密用ダイヤ
フラム１９０を装備していることである。このダ
イヤフラム１９０は中央駆動子１９２を有し、第
１表面はスイツチ１６８のボタン１６４′と係合
している。駆動子１９２の他方の面は引き金３
２′の勾配部１９４と係合している。このような
ヘツドの動作において引き金が押圧されると、勾
配部１９４は駆動子１９２とボタン１６４′を駆
動させる。この動作中において、ダイヤフラム１
９０はヘツドの内部を引き金の領域においえ外部
から遮断し、これによつて塵埃、汚染物、湿気、
その他が通過するようなこの引き金部分に関する
〓間を遮蔽するものである。この点もまた従来技
術を凌駕するものである。

第２図及び第１４図の実施例間におけるさらに
別の相違点は、レーザダイオード、光学素子配
列、指向光源及び走査モータのモータ部分が、光
学架台２００として知られた共通支持体上に支持
されていることである。光学架台２００は上部２
０２及び下部２０４を有し、これらは次のように
して一体化される。架台の前端において上部２０
２上の突起２０６は下部２０４に形成されたチヤ
ンネル状の凹部２０８の内側に緊密に係合し、こ
れを貫通している。また、架台の後部においては
下部２０４に形成されたばか穴をねじ２１０が貫
通し、上部２０２に形成れたねじ穴と係合するよ
うになつている。ハウジング正面と架台２００の
正面との間には正面衝撃遮断器１７２′が配置さ
れ、架台の後部とヘツド後部に設けられた内部突
出隔壁１７５，１７７との間には後部衝撃遮断器
１７４′が配置されている。

第１４図の実施例のさらに別の相違点はプリン
ト回路板８６′をプリント回路板８４′の上ではな
く、前述した隔壁１７５，１７７と胴体部１４′
の背面壁との間に形成された背面隔壁２１２内に
装備したことである。

第１４図の実施例のさらに別の相違点はハンド
ル挿入部１２８′の内端部（図において上端部）
に形成された環状溝内にＯリングシール２１４を
装備したことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の携帯用レーザダイオード走査
ヘツドの正面図、第２図は第１図の２−１線に沿
つて描いた拡大断面図、第３図は第２図の３−３
線に沿つて描いた断面図、第４図は第２図の４−
４線に沿つて描いた拡大部分断面図、第５図は第
１図の動作状態にある引き金機構を示す部分拡大
図、第６図は第２の動作状態にある同様な部分拡
大図、第７図は第１図のヘツドに取外し可能に装
着されたバツテリパツクを示す部分図、第８図は
第１図の８−８線に沿つて描いた一体化走査／集
光／集束ミラー素子を示す拡大断面図、第９図は
レーザ光線に照射され、かつその光線を反射する
記号を示す拡大図、第１０図は静止シングルビー
ム指向方式を示す略図、第１１図は静止シングル
ビームまたはツインビーム指向方式により照射さ
れた記号部分を示す拡大図、第１２図は静止ツイ
ンビーム指向方式の略図、第１３図は動的シング
ルビーム指向方式により照射された記号部分を示
す拡大図、第１４図は第２図と類似のものではあ
るが、本発明により最近の市場的要請に従つて構
成されたレーザ走査ヘツドの別の実施例を示す拡
大断面図である。 １０……ヘツド、１２……ハンドル部、１４…
…胴体部、３２……引き金、４２……レーザダイ
オード、４４……バツテリパツク、４６……電気
ケーブル、５０……光学チユーブ、５４……レン
ズバレル、５６……絞り開口、６２……集束レン
ズ、６６……走査ミラー、７０……走査モータ、
７６……集光ミラー、８０……ホトセンサ、１０
０……記号、１０６……レーザスポツト、１２８
……ホストコンピルータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ハウジング内に設けられ記号読み取り用の光
   線を発生するための光源と、 前記光源を走査方向に振らせるための走査ミラ
   ーを含み、前記光線を前記ハウジングの外に射出
   する光学手段と、 前記ハウジングの外に置かれた記号により反射
   されて前記ハウジングに入射する反射光を受けて
   前記記号に対応する電気信号を発生するセンサ手
   段と、 からなる記号の光学的読み取り装置において、 前記走査ミラーとともに動かされ、前記センサ
   手段に入射する前記反射光により定まる読み取り
   視野を前記光線の走査に同期して走査方向に振ら
   せるための読み取り視野走査手段を設けられ、 前記視野走査手段は前記走査ミラーと一体に形
   成された凹形の反斜面を有する集光ミラーからな
   り、前記走査ミラーおよび前記視野走査手段は同
   一の駆動手段により駆動されるようになつた ことを特徴とする、記号の光学的読み取り装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載した装置におい
   て、前記視野走査手段は平凸レンズの曲面上に形
   成された凹形の反斜面からなり、前記走査ミラー
   は前記平凸レンズの平面上の一部に形成された反
   斜面からなり、前記反射光は前記平凸レンズの前
   記平面のうちの前記一部を除く部分から前記凹形
   の反斜面に入射するようになつた装置。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項に記載し
   た装置において、前記光源はレーザ光源である装
   置。 ４ 特許請求の範囲第３項に記載した装置におい
   て、 前記光源は使用者にとつて見えにくいレーザ光
   源を発生する光源であり、 前記ハウジングには可視光線を発生する狙い付
   け光線用の光源が設けられ、 前記視野走査手段は前記可視光線を前記記号に
   向かつて前記ハウジング外に射出するように配置
   された反射手段としても働くように構成された装
   置。 ５ 特許請求の範囲第１項または第２項に記載し
   た装置において、 前記走査ミラーと前記視野走査手段は単一の駆
   動モーターの駆動軸に結合され、360度よりも小
   さい円弧長にわたつて反復的に駆動されるように
   なつた装置。 ６ 特許請求の範囲第１項ないし第５項のいずれ
   かに記載した装置において、前記ハウジングは手
   持ち式に構成された装置。 ７ 特許請求の範囲第３項または第４項に記載し
   た装置において、前記視野走査手段と前記センサ
   手段との間の光路に、レーザ光を透過させ他の散
   乱光を遮断するミラーが配置された装置。 ８ 特許請求の範囲第１項ないし第７項のいずれ
   かに記載した装置において、前記センサ手段はア
   ナログ信号を発生する手段であり、前記ハウジン
   グ内には前記アナログ信号をデジタル信号に変換
   する信号処理手段が設けられた装置。