JPH04371985A - 電子写真プリンタにおける定着器の温度制御 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電子写真法を利用す
る画像形成装置に用いられる定着装置に関するものであ
り、詳しくは、記録紙を加熱・加圧してトナー像を定着
させる定着装置の温度制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、所謂電子写真法を利用した画
像形成装置として、電子複写機やレーザビームプリンタ
などが知られている。電子写真法においては、まず一様
に帯電させた感光ドラム表面の感光体を、画像情報に基
づいて露光して潜像を形成し潜像にトナーを付着させて
トナー像を形成する（現像）。次にこのトナー像を記録
紙に転写後、定着装置によって定着させる。上記のよう
な定着装置としては、加熱されたローラ（ヒートローラ
）を用いてトナー像を加熱・加圧して記録紙に定着させ
る、所謂ヒートロール定着装置が一般に用いられている
。

【０００３】ヒートロール定着装置は、円筒状のローラ
内部にハロゲンランプ等の発熱体が挿置されて所定の温
度に加熱されるヒートローラに、シリコンゴム等の耐熱
性を有しかつ所定の弾性を有する素材により形成された
プレスローラを、所定の圧力で圧接配置して定着ローラ
対を構成し、この定着ローラ対の間に未定着のトナー像
が乗った記録紙を通すことにより、加熱・加圧してトナ
ーを記録紙上に固定させるものである。このヒートロー
ル定着装置は、熱効率が高く、また、定着動作の高速化
が可能という利点を有する。

【０００４】図５は、上記のように構成された定着ロー
ラ対の概略と、ヒートローラの温度を所定値に保つため
の駆動回路を示す図である。定着ローラ対１０は、ヒー
トローラ１１とプレスローラ１２とから構成され、ヒー
トローラ１１の内部には発熱体としてのハロゲンランプ
１１Ａが挿置されている。

【０００５】ハロゲンランプ１１Ａは交流電源１３によ
り駆動されて発熱するが、その駆動回路中にはスイッチ
ング素子としてのサイリスタ１４が挿入されている。ま
た、ヒートローラ表面に接触して、温度検出素子として
のサーミスタ１５が配置されている。ヒートローラ１１
の表面温度が変化すると、サーミスタ１５の抵抗値が変
化することから温度が検出できるように構成されている
。サーミスタ１５で得られたデータはＣＰＵ１６に送ら
れる。ＣＰＵ１６では、このサーミスタ１５からのデー
タに基づき、ハロゲンランプ１１Ａに通電するか否かを
判断し、サイリスタ１４のゲート端子を介してサイリス
タ１４をＯＮ／ＯＦＦする。即ち、サーミスタ１５で検
出されたヒートローラ１１表面の温度に基づいてハロゲ
ンランプ１１Ａの通電を制御することにより、温度を一
定に保つようになっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
のように構成された定着ローラ対を用いる画像形成装置
においては、装置の電源を投入してウォーミングアップ
終了後すぐに印字要求があると、プレスローラを初めと
する定着器全体の温度が十分に上昇していないために、
印字が開始されて定着ローラ対が圧接された際にヒート
ローラの温度が下降し、トナーの定着性が悪くなるとい
う問題があった。

【Ｎ】あるいは、定着ローラ対が圧接されていて、圧接
箇所でのプレスローラの温度は十分に上昇していても、
圧接箇所以外のプレスローラ表面の温度が上昇していな
い場合には、定着ローラ対が回転を始めた際にヒートロ
ーラの温度が下降し、やはりトナーの定着性が悪くなる
場合もあった。

【０００７】しかし、これを防ぐために定着器の制御温
度を高くすると、消費電力が増えるばかりでなく、トナ
ーがヒートロールに付着したり、また、機内温度が上昇
するために定着器を構成する部材が熱によって変形する
等の問題が生じ、画質にも悪影響が出ることとなる為、
機内温度を下げるための冷却ファンを設置する等の対策
が必要となる。

【０００８】本発明は上記の事情に鑑み、電源が投入さ
れウォーミングアップが終了した直後でも、印字開始時
にヒートローラの温度が下降せず、また、印字開始後は
機内温度は通常の状態に保つことの可能な定着器の温度
制御の提供を目的とする。

【問題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、ヒートローラとヒートローラ表面の温度を検知す
る検知手段を有し、前記ヒートローラの表面温度を第１
の所定温度範囲内に保持して定着作用を行う、電子写真
プリンタのヒートローラ定着器において、まず、プリン
タの電源投入後前記定着器による定着作用の実行を禁止
し、前記ヒートローラの表面温度を上昇させ、ヒートロ
ーラの表面温度が前記第１の所定温度範囲より高い第２
の所定温度範囲の上限になった時点から前記定着器によ
る定着作用の実行を許可し、所定時間ヒートローラの表
面温度を前記第２の所定温度範囲内に保持し、前記所定
時間経過後は、前記ヒートローラの表面温度を、前記第
１の所定温度範囲内に保持することを特徴とする。さら
に、前記定着器が、ヒートローラと前記ヒートローラの
温度を上昇させるためのヒータ手段を有し、ヒートロー
ラの表面温度を前記第２の所定温度範囲に保持するため
に、ヒートローラの表面温度が前記第２の所定温度範囲
の上限を越えたときは前記ヒータ手段をＯＦＦし、前記
ヒートローラの表面温度が前記第２の所定温度範囲の下
限を下回った時は前記ヒータ手段をＯＮし、また、ヒー
トローラの表面温度を前記第１の所定温度範囲に保持す
るために、前記ヒートローラの表面温度が前記第１の所
定温度範囲の上限を越えた時は前記ヒータ手段をＯＦＦ
し、前記ヒートローラの表面温度が前記第１の所定温度
範囲の下限を下回った時は前記ヒータ手段をＯＮするこ
とを特徴とする。

【０００９】

【実施例】図１は本発明に係る定着器の温度制御をおこ
なう制御部のブロック図である。温度検知手段としての
サーミスタ１５によって検出された温度データはＡ／Ｄ
変換されてＣＰＵ１に入力される。Ａ／Ｄ変換された温
度データに基づき駆動回路２が駆動されて、ハロゲンラ
ンプ１１Ａへの通電がＯＮ／ＯＦＦされる。なお、タイ
マ３は後述する高温設定区間の時間間隔を測定するため
のタイマである。

【００１０】図２は本発明の定着器の温度制御が適用さ
れる、電子写真プリンタの印字処理を表すフローチャー
トである。ステップＳ１（以下、単にＳ１、Ｓ２．．．
と略す）において、ＣＰＵの初期化が行われ、メモリテ
スト、変数の初期化などが実行される。ここで、後述す
るヒータＲＥＡＤＹフラグ、ヒータ高温設定フラグにそ
れぞれ初期値０、１がセットされる。Ｓ２ではプリンタ
の機構の自己チェックが行われ、チェックが正常に終了
するとヒータのウォーミングアップが開始される。ヒー
タのウォーミングアップが終了するとＳ３からＳ４へと
処理が移り、印字要求が有るまで待機し、印字要求があ
るとＳ５において印字が開始される。

【００１１】図３は本発明の定着器の温度制御を説明す
るフローチャートである。この処理は所定時間毎の（例
えば２００ｍｓ毎の）割り込み処理として実行される。 この割り込み処理は、図２のＳ２の処理が終了しヒータ
ウォーミングアップが開始されると割り込み可能状態と
なる。電源投入後初めてこの割り込み処理が実行される
と、ヒータＲＥＡＤＹフラグの初期値が０なので、Ｓ１
０からＳ２０へ処理が進む。Ｓ２４でヒータがＯＮとな
って割り込み処理から抜ける。以降の割り込み処理では
、サーミスタ１５によって検出された温度データが２０
０度を越えるまではＳ１０、Ｓ２０、Ｓ２４のステップ
を経て割り込み処理から抜ける。温度データが２００度
を越えると、ヒータＲＥＡＤＹフラグに１がセットされ
、６０秒タイマ３がスタートされて、ヒータは一旦ＯＦ
Ｆされる（Ｓ２１からＳ２３）。

【００１２】次に、ヒータＲＥＡＤＹフラグがＯＮにな
った後の割り込み処理について説明する。ヒータ高温設
定フラグの初期値は１であるため、Ｓ１２からＳ１５に
おいて、温度データが１９０度以上、２００度以下とな
るようヒータのＯＮ／ＯＦＦを制御する。Ｓ２２でスタ
ートしたタイマ３がタイムアップするまでは、割り込み
処理が実行される毎にこの処理が行われる。６０秒タイ
マ３がタイムアップすると、ヒータ高温設定フラグに０
がセットされる。これ以降は、割り込み処理は、Ｓ１０
、Ｓ１１、Ｓ３０からＳ３３によって構成される処理と
なり、温度データが１８０度以上１９０度以下になるよ
うヒータのＯＮ／ＯＦＦが制御される、通常の温度制御
ルーチンとなる。

【００１３】以上の様な制御により、電源投入後、２０
０度を越えるまでヒートローラ表面の温度が上昇させら
る。その後６０秒間は１９０度以上２００度以下の範囲
で温度制御される。

【００１４】図４は上記制御によるヒートローラの温度
を表すグラフである。従来の制御方法では破線で示すよ
うに、電源投入直後の、プレスローラ等が暖まっていな
い状況でも、通常の印字時と同様の温度制御を行ってい
るため、図中高温設定区間として示した領域で印字が開
始されると、ヒートローラ表面の温度は下降してしまう
。一方、本発明の温度制御によれば、図中実線で示すよ
うに、高温設定区間内では通常の制御温度より高い温度
を維持するよう制御されるため、この区間で印字が開始
されても、ヒートローラの温度下降によってトナーの定
着性が悪くなることは無い。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の電子写真プ
リンタの温度制御方法によれば、プリンタの電源投入直
後の、プレスローラを含む定着装置全体の温度が十分上
昇していない時点で、定着作用が開始され、ヒートロー
ラとプレスローラが当接されて、ヒートローラの熱が奪
われても、予めヒートローラの温度は通常の定着温度よ
り高めに保持されるよう設定してあるために、ヒートロ
ーラ表面は良好に定着作用を行い得る温度を有すること
となり、トナーの定着性悪化等の不具合を防ぐことがで
きる。また、定着ローラ対が圧接されていて、圧接箇所
でのプレスローラの温度は十分に上昇していても、圧接
箇所以外のプレスローラ表面の温度が上昇していない場
合には、定着ローラ対が回転を始めた際にヒートローラ
の温度が下降してしまうが、この場合でも、定着ローラ
が停止状態から回転を始める時点でヒートローラの制御
温度を通常より高めにしておくことにより、上記と同様
にヒートローラの温度下降による不具合を防ぐことがで
きる。さらに、ヒートローラの高温設定区間は、ヒート
ローラの表面温度が所定の温度範囲の上限に達してから
所定時間に限られているため、それ以後の定着作用中の
機内の温度上昇・ヒートローラの過熱による画像形成の
不具合・定着器の構成部材の変形等を引き起こすことは
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る定着器の温度制御をおこなう制御
部のブロック図

【図２】本発明の定着器の温度制御が適用される電子写
真プリンタの印字処理を表すフローチャート

【図３】本
発明に係る、温度制御割り込み処理を説明するフローチ
ャート

【図４】本発明の温度制御によるヒートローラの温度を
表すグラフ

【図５】定着ローラ対の概略と、ヒートローラの温度を
所定値に保つための駆動回路を示す図。

【符号の説明】

１　　　　ＣＰＵ ２　　　　駆動回路 ３　　　　タイマ １５　　サーミスタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ヒートローラと、前記ヒートローラの表面
   温度を検知するための検知手段を有し、前記ヒートロー
   ラの表面温度を第１の所定温度範囲内に保持して定着作
   用を行う、電子写真プリンタのヒートローラ定着器にお
   いて、 （１）プリンタの電源投入後 （ａ）前記定着器による定着作用の実行を禁止し、（ｂ
   ）前記ヒートローラの表面温度を上昇させ、（２）ヒー
   トローラの表面温度が前記第１の所定温度範囲より高い
   第２の所定温度範囲の上限になった時点から（ａ）前記
   定着器による定着作用の実行を許可し、（ｂ）所定時間
   ヒートローラの表面温度を前記第２の所定温度範囲内に
   保持し、 （３）前記所定時間経過後は、前記ヒートローラの表面
   温度を、前記第１の所定温度範囲内に保持する事を特徴
   とした電子写真プリンタにおける定着器の温度制御。
2. 【請求項２】前記定着器が前記ヒートローラの温度を上
   昇させるためのヒータ手段を有し、 （１）前記ヒートローラの表面温度を前記第２の所定温
   度範囲内に保持するために、（ａ）前記ヒートローラの
   表面温度が前記第２の所定温度範囲の上限を越えたとき
   は前記ヒータ手段をＯＦＦし、（ｂ）前記ヒートローラ
   の表面温度が前記第２の所定温度範囲の下限を下回った
   時は前記ヒータ手段をＯＮし、 （２）前記ヒートローラの表面温度を前記第１の所定温
   度範囲内に保持するために、（ａ）前記ヒートローラの
   表面温度が前記第１の所定温度範囲の上限を越えた時は
   前記ヒータ手段をＯＦＦし、（ｂ）前記ヒートローラの
   表面温度が前記第１の所定温度範囲の下限を下回った時
   は前記ヒータ手段をＯＮする ことを特徴とした、請求項１の温度制御方法。