JPH04294240A - 鍛造品の動バランス検査方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クランクシャフト等の
鍛造品の検査方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、例えば特開平２−４１７３０
号公報に示されるように、内燃機関のクランクシャフト
等の回転体を鍛造によって製造する方法が知られている
。この従来の鍛造方法は、鍛造品の前段回転バランス測
定を行ない、鍛造品のバランス状態が修正可能範囲内の
良品か不良品かを判定し、良品については各種加工を施
した後、最終バランス測定に基づいてバランス修正加工
を施し、不良品については、サイジング工程に送って矯
正し、再度前段回転バランス測定を行なう方法である。 この鍛造方法を流れ図によって示すと図３に示すとおり
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の鍛造品の製造方法によると、鍛造工程によっ
て所定形状に成形して得られた鍛造品の全品についてバ
ランサーを用いる前段回転バランス測定を行なうことか
ら、測定の対象となる鍛造品の個数が多いため生産性が
低いという問題がある。また、不良品と判別された鍛造
品の全品をサイジングにより矯正するため、生産性の低
下をもたらす原因の一つになっている。本発明は、この
ような問題点を解決するためになされたもので、鍛造品
のロットの一部についてシャーナル基準によってクラン
クシャフトの曲りをそのピン部の曲りによって判別する
第１曲り基準およびバランス基準により良品か不良品か
の判定を行ない、良品についてはそのロットの属する鍛
造品全品について第１曲り基準によって良品を選別する
ことにより、所定の基準値以上の品質をもつ鍛造品を能
率よく生産する鍛造品の検査方法を提供することを目的
とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の第１発明による鍛造品の動バランス検査方法
は、鍛造工程によって所定形状に成形した鍛造品を得た
後、鍛造品のロットの一部を抜き取り、この一部の鍛造
品について第１曲り基準およびバランス基準により良品
か不良品かを判別し、判別結果が良品の鍛造品について
はその良品の属するロットの全品について第１曲り基準
により良品か不良品かを判別し、良品を選別することを
特徴とする。本発明の第２発明による鍛造品の動バラン
ス検査方法は、前記バランス基準により良品か不良品か
を判別する工程が、鍛造品の幾何学中心と慣性主軸の偏
位差および慣性主軸方向を示す値に基づいて加工後のバ
ランスを予測して判別する工程であることを特徴とする
。本発明の第３発明による鍛造品の動バランス検査方法
は、前記バランス基準により不良品と判別されたロット
に対しては、第ｎ（ｎ：２以上の整数）曲り基準によっ
てロットの一部を選定し、バランス基準により良品か不
良品かを判別し、良品の場合は、それの属するロットの
全品について、第ｎ曲り基準により良品か不良品かを判
別することを特徴とする。

【０００５】

【作用】本発明の鍛造品の動バランス検査方法によれば
、鍛造品の一部について第１曲り基準およびバランス基
準により良品か不良品かを判別し、良品と判別される場
合にそのロットの全品について第１曲り基準により良品
を選別する。そのため、鍛造品全品についてバランス基
準による判定を行なう必要がないので、検査の手数が省
かれ良品と不良品との判別を適正にかつ迅速に行なえ、
鍛造品全品について品質の向上および品質の均質化に寄
与する。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図１は、内燃機関のクランクシャフトの製造工
程および検査工程を示す。まず、鍛造工程によって素材
を製品形状に成形する。この鍛造工程は、図２に示すよ
うに、棒状素材１を所定温度まで加熱し、この加熱した
棒状素材１をハンマーにより荒鍛造した素材を鍛造部材
２とし、次いで、この鍛造部材２をハンマーにより仕上
鍛造して鍛造部材３とし、続いて、バリ抜きし鍛造部材
４とする。続いてサイジング工程において上型５と下型
６によるサイジング成形によりバリ抜き成形の矯正を実
施する。

【０００７】次に、上記のようにして得た鍛造品につい
て図１に示すような工程で鍛造品を検査する。まずステ
ップ１０で鍛造品の例えば５００本を１ロットとし、そ
のロット毎に磁粉探傷検査を行なう。そして良品と不良
品をを選別し、良品を選択する。次いでステップ１１に
進み、第１曲り基準に従い曲り精度が良品である１ロッ
ト中の１０％つまり５０個の鍛造品を得る。次いで、こ
の第１曲り基準で良品となった５０本の鍛造品について
マスセンタリングマシン（動バランスセンター孔機械加
工用のワーク支持装置。以下、「ＭＣＭ」という）によ
る軸心バランス判定をステップ１２で行なう。ステップ
１２におけるＭＣＭによる判定は、鍛造品の幾何学中心
と慣性主軸の差（変位量）および方向（変位角）を用い
て総合判定する。この場合、ＭＣＭの基準は最終加工後
の動バランス量および第１曲り基準との相関関係から決
められている。ＭＣＭ判定は曲り以外の動バランス要因
（型ズレ、型摩耗等）の影響があるか否かを、ロットの
１０％抜取品についてＭＣＭ基準に含まれる割合で評価
し、第１曲り基準での良否判定を行なう。ＭＣＭ判定で
良品と判定されたロットの残４５０本はステップ１６へ
進み、同じ第１曲り基準にてステップ２２で全数判定さ
れる。

【０００８】ＭＣＭ判定により不良品と判定されたもの
は、前記５０本をロット中へ戻しその程度に応じてステ
ップ１３、１４または１５に進む。ステップ１３では、
同じロットの鍛造品について第２曲り基準によりロット
の１０％の鍛造品を再選別し、良品と判別されるものに
ついてステップ１２へ進みＭＣＭ判定を再度行う。そし
てステップ１６においては、前記ロットの残り全品つま
り４５０本の鍛造品について第２曲り基準で選別する。 第２曲り基準で、ステップ１２がさらに不良と判定され
た場合、さらに第３〜ｍ（ｍ：４以上の整数）曲り基準
にて判定する。なお、万一第１〜ｍ曲り基準のいずれで
も不良のものについては、ロット全般について再仕上鍛
造も行うことになる。

【０００９】ステップ１３による第２曲り基準により良
品と判別されたロットについては、そのロットの全品に
ついて第２曲り基準により良品か不良品かをステップ２
２で判定し、判定結果が不良品のものについては、ステ
ップ１７、１８、１９、２０に進み、矯正、ショット、
曲りチェック後、ステップ２１に進み、良品の鍛造品を
出荷する。ステップ１６で良品と判定された鍛造品につ
いては、ステップ２１に進み出荷する。このような鍛造
品を必要に応じ、最終的な加工を施し、最終バランス測
定し良品と判別された鍛造品を使用する。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による鍛造
品の動バランス検査方法によれば、鍛造品のロットの一
部について曲り基準およびバランス基準により良品を選
別し、良品と判別されたロットの鍛造品全品について同
じ曲り基準により選別するようにしたので、鍛造工程か
ら得られたすべての鍛造品についてバランス判定を行な
うことなく、一部の鍛造品について検査を行なうことで
高い品質の鍛造品を大量かつ迅速に出荷することができ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例による鍛造品の検査工程を示す
流れ図である。

【図２】本発明の実施例による鍛造工程を示す流れ図で
ある。

【図３】従来例による鍛造品の検査方法を示す流れ図で
ある。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】鍛造工程によって所定形状に成形した鍛造
   品を得た後、第１曲り基準により鍛造品のロットの一部
   を選定し、この一部の鍛造品についてバランス基準によ
   り良品か不良品かを判別し、判別結果が良品の鍛造品に
   ついてはその良品の属するロットの全品について第１曲
   り基準により良品か不良品かを判別し、良品を選別する
   ことを特徴とする鍛造品の動バランス検査方法。
2. 【請求項２】前記バランス基準により良品か不良品かを
   判別する工程は、鍛造品の幾何学中心と慣性主軸の偏位
   差および慣性主軸方向を示す値に基づいて加工後のバラ
   ンスを予測して判別する工程であることを特徴とする請
   求項１に記載の鍛造品の動バランス検査方法。
3. 【請求項３】前記バランス基準により不良品と判別され
   たロットに対しては、第ｎ（ｎ：２以上の整数）曲り基
   準によってロットの一部を選定し、バランス基準により
   良品か不良品かを判別し、良品の場合は、それの属する
   ロットの全品について、第ｎ曲り基準により良品か不良
   品かを判別する請求項１に記載の鍛造品の動バランス検
   査方法。