JPH0443097Y2

JPH0443097Y2 -

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Publication number: JPH0443097Y2
Application number: JP1989119519U
Authority: JP
Priority date: 1989-10-12
Filing date: 1989-10-12
Publication date: 1992-10-12
Also published as: US5086527A; JPH0358164U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この考案は、立掛け式ベビーベツド（以下、単
に「ベビーベツド」という。）に関する。

〈従来の技術〉本考案者らが創作した形状のベビーベツド１
（第１・２図参照）に基づいて、従来技術の説明
をする。

ベビーベツド１は、壁２へ取り付けられる本体
部３と、この本体部３へ枢着されるベツド部５か
ら構成され、ベツド部５は、上プレート７と下プ
レート９とを合せた構成である。上プレート７に
はその周縁から下方にフランジ１１が形成され、
下プレート９にはその周縁から上方にフランジ１
３が形成されている。両プレート７，９の間に
は、第５図に示すように、芯材８が配設され、こ
の芯材８へねじ止めすることにより両プレート
７，９は一体化されている。そして、両プレート
７，９の周縁部においては、隙間を無くす等のた
め第１０図に示すように、各プレート７，９のフ
ランジ１１，１３をラツプさせて、その間を接着
した。符号１５は接着剤層である。

かかるベビーベツド１では、第１図のごとく、
ベツド部５を本体部３の凹部４へ収納した状態で
本体部３−ベツド部５間に少しでも隙間があかな
いように、下プレート９が上プレート７より広く
形成される。従つて、第１０，１１図のごとく、
下プレート９のフランジ１３が上プレート７のフ
ランジ１１の外側に来る。

尚、本考案に関連する技術として、実開昭61−
100298号公報を参照されたい。

〈考案が解決しようとする課題〉従来例のベビーベツド１では、そのベツド部５
を構成するプレート７，９の各フランジ１１，１
３を接着する構成であつたため、下記の課題が生
じた。

(1) 接着剤を塗布する作業に手間がかかる。

(2) フランジ１１，１３の隙間から接着剤がはみ
出して、製品の外観が悪くなることがある。

(3) 接着作業を円滑に行うためにフランジ１１，
１３の隙間に許される寸法誤差が小さくなるの
で、各プレート７，９（フランジ部１１，１３
も含めて）の製造に高い寸法精度が要求され
る。これにより、製品の製造コストが上昇す
る。

〈課題を解決するための手段〉この考案は、上記課題にかんがみてなされたベ
ビーベツドであり、その構成は、壁等に取り付け
られ、凹部を備える本体部と、該本体部へ枢着さ
れて垂直方向へ回動し、本体部の凹部へ収納され
る垂直位置と、本体部から引き倒して子供をのせ
られる水平位置との少なくとも２つの安定位置を
とるベツド部とを備えてなり、ベツド部は、周縁
からフランジを垂直方向に立てた上プレートと下
プレートとを持ち、下プレートのフランジを上プ
レートのフランジより外側にして、各フランジを
ラツプさせた構成である立掛け式ベビーベツドに
おいて、相互にラツプしたフランジ間に、締り嵌
めの状態で軟質材料製のトリムが介在されている
ことを特徴とする。

〈実施例〉以下、一実施例を示し、この考案を更に詳細に
説明する。尚、従来例の説明において実施例の図
面をそのまま援用したので、前に説明した部材に
は同一の図符号を付して、そのまま説明を進めて
いく。

実施例のベビーベツド１は、第１図のごとく、
ベツド部５を垂直にして本体部３の凹部４へ収納
した状態で、薄い箱形となる。この状態からベツ
ド部５を引き倒し、ベツド部５を水平状態にする
と、第２図の様になる。そして、この状態のベツ
ド部５の上へ子供を寝かせることとなる。

以下、ベツド部５の構成を、第３〜５図を参照
しながら詳細に説明する。

ベツド部５の基本構成は、第５図のように、上
下のプレート７，９で芯材８をサンドイツチに
し、各プレート７，９を芯材８へねじ止めしたも
のである。尚、各プレート７，９間には、ポリウ
レタン等のフオーム材を充填してベツド部５の強
度と弾性を保証するが、図例では説明の都合上省
略している。上プレート７において本体部３から
離れる方向（第５図で右斜め上から左斜め下の方
向）の辺へ比較的高い突起２１が形成され、子供
が転げ落ちるのを防止している。また、本体部３
に沿つた辺には比較的低い突起２３が形成され、
哺乳瓶等が奥に入り込まないようにしている。

また、上プレート７にはマツト２５とともにベ
ルト２７が取り付けられて、子供の保護をしてい
る。図中の符号２８はゴム製のストツパである。

下プレート９の先端縁には窪み２９が形成され
ており、この部分が把手となる。

かかる上下のプレート７，９は、第３，４図に
示したように、各フランジ部１１，１３がラツプ
され、その間ヘトリム３０が締り嵌めの関係で介
在されている。トリム３０は、第７図に示したよ
うに、断面が円形の頭部３１と断面が木の枝状の
脚部３３から構成された軟質塩化ビニル樹脂の押
出品である。このトリム３０において、脚部３３
がフランジ１１，１３の間へ介装される。この脚
部３３は形成材料が軟質であることに加えて、小
枝３５の部分が変形可能であるから、フランジ１
１，１３の隙間の広さが変化してもそれに追従し
て、締り嵌めの状態を維持する。これにより、各
プレート７，９がバタツカなくなるとともに、両
者の周縁間の隙間が閉塞されてそこからゴミ等が
入らなくなる。また、一定形状の頭部３１が表出
するので、フランジ１１，１３のラツプ部分の見
栄えが良くなる。

尚、第９図のごとく、トリム３６の頭部３７の
形状をフランジ１１，１３のラツプ部分を被覆す
る傘状とすれば、該部の意匠性及び安全性がとも
に向上する。

本体部３は、第６図のごとく、箱形のパネル４
１と芯材４３とから構成され、両者はねじ等によ
り固定されている。そして、芯材４３が壁２及び
床４５へ固定される。

この本体部３において、凹部４の周壁に軸４７
が設けられ、この軸４７へベツド部５が枢着され
る。また、図中の符号４９はガススプリング装置
であり、シリンダ部分５１を本体部３に、ロツド
部分５３の先端をベツド部５へ連結している。そ
して、常にロツド部分５３を付き出すように付勢
している。これにより、ベツド部５が垂直になつ
た図の実線状態が、ベツド部５にとつて１つの安
定位置となる。一方、ベツド部５を引き倒して水
平状態（図に仮想線で示す。）にすると、ベツド
部５自体の重さがガススプリング４９の付勢力に
打ち勝つて、該状態を維持する。この状態がベツ
ド部５にとつて他方の安定位置となる。そして、
水平状態からベツド部５を上方に少し傾けると、
ガススプリング４９が作用してベツド部５は自動
的に本体部３へ収納されることとなる。

この実施例では、本体部３の凹部４の下縁部７
０の形状を、曲面とした。この曲面は第６図にお
いて、ベツド部５の上面左端縁６０がベツド部回
動時に描く軌跡ｌと略平行である。これにより、
ベツド部５の奥側へ哺乳瓶等が入り込んでも、該
ベツド部５の上面左端縁６０が本体部３の凹部４
の下縁に沿つて移動するので、当該哺乳瓶等はベ
ツド部５の上面左端縁６０によりしやくり上げら
れる。よつて、ベツド部５−本体部３間に当該哺
乳瓶等が噛み込まれることがなくなる。

尚、この実施例では、ベツド部５の上面におい
て本体部３に対向する縁６０と本体部３の凹部４
の下縁部７０とに微小な隙間を設けたが、勿論両
者を滑り対偶にすることができる。

〈考案の作用・効果〉以上説明したように、この考案のベビーベツド
では、そのベツド部を構成する上下のプレートの
各フランジのラツプする部分へ締り嵌めの状態で
トリムを介在させたので、各フランジ部間の隙間
が閉塞される。従つて、ベツド部を製造するとき
に接着剤を塗布する必要が無くなつた。よつて、
従来例のものに比べ、その製造に手間がかからな
くなる。また当然、接着剤がフランジの隙間から
漏れることもなくなるので、フランジがラツプす
る部分の意匠性も向上する。

更には、各フランジの隙間にばらつきがあつて
も、トリムが軟質な材料で形成されているため、
トリム自身が変形して該隙間のばらつきを吸収す
る。従つて、ベツド部を構成するプレートには高
い寸法精度が要求されなくなる。よつて、真空成
形等比較的安価な製造方法で、かつ歩留まり良く
各プレートを成形可能となり、製品の製造コスト
が低減する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例のベビーベツド１に
おいて、ベツド部５を本体部３へ収納した状態を
示す斜視図、第２図は同ベツド部を引き倒した状
態を示す斜視図、第３図は同ベツド部５の横断面
図、第４図は同ベツド部５の縦断面図、第５図は
同ベツド部５の分解斜視図、第６図は同本体部３
の断面図、第７図は同トリム３０の断面図、第８
図は同トリム３０の使用態様を示す断面図、第９
図は変形態様のトリム３６の使用態様を示す断面
図、第１０図は第２図に示したＡ−Ａ線断面位置
における、従来例の上下プレート７，９の各フラ
ンジ１１，１３の連結を示す断面図、第１１図は
第１０図の部分拡大図。１……ベビーベツド、２……壁、３……本体
部、４……凹部、５……ベツド部、７，９……プ
レート、１１，１３……フランジ、３０，３６…
…トリム。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】壁等に取り付けられ、凹部を備える本体部と、該本体部へ枢着されて垂直方向へ回動し、前記
本体部の凹部へ収納される垂直位置と、前記本体
部から引き倒して子供をのせられる水平位置との
少なくとも２つの安定位置をとるベツド部とを備
えてなり、前記ベツド部は、周縁からフランジを垂直方向
に立てた上プレートと下プレートとを持ち、前記
下プレートのフランジを前記上プレートのフラン
ジより外側にして、各フランジをラツプさせた構
成である立掛け式ベビーベツドにおいて、相互にラツプした前記フランジ間に、締り嵌め
の状態で軟質材料製のトリムが介在されていることを特徴とする立掛け式ベビーベツド。