JPH0417658Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、外筒内に中間筒、内筒を順次テレ
スコピツク式に嵌挿してなる三段同時伸縮ブーム
を走行基台上の旋回台に起伏自在に配設し、前記
内筒先端部と外筒基端部間の伸縮ブーム上面上方
に伸縮ブームの伸縮動に連動して伸縮する梯子を
配設すると共に、前記外筒基端部にウインチ装置
を配設しこのウインチ装置から繰り出されたロー
プを介して前記内筒先端からフツクを吊持するよ
うにした梯子を備えた伸縮ブームに関する。

（従来の技術） 第５図に示したものは従前公知のフツクを備え
た穴掘作業車の側面図である。

この第５図において、Ａは走行基台、Ｂは走行
基台Ａ上に配設した旋回台、Ｃはこの旋回台Ｂに
その基端部が枢支された三段同時伸縮ブームであ
り、外筒１、中間筒２、内筒３が順次テレスコピ
ツク式に嵌挿されているＨはオーガ装置でありそ
の非使用時には伸縮ブームＣの横側に折り畳み格
納されているが使用時には伸縮ブームの先端部か
ら吊持されて穴掘り作業をするものである。Ｄは
ウインチ装置であり、このウインチ装置Ｄから繰
り出されたロープＲは、外筒１の先端部にあつて
伸縮ブームＣの起伏軌跡面と略平行に配置した直
立滑車４にて反転折り返された後、中筒２に基端
部にまで引き込まれ、この基端部に設けた滑車
（図示せず）を経た後内筒３の先端部から吊具５
を吊持するようにしている。このようにウインチ
装置Ｄを伸縮ブームＣ上に配設すると共に上述の
如くロープＲを配置しているときには、伸縮ブー
ムＣの起伏動及び伸縮ブームＣの同時伸縮動に拘
らず吊具５の内筒３の先端部に対する位置に不変
にすることが出来るという効果を奏するものであ
る。

そしてこのものにあつては、直立滑車４と中筒
２との干渉を防止するために、直立滑車４が外筒
１上面に対して上方へ突出した構成となつてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このように直立滑車４が上方へ
突出していると、作業者が安全に伸縮ブームＣ上
を移動して内筒先端部におけるアタツチメントの
装着等の作業をおこなえるようにするために、内
筒３先端部と外筒１基端部間の伸縮ブームＣの上
面上方に伸縮ブームＣの伸縮動に連動して伸縮す
る梯子Ｅを配設したとき、この梯子ＥとロープＲ
との接触を避けるために、梯子Ｅの装着位置が第
５図に図示した如く伸縮ブームＣからかなり上方
へ離隔した位置とならざるを得ないものであつ
た。このため上方のスペースが限られた場所に伸
縮ブームＣの先端部を差し込んでの作業にあつて
は、作業性が悪いという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） この問題点を解決するために本考案は、前記し
た梯子を備えた伸縮ブームにおいて、 ウインチ装置から繰り出されたロープを、外筒
の上面より下方位置で外筒に沿つて外筒先端へ導
出すると共に、外筒の先端部において伸縮ブーム
の起伏軌跡面と略直交して配置した水平滑車にて
反転折り返した後前記外筒の内側を中筒の基端部
に設けた滑車にまで引き込み当該滑車にて反転折
り返した後内筒の先端へ導出するように構成した
ものである。

（作用） このように構成したので、伸縮ブームの起伏動
及び伸縮動の際にウインチ装置Ｄを駆動せずとも
フツク５の伸縮ブームに対する位置は不変であ
り、梯子を伸縮ブームの上面上方に配設するにあ
たつてロープが障害とならず、梯子を伸縮ブーム
の上面に可及的に近接させることができる。

（実施例） 次に本考案を具体的一実施例に基いて説明す
る。

第１図において、１１は外筒、１２は中間筒、
１３は内筒であり外筒１１内に中間筒１２、内筒
１３を順次テレスコピツクに嵌挿して伸縮ブーム
Ｓを形成している。そして外筒１１と中間筒１２
間には外筒１１に対して中間筒１２を伸縮制御す
る複動油圧シリンダ（図示せず）を配設すると共
に、外筒１１、中間筒１２、内筒１３には中間筒
１２の伸長と共に内筒１３を中間筒１２に対して
伸長せしめ中間筒１２の縮小と共に内筒１３を中
間筒１２に対して縮小せしめるようロープ（図示
せず）を配設して伸縮ブームＳは所謂三段同時伸
縮ブームを形成している。そして外筒１１の基端
部にはウインチ装置Ｄが配設されている。１４は
外筒１１の基端に左右方向へ摺動自在に配設され
た滑車であり、１５は外筒１１の先端部内側にお
いて伸縮ブームＳの起伏軌跡面と略直交して配置
した水平滑車であり、１６は中間筒１２の基端部
において前記中間筒１２の上面に設けた滑車であ
り、１７は内筒１３の先端部に設けた導入滑車で
ある。そしてウインチ装置Ｄから繰り出されたロ
ープＲは、滑車１４を経た後外筒１１の上面と中
間筒１２の上面間の空間を外筒１１に沿つて外筒
１１先端へ導出された後水平滑車１５にて反転折
り返され、再び前記空間を経て滑車１６に至り、
この滑車１６にて反転折り返された後導入滑車１
７にまで引き出され、この導入滑車１７を経過し
て導入滑車１７の下方にてフツクを吊持するもの
である。

以上の実施例においては、ウインチ装置Ｄを外
筒１１の基端部中央に配設したが、第３図、第４
図に図示したように外筒１１の基端部横側外方に
ウインチ装置Ｄを配設し、ロープＲを、外筒１１
の横側外方位置で外筒１１に沿つて外筒１１先端
へ導出すると共に、前記外筒１１の先端部におい
て伸縮ブームＳの起伏軌跡面と略直交して配置し
た水平滑車１８にて反転折り返した後前記外筒１
１の内側を前記中筒１２の基端部に設けた滑車１
９にまで引き込み当該滑車１９にて反転折り返し
た後内筒１３の先端の導入滑車１７にまで引き出
すようにしてもよい。

（考案の効果） この考案では、外筒の上面上方にはフツク吊持
用のロープが位置していないところから梯子を伸
縮ブームを可及的に伸縮ブーム上面に近接させる
ことが出来るので、上方のスペースが限られた場
所に伸縮ブームの先端部を差し込んでの作業性を
向上さすことができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す伸縮ブームの
側面図、第２図はその平面図、第３図は本考案の
その他の実施例を示す伸縮ブームの側面図、第４
図はその平面図、第５図は従来の穴掘作業車の側
面図である。 １１……外筒、１２……中間筒、１３……内
筒、Ｓ……伸縮ブーム、Ｅ……梯子、Ｒ……ロー
プ、５……フツク、１５，１８……水平滑車、１
６……滑車、１９……滑車。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外筒内に中間筒、内筒を順次テレスコピツク式
   に嵌挿してなる三段同時伸縮ブームを走行基台上
   の旋回台に起伏自在に配設し、前記内筒先端部と
   外筒基端部間の伸縮ブーム上面上方に伸縮ブーム
   の伸縮動に連動して伸縮する梯子を配設すると共
   に、前記外筒基端部にウインチ装置を配設しこの
   ウインチ装置から繰り出されたロープを介して前
   記内筒先端からフツクを吊持するようにした梯子
   を備えた伸縮ブームにおいて、 前記ウインチ装置から繰り出されたロープを、
   外筒の上面より下方位置或いは外筒の横側外方位
   置で外筒に沿つて外筒先端へ導出すると共に、前
   記外筒の先端部において伸縮ブームの起伏軌跡面
   と略直交して配置した水平滑車にて反転折り返し
   た後、前記外筒の内側を前記中筒の基端部に設け
   た滑車にまで引き込み当該滑車にて反転折り返し
   た後内筒の先端へ導出するようにしたことを特徴
   とする梯子を備えた伸縮ブーム。