JPH0440450B2 - - Google Patents

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JPH0440450B2
JPH0440450B2 JP62243292A JP24329287A JPH0440450B2 JP H0440450 B2 JPH0440450 B2 JP H0440450B2 JP 62243292 A JP62243292 A JP 62243292A JP 24329287 A JP24329287 A JP 24329287A JP H0440450 B2 JPH0440450 B2 JP H0440450B2
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carbon
laser
reaction
gas
compounds
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Katsuhide Murata
Kenji Sato
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/127Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by thermal decomposition of hydrocarbon gases or vapours or other carbon-containing compounds in the form of gas or vapour, e.g. carbon monoxide, alcohols
    • D01F9/1271Alkanes or cycloalkanes
    • D01F9/1272Methane
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
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    • D01F9/127Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by thermal decomposition of hydrocarbon gases or vapours or other carbon-containing compounds in the form of gas or vapour, e.g. carbon monoxide, alcohols
    • D01F9/133Apparatus therefor

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は炭素繊維の製造方法に係り、特にレー
ザビームを利用して気相成長法により炭素繊維を
高収率で製造する方法に関する。 [従来の技術] 炭素繊維は、従来らかPAN系、ピツチ系のも
のが商業生産されている。しかし、PAN系は高
価であり、ピツチ系はプロセスが複雑で品質の制
御がむずかしいなどの致命的な欠点がある。 一方、近年気相成長法が提案されている。従
来、気相成長炭素繊維は、電気炉内にアルミナな
どの磁器、黒鉛などの基板を置き、これに炭素成
長核、鉄、ニツケルなどの超微粒子触媒を形成せ
しめ、この上にベンゼンなどの炭化水素のガスと
水素キヤリヤガスの混合ガスを導入し、950〜
1300℃の温度下に炭化水素を分解せしめることに
より、基板上に炭素繊維を成長させる方法が知ら
れている。 しかし、このような方法では、基板表面の微
妙な温度ムラや、周囲の繊維の密生度によつて長
さの不均一が起り易いこと、また炭素の供給源
としてのガスが反応によつて消費されることによ
り反応管の入口に近い所と出口に近い所で繊維径
が相当異なること、基板表面でのみ生成が行な
われるため、反応管の中心部分は反応に関与せず
収率が悪いこと、超微粒子の基板への分散、還
元、成長次いで繊維の取出しという独立に実施を
必要とするプロセスがあるため、連続製造が不可
能であり、従つて生産性が悪いなどの問題点を有
する。 そこで、炭素化合物のガスと無機もしくは有機
遷移金属化合物のガスとキヤリヤガスとの混合ガ
スを高温反応させる炭素繊維の製造方法が提案さ
れた(特開昭60−54998,60−224816など)。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、特開昭60−54998,60−224816
などの方法では、反応容器も加熱されるところか
ら、器壁に副生物が付着し、収率が低下したり、
連続運転が困難である等の問題が生じていた。ま
た、スケールアツプも容易ではなく、大量生産に
不向きである、あるいは加熱に電気炉を使用して
おり、エネルギーコストが高い等の問題があつ
た。 [問題点を解決するための手段] 本発明は上記の問題を解決し、低コストで効率
的に炭素繊維を製造する方法を提供するものであ
る。 本発明の炭素繊維の製造方法は、レーザ照射下
において、原料の炭素化合物のガスと、浮遊状態
にある接触粒子とを接触させて炭素を繊維状に析
出させる方法であつて、レーザとしてCO2レーザ
を用いると共に、原料として、エチレン以外の炭
素化合物に対して、エチレンを10〜50体積%含む
混合原料を用いることを特徴とする。 即ち、本発明者らは、従来の問題点を解決する
べく鋭意検討を重ねた結果、 レーザ照射下において、炭素化合物のガスと、
浮遊状態にある触媒粒子とを接触させて炭素を繊
維状に析出させることを特徴とする炭素繊維の製
造方法、 及び、この方法の実施に好適な装置として、 内部を反応ゾーンとする反応容器と、 該反応ゾーンへ向けてレーザビームを照射する
レーザ装置と、 該反応ゾーンを挟んで反応容器の一方の側に連
設されたキヤリアガスの導入手段、炭素化合物ガ
スの導入手段及び触媒粒子又は触媒原料ガスの導
入手段と、 該反応ゾーンを挟んで反応容器の他方の側に連
設された炭素繊維の捕集手段と、を備えたことを
特徴とする炭素繊維の製造装置、 を開発し、本出願人より先に特許出願した(特願
昭61−234896号。以下「先願」という。) 本発明者らは、上記先願の方法において、エネ
ルギー効率をより向上させるべく更に研究を重ね
た結果、レーザとしてCO2レーザを用い、また原
料の炭素化合物としてエチレンを含むものを用い
ることにより、著しく優れた効果が得られること
を見出し、本発明を完成させた。 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明における炭素化合物原料は、エチレン以
外のガス化可能な炭素化合物全般とエチレンとの
混合原料である。エチレン以外の炭素化合物(以
下、単に「炭素化合物」ということがある。)と
しては、CCl4,CHCl3,CH2Cl2,CH3Cl,CO,
CS2等の無機化合物と有機化合物全般が挙げられ
る。これらのうち、特に有用性の高い化合物は、
脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素である。また、
これらの他、窒素、酸素、硫黄、弗素、沃素、
燐、砒素等の元素を含んだ誘導体も使用可能であ
る。具体的な個々の化合物の例の一部を挙げる
と、メタン(天然ガスでも良い。)、エタン等のア
ルカン化合物、ブタジエン等のエチレンを除くア
ルケン化合物、アセチレン等のアルキレン化合
物、ベンゼン、トルエン、スチレン等のアリール
炭化水素化合物、インデン、ナフタリン、フエナ
ントレン等の縮合環を有する芳香族炭化水素、シ
クロプロパン、シクロヘキサン等のシクロパラフ
イン化合物、シクロペンテン、シクロヘキサン等
のシクロオレフイン化合物、ステロイド等の縮合
環を有する脂環式炭化水素化合物、メチルチオー
ル、メチルエチルスルフイド、ジメチルチオケト
ン等の含硫黄脂肪族化合物、フエニルチオール、
ジフエニルスルフイド等の含硫黄芳香族化合物、
ベンゾチオフエン、チオフエン等の含硫黄複素環
式化合物、また単体ではないガソリン等の消防法
危険物第四類、第一石油類、ケロシン、テレピン
油、樟脳油、松根油等の第二石油類、重油等の第
三石油類、ギヤー油、シリンダ油等の第四石油類
も有効に使用できる。また、これら混合物も使用
できることは言うに及ばない。 このようなエチレン以外の炭素化合物とエチレ
ンとの混合割合は、エチレン以外の炭素化合物に
対するエチレンの体積比で10〜50%とする。この
エチレンの割合が10%未満では、エチレン使用に
よる十分なエネルギー効率改善効果が得られず、
50%を超えるとエネルギーが過剰となり、反応域
の温度が高くなりすぎるなど、反応条件が悪くな
り、収率の向上が望めなくなる。 本発明において、触媒としては、無機遷移金属
化合物、Siの無機化合物、有機遷移金属化合物、
Siの有機化合物などが挙げられる。この無機遷移
金属化合物とは、単独で気化が可能な遷移金属の
無機化合物又は水もしくは少なくとも一種以上の
水もしくは有機溶媒(この有機溶媒としては炭素
原料化合物を用いても良い。)に可溶なもしくは
微粒子として懸濁可能な遷移金属の無機化合物が
対象となる。遷移金属としては、鉄、ニツケル、
コバルト、モリブデン、バナジアム、パラジウム
等が好ましく、特に鉄が好ましい。即ち、本発明
で用いるCO2レーザは、特に鉄触媒を振動励起す
る作用に優れ、触媒の高活性化が図れるのであ
る。前者の単独で気化が可能な無機遷移金属化合
物としては、Fe(NO)4,FeCl3,Fe(NO)3Cl,
Fe(NO)2,Fe(NO)2I,FeF3等が挙げられる。
また後者としては、前者として挙げた化合物の他
に、Fe(NO32,FeBr3,Fe(HCOO)3,C27H42
FeN9O12,Fe(SO43,Fe(SCN)3,Fe(NO)3
NH3,Co(NO)2Cl,Ni(NO)Cl,Pd(NO)2Cl2
NiCl2等が代表として挙げられる。 本発明における有機遷移金属化合物とは、アル
キル基と金属が結合したアルキル金属、アリル基
と金属が結合したアリル錯体、炭素間2重結合や
3重結合と金属とが結合したπ−コンプレツクス
とキレート型化合物等に代表される有機遷移金属
化合物である。また、ここで遷移金属としては、
スカンジウム、チタン、パナジウム、クロム、マ
ンガン、鉄、コバルト、ニツケル、イツトリウ
ム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニ
ウム、ロジウム、パラジウム、タンタル、タング
ステン、レニウム、イリジウム、白金を指すもの
であるが、これらの内、特に周期律表族に属す
るもの、その内で特に鉄、ニツケル、コバルトが
好適であつて、前述の理由から鉄が最も好適であ
る。 また、含硫黄炭素化合物または無機硫黄化合物
の存在下では、シリコンの無機化合物も用いるこ
とができる。例えば、上記の無機金属化合物にお
いて金属をSiに置換したものや炭化珪素を用い得
る。さらに、各種の有機珪素化合物をも用い得
る。 有機珪素化合物としては、珪素−炭素結合をも
つ有機化合物の他にシラン、ハロゲンシランを便
宜上含むものとする。炭素−珪素結合を持つ有機
化合物としては、テトラメチルシラン、メチルト
リフエニルシラン等のオリガノシラン、クロルジ
フルオルメチルシラン、プロムトリプロピルシラ
ン等のオルガノハロゲンシラン;メトキシトリメ
チルシラン、トリメチルフエノキシシラン等のオ
ルガノアルコキシシラン;ジアセトキシジメチル
シラン、アセトキシトリプロピルシラン等のオル
ガノアセトキシシラン;ヘキサエチルジシラン、
ヘキサフエニルジシラン、オクタフエニルシクロ
テトラシラン等のオルガノポリシラン;ジメチル
シラン、トリフエニルシラン等のオルガノヒドロ
ゲノシラン;(SiH2oで表示されるシクロシラ
ン;トリフエニルシラザン、ヘキサエチルジシラ
ザン、ヘキサフエニルシクロトリシラザン等のオ
ルガノシラザン、(SiH2HN)oで表示されるシク
ロシラザンジエチルシランジオール、トリフエニ
ルシラノール等のオルガノシラノール;トリメチ
ルシリル酢酸、トリメチルシリルピロピオン酸等
のオルガノシラノール;トリメチルシリル酢酸、
トリメチルシリルプロピオン酸、ジフエニルシリ
コンジイソチオシアナート等のオルガノシランカ
ルボン酸;トリメチルシリコンイソシアナート、
ジフエニルシリコンジイソシアナート等のシリコ
ンイソシアナート;トリメチルシリコンイソチオ
シアナート等のオルガノシリコンイソチオシアナ
ート;シアン化トリエチルシリル等のオルガノシ
リコンエステル;ヘキサメチルジシルチアン、テ
リラメチルシクロジシルチアン等のシルチアン;
(SiH2S)oで表示されるシクロシルチアン;ヘキ
サメチルジシルメチレン、オクタメチルトリシル
メチレン等のオルガノシルメチレン;ヘキサメチ
ルジシロキサン、ヘキサプロピルジシロキサン等
のオルガノシロキサン等が挙げられるが、その他
の炭素−珪素結合を含む化合物であつてもよい。
また、これらの混合物の使用も可能である。 なお、本発明では、予め微粒子として生成され
た触媒粒子(例えば乾燥した微粉末)を反応容器
内に導入するようにしても良い。 本発明におけるキヤリアガスとは、直接反応に
関与しないガス全般を対象としている。例示すれ
ば、H2ガス、N2ガス、NH3ガス、Arガス、He
ガス、Krガス、又はこれらの混合ガスを主体と
するガスである。このうち、H2ガスが通常の場
合用いられる。 また、キヤリアガスなど、容器内に導入される
ガスにレーザの吸収効果を高めるための成分を添
加しても良い。この場合、添加成分は使用するレ
ーザの波長により適宜選択され、本発明で用いる
CO2レーザに対してはNH3やC2H4をレーザ吸収
効果向上剤として添加することができる。 以下本発明について図面に示す好適な態様を参
照しながら詳細に説明する。 第1図は本発明を実施するに好適な装置の一例
を示す概略的な断面図である。符号10は反応容
器(本例では反応管)であり、その一端側にCO2
レーザビームを照射するためのCO2レーザ発振器
12が設置され、他端側にはレーザ吸収板14が
設置されている。また、前記一端側には、触媒粒
子となる物質を含む化合物の供給用配管16と、
キヤリアガスの供給用配管18と、エチレンと炭
素化合物との混合原料のガスを供給するための配
管20とが接続され、これら配管16,18,2
0の途中にそれぞれ流量制御装置16a,18
a,20aが設けられている。 また、反応管10の他端側には炭素繊維捕集器
22が接続され、この炭素繊維捕集器22には排
ガスの抜出管24が接続されている。 上記の如く構成された炭素繊維製造装置におい
て、反応容器内に導入された触媒粒子となる物質
を含む化合物は、CO2レーザビームによつて励起
されて分解し、遷移元素又はSiCなどの触媒粒子
(通常の粒径は0.1〜10μm程度である)が生成す
る。更に、CO2レーザビームによつて励起、分解
された原料の炭素化合物がこの微粒子上に析出
し、炭素繊維が成長する。この際、原料中に存在
するエチレンがCO2レーザビームの光子エネルギ
ー吸収により励起発熱し、反応帯域の温度を約
1000℃程度に上昇させ、炭素繊維生成条件が達成
される。 本発明において、微粒子が生成し、これを成長
点として炭素繊維が生成する反応容器の器壁の温
度は、従来の外熱式の電気炉を用いた反応容器の
それよりも相当に低く、器壁に副生物を付着する
ことはない。従つて、本発明では、反応容器の材
質を高価な高耐食性あるいは高耐熱性のものに限
定する必要はない。また、レーザビームを採用し
ているので、一般の外熱式の電気炉よりもエネル
ギー消費が少なく、エネルギーコストが低廉であ
る。ただし、本発明では必要に応じ外熱式の電気
炉等の外部加熱手段を、反応容器を取り巻くよう
に設け、反応ゾーンの器壁を加熱してもよい。こ
の場合、器壁への生成物の付着を防止するため
に、器壁温度が600℃未満とりわけ550℃以下とな
るように外部加熱するのが好適である。 本発明において、触媒粒子の大きさ或いは炭素
繊維の直径及び長さ等は、原料ガスの分圧、滞留
時間、レーザ強度等を制御することによつて調節
が可能である。 反応容器内における反応の順序は、上述の如く
触媒微粒子の生成、炭素繊維の成長となるのであ
るが、反応容器内を特に微粒子生成ゾーンと炭素
繊維成長ゾーンとにあえて分割する必要はない。
ただし、必要により上記の如く適当な外部加熱手
段を併設すること等により、炭素繊維成長ゾーン
を形成するようにしてもよい。 反応容器内において生成した炭素繊維は、キヤ
リアガスと共に炭素繊維捕集器22内に導入され
る。この捕集方法は従来から知られている重力沈
降法、電気集塵法等の各種方法を採用することが
できる。なお、炭素繊維捕集器22は、生成した
炭素繊維を冷却する役割をも果たす。 本発明によれば、通常長さ10μm〜500mm程度
であり、直径が0.1〜300μm程度の炭素繊維を容
易に製造することができる。 炭素繊維捕集器22から抜き出されたキヤリア
ガスは、そのまま排気処理手段に導入して放出し
てもよいのであるが、精製後再循環させて用いる
ようにしてもよい。 上記の装置では、反応管10の端部にレーザ吸
収板(例えば水冷銅板)14を設置しているが、
光路長が短い場合などでは反射板を置いてレーザ
ビームの光路長を長くするように構成してもよ
い。 第2図は本発明の実施に好適な炭素繊維製造装
置の他の例の構成を示す概略的な断面図である。 符号30は反応容器であり、本例では反応管3
2,34,36,38を四角形の枠状に接続して
組み立ててある。そして、この四角形の隅角部に
はそれぞれプリズム39を設けると共に、反応管
32と38との隅角部にはCO2レーザ発振器12
を設置してある。また、この反応管32と38の
接続部にはZoSeなどCO2レーザビームのみを透過
させる窓板が設けられており、反応管32と38
とを遮断している。同様の窓板42は反応管34
と36との接続部にも配置されている。 反応管32と36の一端側には、それぞれ触媒
粒子となる物質を含む化合物の供給用配管16,
キヤリヤガスの供給用配管18、エチレンと炭素
化合物との混合原料の供給用配管20がそれぞれ
接続されており、これら配管の途中には流量制御
装置16a,18a,20aが設けられている。 また、反応管34の反応管36側の端部及び反
応管38の反応管32側の端部にはそれぞれ炭素
繊維捕集器22a,bが接続され、該捕集器22
a,bには排ガス抜出口24が接続されている。 このように構成された第2図の装置において、
配管16,18及び20から導入されたガスが反
応管32,34内で反応し炭素繊維を生成させ、
この炭素繊維は捕集器22aにて捕集される。ま
た、反応管36,38内にて生じた炭素繊維は、
同様に捕集器22bで捕集される。この第2図の
装置では、CO2レーザビームの光路長が大きく、
効率よく炭素繊維を製造できる。なお、上記実施
例では四角形状に反応管を接続して反応容器を構
成しているが、これは五角形、六角形など他の形
状としてもよい。また、つづら折状に往復させる
接続方式や、反応管を並列的に配置したマルチ式
の接続方式など各種の接続方式を採用してもよ
い。 第3図は本発明の実施に好適な炭素繊維製造装
置の異なる構成例を示す斜視図である。この装置
では2枚の平板40,42と、レーザ反射板4
4,46及びレーザ吸収板48で反応容器50を
構成してある。この反応容器50においては、ガ
ス導入側50aから、エチレンと炭素化合物の混
合ガス、キヤリアガス及び触媒粒子となる物質を
含む化合物のガスが導入され、CO2レーザ発振器
12がレーザ反射板44に向けてレーザを照射し
ている。このCO2レーザは、反射板44と46と
の間で複数回反射され、やがてレーザ吸収板48
で吸収されるが、この途中において上記のガスを
励起させ、炭素繊維を生成させる。生成した炭素
繊維は、キヤリアガス及び残余の原料ガス等と共
に反応容器50の出口側50bから排出され、炭
素繊維は適宜の捕集手段にて捕集される。 なお、CO2レーザ発振器12は反応容器50の
長手方向に首を振るように運動させてもよい。こ
のようにすれば反応容器50内をくまなくCO2
ーザビームにて照射することができ、炭素繊維生
成反応が一層促進されている。 また、CO2レーザ発振器12を首振り運動させ
る代りに、CO2レーザ発振器12としてレーザビ
ームを拡散方向に照射するものを用いてもよい。
この場合には反応容器50内のレーザ吸収板設置
部以外を全て鏡面としレーザビームを反射させる
必要がある。また、レーザ反射板44として曲面
鏡を採用することにより、該レーザ反射板44に
向けてレーザ光束を放射させるようにしてもよ
い。この場合でも、レーザ吸収板以外の部分の反
応容器内面を鏡面とする必要がある。 [作用] CO2レーザは、鉄触媒等の触媒を効率的に振動
励起させ、高活性を発現させる作用が特に優れ
る。 一方、エチレンはCO2レーザの約10.6μmの波
長域に吸収帯を持つため、原料中に特定割合のエ
チレンを混合させることにより、エチレンの光子
エネルギー吸収により発熱が起こり、反応域の温
度を容易に約1000℃の炭素繊維生成温度条件とす
ることが可能である。 このため、本発明の方法によれば、エネルギー
効率の向上が図れ、加熱温度の低温化、収率の向
上が達成される。 [実施例] 以下、好適な製造実施例について説明する。 実施例 1 第1図に示す装置において、下記の条件にて炭
素繊維の製造を行なつた。 レーザ:CO2レーザ(10.591μm) 混合原料: メタン:チエレン=100:30(体積比) 触媒粒子となる物質を含む化合物: FeCl3水溶液 キヤリアーガス:H2 圧 力:常圧 滞留時間:1分 原料濃度:H2に対して5vol% 反応器:20mmID×450mmL (石英製) 結果を第1表に示す。 実施例2〜4,比較例1〜3 混合原料のメタンとエチレンの体積比を第1表
に示す値としたこと以外は、実施例1と同様にし
て炭素繊維の製造を行なつた。 結果を第1表に示す。 第1表より明らかなように、本発明の方法によ
れば、高収率で炭素繊維を製造することができ
る。 なお、上記実施例1〜4において、いずれも器
壁への付着物は認められなかつた。
【表】 [発明の効果] 以上の通り、本発明はCO2レーザによる触媒の
活性化及び原料炭素化合物の励起、分解、更に
CO2レーザの波長域に吸収帯を持つエチレンの光
子エネルギー吸収による発熱を利用して気相法に
より炭素繊維を製造するものであり、 エネルギー消費が少なく、製造コストが廉価
である。 反応容器の内壁面は低温であり、その材質も
廉価な材質のもので足りる。 反応容器内面に副生物が付着しにくく、連続
運転及び大型反応容器の稼動に好適である。 反応容器内の圧力、各ガスの分圧、滞留時
間、レーザ強度等を調節することにより得られ
る炭素繊維の品質を容易に制御することができ
る。 大量生産、スケールアツプが容易である。 触媒の活性化効率、エチレンによる発熱効率
が高いため、収率、反応速度、エネルギー効率
が著しく高い。 等の優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図はそれぞれ本発明の
実施に好適な炭素繊維製造装置の構成説明図であ
る。 10……反応容器、12……レーザ発振器、1
6……触媒供給管、18……キヤリアガス供給
管、20……炭素化合物供給管、22,22a,
22b……炭素繊維捕集器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 レーザ照射下において、原料の炭素化合物の
    ガスと、浮遊状態にある触媒粒子とを接触させて
    炭素を繊維状に析出させる方法であつて、レーザ
    としてCO2レーザを用いると共に、原料として、
    エチレン以外の炭素化合物に対して、エチレンを
    10〜50体積%含む混合原料を用いることを特徴と
    する炭素繊維の製造方法。
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