JPH04345566A - アンチスキッドブレーキ制御装置のエア抜き装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、制動時に車輪のスキッ
ドを制御するためのアンチスキッドブレーキ制御装置に
おいて、特にブレーキ液の充填を短時間に行うためのエ
ア抜き装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、アンチスキッドブレーキ制御は
、制動時に車輪がスキッド状態となったことを検出した
とき、その車輪のブレーキ力を弱めてスキッド状態を解
消し、その後再びブレーキ力を大きくするという制御を
繰り返して行うことにより、車両の操縦を安定させると
共に、制動距離ができるだけ短くなるようにブレーキ制
御を行うものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このようなブレーキ制
御を行うアンチスキッドブレーキ制御装置の一例として
、例えば図３に示すアドオン・４チャンネル・４ソレノ
イドシステムからなるアンチスキッドブレーキ制御装置
が考えられる。

【０００４】図３において、アンチスキッドブレーキ制
御装置は、第１ブレーキ系統Ａ及び第２ブレーキ系統Ｂ
の２系統から構成されている。なお、第１及び第２ブレ
ーキ系統Ａ、Ｂは同じ構成を有しているので、以後、第
１ブレーキ系統Ａについて説明し、第２ブレーキ系統Ｂ
の説明は省略する。

【０００５】第１ブレーキ系統Ａは、負圧倍力装置付タ
ンデムマスタシリンダ１の一方の油室１ａと右側前輪Ｆ
Ｒのフロントホイールシリンダ２との間のブレーキ液供
給通路３およびマスタシリンダ１の一方の油室１ａと左
側後輪ＲＬのリヤホイールシリンダ４との間のブレーキ
液供給通路５には、それぞれこれら供給通路３、５を選
択的に連通または遮断するメカニカルバルブからなる第
１及び第２遮断弁６、７が設けられている。これら第１
及び第２遮断弁６、７は、各ポート６ａ、７ａにポンプ
１３吐出側のパイロット圧を作用させ、各ポート６ｂ、
７ｂに各ホイールシリンダ２、４側のパイロット圧を作
用させる構造となっている。

【０００６】第１及び第２遮断弁６、７の下流側には、
各ホイールシリンダ２、４とマスタシリンダ１の油室１
ａとを連通するか又は各ホイールシリンダ２、４とオリ
フィス８、９を介してサンプ装置１０とを連通するかを
選択的に制御する電磁弁からなる第１及び第２流路切換
弁１１、１２が設けられている。また、サンプ装置１０
は逆止弁を介してモータ１４により駆動されるポンプ１
３の吸込側に接続され、ポンプ１３の吐出側は、逆止弁
を介してボリューム室１７、逆止弁１５及び第１及び第
２遮断弁６、７の各ポート６ａ、７ａに接続されている
。さらに、逆止弁１５の下流側は、オリフィス１６を介
してマスタシリンダ１の一方の油室１ａに接続されると
共に、オリフィス１８、１９を介してそれぞれ第１遮断
弁６と第１流路切換弁１１との間の通路及び第２遮断弁
７と第２流路切換弁１２との間の通路に接続されている
。なお、供給通路５には、流量制御弁ＰＶＬ　が設けら
れ、リヤホイールシリンダ４のブレーキ液圧を所定圧ま
で上昇した後は圧力上昇勾配が緩やかになるように制御
している。

【０００７】このように構成されているアンチスキッド
ブレーキ制御装置においては、通常時には各弁６、７、
１１、１２は図示状態にあり、油室１ａとフロント及び
リヤホイールシリンダ２、４とが連通している。したが
って、制動時マスタシリンダ１の油室１ａに生じたブレ
ーキ液圧は、供給通路３、５を介してフロント及びリヤ
ホイールシリンダ２、４に導入され、右側前輪ＦＲ及び
左側後輪ＲＬのブレーキがそれぞれ作動する。

【０００８】そして例えば、右側前輪ＦＲがスキッド状
態になっていることが検出されると、その検出信号によ
り第１流路切換弁１１のソレノイドが励磁されるので、
第１流路切換弁１１は位置が切り換わって油室１ａとフ
ロントホイールシリンダ２とを連通している供給通路３
を遮断すると共に、フロントホイールシリンダ２をサン
プ装置１０に連通するようにブレーキ液の流路を切り換
える。このため、フロントホイールシリンダ２内のブレ
ーキ液がサンプ装置１０に流出するので、フロントホイ
ールシリンダ２のブレーキ液圧が低下する。

【０００９】サンプ装置１０に流出したブレーキ液は、
ポンプ１３によって逆止弁１５及びブレーキ液還流抑制
オリフィス１６を介してマスタシリンダ１の油室１ａに
圧送還流される。これにより、油室１ａの圧力が高くな
り、ブレーキペダルが若干押し戻されるようになり、運
転者はアンチスキッド制御が行われていることを感知す
る。その場合、ポンプ１３の脈動がボリューム室１７に
より吸収されると共に、ブレーキ液還流抑制オリフィス
１６によりその脈動が抑制されて油室１ａにはほとんど
伝達されないので、ポンプ１３の脈動によるブレーキペ
ダルへの影響、すなわちキックバックはほとんどない。

【００１０】また、ポンプ１３により還流されたブレー
キ液は、第１および第２遮断弁６、７の各ポート６ａ、
７ａにパイロット圧として作用し、フロントホイールシ
リンダ２のブレーキ液圧が低下しているので、このパイ
ロット圧により、第１遮断弁６が供給通路３を遮断する
が、リヤホイールシリンダ４のブレーキ液圧は低下して
いないので、このパイロット圧により第２遮断弁７が供
給通路５を遮断することはない。

【００１１】フロントホイールシリンダ２のスキッド状
態が解消すると、第１流路切換弁１１が元の位置、すな
わちフロントホイールシリンダ２と供給通路３とが連通
する位置に切り換えられる。このため、ポンプ１３によ
り還流されたブレーキ液がオリフィス１８によって流量
を制限されながらフロントホイールシリンダ２へ供給さ
れるようになる。従って、フロントホイールシリンダ２
のブレーキ液圧が再び上昇し、ブレーキ力が徐々に大き
くなる。そして１回のブレーキ作動中に、ブレーキ液圧
の減圧および再増圧動作を繰り返し行うことにより、ア
ンチスキッドブレーキ制御が行われる。左側後輪４及び
第２ブレーキ系統Ｂの左側前輪ＦＬ及び右側後輪ＲＲが
スキッド状態となったときも、前述と同様なアンチスキ
ッド制御が行われる。

【００１２】ところで、上記ブレーキ制御回路にブレー
キ液を充填する場合、先ず、フロントホイールシリンダ
２と第１流路切換弁１１との間にバキュームポンプ２１
を接続し、第１流路切換弁１１のソレノイドのオンオフ
を繰り返しながらバキュームポンプ２１を作動させ配管
内を真空にしてエア抜きを行う。次に、切換弁２０によ
りブレーキ液圧送装置２２側に切換え、第１流路切換弁
１１のソレノイドのオンオフを繰り返しながらブレーキ
液を配管内に充填させている。

【００１３】しかしながら、図３で細線で示すように、
通常ブレーキ制御系の配管内のエア抜きはスムーズに行
うことができるが、太線で示すように、アンチスキッド
ブレーキ制御系の配管内のエア抜きは、配管途中にポン
プ１３が設けれられポンプ１３が抵抗になるため、エア
抜きがスムーズに行われずエア抜きの時間が増大すると
いう問題を有している。

【００１４】本発明は、上記問題を解決するものであっ
て、アンチスキッドブレーキ制御装置において、エア抜
きをスムーズに行うことを可能にしブレーキ液の充填時
間を短縮させることができるエア抜き装置を提供するこ
とを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】そのために本発明のアン
チスキッドブレーキ制御装置のエア抜き装置は、マスタ
シリンダとホイールシリンダとを連通するブレーキ液供
給通路に配設され、アンチスキッドブレーキ制御時に前
記ブレーキ液供給通路を遮断する遮断弁と、前記ホイー
ルシリンダに供給されたブレーキ液が排出されるサンプ
装置と、このサンプ装置に貯留されたブレーキ液を前記
マスタシリンダ及びホイールシリンダに還流させるポン
プと、アンチスキッドブレーキ制御中のホイールシリン
ダ減圧時には、前記ポンプの吐出側及び前記マスタシリ
ンダと前記ホイールシリンダとを遮断しかつ前記ホイー
ルシリンダを前記サンプ装置に連通するとともに、アン
チスキッドブレーキ制御中のホイールシリンダ増圧時に
は、前記ポンプの吐出側及び前記マスタシリンダと前記
ホイールシリンダとを流量制御手段を介して連通させる
流路切換弁とを備えるアンチスキッドブレーキ制御装置
であって、前記ポンプを迂回して設けられるバイパス通
路と、このバイパス通路を常時は遮断しエア抜き時に連
通させる開閉弁と備えることを特徴とする。

【００１６】

【作用】本発明においては、ブレーキ液充填時、バイパ
ス通路の開閉弁を開にし、ホイールシリンダと流路切換
弁との間にバキュームポンプを接続し、流路切換弁のソ
レノイドのオンオフを繰り返しながらバキュームポンプ
を作動させ配管内を真空にしてエア抜きを行い、次に、
ブレーキ液圧送装置に切換え、流路切換弁のソレノイド
のオンオフを繰り返しながらブレーキ液をポンプを除く
箇所に充填させた後、バイパス回路の開閉弁を閉じ、ポ
ンプを作動させることによりポンプのエア抜きを行う。

【００１７】

【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。図１は本発明におけるアンチスキッドブレーキ制
御装置のエア抜き装置の１実施例を示すブレーキ制御回
路図、図２はこの実施例に用いられる開閉バルブを示す
断面図である。なお、図１において、前述の図３のアン
チスキッドブレーキ制御装置と対応する構成要素には同
じ符号を付すことにより、その説明は省略する。

【００１８】本発明が適用されるアンチスキッドブレー
キ制御装置は、図１に示す例に限定されるものではなく
、要するに、マスタシリンダ１、とホイールシリンダ２
、４とを連通するブレーキ液供給通路３、５に配設され
、アンチスキッドブレーキ制御時に前記ブレーキ液供給
通路３、５を遮断する遮断弁６、７と、ホイールシリン
ダ２、４に供給されたブレーキ液が排出されるサンプ装
置１０と、このサンプ装置に貯留されたブレーキ液をマ
スタシリンダ１及びホイールシリンダ２、４に還流させ
るポンプ１３と、アンチスキッドブレーキ制御中のホイ
ールシリンダ減圧時には、ポンプ１３の吐出側及びマス
タシリンダ１とホイールシリンダ２、４とを遮断しかつ
ホイールシリンダ２、４をサンプ装置１０に連通すると
ともに、アンチスキッドブレーキ制御中のホイールシリ
ンダ増圧時には、ポンプ１３の吐出側及びマスタシリン
ダ１とホイールシリンダ２とを流量制御手段１８、１９
を介して連通させる流路切換弁１１、１２とを備える構
成であればよい。なお、前記構成に付加した番号は、理
解を容易にするために図面と対比させるためのもので、
これにより本発明の構成が何ら限定されるものではない
。

【００１９】本発明においては、ポンプ１３を迂回する
バイパス通路２３を設け、このバイパス通路２３を常時
は遮断し、エア抜き時に連通させる開閉弁２５を配設し
ている。図２は前記開閉弁２５の１例を示し、バルブ本
体２５ａ内に孔を形成し、この孔内にバイパス通路２３
ａ、２３ｂを臨ませると共に、スプール弁体２５ｂを摺
動可能に嵌挿し、スプール弁体２５ｂの一端に固定した
ネジ体２５ｃをバルブ本体２５ａに螺合させている。そ
して、ネジ体２５ｃを回動させることによりスプール弁
体２５ｂを摺動させ、バイパス通路２３ａ、２３ｂの遮
断及び連通を可能にしている。

【００２０】上記構成からなるアンチスキッドブレーキ
制御装置において、そのブレーキ液充填方法について説
明する。先ず、バイパス通路２３の開閉弁２５を開にし
、フロントホイールシリンダ２と第１流路切換弁１１と
の間にバキュームポンプ２１を接続し、第１流路切換弁
１１のソレノイドのオンオフを繰り返しながらバキュー
ムポンプ２１を作動させ配管内を真空にしてエア抜きを
行う。次に、切換弁２０によりブレーキ液圧送装置２２
側に切換え、第１流路切換弁１１のソレノイドのオンオ
フを繰り返しながらブレーキ液をポンプ１３を除く箇所
に充填させる。その後、開閉弁２５を閉じ、ポンプ１３
を作動させることによりポンプ１３のエア抜きを行う。 本発明においては、ポンプ１３を迂回してブレーキ液充
填に特に時間を要するボリューム室１７、サンプ装置１
０等、容積のある部分のブレーキ液充填をした後に、ポ
ンプ１３のエア抜きを行うため、充填時間を短縮できる
。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、アンチスキッドブレーキ制御装置において、
ポンプを迂回して設けられるバイパス通路を常時は遮断
しエア抜き時に連通させる開閉弁を備えるため、エア抜
きをスムーズに行うことを可能にしブレーキ液の充填時
間を短縮させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明におけるアンチスキッドブレーキ制御装
置のエア抜き装置の１実施例を示すブレーキ制御回路図

【図２】本発明に用いられる開閉バルブの１例を示す断
面図

【図３】本発明の課題を説明するための図であり、アン
チスキッドブレーキ制御装置の例を示すブレーキ制御回
路図

【符号の説明】

１…マスタシリンダ、２、４…ホイールシリンダ３、５
…ブレーキ液供給通路、６、７…遮断弁、１０…サンプ
装置 １１、１２流路切換弁、１３…ポンプ、１８、１９…流
量制御手段 ２１…バキュームポンプ、２２…ブレーキ液圧送装置２
３…バイパス回路、２５…開閉弁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マスタシリンダとホイールシリンダとを連
   通するブレーキ液供給通路に配設され、アンチスキッド
   ブレーキ制御時に前記ブレーキ液供給通路を遮断する遮
   断弁と、前記ホイールシリンダに供給されたブレーキ液
   が排出されるサンプ装置と、このサンプ装置に貯留され
   たブレーキ液を前記マスタシリンダ及びホイールシリン
   ダに還流させるポンプと、アンチスキッドブレーキ制御
   中のホイールシリンダ減圧時には、前記ポンプの吐出側
   及び前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを遮
   断しかつ前記ホイールシリンダを前記サンプ装置に連通
   するとともに、アンチスキッドブレーキ制御中のホイー
   ルシリンダ増圧時には、前記ポンプの吐出側及び前記マ
   スタシリンダと前記ホイールシリンダとを流量制御手段
   を介して連通させる流路切換弁とを備えるアンチスキッ
   ドブレーキ制御装置であって、前記ポンプを迂回して設
   けられるバイパス通路と、このバイパス通路を常時は遮
   断しエア抜き時に連通させる開閉弁と備えることを特徴
   とするエア抜き装置。