JPH0441688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本考案は高所作業車を使用して配電線に防護管
（いわゆるポリ管）を挿入する作業を行う防護管
挿入装置に関し、特に作業効率を向上させたもの
である。

(2) 従来の技術 防護管挿入作業を効率良く行うために、高所作
業車の作業台に防護管挿入機を取付けることは、
例えば実公昭58−28408号公報に記載されている
ように従来より公知である。

(3) 考案が解決しようとする問題点 しかし、従来の防護管挿入装置は防護管挿入作
業を行うときだけアームあるいはブームと防護管
挿入機を作業台に取付け、高所作業車を走行させ
るときは、高所作業車の全高を低くするために、
防護管挿入機を作業台から取外していたため、現
場を移動して防護管挿入作業を行う場合には、作
業台への防護管挿入機の取付け、取外しに多くの
労力と時間を要し、作業能率が低下するという問
題があつた。

(4) 問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解決するために、高
所作業車の作業台にロワアームを起伏自在に設
け、このロワアームの先端にアツパアームを屈伸
自在に設け、このアツパアームの先端に防護管挿
入機を取付けたものである。

(5) 作用 上記の構成により、防護管挿入作業を行うとき
は、ロワアーム及びアツパアームを斜め上方に起
し、アツパアームの先端に取付けられた防護管挿
入機を電線に連結して作業を行い、作業終了後
は、ロワアームを水平に倒し、アツパアームを水
平よりも下側に倒して、防護管挿入機を作業台の
内部に収納し、高所作業車を走行させる。

(6) 実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明
する。

第２図に示すように、高所作業車はアウトリガ
２により支持された車体１上にターンテーブル３
が設けられ、このターンテーブル３に伸縮ブーム
４の基端が枢支され、伸縮ブーム４は内臓された
伸縮装置（図示せず）により伸縮するとともに、
起伏シリンダ５により起伏する。伸縮ブーム４の
先端には吊上げ装置等の取付けポスト６を備えた
作業台７が平衡保持装置（図示せず）により平衡
保持されており、ポスト６にはロワアーム８が起
伏自在に取付けられ、ロワアーム８の先端にはア
ツパアーム１５が屈伸自在に枢着され、アツパア
ーム１５の先端には防護管挿入機Ａが設けられて
いる。

第１図に示すように、ロワアーム８はブラケツ
ト９により起伏及び旋回自在にポスト６に取り付
けられており、ロワアーム８の先端にはアツパア
ーム１５の基端が枢軸によりロワアーム８に対し
て屈伸自在に枢着されると共に、アツパアーム１
５は、アツパアーム１５の基端に内方に出没自在
に取付けられたボルト等により、任意の屈伸角度
に固定自在になつている。防護管挿入機Ａは、防
護管のつば部を挟持して防護管を送り出す防護管
送出部１０と、電線１３に取付けられ、防護管を
内側から押開いて電線１３に挿入する防護管挿入
部１１との間を、防護管を案内するガイド１２に
より連結したものであり、防護管送出部１０から
送り出された防護管は、ガイド１２に沿つて摺動
し、防護管挿入部１１により押開かれて電線１３
に挿入されるものであり、防護管挿入機Ａが起伏
自在に取付けられたアツパアーム先端部１４はア
ツパアーム１５の軸心を中心にして揺動及び固定
自在にアツパアーム１５の先端に取付けられてい
る。

上記の構成により、防護管挿入作業を行うとき
は、第１図及び第２図に示すように、ロワアーム
８及びアツパアーム１５を所定の角度で作業台７
の上方に起して任意の起伏角度及び屈伸角度に固
定し、アツパアーム１５の先端に取付けられた防
護管挿入機Ａの防護管挿入部１１を電線１３に連
結して、防護管挿入機Ａに防護管を供給すること
により、電線１３に防護管を挿入するが、この
際、防護管挿入機Ａを電線１３の真下に位置させ
ることができないときは、ロワアーム８及びアツ
パアーム１５を平面視状態で電線１３と平行に
し、アツパアーム先端部１４を揺動させて、第３
図に示すように、防護管挿入機Ａのガイド１２が
電線１３と同一平面内に位置するようにしてアツ
パアーム先端部１４を固定し、防護管挿入部１１
を電線１３に連結することにより、防護管挿入部
１１を容易に電線１３に取付けることができ、防
護管の電線１３への挿入も円滑に行われる。

防護管挿入作業を行わないとき、あるいは、高
所作業車を走行させるときは、防護管挿入機Ａの
防護管挿入部１１を電線１３から取外し、防護管
挿入部１１とガイド１２を防護管送出部１０から
切離して、ロワアーム８及びアツパアーム１５を
作業台７の上方に位置するように旋回させ、第４
図に示すように、ロワアーム８が作業台７の上面
とほぼ平行に、すなわちほぼ水平になるまでロワ
アーム８を倒し、次に、アツパアーム１５を水平
よりも下側に揺動して、アツパアーム１５の先端
に取付けられた防護管挿入機Ａの防護管送出部１
０を作業台７の上端よりも下側の作業台７の内部
に収納し、ロワアーム８及びアツパアーム１５を
固定することにより、ロワアーム８、アツパアー
ム１５及び防護管挿入機Ａを格納する。

なお、防護管挿入機Ａはアツパアーム先端部１
４と防護管送出部１０との間でアツパアーム１５
と略平行な軸を中心に揺動自在とすることも可能
であり、また、ロワアーム８あるいはアツパアー
ム１５はFRP等の絶縁材料で作ることにより、
感電事故に対する安全性を向上させることも可能
である。

(7) 考案の効果 以上のように、本考案によれば、ロワアーム及
びアツパアームを揺動させることにより、防護管
挿入機を作業台の上端よりも下側に格納して、高
所作業車を走行させることも可能になるため、本
考案は特に現場を移動して行う防護管挿入作業の
作業効率向上に有効である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は作業状
態を示す要部詳細図、第２図は高所作業車の作業
状態を示す側面図、第３図は要部の正面図、第４
図は格納状態を示す要部詳細図である。 ６……ポスト、７……作業台、８……ロワアー
ム、９……ブラケツト、Ａ……防護管挿入機、１
０……防護管送出部、１１……防護管挿入部、１
２……ガイド、１３……電線、１４……アツパア
ーム先端部、１５……アツパアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高所作業車の作業台にロワアームを起伏自在に
   設け、このロワアームの先端にアツパアームを屈
   伸自在に設け、このアツパアームの先端に防護管
   挿入機を取付けたことを特徴とする防護管挿入装
   置。