JPH0432987B2 - - Google Patents

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JPH0432987B2
JPH0432987B2 JP8380783A JP8380783A JPH0432987B2 JP H0432987 B2 JPH0432987 B2 JP H0432987B2 JP 8380783 A JP8380783 A JP 8380783A JP 8380783 A JP8380783 A JP 8380783A JP H0432987 B2 JPH0432987 B2 JP H0432987B2
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nadh
nadph
hydrogen peroxide
dehydrogenase
electron carrier
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JP8380783A
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Kazuhiko Yamanishi
Toshiro Hanada
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
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Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、還元型ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(NADH)又は還元型ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)
の定量方法に関するものである。 さらに詳しくは、被検試料、特に体液成分中の
NADH又はNADPH、又は、NADH又は
NADPHを直接又は連結反応等を介して間接的
に生成する成分を定量するにあたつて、電子伝達
体、又は電子伝達体及び金属イオンの作用によ
り、NADH又はNADPHを、容易に、かつ定量
的に酸化し、NAD又はNADPH、及び過酸化水
素に導く方法に関するものである。 被検試料が体液成分である生体試料中の酵素活
性や物質(基質)の量又は濃度を測定すること
は、疾病の診断や治療効果あるいは疾病の機序を
知る上で非常に重要である。 血清又は尿などの体液成分を被検試料とし、こ
れら体液成分中の脱水酵素である、乳酸脱水素酵
素(LDH)、α−ヒドロキシ酪酸脱水素酵素(α
−HBD)のような脱水素酵素の活性測定を行な
う場合や、これら脱水素酵素を介在させて被検試
料中の他の酵素の活性測定を行なう場合、また、
同じく被検試料中のコレステロール、トリグリセ
ライド、グルコース、ホルマリン、アルデヒド及
び胆汁酸などの物質(基質)に特異的に作用する
脱水素酵素を介在させて、これら被検試料中の物
質(基質)を定量する場合には、脱水素酵素の作
用を発揮させるために酸化型補酵素が用いられる
のが一般的であり、これらの酸化型補酵素が、脱
水素酵素の作用によつて変換されて生成する還元
型補酵素を定量することによつて、被検試料中の
酵素活性や基質の量を定量する方法が一般的に行
なわれている。 還元型補酵素としては通常還元型ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチド(NADH)又は還元
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸
(NADPH)が用いられており、従来、これら代
表的な還元型補酵素であるNADH又はNADPH
を定量する場合は、340nmにおけるこれらの吸
光度を測定するか、あるいはテトラゾリウム塩
を、これらNADH又はNADPHと反応させて有
色ホルマザンとし、これを可視部で比色定量する
のが一般的である。しかしながら、340nmにお
ける吸光度を測定する場合には、試料中に共存す
る340nm付近に吸収を有する物質、例えばビリ
ルビン、ヘモグロビン等によつて影響を受けるた
め、試料盲検値を測定する必要があり、測定装置
も紫外部吸収を測定するための特別な仕様が必要
である。また、テトラゾリウム塩を使用する可視
的発色法では、還元型補酵素とテトラゾリウム塩
との反応により生じた有色ホルマザンに問題があ
る。即ち、生成した有色ホルマザンは、その水に
対する溶解性が低く、かつ染色性及び染着性が強
いため、色素が析出沈澱したり、セルやチユーブ
を染色及び染着して、測定上の重欠点となつてい
た。 そこで、本発明者らは、このような欠点を解消
し問題点を解決する次のような着想を得るに至つ
た。即ち、一般に、被酸化性呈色試薬には、多種
多様の酸化還元電位のものがあり、水に対する溶
解性や色調に対する選択も比較的自由にでき、し
かも染着性がないものも数多くあり、その使用対
象に応じて選択できる特徴がある。その上、被酸
化性呈色試薬は、過酸化水素によつて容易に定量
的に呈色することが知られている。もし、還元型
補酵素を定量的に過酸化水素に導くことができれ
ば、この過酸化水素は、容易に定量的に被酸化性
呈色試薬を呈色させるから、これを定量すれば、
上記の従来のテトラゾリウム塩を用いる比色定量
法の欠点及び問題点を容易に解消し及び解決する
ことができる。 このような着想のもとに、本発明者らは、
NADH又はNADPHを定量的に過酸化水素に導
く方法を鋭意研究の結果、NADH又はNADPH
に電子伝達体を作用させると、過酸化水素が定量
的に生成することを見出し、本発明を完成するに
至つた。 即ち、本発明は、NADH又はNADPHに電子
伝達体を作用させ、定量的に生成する過酸化水素
を定量することを特徴とする、NADH又は
NADPHの定量法の発明である。 NADHと電子伝達体であるフエナジンメトサ
ルフエート(PMS)とはPH8付近で次式に従つ
て NADH+PMS→NAD++PMSH2 PMSH2+2O2→2O2・―+2H++PMS 反応し、スーパーオキシドイオンO2・―を生成す
ることは公知であり、スーパーオキシドイオン生
成系として利用されている。 しかしながら、NADHとPMSの反応により生
成したPMSH2によりスーパーオキシドイオンO2
・―の生成が定量的な生成か否かに関する情報及び
そのようにして生成したPMSH2が過酸化水素を
生成し及びそのような過酸化水素の生成が定量的
な生成か否かに関する情報は、現在までのところ
全く開示されておらず、全く未知の現象であつ
た。 本発明者らは、上記NADHとPMSの反応が定
量的に過酸化水素を生成する反応であれば、この
反応を利用してNADHやNADPHを、そのよう
に定量的に生成する過酸化水素の定量することに
より、自体公知の過酸化水素の定量方法によつて
も、容易に定量的に測定することができるのでは
ないか、との着想のもとに、NADH又は
NADPHを定量的に過酸化水素に導く方法を鋭
意研究の結果、PMSのような電子伝達体を
NADH又はNADPHに作用させると、過酸化水
素が定量的に生成する、との知見を得た。即ち、
本発明の反応を、反応式により示すと、次のとお
りである。 NADH+PMS(NADH)→NAD+ +PMSH2(NADP+) PMSH2+O2→PMS+H2O2 上記のようにしてNADH又はNADPHから過
酸化水素が生成する反応系に電子伝達体が共存す
ると、定量的に過酸化水素が生成する。過酸化水
素の生成と同時に、この過酸化水素は、被酸化性
呈色試薬が存在すれば、これを自体公知の酸化呈
色反応によつても酸化呈色させることができ、
NADHやNADPHの濃度に比例した吸光度を示
す。 従つて、本発明においては、電子伝達体が過酸
化水素を定量的に発生させるのに重要な役割を果
たしているといえる。 本発明の方法に用いられる電子伝達体は、フエ
ナジンメトサルフエート(PMS)、1−メトキシ
フエナジンメトサルフエート(1−メトキシ
PMS)、9−ジメチルアミノベンゾ−α−フエナ
ゾキソニウムクロリド(メルドラブルー)、又は
これらと同等な作用を有する電子伝達体であれば
全て用いることができる。この電子伝達体の濃度
は、特に限定されないが、通常0.01%〜0.0001%
の濃度が好ましく用いられる。 更に、本発明に於ては、電子伝達体と2価のマ
ンガンイオン若しくは2価のコバルトイオンを共
存させることにより、過酸化水素の生成反応が促
進されることも見出させれている。 次に本発明の実施態様について述べる。 本発明は、NADH又はNADPHに電子伝達体、
又は電子伝達体及び2価のマンガンイオン又は2
価のコバルトイオンを作用させ、定量的に過酸化
水素を生成させる以外は、自体公知の方法に従
い、容易に実施をすることができる。 本発明は、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(NAD)又は酸化型ニコチンアミド
アデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)の存
在下、基質に脱水素酵素を作用させ、定量的に生
成するNADH又はNADPHに、電子伝達体又は
電子伝達体及び2価のマンガンイオン又は2価の
コバルトイオンを作用させることによつても実施
をすることができるから、そのようなNAD、
NADP、基質及び脱水素酵素又はこれらと連結
し得る酵素反応に関与する酵素、NAD、NADP
及び基質などをも、容易に定量することができ
る。 本発明に用いられる電子伝達体とは、PMS、
1−メトキシPMS、メルドラブルー又はこれら
と同等な作用を有する電子伝達体をいう。 2価のマンガンイオン又は2価のコバルトイオ
ンを与える化合物としては、これら金属の無機酸
塩類例えば、塩化物、硫酸塩、硝酸塩などが、又
有機酸塩類例えば、酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸
塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩などが用いら
れるが、これらの化合物に限定されるものではな
いことは勿論である。 更に用いられる2価のマンガンイオン又は2価
のコバルトイオンの濃度は、特に限定されない
が、通常0.5mM/L〜10mM/Lの濃度が好ま
しく用いられる。 本発明に於て、定量的に生成する過酸化水素を
定量するためには、自体公知の過酸化水素の定量
方法及び定量用試薬でも足りる。そのような自体
公知の過酸化水素の定量方法及び定量用試薬とし
て、過酸化水素による被酸化性呈色試薬の呈色を
測定する過酸化水素の定量方法及び定量用試薬が
ある。 本発明は、NAD、NADPの存在下、基質に脱
水素酵素を作用させ、定量的にNADH又は
NADPHを生成する自体公知の酵素反応にも利
用することができるから、そのような酵素反応に
於て、基質はコレステロール、胆汁酸、グリセリ
ン、グリセリン−3−リン酸、グルコース−6−
リン酸、アルデヒド例えばホルムアルデヒド又は
アセトアルデヒドであり、NAD、NADPの存在
下、基質に作用させる脱水素酵素は各々コレステ
ロール脱水素酵素、胆汁脱水素酵素(3α−ヒド
ロキシステロイドヒドロゲナーゼ)、グリセリン
脱水素酵素、グリセリン−3−リン酸脱水素酵
素、グルコース−6−リン酸脱水素酵素、ホルム
アルデヒド脱水素酵素又はアルデヒド脱水素酵素
であるような、自体公知の酵素反応にも利用する
ことができるし、又、そのような酵素反応に於
て、脱水素酵素が乳酸脱水素酵素又はα−ヒドロ
キシ酪酸脱水素酵素であり、NAD、NADPの存
在下、脱水素酵素を作用させる基質が、各々乳酸
又はα−ヒドロキシ酪酸であるような、自体公知
の酵素反応にも利用することができる。 本発明は、被検試料が体液成分であり、溶液中
の反応により、定量的に過酸化水素を生成させる
ことにより又はこのようにして定量的に生成する
過酸化水素を定量することによつても容易に実施
をすることができる。 本発明は、1溶液中の反応により、定量的に過
酸化水素を生成させることにより又はこのように
して定量的に生成する過酸化水素を、同溶液中の
反応、典型的には、同溶液中に存在する被酸化性
呈色試薬の過酸化水素による呈色反応により定量
することができる。 本発明は、電子伝達体又は電子伝達体及び2価
のマンガンイオン又は2価のコバルトイオン又は
これらと被酸化性呈色試薬は含むがペルオキシダ
ーゼは含まない液を第1液とし、ペルオキシダー
ゼ又はこれと被酸化性呈色試薬は含むが必ずしも
電子伝達体又は電子伝達体及び2価のマンガンイ
オン又は2価のコバルトイオンは含まない液を第
2液として、被検試料に先ず第1液を加えてイン
キユベートし、次いで、これに第2液を加えてイ
ンキユベートし、生ずる呈色を測定する、二液法
によつても容易に実施することができる。 本発明を二液法で実施するには、例えば、
NADH又はNADPHを含む試料に電子伝達体を
加え、数分間室温又は37℃で反応させた後、ペル
オキシダーゼと被酸化性呈色試薬を含む試液を加
えて、室温又は37℃で反応、発色させ、試薬盲検
を対照として吸光度を測定する。この際、電子伝
達体に2価のマンガンイオン又は2価のコバルト
イオンを共存させると、過酸化水素の生成反応が
促進され、次のペルオキシダーゼと被酸化性呈色
試薬を加えるまでの時間を短縮することができ
る。 本発明の方法及び試薬に使用される被酸化性呈
色試薬は、通常、H2O2−POD(ペルオキシダー
ゼ)系で用いられている自体公知のものが使用で
きることはいうまでもない。例えば、4−アミノ
アンチピリン・フエノール系を被酸化性呈色試薬
として用いた場合は、505nmの吸光度を測定す
ればよいし、4−アミノアンチピリン・3−メチ
ル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)
アニリン系を被酸化性呈色試薬として用いた場合
は、550nmの吸光度を測定すればよいし、ロイ
コマラカイトグリーンを被酸化性呈色試薬として
用いた場合は、625nmの吸光度を測定すればよ
いし、3−メチル−2−ベンゾチアゾリンヒドラ
ゾン・クロモトロープ酸系を被酸化性呈色試薬と
して用いた場合は、570nmの吸光度を測定すれ
ばよいし、2,2′−アジノ−ビス−(3−エチル
ベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)を被酸化性
呈色試薬として用いた場合は、660nmの吸光度
を測定すればよい。 反応の液性は、PH4〜10の範囲であれば、通常
特に問題はないが、中でもPH6〜9の範囲が好ま
しく用いられることが多い。この場合、2価のマ
ンガンイオン、2価のコバルトイオンは、PH7.5
以上になると水酸化物又は塩基性化合物の沈殿を
生ずることがあるが、このような場合は、
EDTAや酒石酸塩、クエン酸塩を添加して可溶
化すればよい。 溶液反応中、目的に適うPHを維持するために
は、自体公知の緩衝液を用いることでも足りる。
このような緩衝液の例としては、リン酸緩衝液、
トリス緩衝液、ホウ酸緩衝液などがある。尚、リ
ン酸緩衝液を用いる場合は、2価のマンガンイオ
ンが存在すると、リン酸マンガンとして析出する
のを防止する目的で、EDTA等のキレート剤を
添加すればよい。 本発明は、NADH又はNADPHを容易に定量
することができる方法を提供するものであるにも
かかわらず、従来、固定的といつても過言ではな
い程その定量に用いられてきたテトラゾリウム塩
を用いる比色定量法とは全く無関係且つ対照的
な、過酸化水素の定量的生成反応を利用する
NADH又はNADPHの定量方法を提供する発明
である点に於て特に画期的な発明であり、無論、
テトラゾリウム塩を用いる比色定量法の欠点及び
問題点などとは全く関係がなく、NADH又は
NADPHから定量的に過酸化水素を生成させ、
これを定量することによりNADH又はNADPH
を定量する方法を提供する発明である点に於て重
量な意義を有する発明であり、斯界に貢献する所
極めて大なるものがある。 また、以下の実施例に示されるように、本発明
は、血清や尿などの体液成分、例えば、コレステ
ロール、トリグリセライド、グルコース、ホルマ
リン、アルデヒド及び胆汁酸などを酵素反応を利
用して定量する場合に、何の支障もなく用いられ
ると共に、各々の物質(基質)に特異的に作用す
る脱水素酵素によつてNADH又はNADPHが生
成する場合の脱水素酵素の活性や、そのように酵
素反応と連結し得る自体公知の酵素反応に関与す
る物質(基質)、酵素、NAD、NADPの量や活
性など、容易に定量することができる方法及び試
薬を提供するものであり、この点に於ても斯業に
貢献する所、極めて大なるものがある。 実施例 1 NADHの定量 1−メトキシフエナジンメトサルフエート
0.001%を含む0.05Mリン酸塩緩衝液(PH7.5)を
第1試液とし、4−アミノアンチピリン0.01%、
フエノール0.1%、ペルオキシダーゼ600u/dlを
含む0.1Mリン酸塩緩衝液(PH7.5)を第2試液と
する。 NADHを各々100、200、300、400、500、600
mg/dlを含む0.1Mリン酸塩緩衝液(PH7.5)(以
下、標準液とする。)50μをとり、第1試液1
mlを加え、室温で3分間放置後、直ちに第2試液
3mlを加えて、37℃恒温槽中5分間加温後、試薬
盲検を対照として波長505nmの吸光度を測定す
る。 各NADH濃度(mg/dl)に対してプロツトし
た吸光度を結ぶ検量線は、第1図に示されるよう
に、原点を通る直線となり、検量線は良好な定量
性を示している。 実施例 2 NADHの定量 1−メトキシフエナジンメトサルフエート
0.001%を含む0.05Mリン酸塩緩衝液(PH7.5)を
第1試液とし、ロイコマラカイトグリーン0.017
%、ペルオキサダーゼ600u/dl、トリトンX−
100(ローム アンド ハース社商品名)0.7%、
エタノール2容量/容量%を含む0.05Mリン酸塩
緩衝液(PH7.5)を第2試液とする。 実施例1で用いたNADH標準液(100、200、
300、400mg/dl)を50μとり、第1試液1mlを
加え、室温で3分間放置後、直ちに第2試液を加
えて、室温で5分間放置後、直ちに試薬盲検を対
照として波長625nmに於ける吸光度を測定する。 各NADH濃度(mg/dl)に対してプロツトし
た吸光度を結ぶ検量線は、第2図に示すように、
NADH300mg/dlまでは原点を通る直線となり、
検量線は良好な定量性を示している。 実施例 3 NADHの定量 メルドラブルー0.001%、塩化マンガン(4水
和物)5mM/Lを含む0.05Mトリス−塩酸緩衝
液(PH7.0)を第1試液とし、4−アミノアンチ
ピリン0.01%、フエノール0.1%、ペルオキシダ
ーゼ600u/dlを含む0.05Mトリス−塩酸緩衝液
(PH7.0)を第2試液とする。 NADHを各100、200、300、400、500mg/dlを
含む0.05Mトリス−塩酸緩衝液(PH7.0)を50μ
とり、第1試液1mlを加え、37℃恒温槽で5分間
加温後、第2試液2mlを加えて、更に37℃恒温槽
で5分間加温した後、試薬盲検を対照として波長
505nmの吸光度を測定する。 各NADH濃度(mg/dl)に対してプロツトし
た吸光度を結ぶ検量線は、第3図に示すように、
原点を通る直線となり、検量線は良好な定量性を
示している。 実施例 4 血清遊離コレステロールの定量 1−メトキシフエナジンメトサルフエート
0.001%NAD100mg/dl、コレステロールデヒド
ロゲナーゼ200u/dl、トリトンX−100(ローム
アンド ハース社商品名)0.2%になるように
それらを0.05Mリン酸塩緩衝液(PH7.5)に溶解
し第1試液とする。4−アミノアンチピリン0.01
%、フエノール0.1%、ペルオキシダーゼ600u/
dlを含む0.05Mリン酸塩緩衝液(PH7.5)を第2
試液とする。 血清50μをとり、第1試液1mlを加え、37℃
恒温槽中10分間加温後、第2試液2mlを加えて、
15分間37℃加温後、試薬盲検を対照として波長
505nmの吸光度を測定する。別に、コレステロ
ール標準液(コレステロール100mg/dl)を用い
て、血清と同様に操作して得た吸光度から、血清
中の遊離コレステロール濃度を算出する。 参考例 1 血清遊離コレステロールの定量 フエノール0.1%、4−アミノアチピリン0.01
%、コレステロールオキサダーゼ10u/dl、ペル
オキシダーゼ300u/dl、トリトンX−100(ロー
ム アンド ハース社商品名)0.15%の濃度にな
るように、0.1Mリン酸塩緩衝液(PH7.0)に溶解
し発色試液とする。 血清50μをとり、発色試液3mlを加えて、37
℃恒温槽中15分間加温後、試薬盲検を対照として
波長505nmの吸光度を測定する。別に、コレス
テロール標準液(コレステロール100mg/dl)を
用いて、血清と同様に操作して得た吸光度から、
血清中の遊離コレステロール濃度を算出する。 第1表に示されるように、実施例4の値と、本
参考例の値はよく一致し、その間に有意差は認め
られない。
【表】 実施例 5 血清遊離コレステロールの定量 メルドラブルー0.001%、塩化マンガン5m
M/L、NAD100mg/dl、コレステロールデヒド
ロゲナーゼ200u/dl、トリトンX−100(ローム
アンド ハース社商品名)0.2%になるように、
これらを0.05Mトリス−塩酸緩衝液(PH7.0)に
溶解し第1試液とする。4−アミノアンチピリン
0.01%、フエノール0.1%、ペルオキシダーゼ
600u/dlを含む0.05Mトリス−塩酸緩衝液(PH
7.0)を第2試液とする。 血清50μをとり、実施例4と同一操作により
吸光度を測定し、コレステロール濃度を求める。 第2表に示されるように、実施例5の値と本参
考例の値とはよく一致し、その間に有意差は認め
られない。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、各々、実施例
1、実施例2及び実施例3に於て得られた検量線
を表わし、横軸の各NADH濃度(mg/dl)につ
いて得られた吸光度を縦軸に沿つてプロツトした
点を結んだ、NADHの検量線を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
    ド(NADH)又は還元型ニコチンアミドアデニ
    ンジヌクレオチドリン酸(NADPH)に電子伝
    達体を作用させ、定量的に生成する過酸化水素を
    定量することを特徴とする、NADH又は
    NADPHの定量法。 2 酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
    ド(NAD)又は酸化型ニコチンアミドアデニン
    ジヌクレオチドリン酸(NADP)の存在下、基
    質に脱水素酵素を作用させ、定量的に生成する
    NADH又はNADPHに、電子伝達体を作用させ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の定量法。 3 電子伝達体がフエナジンメトサルフエイト
    (PMS)、1−メトキシフエナジンメトサルフエ
    イト(1−メトキシPMS)、9−ジメチルアミノ
    ベンゾ−α−フエナゾキソニウムクロリド(メル
    ドラブルー)である特許請求の範囲第1項又は第
    2項記載の定量法。 4 NADH又はNADPHに電子伝達体を作用さ
    せる際に2価のマンガンイオン又は2価のコバル
    トイオンを共存させる特許請求の範囲第1項〜第
    3項の何れかに記載の定量法。
JP8380783A 1983-05-13 1983-05-13 還元型補酵素の定量法 Granted JPS59210899A (ja)

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JPH07102156B2 (ja) * 1987-04-02 1995-11-08 東洋紡績株式会社 脱水素酵素または基質の測定法

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