JPH043777B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH043777B2
JPH043777B2 JP19901086A JP19901086A JPH043777B2 JP H043777 B2 JPH043777 B2 JP H043777B2 JP 19901086 A JP19901086 A JP 19901086A JP 19901086 A JP19901086 A JP 19901086A JP H043777 B2 JPH043777 B2 JP H043777B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasket
weight
syringe
block copolymer
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP19901086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6356551A (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP19901086A priority Critical patent/JPS6356551A/ja
Publication of JPS6356551A publication Critical patent/JPS6356551A/ja
Publication of JPH043777B2 publication Critical patent/JPH043777B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、圧縮永久歪、反撥弾性、摺動性およ
び安全性に優れ、かつ熱可塑性を有するシリンジ
用ガスケツトに関するものである。 (従来の技術) 従来、シリンジ用ガスケツトは、天然ゴム、イ
ソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等を素
練りして、これに充填剤および補強剤としてのカ
ーボンブラツク、オイル、加硫促進剤、硫黄その
他助剤を添加して混練し、ロールによりシート化
したものをガスケツト金型に供給し加熱、加圧し
て加硫した後、金型からガスケツトが複数個連結
した成形体を取り出し、この成形体を打ち抜くこ
とにより個々のガスケツトに切り離すことによつ
て得られていた。このガスケツトは、打ち抜きバ
リ工程等によつて付着したゴム片および異物を除
去するためにさらに洗浄され、次いでシリンジ外
筒との摺動性を良くするため、シリコーンの塗布
が施されていた。 この様に、従来のガスケツトは加硫物を主体と
するため成形体を得るまでに複雑な工程を経るた
め、大がかりな設備を必要とし、添加剤の調整管
理および製造時に人手を多く必要としたので高価
かつ生産性の悪いものであつた。特に、ガスケツ
ト用ブレス金型での加硫工程は熱可塑性ポリマー
の射出成形時の射出成形時間約10〜30秒と比べ加
硫時間が約10分前後であり長時間を要し、必然的
に生産性を制限するものであつた。これに加え
て、この加硫方法で得られるガスケツトは不要な
バリ部分が多く、加硫物であるため再利用できず
経済的にもロスの多い製造方法であつた。 また、この方法で得られるガスケツトは製造中
に硫黄、加硫促進剤等が添加されているため、注
射液等の薬液および血液と接触した場合、薬液中
および血液中にこれらの添加物が溶出する恐れが
あるばかりでなく、静摩擦係数、動摩擦係数が大
きく摺動性が悪いためシリコーン油等の潤滑剤の
コートを必要とした。さらに、このガスケツトは
使い捨てた後、廃棄処理において燃焼させると亜
硫酸ガスが発生し好ましくなかつた。 このため、シリンジ用ガスケツトは近年、熱可
塑性エラストマーを素材とし、上記に掲げた生産
性の改良および安全性の改良を目的にいくつかの
提案がなされている。例えば、特開昭55−36236
号公報には、オレフイン系熱可塑性エラストマー
を射出成形することによつて得られるシリンジ用
ガスケツトが開示されており、さらに特開昭56−
53173号公報および特開昭58−25172号公報には、
特定の構造を有する水添ブロツク共重合体、ポリ
オレフインからなる着色可能でかつ射出成形でき
るエラストマー材料で成形したシリンジ用ガスケ
ツトの提案がなされている。 ここで提案されているシリンジ用ガスケツトの
うち、特定の構造を有する水添ブロツク共重合体
を含むエラストマー材料で成形したシリンジ用ガ
スケツトは従来の加硫ゴムで成形したものと比べ
熱可塑性である特徴を有するためその生産性は改
良され、さらに良好な圧縮永久歪を示し優れたゴ
ム弾性を示すものであつた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、この提案で得られるシリンジ用
ガスケツトはポリプロピレンの如きポリオレフイ
ン樹脂を併用しているため、供している水添ブロ
ツク共重合体のいわゆるソフトセグメント部であ
るエチレンとプチレンとの共重合部分と該ポリオ
レフインとの相溶性が良好のため実質的にソフト
セグメント領域を硬くする欠点があり、このため
シリンジ用ガスケツトのゴム弾性(圧縮永久歪)
と硬度および摺動特性のバランスはいまだ不十分
であり、摺動特性を重要視するとゴム弾性が悪化
する傾向にあり、両性能のバランスに優れたシリ
ンジ用熱可塑性ガスケツトが実質的に得られない
のが現状であつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記した従来の提案で示されるエラ
ストマー成形材料では困難であつた問題点を解決
すべくなされたものであつて、特に熱可塑性エラ
ストマーとしての成形加工性、リサイクル使用可
能性を有しながら、ゴム弾性(圧縮永久歪)に優
れ、かつ優れた摺動特性を有するシリンジ用熱可
塑性ガスケツトの要望に基づいてなされたもので
あり、この要望が従来知られていない特定の成分
から成る熱可塑性エラストマー材料によつて充分
に達成され、ゴム弾性と摺動特性、さらには安全
性に優れたシリンジ用熱可塑性ガスケツトである
ことを見い出しなされたものである。 すなわち、本発明は、 (a) 少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロツクAを有し、ポリマー鎖末
端が該重合体ブロツクAで構成され、さらに少
なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする
中間重合体ブロツクBとから成るブロツク共重
合体を水素添加して得られる水添ブロツク共重
合体 100重量部 (b) パラフイン系オイル 30〜300重量部 (c) ポリスチレン系樹脂 10〜200重量部 から成るエラストマー材料を成形したシリンジ用
熱可塑性ガスケツトを提供するものである。 以下、本発明に関して詳しく述べる。 本発明で(a)成分として用いられる水添ブロツク
共重合体は、少なくとも2個のビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロツクAを有し、ポリマ
ー鎖末端が該重合体ブロツクAで構成され、さら
に少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とす
る中間重合体ブロツクBとからなるブロツク共重
合体を水素添加して得られるものであり、例えば
A−B−A、(A−B−)4Si、A−B−A−B−
A、等の構造を有するビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物ブロツク共重合体の水素添加された
ものである。この水添ブロツク共重合体は、ビニ
ル芳香族化合物を5〜60重量%、好ましくは10〜
50重量%含み、さらにブロツク構造について言及
すると、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロツクAが、ビニル芳香族化合物重合体ブロツ
クまたは、ビニル芳香族化合物を50重量%を越え
好ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族化
合物と水素添加された共役ジエン化合物との共重
合体ブロツクの構造を有しており、そしてさら
に、水素添加された共役ジエン化合物を主体とす
る中間重合体ブロツクBが、水素添加された共役
ジエン化合物重合体ブロツク、または水素添加さ
れた共役ジエン化合物を50重量%を越え好ましく
は70重量%以上含有する水素添加共役ジエン化合
物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロツクの
構造を有するものである。また、これらのビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロツクA、水
素添加された共役ジエン化合物を主体とする中間
重合体ブロツクBは、それぞれの重合体ブロツク
における分子鎖中の水素添加された共役ジエン化
合物またはビニル芳香族化合物の分布がランダ
ム、テーパード(分子鎖に沿つてモノマー成分が
増加または減少するもの)、一部ブロツク状また
はこれらの任意の組合せで成つていてもよく、該
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロツク
および該水素添加された共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロツクがそれぞれ2個以上ある場
合は、各重合体ブロツクはそれぞれが同一構造で
あつてもよく、異なる構造であつてもよい。 水素ブロツク共重合体を構成するビニル芳香族
化合物としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレ
ン等のうちから1種または2種以上が選択でき、
中でもスチレンが好ましい。また水素添加された
共役ジエン化合物を構成する水添前の共役ジエン
化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1・3−ペンタジエン、2・3−ジメチル−
1・3−ブタジエン等のうちから1種または2種
以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンお
よびこれらの組合せが好ましい。そして、水添さ
れる前の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロツクは、そのブロツクにおけるミクロ構造を任
意に選ぶことができ、例えばポリブタジエンブロ
ツクにおいては、1・2−ビニル結合が20〜50
%、好ましくは25〜45%である。 また、上記した構造を有する本発明に供する水
添ブロツク共重合体の数平均分子量は5000〜
1000000、好ましくは10000〜800000、更に好まし
くは30000〜500000の範囲であり、分子量分布
〔重量平均分子量(w)と数平均分子量(n)
との比(w/n)は10以下である。さらに水
添ブロツク共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐
状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいず
れであつてもよい。 これらのブロツク共重合体の製造方法としては
上記した構造を有するものであればどのような製
造方法で得られるものであつてもかまわない。例
えば、特公昭40−2798号公報に記載された方法に
より、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中でビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロツク共
重合体を合成し、次いで、例えば特公昭42−8704
号公報、特公昭43−6636号公報、あるいは特開昭
59−133203号公報および特開昭60−79005号公報
に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添
加触媒の存在下に水素添加して、本発明に供する
水添ブロツク共重合体を合成することができる。
その際ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロツク共重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪
族二重結合は少なくとも80%を水素添加せしめ、
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツクを
形態的にオレフイン性化合物重合体ブロツクに変
換させることができる。また、ビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロツクAおよび必要に応
じて共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツ
クBに共重合されているビニル芳香族化合物に基
づく芳香族二重結合の水素添加率については特に
制限はないが、水素添加率を20%以下にするのが
好ましい。該水添ブロツク共重合体中に含まれる
未水添の脂肪族二重結合の量は、赤外分光光度
計、核磁気共鳴装置等により容易に知ることがで
きる。 つぎに、本発明の(b)成分として供することので
きるパラフイン系オイルは、得られるシリンジ用
ガスケツトの硬度を調整し、柔軟性を付与するの
に有用である。ここで供するパラフイン系オイル
に流動パラフインと呼ばれるものが使用でき、石
油の潤滑油留分に含まれる芳香族炭化水素やイオ
ウ化合物等の不純物を無水硫酸や発煙硫酸で取除
き、精製された飽和炭化水素からなる無色透明、
無味、無臭のオイルであり、日本薬局方(J.P.)、
食品添加物規格、化粧品原料基準および紫外吸光
度試験(260〜350nm)等に合格した流動パラフ
インが使用できる。 また本発明では(b)成分として、上述した流動パ
ラフインのほかに、FDA(米国食品医薬品局)で
認可されている石油系の軟化剤も有用できる。 このパラフイン系オイルの使用量は、(a)成分の
水添ブロツク共重合体100重量部あたり、30〜300
重量部であり、好ましくは50〜150重量部である。
300重量部を越えた配合のものは、オイルのブリ
ードアウトを生じやすく、最終製品に粘着性を与
えるおそれがあり好ましくなく、さらに機械的強
度も低下せしめ好ましくない。また30重量部未満
の配合では、柔軟性付与および経済性の点からも
好ましくない。 つぎに、本発明の(c)成分として用いるポリスチ
レン系樹脂は、成形時の加工法を改良するほか
に、得られるシリンジ用ガスケツトの硬度を調整
するために用いられる。このポリスチレン系樹脂
は公知のポリオレフイン系樹脂を添加する方法と
比べ得られるシリンジの硬度が柔らかくなる特徴
を有している。ここで供するポリスチレン系樹脂
は、公知のラジカル重合法、イオン重合法で得ら
れるものが好適に使用でき、その数平均分子量は
5000〜500000、好ましくは10000〜200000の範囲
から選択でき、分子量分布〔重量平均分子量(
w)と数平均分子量(n)との比(w/
n〕は5以下のものが好ましい。具体的には例え
ば、ポリスチレン、ゴム補強されたポリスチレ
ン、ポリα−メチルスチレン、ポリp−第3ブチ
ルスチレンおよびスチレン含量60重量%以上のス
チレン−ブタジエンブロツク共重合等であり、こ
れを2種以上用いてもかまわない。また同様に、
これらポリマーを構成する単量体の混合物を重合
して得られる共重合体であつてもかまわない。 上記した(c)成分の配合量は、成分(a)の水添ブロ
ツク共重合体100重量部に対して10〜200重量部の
範囲で好適に選ぶことができ、中でも15〜100重
量部が好ましい。200重量部を超えた配合では、
得られるシリンジ用ガスケツトの硬度が高くなり
すぎてゴム弾性(圧縮永久歪)が悪化し好ましく
ない。これは、シリンジ用ガスケツトがシリンジ
外筒とガスケツトとの間に隙間を生じないよう
に、ガスケツトは通常シリンジ外筒の内径より少
し大きな外径で成形するため、ゴム弾性を有して
いなければシリンジへの挿入ができず200重量部
以上の配合ではこのゴム弾性を保持することがで
きないためである。また、10重量部未満の配合で
は、得られるシリンジ用ガスケツトのゴム弾性は
良好なものの、成形時の加工性およびシリンジ外
筒に挿入された時のガスケツトの摺動特性が悪化
し、好ましくない。 上記に挙げた本発明に供することができる(a)〜
(c)成分のほかに、必要に応じて本発明のシリンジ
用ガスケツトの成分として添加可能なものは、ヒ
ンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、無機充填剤、着色剤、シリコーンオイル
等を挙げることができ、さらにポリオレフイン系
樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、プ
ロピレン/α−オレフイン共重合体等の添加もで
きる。 そして、本発明のシリンジ用ガスケツトの素材
として活用できる熱可塑性エラストマーの製造方
法は、上記した(a)〜(c)成分および必要に応じて添
加可能な成分を、例えば一軸押出拶、二軸押出
機、ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダ
ー、ニーダー等の各種加熱式混練機を用いて溶融
混練することによつて容易に得ることができる。
ここで得られた熱可塑性エラストマーはさらにシ
リンジ用ガスケツトの金型を備えた射出成形機に
供給し、短時間で射出成形しシリンジ用ガスケツ
トを得ることができる。また射出成形品の不用な
バリ、ランナー部、およびスプール部は熱可塑性
エラストマーであるため、リサイクル成形が可能
であり、再度シリンジ用ガスケツトの素材として
利用できるメリツトを有する。 (発明の効果) 本発明によつて得られるシリンジ用ガスケツト
は、従来にない特定の成分から成る熱可塑性エラ
ストマー材料を用いているため、シリンジ用ガス
ケツトとして要求されるゴム弾性(圧縮永久歪)
と摺動特性のバランスが改良されたものとなり、
さらに加硫ゴムのように硫黄を含まない熱可塑性
エラストマーであるため、ガスケツトと接触する
薬液または血液中に硫黄の溶出がなく、かつ、亜
鉛等の重金属を含まないためその溶出もなく、遊
離の硫黄および金属と薬液とが反応することもな
い。そして、本発明のガスケツトは射出成形でき
るので、成形時間が従来の加硫工程を含むものに
比べて大巾に短縮され、離形性もよいので大量生
産でき、さらにこのガスケツト成形後のランナー
部およびスプール部は熱可塑性エラストマーであ
るため再度射出成形してガスケツトに成形できる
ため原材料の無駄がなく経済的である。 〔実施例〕 本発明を実施例によつて更に詳細に説明する
が、本発明がこれらの実施例により限定されるも
のではない。 なお、これらの実施例および比較例において、
各種の評価に用いられた試験法は以下のとおりで
ある。 (1) 硬度〔−〕 JIS−K6301、Aタイプ (2) 引張強度〔Kg/cm2〕および伸度〔%〕 JIS−K6301、試料は2mm厚のインジエクシ
ヨンシートを用い、試験片は3号形ダンベルを
用いた。 (3) 圧縮永久歪〔%〕 JIS−K6301、70℃×22時間、25%変形後の
歪残率 (4) 摺動特性 添付の図面に示したような構造を有するガス
ケツトを射出成形し、5c.c.、10c.c.のシリンジ用
ガスケツトを得た後シリンジ用押子に装着し、
さらにシリンジ外筒に挿入し、該シリンジ押子
の初動および摺動時の荷重(g)を測定した。 添付した図面において、第1図の斜線部で表
わした部分は、ガスケツト全体の断面を示し、
熱可塑性エラストマーで成形された中空孔5を
有する円柱体1からなつている。この円柱体の
先端2は円錐形をなし、またこの円柱体1の外
周面は2つの環状リブ3,4を有している。ま
た、第2図はこのガスケツトの円柱体中空孔5
にシリンダー用押子6の先端部7を装着したも
のである。 また、配合した各成分は以下のとおりである。 (1) <成分(a−1)> ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン
量25重量%、数平均分子量147000、分子量分布
1.05、水添前のポリブタジエン部の1・2−ビ
ニル結合量が41%、水添率99%の水添ブロツク
共重合体を特開昭59−133203号公報に記載され
たTi系水添触媒を用いて合成し(a−1)成
分とした。 <成分(a−2)> (ポリスチレン−水素添加されたポリブタジ
エン)−4Siの構造を有し、結合スチレン量18重
量%、数平均分子量139000、分子量分布1.43、
水添前のポリブタジエン部の1・2−ビニル結
合量が35%、水添率99%の水添ブロツク共重合
体を特開昭60−79005号公報に記載されたTi系
水添触媒を用いて合成し(a−2)成分とし
た。 <成分(a−3)> ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン
量33重量%であるKraton−G1651(シエル化学
社製)を(a−3)成分とした。 (2) <成分(b)> 松村石油(株)製流動パラフイン;スモイルP−
350〔動粘度(37.8℃)75.5cst、ナフテン成分37
%、パラフイン成分63%〕 (3) <成分(c)> 旭化成工業(株)製ポリスチレン樹脂、スタイロ
ン−685〔MFR(200℃)3g/10分〕 実施例1〜3、比較例1〜3 水添ブロツク共重合体として、成分(a−1)、
(a−2)、(a−3)を用い、表1に示す各成分
をヘンシエルミキサーで混合し、50mm径の二軸押
出機にて220℃の条件下で溶融混練して熱可塑性
エラストマーのペレツトを得た。なお比較例で
は、ポリスチレン樹脂の替りに、アイソタクチツ
クポリプロピレン(旭ポリプロM−1600;旭化成
社製)を使用した。ここで得た熱可塑性エラスト
マーのペレツトを用い、5c.c.、10c.c.のシリンジ用
ガスケツトの金型を備えた射出成形機にて、190
℃〜220℃の温度設定下でシリンジ用ガスケツト
を成形した。そして、ここで得られたガスケツト
が装着したシリンジ用押子をポリプロピレン製の
シリンジ外筒に挿入し、5c.c.および10c.c.のシリン
ジを作成した。一方、物性測定用テストピース作
成のため150mm×150mm×2mm(厚さ)の平板金型
を備えた射出成形機にて190℃〜220℃の設定温度
下で射出成形した。 ここで得たシリンジおよびテストピースを用い
て各種性能テストを実施し、結果を表1に載せ
た。 この結果から、本発明のシリンジ用ガスケツト
は、ポリプロピレン樹脂を用いた比較例と比べ、
硬度が軟らかく圧縮永久歪に優れるにもかかわら
ず、摺動特性に優れることが判明した。
【表】 実施例 4〜6 水添ブロツク共重合体として(a−1)成分を
用い、表2に示す各成分を実施例1〜3と同様の
方法で成形し、シリンジ用ガスケツトおよびテス
トピースを得た。このものの物性および摺動特性
を測定し表2に載せた。 この結果から、本発明の範囲内にあるシリンジ
用ガスケツトは摺動特性およびゴム弾性に優れる
ことが判明した。
【表】
【表】 実施例 7 水添ブロツク共重合体として(a−1)成分を
100重量部、流動パラフイン(スモイルP−350)
を120重量部、ポリスチレン(スタイロン−685)
を40重量を実施例1〜3で示した方法により加熱
混練し、熱可塑性エラストマーを得た。これをさ
らに射出成形機でシリンジ用ガスケツトに成形
し、第十改正日本薬局方の輸液用ゴム栓試験法に
準じて材質および溶出物試験を行なつた。この結
果を表3に載せた。 この結果から、本発明のシリンジ用ガスケツト
は基準をクリアーするものであることが判明し
た。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例および比較例で供し
た熱可塑性エラストマーで射出成形して得たシリ
ンジ用ガスケツト部の一例の断面図である。斜線
部分がガスケツト全体を示す。第2図は、第1図
のガスケツトにシリンジ用押子を装着した一例の
断面図である。 1;ガスケツト構造の円柱体、2;ガスケツト
用柱体の円錐形先端、3および4;環状リブ、
5;シリンジ用押子を装着するための中空孔、
6:シリンダー用押子、7;シリンダー押子先端
部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 少なくとも2個のビニル芳香族化合物を
    主体とする重合体ブロツクAを有し、ポリマー
    鎖末端が該重合体ブロツクAで構成され、さら
    に少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体と
    する中間重合体ブロツクBとから成るブロツク
    共重合体を水素添加して得られる水添ブロツク
    共重合体 100重量部 (b) パラフイン系オイル 30〜300重量部 (c) ポリスチレン系樹脂 10〜200重量部 から成るエラストマー材料を成形したシリンジ用
    熱可塑性ガスケツト。
JP19901086A 1986-08-27 1986-08-27 シリンジ用熱可塑性ガスケツト Granted JPS6356551A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19901086A JPS6356551A (ja) 1986-08-27 1986-08-27 シリンジ用熱可塑性ガスケツト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19901086A JPS6356551A (ja) 1986-08-27 1986-08-27 シリンジ用熱可塑性ガスケツト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6356551A JPS6356551A (ja) 1988-03-11
JPH043777B2 true JPH043777B2 (ja) 1992-01-24

Family

ID=16400607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19901086A Granted JPS6356551A (ja) 1986-08-27 1986-08-27 シリンジ用熱可塑性ガスケツト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6356551A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000000243A1 (fr) * 1998-06-29 2000-01-06 Bracco International B.V. Joint de seringue chargee et seringue chargee

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6663975B1 (en) 1999-11-16 2003-12-16 Bridgestone Corporation Resin composition and gasket material

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000000243A1 (fr) * 1998-06-29 2000-01-06 Bracco International B.V. Joint de seringue chargee et seringue chargee

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6356551A (ja) 1988-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0217579B2 (ja)
JPH0358381B2 (ja)
JPS58206644A (ja) エラストマ−状組成物
US20230227635A1 (en) Thermoplastic elastomer composition
JP3153687B2 (ja) 耐熱性、回復特性に優れた医療用の輸液用栓体
DE10081095B4 (de) Verfahren zur Herstellung einer Kautschukzusammensetzung
EP1224232A2 (en) Thermoplastic elastomeric material as a replacement for natural rubber latex
JPH0412900B2 (ja)
US4076669A (en) Amorphous polypropylene in hydrogenated rubbery block copolymers
JP2002143270A (ja) 輸液容器用栓体
JPH0217578B2 (ja)
US6743860B2 (en) Thermoplastic resin composition and production processes thereof
JPS61218650A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPS6225149A (ja) 高弾性な水添ブロツク共重合体組成物
JPH043777B2 (ja)
EP2074173B1 (en) Elastic film grade thermoplastic polymer compositions having improved elastic performance
US6703449B1 (en) Block copolymers containing both polystyrene and low vinyl content polydiene hard blocks
JP5236861B2 (ja) ガスケット用樹脂組成物およびこれを用いた医療用器具
JPH04255734A (ja) 水素化重合体及びその組成物
JP2544147B2 (ja) 熱可塑性エラストマ−組成物
JPH0635520B2 (ja) 熱可塑性高弾性エラストマ−の組成物
JPH07275345A (ja) 耐熱性、回復特性に優れた医療用栓体
JPH0359100B2 (ja)
JPH02194082A (ja) シリンジ用ガスケット
JPH0426620B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term