JPH04300936A

JPH04300936A - 接着性重合体組成物およびそれを用いた積層体

Info

Publication number: JPH04300936A
Application number: JP8741591A
Authority: JP
Inventors: Masaharu Mito; 三登　正治; Mikio Nakagawa; 幹夫中川; Hideshi Kawachi; 秀史河内
Original assignee: Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Current assignee: Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date: 1991-03-28
Filing date: 1991-03-28
Publication date: 1992-10-23
Anticipated expiration: 2014-12-27
Also published as: JP2993756B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は接着性重合体組成物およ
びそれを用いた積層体に関する。更に詳しくは、オレフ
ィンと酢酸ビニル共重合体の鹸化物あるいはポリアミド
樹脂等に強い接着性を示し且つ優れた透明性も備えた接
着性重合体組成物およびそれを用いた積層体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、金属，ポリアミド樹脂あるいはエ
チレンと酢酸ビニル共重合体の鹸化物等に対する接着剤
としては、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフ
ト変性されたプロピレン単独重合体が使用されていた。

【０００３】しかしながら、このようなグラフト変性プ
ロピレン単独重合体は、これを接着層とする積層体を形
成したとき積層体の透明性を損なう原因となっており、
また接着性も充分でなく、実用に供し得ないものであっ
た。

【０００４】

【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、接着性重合
体組成物を提供することにある。

【０００５】本発明の他の目的は、オレフィンと酢酸ビ
ニル共重合体鹸化物等に強い接着性を示し、同時に優れ
た透明性も備えている接着性重合体組成物を提供するこ
とにある。

【０００６】本発明のさらに他の目的は、本発明の接着
性組成物を用いた透明性の優れた積層体を提供すること
にある。本発明のさらに他の目的および利点は以下の説
明から明らかとなろう。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第１に、（Ａ）不飽和カルボ
ン酸もしくはその誘導体で変性されたプロピレン重合体
、ここて゛該プロピレン重合体は、プロピレン単独重合
体又はプロピレンとそれ以外のα−オレフィンの合計モ
ル数に基づいてプロピレン以外の該α−オレフィンが１
モル％未満を占めるプロピレンとそれ以外のα−オレフ
ィンとのランダム共重合体である、（Ｂ）プロピレン単
独重合体および／またはプロピレンとそれ以外のα−オ
レフィンとの共重合体、および（Ｃ）エチレンとブテン
の共重合体を含有して成り、そして（Ｄ）上記（Ａ）成
分と（Ｂ）成分の合計重量に基づいて、（Ａ）成分が０
．０５〜３０重量％そして（Ｂ）成分が７０〜９９．９
５重量％を占め、また（Ａ）成分、（Ｂ）成分および（
Ｃ）成分の合計重量に基づいて、（Ａ）成分と（Ｂ）成
分の合計が５０〜９５重量％を占めそして（Ｃ）成分が
５〜５０重量％を占める、ことを特徴とする、接着性重
合体組成物によって達成される。

【０００８】本発明の接着性重合体組成物は、上記のと
おり、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性され
たプロピレン重合体（Ａ）、プロピレン単独重合体およ
び／または共重合体（Ｂ）およびエチレンとブテンとの
共重合体（Ｃ）を含有してなる。

【０００９】（Ａ）成分は、プロピレン単独重合体又は
プロピレンとそれ以外のα−オレフィンの合計モル数に
基づいてプロピレン以外のα−オレフィンが１モル％未
満を占める、プロピレンとそれ以外のα−オレフィンと
のランダム共重合体が不飽和カルボン酸もしくはそのそ
の誘導体で変性されたものである。

【００１０】不飽和カルボン酸もしくはその誘導体とし
ては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、
テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸（エンドシス−
ビシクロ［２．２．１］ヘプト−５−エン−２，３−ジ
カルボン酸）などの不飽和カルボン酸；またはその誘導
体たとえば酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エス
テルなどが挙げられる。

【００１１】かかる誘導体の具体例としては、例えば、
塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シト
ラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル
、グリシジルマレエートなどが挙げられる。これらの中
では、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好適で
あり、とくにマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸
無水物が好ましく用いられる。

【００１２】変性前のα−オレフィンランダム共重合体
はプロピレンとそれ以外のα−オレフィンの合計モル数
に基づいてプロピレン以外のα−オレフィンが１モル％
未満を占める、プロピレンとそれ以外のα−オレフィン
とのランダム共重合体である。

【００１３】プロピレン以外のα−オレフィンとしては
、炭素数２および４〜２０のα−オレフィンが好ましく
用いられる。かかるα−オレフィンとしては、例えばエ
チレン、１−ブテン、１−ヘキセン、４−メチル−１−
ペンテン、１−オクテン、１−デセン、１−テトラデセ
ン、１−オクタデセンなどが挙げられる。これらのα−
オレフィンは単独または２種以上併用される。

【００１４】かかるα−オレフィンは、ランダム共重合
体を構成するプロピレンとの合計モル数に基づいて１モ
ル％未満を占める。

【００１５】不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変
性されたプロピレン重合体（Ａ）は、好ましくは、変性
前のプロピレン重合体に基づいて０．０１〜１０重量％
、より好ましくは０．１〜５重量％の不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体でグラフト変性されている。

【００１６】上記（Ｂ）成分はプロピレン単独重合体ま
たはプロピレンとそれ以外のα−オレフィンとの共重合
体である。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、
上記（Ａ）成分について記載した化合物と同じものが好
ましく用いられる。共重合体におけるプロピレン以外の
α−オレフィンは、プロピレンと該α−オレフィンとの
合計モル数に基づいて、該α−オレフィンが５モル％以
下を占めるのが好ましい。より好ましくは、該α−オレ
フィンが同じ基準に対し４．５モル％以下を占める。

【００１７】かかる（Ｂ）成分の重合体は、好ましくは
ＭＦＲ（２３０℃　−２１６０ｇ）０．１〜１００ｇ／
１０分、より好ましくはＭＦＲ０．３〜５０ｇ／１０分
を示す。

【００１８】（Ｃ）成分はエチレンとブテンの共重合体
である。かかる共重合体としては、エチレンとブテンの
合計モル数に基づいてエチレンが４５〜９５モル％、そ
してブテンが５〜５５モル％を占めるものが好ましい。

【００１９】また、かかる共重合体は好ましくはＭＦＲ
０．１〜１００ｇ／１０分、より好ましくは０．３〜５
０ｇ／１０分を示す。

【００２０】本発明の重合体組成物において、（Ａ）成
分と（Ｂ）成分は、これらの合計重量に基づいて、（Ａ
）成分が０．０５〜３０重量％、好ましくは０．１〜２
０重量％を占めそして（Ｂ）成分はそれを補完するよう
に、７０〜９９．９５重量％、好ましくは８０〜９９．
９重量％を占める。

【００２１】（Ａ）成分が０．０５重量％以下では接着
性は発現せず、３０重量％以上では組成物の強度が脆く
なるため接着性が悪くなり実用に供し得ない。

【００２２】また、本発明の重合体組成物において、（
Ａ）成分，（Ｂ）成分および（Ｃ）成分の合計重量に基
づいて、（Ａ）成分と（Ｂ）成分の合計が５０〜９５重
量％、好ましくは６０〜９０重量％を占め、そして（Ｃ
）成分はそれを補完するように５〜５０重量％、好まし
くは１０〜４０重量％を占める。

【００２３】本発明の接着性重合体組成物は、優れた透
明性を示すとともに、例えばα−オレフィンと酢酸ビニ
ルとの共重合体鹸化物あるいはポリアミド樹脂等に優れ
た接着性を示す。

【００２４】それ故、本発明によれば、本発明の接着性
重合体組成物のかかる優れた性質を利用して、α−オレ
フィンと酢酸ビニルとの共重合体鹸化物および／または
ポリアミド樹脂からなる層を少なくとも有する積層体に
おいて、該共重合体鹸化物および／またはポリアミド樹
脂からなる層に隣接する接着剤層が本発明の上記接着性
重合体組成物からなることを特徴とする積層体が同様に
提供される。

【００２５】本発明の積層体において、α−オレフィン
酢酸ビニルとの共重合体鹸化物としては、エチレンある
いは炭素数３〜１０の他のα−オレフィンと酢酸ビニル
との共重合体の鹸化物が好ましく用いられる。代表的な
エチレンと酢酸ビニルとの共重合体鹸化物は市販品とし
ても入手できる。

【００２６】また、ポリアミド樹脂としては、例えばナ
イロン６、ナイロン６６、ナイロン４６、ナイロン１２
、ナイロン６１０、ナイロン９、ナイロン１１、ナイロ
ン６／６６、ナイロン６６／６１０、ナイロン６／１１
、キシリレン基を有するポリアミド等が好ましく用いら
れる。

【００２７】本発明の積層体は３層〜５層あるいはそれ
以上の多層からなることができる。積層体は例えば上記
の如き鹸化物やポリアミド樹脂と本発明の接着性組成物
とを多層に一緒に押出して製造することができる。かか
る多層押出しはそれ自体よく知られている。

【００２８】本発明の積層体は、例えば最外層が共にポ
リプロピレンからなる厚さ３５０μｍの層であり、それ
に積層体内側で隣接する本発明の組成物層の厚さが共に
５０μｍであり、さらに本発明の上記組成物層（２層）
に挟まれて位置する中間層がエチレンと酢酸ビニル共重
合体鹸化物層である、５層からなる。

【００２９】以下実施例により本発明をさらに詳述する
。本発明はかかる実施例により何ら制限を受けるもので
はない。

【００３０】なお、実施例中、ＭＦＲ（ｇ／１０分）は
ＡＳＴＭ　　Ｄ１２３８に記載の方法に準じ、接着強度
（ｇ／１５ｍｍ）はＪＩＳ　Ｋ６８５４に記載の方法に
準じ、また積層体等のヘーズ値（％）はＡＳＴＭ　Ｄ１
００３に記載の方法に準じて行った。

【００３１】

【実施例】実施例１無水マレイン酸　３重量％がグラフトされた変性プロピ
レン単独重合体５重量部、プロピレン単独重合体（ＭＦ
Ｒ（２３０℃　−　２１６０ｇ）＝０．５ｇ／１０分）
７０重量部およびエチレンとブテンの共重合体（エチレ
ン８９モル％、ブテン１１モル％；ＭＦＲ（１９０℃　
−　２１６０ｇ）＝４ｇ／１０分）２５重量部を２３０
℃で溶融混合し、本発明の接着性重合体組成物を調製し
た。

【００３２】実施例２プロピレン単独重合体（ＭＦＲ（２３０℃　−　２１６
０ｇ）＝０．５ｇ／１０分）、実施例１で調製した本発
明の接着性組成物およびエチレンと酢酸ビニル共重合体
鹸化物（ＭＦＲ（１９０℃　−　２１６０ｇ）＝１．３
ｇ／１０分、エチレン含量３２モル％、商品名クラレエ
バ−ルＥＰ−Ｆ）を用い、３種５層シ−ト成形機（成形
温度２１０℃、引張速度１ｍ／分）により、プロピレン
単独重合体／接着性組成物／エチレンと酢酸ビニル共重
合体鹸化物／接着性組成物／プロピレン単独重合体＝３
５０／５０／５０／５０／３５０（各μｍ）の５層から
なる積層体を得た。この積層体の接着強度（接着性組成
物層と鹸化物層との間）および透明性（ヘーズ値（％）
）を表１に示した。

【００３３】比較例１実施例１において、エチレンとブテン共重合体の代わり
に、エチレンとプロピレン共重合体（エチレン８１モル
％，プロピレン１９モル％；ＭＦＲ＝（１９０℃　−　
２１６０ｇ）＝１．０ｇ／１０分）を用い、その他は同
様にして比較の接着性重合体組成物を得た。

【００３４】比較例２比較例１の組成物を実施例１の組成物に代える他は、実
施例２と同様にして、５層からなる積層体を得た。この
積層体の接着強度および透明性（ヘーズ値（％））を表
１に示した。

【００３５】

【表１】

【００３６】

【発明の効果】本発明によれば、接着性と透明性に優れ
た組成物およびそれを接着剤層とする積層体が得られる
。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　（Ａ）不飽和カルボン酸もしくはその
誘導体で変性されたプロピレン重合体、ここで該プロピ
レン重合体は、プロピレン単独重合体又はプロピレンと
それ以外のα−オレフィンの合計モル数に基づいてプロ
ピレン以外の該α−オレフィンが１モル％未満を占める
プロピレンとそれ以外のα−オレフィンとのランダム共
重合体である、（Ｂ）プロピレン単独重合体および／ま
たはプロピレンとそれ以外のα−オレフィンとの共重合
体、および（Ｃ）エチレンとブテンの共重合体、を含有
して成り、そして（Ｄ）上記（Ａ）成分と（Ｂ）成分の
合計重量に基づいて、（Ａ）成分が０．０５〜３０重量
％、そして（Ｂ）成分が７０〜９９．９５重量％を占め
、また（Ａ）成分、（Ｂ）成分および（Ｃ）成分の合計
重量に基づいて、（Ａ）成分と（Ｂ）成分の合計が５０
〜９５重量％を占めそして（Ｃ）成分が５〜５０重量％
を占める、ことを特徴とする接着性重合体組成物。
【請求項２】　　α−オレフィンと酢酸ビニルとの共重
合体鹸化物および／またはポリアミド樹脂からなる層を
少なくとも有する積層体において、該共重合体鹸化物お
よび／またはポリアミド樹脂からなる層に隣接する接着
剤層が上記請求項１の接着性重合体組成物からなること
を特徴とする積層体。