JPH04350577A - 車両故障診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車，産業車両，建
設機械等の各種車両に搭載された電子制御装置すなわち
車載電子制御装置の故障診断装置に係り、特に、故障を
正確かつ迅速に診断可能な車両故障診断装置の構成に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の車両故障診断装置は、例えば、特
開平１−５２５５２号公報に記載のように、診断対象の
車載電子制御装置と双方向通信可能に接続される故障診
断装置に、車種に応じて選択使用されるメモリカートリ
ッジを接続し、さらに、エキスパートコンピュータを接
続し、故障診断を実行していた。一方、特開平１−５２
５５３号公報に記載のように、車載電子制御装置と双方
向通信可能に接続される故障診断装置に、車種に応じて
選択使用されるメモリカートリッジを接続し、キーワー
ドロジックを設け、機密保持能力を持たせた例も知られ
ている。

【０００３】また、特開平１−１２３１２８号公報に記
載のように、車載電子制御装置と双方向通信可能に接続
される故障診断装置本体に、キーボード選択手段と表示
選択手段とを設け、車種別に用意したメモリカートリッ
ジを着脱可能とし、診断を簡単にする方式も提案されて
いる。

【０００４】さらに、特開平１−１２３１３０号に記載
のように、メモリカートリッジに故障診断用のインデッ
クスを格納し、キーワード入力時に電子制御装置に対し
て所定データを要求し、受信データとインデックスとを
併せて表示し、作業性を向上させる例もある。

【０００５】加えて、特開平１−１２３１３１号に記載
のように、電子制御装置の故障診断システムで診断した
故障コードを読み出すとともに、車載電子制御装置に対
して故障コードに対応する所定データの送信を要求し、
それを表示し、診断を容易にすることも提案されている
。

【０００６】特開平１−１２３１３２号に記載のように
、車載電子制御装置のＲＯＭに負荷とエンジン回転数を
パラメータとした標準マップを格納し、キーワード入力
に従って、標準マップから対応する標準値を読み出し表
示させ、診断する方式も知られている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、いず
れも、故障診断に必要な車種のデータや診断手順のデー
タをメモリカートリッジ等に格納して車両外の故障診断
装置に供給し、この故障診断装置と車載電子制御装置と
を接続し、車載電子制御装置の故障の有無や程度を診断
していた。

【０００８】したがって、車種が異なる毎に診断対象と
なる車両の故障判定基準値等のデータを車両外の故障診
断装置側で入替えて準備する必要があり、対象車種が増
加すると、それらデータの管理や入替え作業が煩雑にな
る欠点があった。

【０００９】また、個々の対象車種や車両の基準値が異
なる場合は、車両外の故障診断装置に基準値を設置して
あると、対象車種や車両とは異なる車種や車両の基準値
を選択してしまい、診断を誤るおそれがあった。

【００１０】さらに、同一車種であっても、各車両の製
造上の許容偏差に応じて車両性能がばらつく場合、その
ばらつきに対応するには、正常値の範囲を見掛け上広く
せざるを得ず、高精度の故障診断を実施できなくなる問
題があった。

【００１１】本発明の目的は、診断対象となる車両の車
種が増加しても、その故障判定基準値等のデータを１台
毎に入替えたりすることなく、故障を正確かつ迅速に診
断可能な車両故障診断装置を提供することである。

【００１２】本発明の他の目的は、個々の対象車両の基
準値が異なっても、対象車両とは異なる車種や車両の基
準値を選択し診断を誤るおそれを根本的に解消できる車
両故障診断装置を提供することである。

【００１３】本発明の別の目的は、各車両の製造上の許
容偏差に応じて車両性能がばらつく場合、正常値の範囲
をむやみに広げることなく、高精度に診断可能な車両故
障診断装置を提供することである。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的は、故障診断プ
ログラムや車両の故障診断値等のデータを記憶した故障
診断モジュールを個々の車両に設置し、この故障診断モ
ジュールに外部から汎用的な表示・操作器を接続し、故
障診断結果を表示しまたはプリントアウトすることによ
り達成される。

【００１５】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために、電子制御装置を搭載した車両の故障診断装置に
おいて、前記車両に搭載され電子制御装置の少なくとも
故障診断手順を実行する車両故障診断モジュールと、こ
のモジュールに接続可能で故障診断結果を表示またはプ
リントする表示・操作手段とからなる車両故障診断装置
を提案するものである。

【００１６】車両故障診断モジュールは、各車両の故障
判定基準値を記憶する手段を備え、表示・操作手段は、
車両故障診断モジュールの故障診断手順を選択する手段
を備える。

【００１７】車両故障診断モジュールは、電子制御装置
の制御信号をモニタする手段を備えることができ、さら
に、電子制御装置に不具合現象を入力し、その不具合現
象に対する電子制御装置の制御結果を診断する手段を備
えることもできる。

【００１８】車両故障診断モジュールには、このモジュ
ールのみならず、そこに着脱される表示・操作手段にも
電力を供給する電源を備えること望ましい。

【００１９】

【作用】本発明においては、車両の故障診断値等のデー
タや故障診断プログラムを記憶した故障診断モジュール
を個々の車両に設置するので、診断対象となる車両の故
障判定基準値等のデータを車両外で入替えて準備する必
要が無くなり、対象車種が増加しても、それらデータの
管理や入替え作業が増加する欠点が解消される。

【００２０】また、個々の対象車両の基準値が異なって
も、それぞれの車種にあった基準値を含む故障診断モジ
ュールを車両に内蔵することから、他の車種や車両の基
準値を選択し診断を誤るおそれを根本的に解消できる。

【００２１】さらに、各車両の製造上の許容偏差に応じ
て車両性能がばらつく場合でも、故障判定基準値を各車
両毎に決めておき、その値を故障診断モジュールに個別
に記憶させるので、正常値の範囲をむやみに広げること
なく、各車両の電子制御装置の故障を高精度に診断でき
る。

【００２２】

【実施例】次に、図面を参照して、本発明による車両故
障診断装置の実施例を説明する。図１は本発明による車
両故障診断装置の一実施例の構成の概略を示すブロック
図であり、図２は図１の車両故障診断装置の外観の一例
を示す斜視図である。これらの図において、対応する部
分には、同じ符号を付けてある。

【００２３】本実施例の車両故障診断装置は、診断対象
の電子制御装置２に接続され車両に装着された故障診断
モジュール１０と、車両外から前記故障診断モジュール
１０に接続される表示・操作器５０とにより構成される
。

【００２４】故障診断モジュール１０は、車両を制御す
る電子制御装置２と接続され、電子制御装置２の入／出
力信号の全てを接続ハーネス１２から取込んでいる。電
子制御装置２の入／出力信号には、センサ４からの入力
信号，アクチュエータ６への出力信号，図左端の車載バ
ッテリ電源８から供給される電力等がある。故障診断モ
ジュール１０は、故障診断プログラムや車両の故障判定
基準値データを記憶するＲＯＭ１４と、データを一時的
に記憶するＲＡＭ１６と、故障診断モジュール内のデー
タを処理するＣＰＵ１８と、内部クロック２０と、前記
ＲＡＭ１６や内部クロック２０等の電源を確保する内蔵
バッテリ２２と、故障診断モジュール１０と電子制御装
置２および表示・操作器５０との間の信号の入／出力を
制御するＩ／Ｏ部２４と、車載バッテリ電源８から接続
ハーネス１２を介して得られる電源を安定化し故障診断
モジュール１０内の各回路および表示・操作器５０内の
電源６６に電力を供給する電源２６と、故障診断モジュ
ール１０を前記接続ハーネス１２に接続するコネクタ２
８と、故障診断モジュール１０を表示・操作器５０への
接続ハーネス３２に接続するコネクタ３０とからなる。

【００２５】表示・操作器５０は、液晶表示器等の表示
部５２と、キー等の操作部５４と、表示内容をプリント
アウトするための印刷部５６と、表示やプリントアウト
または外部へのデータ出力のフォーマットを指定するプ
ログラム等を記憶するＲＯＭ５８と、データを一時記憶
するＲＡＭ６０と、表示・操作器５０内のデータを処理
するＣＰＵ６２と、故障診断モジュール１０との間の信
号の入／出力を制御するＩ／Ｏ部６４と、故障診断モジ
ュール１０内の電源２６から接続ハーネス３２を介して
得られる電源を安定化し表示・操作器５０内の各回路に
電力を供給する電源６６と、電源スイッチ６８と、デー
タを送信するための外部出力用バッファ７０と、外部接
続用コネクタ７２と、表示・操作器５０を故障診断モジ
ュール１０への接続ハーネス３２に接続するコネクタ７
４とからなる。

【００２６】図３は、図１および図２に示した車両故障
診断装置の診断プログラムの構成の一例を示すフローチ
ャートである。

【００２７】この診断プログラムは、電源を入れると、
イニシャライズ（初期化）され、メニュー画面が現れ、
その中から、番号で診断項目を選択するようになってい
る。診断項目は、例えば、『１．故障状況アウトプット
，２．自動診断，３．個別診断，４．不具合現象インプ
ット，５．稼働状況アウトプット，６．制御信号のモニ
タ，７．オイルクリニックデータインプット，８．オイ
ルクリニックデータアウトプット，９．基準値リストア
ップ，１０．終了』のようになっている。

【００２８】それぞれの診断プログラムは、概略で次の
ような機能を果たす。 １．故障状況アウトプット：故障診断モジュール１０で
検出した現在の故障状況および過去に発生した故障状況
を表示しまたはプリントアウトする。故障状況のデータ
は故障診断モジュール１０にある。この故障診断モジュ
ール１０から表示・操作器５０に送られたデータにより
決められたフォーマットで故障状況等を表示しまたはプ
リントアウトする。

【００２９】２．自動診断：電子制御装置２で制御して
いる全システムの各部を自動的に診断する。必要により
、サービス員に対して、レバー操作等を指示する。故障
診断モジュール１０から表示・操作器５０に送られたデ
ータにより決められたフォーマットで故障状況等を表示
しまたはプリントアウトする。

【００３０】３．個別診断：故障診断モジュール１０内
のプログラムにより、現在発生している故障の診断手順
を表示し、その診断結果を基準値と照合し、故障を判定
し、診断結果を決められたフォーマットで表示しまたは
プリントアウトする。

【００３１】４．不具合現象インプット：故障診断モジ
ュール１０内のプログラムにより、不具合現象を電子制
御装置２に入力し、それに対する故障個所または診断手
順を表示し、診断結果を決められたフォーマットで表示
しまたはプリントアウトする。

【００３２】５．稼働状況アウトプット：故障診断モジ
ュール１０内にあるデータを利用し、車両の稼働状況を
把握し、車両の過負荷となる使用状況やメンテナンス不
良により将来車両故障となる状況を、予防保全情報とし
て、稼働状況とともに決められたフォーマットで表示し
またはプリントアウトする。

【００３３】６．制御信号のモニタ：車両を制御してい
る電子制御装置２の制御信号を決められたフォーマット
で表示しまたはプリントアウトする。

【００３４】７．オイルクリニックデータインプット：
オイルクリニックデータを故障診断モジュール内のＲＯ
Ｍに書き込む。

【００３５】８．オイルクリニックデータアウトプット
：オイルクリニックデータを決められたフォーマットで
表示しまたはプリントアウトする。

【００３６】９．基準値リストアップ：車両の故障判定
基準値リストを決められたフォーマットで表示しまたは
プリントアウトする。

【００３７】１０．終了：車両故障診断プログラムを終
了する。このような構成の装置および診断プログラムを
備えた本実施例の車両故障診断装置の動作を次に説明す
る。

【００３８】まず、車両内に設置され電子制御装置２か
らの信号を取り込んでいる故障診断モジュール１０に、
接続ハーネス３２により、表示・操作器５０を接続する
。表示・操作器５０の電源は、故障診断モジュール１０
から接続ハーネス３２を介して供給される。

【００３９】そこで、電源スイッチ６８を入れると、表
示・操作器５０内のプログラムが自動的に起動し、シス
テムを自己診断し、正常な場合はＲＡＭ，Ｉ／Ｏ部，表
示部，印刷部等をイニシャライズし、表示部にメニュー
画面を表示する。

【００４０】操作部５４のキーのどれかを操作し、メニ
ュー画面から診断項目を選択する。［ＥＮＴＥＲ］は、
数字キーで入力したデータをＣＰＵに送る時に押すキー
である。［ＣＬＥＡＲ］は、数字キーで入力したデータ
をキャンセルする時に押すキーである。Ｆ１，Ｆ２，Ｆ
３，…等のキーは、操作を簡略化するためのファンクシ
ョンキーである。

【００４１】操作部５４のキーで入力された信号は、Ｃ
ＰＵ６２，Ｉ／Ｏ部６４，接続ハーネス３２を通して、
故障診断モジュール１０に送られ、Ｉ／Ｏ部２４からＣ
ＰＵ１８に至る

【００４２】ＣＰＵ１８は、図３に示すように、前記信
号に対応したサブプログラムを起動し、所定のデータ処
理を実行する。

【００４３】ＣＰＵ１８で得られたデータは、Ｉ／Ｏ部
２４，接続ハーネス３２を介して表示・操作器５０に送
られ、ＣＰＵ６２により処理され、ＲＯＭ５８またはＲ
ＡＭ６０に記憶されている出力フォーマットに従い、表
示部５２に表示されまたは印刷部５６でプリントアウト
される。なお、必要ならば、外部出力用バッファ７０か
ら外部の記録手段等に出力されることもある。

【００４４】本実施例においては、故障診断プログラム
や車両の故障診断値等のデータを記憶した故障診断モジ
ュールを個々の車両側に設置することから、サービス員
等は、診断対象の車両にどの診断プログラムやどの故障
診断値等のデータを使用するかを選択する必要が無くな
る。

【００４５】また、例えば、新車時の個々の車両データ
をＲＯＭに格納しておき、長時間稼働後の個々の車両デ
ータと比較し、どのように変化したか等の傾向管理を行
なうことも容易になる。

【００４６】

【発明の効果】本発明によれば、故障診断プログラムや
車両の故障診断値等のデータを記憶した故障診断モジュ
ールを個々の車両に設置するので、診断対象となる車両
の故障判定基準値等のデータを車両外で入替えて準備す
る必要が無くなり、対象車種が増加しても、それらデー
タの管理や入替え作業が増加する欠点が解消される。

【００４７】また、個々の対象車両の基準値が異なって
も、それぞれの車種にあった基準値を含む故障診断モジ
ュールを車両に内蔵することから、他の車種の基準値を
選択し診断を誤るおそれを根本的に解消できる。

【００４８】さらに、各車両の製造上の許容偏差に応じ
て車両性能がばらつく場合でも、故障判定基準値を各車
両毎に決めておき、その値を故障診断モジュールに個別
に記憶させるので、正常値の範囲を広げることなく、各
車両の電子制御装置の故障を高精度に診断できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による車両故障診断装置の一実施例の構
成を示すブロック図である。

【図２】図１の車両故障診断装置の外観の一例を示す斜
視図である。

【図３】図１の車両故障診断装置の診断プログラムの構
成の一例を示すフローチャートである。

【符号の説明】

２　　電子制御装置 ４　　センサ ６　　アクチュエータ ８　　車載バッテリ電源 １０　　車両故障診断モジュール １２　　接続ハーネス １４　　ＲＯＭ １６　　ＲＡＭ １８　　ＣＰＵ ２０　　内部クロック ２２　　内蔵バッテリ ２４　　Ｉ／Ｏ部 ２６　　電源 ２８　　コネクタ ３０　　コネクタ ３２　　接続ハーネス ５０　　表示・操作器 ５２　　表示部 ５４　　操作部 ５６　　印刷部 ５８　　ＲＯＭ ６０　　ＲＡＭ ６２　　ＣＰＵ ６４　　Ｉ／Ｏ部 ６６　　電源 ６８　　電源スイッチ ７０　　外部出力用バッファ ７２　　外部接続用コネクタ ７４　　コネクタ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　電子制御装置を搭載した車両の故障診
   断装置において、前記車両に搭載され前記電子制御装置
   の少なくとも故障診断手順を実行する車両故障診断モジ
   ュールと、当該車両故障診断モジュールに接続可能で前
   記故障診断結果を表示またはプリントする表示・操作手
   段とからなること特徴とする車両故障診断装置。
2. 【請求項２】　　請求項１に記載の車両故障診断装置に
   おいて、前記車両故障診断モジュールが、前記各車両の
   故障判定基準値を記憶する手段を備えたことを特徴とす
   る車両故障診断装置。
3. 【請求項３】　　請求項１または２に記載の車両故障診
   断装置において、前記表示・操作手段が、前記車両故障
   診断モジュールの前記故障診断手順を選択する手段を備
   えたことを特徴とする車両故障診断装置。
4. 【請求項４】　　請求項１ないし３のいずれか一項に記
   載の車両故障診断装置において、前記車両故障診断モジ
   ュールが、前記電子制御装置の制御信号をモニタする手
   段を備えたことを特徴とする車両故障診断装置。
5. 【請求項５】　　請求項１ないし４のいずれか一項に記
   載の車両故障診断装置において、前記車両故障診断モジ
   ュールが、前記電子制御装置に不具合現象を入力し当該
   不具合現象に対する前記電子制御装置の制御結果を診断
   する手段を備えたことを特徴とする車両故障診断装置。
6. 【請求項６】　　請求項１ないし５のいずれか一項に記
   載の車両故障診断装置において、前記車両故障診断モジ
   ュールが、当該モジュールおよび前記表示・操作手段に
   電力を供給する電源を備えたことを特徴とする車両故障
   診断装置。