JPH04293917A - エポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び硬化物

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JPH04293917A
JPH04293917A JP8114391A JP8114391A JPH04293917A JP H04293917 A JPH04293917 A JP H04293917A JP 8114391 A JP8114391 A JP 8114391A JP 8114391 A JP8114391 A JP 8114391A JP H04293917 A JPH04293917 A JP H04293917A
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epoxy resin
formula
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resin
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JP8114391A
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Inventor
Hiromi Morita
博美 森田
Kazuyuki Murata
和幸 村田
Ichiro Kimura
一郎 木村
Susumu Nagao
長尾 晋
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気・電子部品の封止
又は積層用の材料として有用なエポキシ樹脂組成物及び
硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電気・電子部品等の分野で、エ
ポキシ樹脂を配合した樹脂組成物が特にICの封止剤と
して広く用いられている。しかし、近年の電子材料の発
展にともなう高密度、高集積化は、特に封止剤の硬化物
に対して高い耐熱性を要求することになった。
【0003】そこで樹脂組成物中のエポキシ樹脂につい
て多数の提案がなされている。たとえば特開昭63−2
64622号公報に記載のフェノール性水酸基を有する
芳香族アルデヒドとフェノール類を縮合して得られるポ
リフェノールのエポキシ化物は耐熱性に優れた硬化物を
与える。
【0004】しかしながら、前記の高密度化では、耐熱
性と同時に吸水率も重要な問題である。すなわち、高密
度実装にともなうハンダ浸漬は、水によるクラックの発
生を引き起こしてしまうからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、増々苛酷に
なっていく条件にも耐え得る高耐熱性で、しかも低吸水
性化を実現する硬化物及びこれを与える樹脂組成物を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エポキシ
樹脂について鋭意検討した結果、ナフトール環を導入し
特定の構造とすることにより極めて高い耐熱性を有し、
しかも低吸水性化を実現した硬化物を得ることができる
ことを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、 (1)(a)エポキシ樹脂として、式(A)
【0008
【化5】
【0009】(式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル
基を、R1、R3 及びR4 はそれぞれ独立して水素
原子又は炭素数1〜4のアルキル基を、nは0〜6の値
をそれぞれ示す。)で表されるエポキシ樹脂、(b)硬
化剤、及び (c)硬化促進剤 を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
【001
0】(2)エポキシ樹脂が、式(B)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル
基を、R3及びR4 はそれぞれ独立して水素原子又は
炭素数1〜4のアルキル基をそれぞれ示す。)で表され
るジメチロール化合物と式(C)
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜
4のアルキル基を示す。)で表されるナフトール類とを
反応させて得られるノボラック型樹脂と、エピハロヒド
リンとを反応させて得られ、上記(1)の式(A)にお
いてn=0の化合物を30重量%以上含むエポキシ樹脂
である上記(1)記載のエポキシ樹脂組成物
【0015
】(3)硬化剤が、式(D)
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル
基を、R1、R3 及びR4 はそれぞれ独立して水素
原子又は炭素数1〜4のアルキル基を、nは0〜6の値
をそれぞれ示す。)で表されるノボラック型樹脂である
上記(1)又は(2)記載のエポキシ樹脂組成物、
【0
018】(4)エポキシ樹脂(a)のエポキシ基1当量
に対して硬化剤(b)を0.5〜1.5当量含み、硬化
促進剤(c)をエポキシ樹脂(a)100重量部に対し
て0.01〜10重量部含む上記(1),(2)又は(
3)記載のエポキシ樹脂組成物、
【0019】(5)上記(1),(2),(3)又は(
4)記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物、に関する。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物は、流れ特性
が良好で作業性に優れており、又、これを硬化して得ら
れる本発明の硬化物は、高い耐熱性を保持しながら低吸
水性を有している。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。式(A)
のエポキシ樹脂(A)は、式(B)のジメチロール化合
物(B)と式(C)のナフトール類(C)とを酸触媒の
存在下に反応(脱水縮合)させて得られる式(D)のノ
ボラック型樹脂(D)をエピハロドリンと反応させるこ
とにより製造することができる。
【0022】ジメチロール化合物(B)の具体例として
は、4,6−ジメチロール−2−メチルフェノール、4
,6−ジメチロール−2,3,5−トリメチルフェノー
ル、4,6−ジメチロール−2−t−ブチルフェノール
、4,6−ジメチロール−2−t−ブチル−5−メチル
フェノール、4,6−ジメチロール−2,3−ジメチル
フェノール、4,6−ジメチロール−2,5−ジメチル
フェノール、等が挙げられる。
【0023】ナフトール類(C)の具体例としては、1
−ナフトール、2−ナフトール、1−メチル−2−ナフ
トール、2−メチル−1−ナフトールなどが挙げられる
。酸触媒の具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、p−
トルエンスルホン酸、しゅう酸等が使用できる。
【0024】ジメチロール化合物(B)1モルに対して
ナフトール類(C)を2〜8モル用いるのが好ましく、
特に3.5〜6モル用いるのが好ましい。酸触媒はジメ
チロール化合物(B)の0.1〜30重量%を用いるの
が好ましい。
【0025】反応は水の存在下に行なってもよく、又、
溶媒としてアルコール類やアセトン等のケトン類を用い
てもよい。反応温度は40〜85℃で充分であり、又、
反応時間は1〜10時間でよい。
【0026】反応終了後、使用した酸触媒を中和あるい
は水洗して中性に戻し、未反応ナフトールを減圧下、加
熱蒸留により除去する。
【0027】このようにして得られるノボラック型樹脂
(D)をエピハロヒドリンと反応させることにより、エ
ポキシ樹脂(A)を得ることができる。この際、ジメチ
ルスルホキシドの存在下で反応させることにより、得ら
れるエポキシ樹脂は加水分解性塩素が著しく低減され、
信頼性の向上が達成できる。
【0028】エピハロヒドリンの具体例としては、エピ
クロルヒドリン、エピブロムヒドリン等が挙げられるが
、工業的にはエピクロルヒドリンが好適に使用される。
【0029】反応は、ノボラック型樹脂(D)とエピハ
ロヒドリンとを、そのままあるいはジメチルスルホキシ
ドを添加し、テトラメチルアンモニウムクロリド、テト
ラメチルアンモニウムブロミドなどの第4級アンモニウ
ム塩または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのア
ルカリ金属水酸化物などの存在下で反応させ、第4級ア
ンモニウム塩などを用いた場合は、開環付加反応の段階
で反応がとまるので次いで上記アルカリ金属水酸化物を
加えて閉環反応させる。また、最初からアルカリ金属水
酸化物を加えて反応させる場合は、開環付加反応および
閉環反応を一気に行なわせる。
【0030】エピハロヒドリンは、ノボラック型樹脂の
水酸基1モルに対して通常1〜50モル、好ましくは3
〜15モルの範囲で使用する。又、ジメチルスルホキシ
ドを用いる場合、その使用量は、ノボラック型樹脂10
0重量部に対して、20重量部〜200重量部が好まし
い。
【0031】アルカリ金属水酸化物の使用量は、ノボラ
ック型樹脂の水酸基1モルに対して好ましくは0.8〜
1.5モル、特に好ましくは0.9〜1.3モルの範囲
であり、第4級アンモニウム塩を使用する場合、その使
用量はノボラック型樹脂の水酸基1モルに対して通常0
.001〜1モル、好ましくは0.005〜0.5モル
の範囲である。
【0032】反応温度は通常30〜130℃好ましくは
30〜100℃である。また、反応で生成した水を反応
系外に除去しながら反応を進行させることもできる。
【0033】反応終了後、副生した塩あるいはジメチル
スルホキシドを水洗などにより除去し、さらに過剰のエ
ピハロヒドリンを留去させることによりエポキシ樹脂(
A)を得ることができる。
【0034】又、さらに不純物を取り除く為、得られた
エポキシ樹脂に更に次のような処理を施してもよい。即
ち、エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトンなどの溶媒
に溶解し、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化
物の存在下、50〜100℃で0.5〜3時間反応させ
、反応終了後、水洗をくり返し、水相を中性に戻して、
メチルイソブチルケトンなどの溶媒を減圧下に留去する
ことによりエポキシ樹脂(A)を得ることができ、この
ような処理工程を更に設けることにより、より高純度の
エポキシ樹脂が得られる。
【0035】この際、使用する水酸化ナトリウムなどの
アルカリ金属水酸化物の使用量は好ましくは、ノボラッ
ク型樹脂の水酸基1モルに対して0.01〜0.2モル
の範囲である。
【0036】このようにして、エポキシ樹脂(A)が得
られるが、作業性の面での粘度を考えると、前記(2)
に記載の如く、ノボラック型樹脂とエピハロヒドリンの
反応生成物において、式(A)のn=0の化合物の含有
量が30重量%以上であることが好ましく、特に35重
量%以上であることが好ましい。
【0037】なお、硬化物の耐熱性の点から、前記(2
)記載のエポキシ樹脂に含まれる式(E)
【0038】
【化9】
【0039】(式中、R2 、R3 、R4 は前記と
同じ意味を示す)で表される2核体化合物や置換フェノ
ール、ナフトール類のグリシジル化物などの、式(A)
のn=0の化合物より低分子量の化合物の合計量は10
重量%以下であることが好ましく、特に7重量%以下で
あることが好ましい。
【0040】本発明のエポキシ樹脂組成物において、エ
ポキシ樹脂(A)は単独で用いてもよく、又、他のエポ
キシ樹脂と併用してもよい。他のエポキシ樹脂と併用す
る場合、エポキシ樹脂の総量中に占めるエポキシ樹脂(
A)の割合は40重量%以上であることが好ましく、特
に50重量%以上であることが好ましい。
【0041】エポキシ樹脂(A)と併用されうる他のエ
ポキシ樹脂は特に限定されず、例えばクレゾ−ルノボラ
ック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂あるいはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂
などが挙げられ、難燃化を付与するために臭素化フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール
A型エポキシ樹脂等を併用することもできる。なお、耐
熱性の点からはノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
【0042】硬化剤(b)としては、種々のものが使用
でき、特に限定されない。例えば、脂肪属ポリアミン、
芳香属ポリアミン、ポリアミドポリアミン等のポリアミ
ン系硬化物、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテ
トラヒドロフタル酸等の酸無水物系硬化剤、フェノール
ノボラック、クレゾールノボラック等のフェノール系硬
化剤、三フッ化ホウ素等のルイス酸又はそれらの塩類、
ジアンジアミド類等を挙げることができる。
【0043】なお、硬化剤(b)として、前述の式(D
)のノボラック型樹脂(D)を用いると、より優れた耐
熱性を有する硬化物を得ることができる。
【0044】硬化剤として用いるノボラック型樹脂(D
)は、作業性の面での粘度を考えると、ジメチロール化
合物(B)とナフトール類(C)の反応生成物において
、式(D)のn=0の化合物の含有量が30重量%以上
であることが好ましく、特に35重量%以上であること
が好ましい。
【0045】このような、式(D)においてn=0の化
合物の含有量が30重量%以上であるノボラック型樹脂
(D)は、上記の如く反応温度を40〜85℃とし、又
、未反応ナフトールの除去を減圧下加熱蒸留により行な
うことにより得ることができる。
【0046】なお、本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化
して得られる硬化物の耐熱性の点から、ノボラック型樹
脂(D)に含まれる式(F)
【0047】
【化10】
【0048】(式中、R2 、R3 、R4 は前記と
同じ意味を示す)で表される2核体化合物や置換フェノ
ール、ナフトール類等の、式(D)のn=0の化合物よ
り低分子量のフェノール性水酸基を有する化合物の合計
含有量は10重量%以下であることが好ましく、特に7
重量%以下であることが好ましい。
【0049】硬化剤(b)の量は、樹脂組成物中のエポ
キシ樹脂(a)のエポキシ基1当量に対して0.5〜1
.5当量が好ましく、特に0.6〜1.2当量が好まし
い。
【0050】硬化促進剤(c)の具体例としては、2−
メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミ
ダゾール系化合物、2−(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール等の第3アミン系化合物、トリフェニルホスフィ
ン等のホスフィン化合物等が挙げられ、特にこれらに限
定されるものではない。
【0051】硬化促進剤(c)の量は樹脂組成物中のエ
ポキシ樹脂(a)100重量部に対して0.01〜10
重量部配合されるのが好ましい。
【0052】更に、本発明の樹脂組成物には必要に応じ
て公知の添加剤を配合することができ、その例としては
例えばシリカ、アルミナ、タルク、ガラス繊維等の無機
充填剤、シランカップリング剤のような充填剤の表面処
理剤、離型剤、顔料等が挙げられる。
【0053】本発明の樹脂組成物は、各成分を均一に混
合することより得られる。本発明の樹脂組成物は、通常
130〜170℃の温度で30〜300秒の範囲で予備
硬化し、さらに150〜200℃の温度で2〜8時間後
硬化することにより充分な硬化反応が進行し、本発明の
硬化物が得られる。こうして得られた硬化物は耐熱性を
保持しながら、低吸水性を有している。
【0054】従って、本発明の樹脂組成物は、耐熱性、
低吸水性の要求される広範な分野で用いることができ、
具体的には絶縁材料、積層板、封止材料など電気・電子
部品材料などの分野に有用である。
【0055】本発明に使用する前記式(A)で表される
エポキシ樹脂は、耐熱性を付与させるナフトール環が0
−アルキルフェノール又はその誘導体を介して導入され
ているため流れ特性が良好である樹脂組成物を形成する
【0056】又、前記式(A)のエポキシ樹脂はベンゼ
ン核の0−位にアルキル基(R2 )を有しているため
、0−位にアルキル基を有さないものに比べて、溶融粘
度がより低いため、作業性がより優れているという大き
な利点がある。
【0057】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明する。 合成例1(ノボラック型樹脂合成工程)温度計、攪拌機
,冷却管を付けたガラス容器にオルソクレゾール108
g(1モル)を仕込み、温度を30〜35℃に保ちなが
ら溶解する。
【0058】溶解後、30%水酸化ナトリウワ水溶液1
34g(水酸化ナトリウムとして1モル)を発熱に注意
しながら滴下した。この間、反応温度は30℃に保った
。この後、更に反応温度をそのままに保ちながら1時間
反応を続けた。
【0059】ついで、パラホルムアルデヒト60g(2
モル)を添加し、反応温度30℃で1時間、さらに反応
温度45℃で2時間反応した。
【0060】ついで、該反応液を20℃〜25℃に冷却
し、濃塩酸91.3g(塩酸純分として0.95モル)
を発熱に注意しながら滴下した。かくして得られたオル
ソクレゾールのジメチロール化物(4,6−ジメチロー
ル−2−メチルフェノール)を含む反応液にメタノール
250ml、1−ナフトール576g(4モル)を添加
した。
【0061】ついで、反応温度を50℃にし、ただちに
濃塩酸10g(塩酸純分として0.1モル)を滴下した
。滴下後、反応温度を60℃に保ち2時間反応し、さら
に80℃に加温して1時間反応した。
【0062】反応終了後、酸触媒を除く為、メチルイソ
ブチルケトン1000mlに溶解し、水洗をくり返した
。水洗のくり返しにより中性に戻したメチルイソブチル
ケトン相を減圧下、加熱蒸留し、メチルイソブチルケト
ン、未反応1−ナフトールを留去して、ノボラック型樹
脂(D−1)〔式(D)においてR2=CH3 、R1
 =H、R3 =H、R4=H、nの平均値は3.8〕
400gを得た。
【0063】得られた樹脂(D−1)の軟化温度(JI
S  K2425環球法)は104℃で、水酸基当量(
g/モル)は141であった。又、GPC分析を行い、
標準ポリスチレンの保持時間より求めた式(D)でn=
0の成分と思われるピークを分取し、マススペクトル(
FAB−MS)によって分析した。
【0064】その結果、M+ 420が得られたことに
より、この成分が式(D)でR2 =CH3 、R1 
=H、R3 =H、R4 =H、n=0の成分であるこ
とを確認した。又、GPCのピークより、この成分の樹
脂(D−1)中の含有量は53重量%であり、この成分
より低分子量の成分の合計量は5重量%であり、ガスク
ロマトグラフィーにより1−ナフトールの量は1重量%
以下であることがわかった。
【0065】(エポキシ樹脂合成工程)温度計、攪拌装
置のついた1リットルの反応器に、ノボラック型樹脂合
成工程で得た樹脂(D−1)141g、エピクロルヒド
リン460g及びジメチルスルホキシド230gを仕込
み窒素置換を行った後、30℃の水浴中にて水酸化ナト
リウム40gを徐々に加えた。
【0066】発熱に注意しながら30℃にて5時間、5
0℃にて2時間、さらに70℃にて1時間反応を行った
。ついで水を加えて水相が中性を示すまで洗浄した。 その後油層からエピクロルヒドリン及びジメチルスルホ
キシドを減圧下に除去した。
【0067】その後メチルイソブチルケトンを400g
加え再溶解した。得られたメチルイソブチルケトン溶液
に20%水酸化ナトリウム溶液20gを加え反応温度7
0℃で2時間反応した。反応終了後、水で洗浄を繰り返
しメチルイソブチルケトン相からメチルイソブチルケト
ンを減圧下に除去し黄色の固体(A−1)〔式(A)に
おいてR2 =CH3 、R1 =H、R3 =H、R
4 =H、nの平均値は3.8〕167gを得た。
【0068】本発明のエポキシ樹脂である生成物(A−
1)の軟化温度は84℃でエポキシ当量(g/mol)
は212であった。又、前記と同様にしてGPC分析を
行い、式(A)でn=0の成分と思われるピークを分取
し、マススペクトル(FAB−MS)により分析した所
、M+ 588が得られたことより、この成分が式(A
)でR2 =CH3 、R1 =H、R3 =H、R4
 =H、n=0の成分であることを確認した。
【0069】又、GPCのピークより、この成分の生成
物(A−1)中の含有量は45重量%であり、この成分
より低分子量の成分の合計量は4.5重量%であった。 又、ICI粘度計で150℃における生成物(A−1)
の溶融粘度は4ポイズであった。又、生成物(A−1)
の加水分解性塩素量を測定した所、170ppmであっ
た。
【0070】なお、本実施例及び以下の実施例において
、GPC分析及び加水分解性塩素量の測定は、以下の方
法により行なった。
【0071】GPC分析 GPC装置:島津製作所 (カラム:TSK−G−3000XL(1本)+TSK
−G−2000XL(2本)) 溶  媒:テトラヒドロフラン    1ml/min
検  出:UV
【0072】加水分解性塩素量 エポキシ樹脂をジオキサンに溶解し、1N−KOHエタ
ノール溶液を加え、30分間煮沸還流した後、硝酸銀溶
液にて電位差滴定法により定量する。
【0073】合成例2(ノボラック型樹脂合成工程)合
成例1のノボラック型樹脂合成工程において、1−ナフ
トール864g(6モル)を使用した以外は同様の操作
によりノボラック型樹脂(D−2)〔式(D)において
R2 =CH3 、R1 =H、R3 =H、R4 =
H、nの平均値は3.6〕405gを得た。
【0074】得られた樹脂(D−2)の軟化温度は98
℃、水酸基当量は142であった。又、実施例1と同様
にGPC分析、マススペクトル(FAB−MS)を実施
し、M+ 420の成分〔式(D)でR2 =CH3 
、R1 =H、R3 =H、R4 =H、n=0〕の樹
脂(D−2)中の含有量61重量%を得た。
【0075】又、この成分より低分子量の成分の合計量
は5重量%であり、ガスクロマトグラフィーより1−ナ
フトール量は1重量%以下であった。
【0076】(エポキシ樹脂合成工程)合成例1のエポ
キシ樹脂合成工程において、生成物(D−1)141g
の代りに生成物(D−2)142gを使用した以外は同
様の操作により生成物(A−2)〔式(A)においてR
2 =CH3 、R1 =H、R3 =H、R4 =H
、nの平均値は、3.6〕171gを得た。エポキシ樹
脂である生成物(A−2)の軟化温度は78℃エポキシ
当量は213であった。
【0077】又、合成例1と同様の分析によりM+ 5
88を得、この成分が式(A)でR2 =CH3 、R
1 =H、R3 =H、R4 =H、n=0の成分であ
ることを確認した。又、この成分の生成物(A−2)中
の含有量は55重量%であり、この成分より低分子量の
成分の合計量は4.3重量%であった。又、ICI粘度
計での粘度(150℃)は3.2ポイズ、加水分解性塩
素量は165ppmであった。
【0078】合成例3(エポキシ樹脂合成工程)合成例
1のエポキシ樹脂合成工程において、ジメチルスルホキ
シドの使用量を70gとした以外は同様の操作により、
生成物(A−3)〔式(A)においてR2 =CH3 
、R1 =H、R3 =H、R4 =H、nの平均値は
3.8〕170gを得た。エポキシ樹脂である生成物(
A−3)の軟化温度は85℃、エポキシ当量は215で
あった。
【0079】又、合成例1と同様の分析によりM+ 5
88を得、この成分が式(A)でR2 =CH3 、R
1 =H、R3 =H、R4 =H、n=0の成分であ
ることを確認した。又、この成分の生成物(A−3)中
の含有量は44重量%であり、この成分より低分子量の
成分の合計量は5重量%であった。又、ICI粘度計で
の粘度(150℃)は4ポイズ、加水分解性塩素量は2
30ppmであった。
【0080】合成例4(エポキシ樹脂合成工程)合成例
1のノボラック樹脂合成工程で得られた生成物(D−1
)141g及びエピクロルヒドリン460gを温度計、
攪拌装置、滴下ロート及び生成水分離装置のついた1リ
ットルの反応器に、仕込み窒素置換を行った後、48%
水酸化ナトリウム水溶液85gを5時間かけて滴下した
【0081】滴下中は反応温度60℃、圧力100〜1
50mmHgの条件下で生成水及び水酸化ナトリウム水
溶液の水をエピクロルヒドリンとの共沸により連続的に
反応系外に除去し、エピクロルヒドリンは系内に戻した
【0082】ついで過剰の未反応のエピクロルヒドリン
を減圧下に回収した後、メチルイソブチルケトン500
mlを加え100mlの水で水相が中性を示すまで洗浄
した。メチルイソブチルケトン相からメチルイソブチル
ケトンを減圧下に除去し、その後、再びメチルイソブチ
ルケトン400gを加え再溶解した。
【0083】得られたメチルイソブチルケトン溶液に2
0%水酸化ナトリウム溶液20gを加え反応温度70℃
で2時間反応した。反応終了後、水で水相が中性を示す
まで洗浄をくり返した。
【0084】ついで、メチルイソブチルケトン相からメ
チルイソブチルケトンを減圧下に除去した生成物(A−
4)〔式(A)においてR2 =CH3 、R1 =H
、R3 =H、R4 =H、nの平均値は3.8〕17
0gを得た。エポキシ樹脂である生成物(A−4)の軟
化温度は84℃、エポキシ当量は217であった。
【0085】又、合成例1と同様の分析によりM+ 5
88を得、この成分が式(A)でR2 =CH3 、R
1 =H、R3 =H、R4 =H、n=0の成分であ
ることを確認した。又、この成分の生成物(A−4)中
の含有量は43重量%であり、この成分より低分子量の
成分の合計量は4重量%であった。又、ICI粘度計で
の粘度(150℃)は4ポイズ、加水分解性塩素量は5
30ppmであった。
【0086】実施例及び比較例 実施例1〜6 第1表に示す割合で、エポキシ樹脂として合成例1〜4
で得られたエポキシ樹脂(A−1)〜(A−4)、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(EOCN−1020
)を、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(H−1
)を、硬化促進剤として2−メチルイミダゾール(2M
Z)を配合して得た組成物を70〜80℃で15分間ロ
ール混練し、これを冷却、粉砕し、ダブレット化し、更
にトランスファー成形機により成型後、160℃で2時
間予備硬化し、180℃で8時間ポストキュアを行なっ
て硬化物(試験片)を得た。
【0087】比較例1−2 第1表に示す割合でエポキシ樹脂としてナフタレン核を
含まないクレゾールノボラック型エポキシ樹脂EOCN
−1020)、又は芳香族アルデヒドとフェノールを縮
合して得られるポリフェノールのポリエポキシ化合物(
EPPN  502)を用い、他の実施例1−6と同様
にして配合及び硬化を行なって硬化物(試験片)を得た
【0088】尚、上記(H−1)、(EOCN1020
)、(EPPN502)の性状は以下の通り。 H  −  1  ;  日本化薬(株)製、フェノー
ルノボラック樹脂 軟化温度85℃、水酸基当量(g/mol)106
【0
089】 EOCN−1020;日本化薬(株)製、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂 軟化温度67℃、エポキシ当量(g/mol)200E
PPN502    ;日本化薬(株)製、ポリエポキ
シ化合物 軟化温度70℃、エポキシ当量(g/mol)168

0090】以上の試験片についてガラス転移温度(Tg
)、熱変形温度、吸水率を測定した。結果を第1表に示
した。
【0091】なお、各測定条件は次のとおり。 ガラス転移温度(℃) 熱機械測定装置(TMA):真空理工(株)製TM−7
000 昇温速度:2℃/min
【0092】熱変形温度(℃) JIS  K7207に規定された条件吸  水  率
(%) 試  験  片        直径        
50mm厚サ          3mm      
  円板条      件        100℃の
水中で50時間煮沸した後の重量増加量(重量%)
【0093】
【0094】
【0095】実施例7〜10 第2表に示す割合で、合成例1〜4で得られたエポキシ
樹脂(A−1)〜(A−4)を、硬化剤として合成例1
〜2で得られたノボラック型樹脂(D−1)〜(D−2
)を、硬化促進剤として2−メチルイミダゾール(2M
Z)を用い、実施例1〜6 と同様にして硬化物(試験
片)を得、同様にして評価試験を行なった。結果を第2
表に示した。
【0096】
【0097】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、流れ特
性が良好で作業性に優れ、その硬化物は耐熱性に優れ、
低吸水性であり、電気・電子部品の封止剤等として有用
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エポキシ樹脂として、式(A)【化
    1】 (式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル基を、R1 
    、R3 及びR4 はそれぞれ独立して水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基を、nは0〜6の値をそれぞれ
    示す。)で表されるエポキシ樹脂、 (b)硬化剤、及び (c)硬化促進剤 を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂が、式(B)【化2】 (式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル基を、R3 
    及びR4 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜
    4のアルキル基をそれぞれ示す。)で表されるジメチロ
    ール化合物と式(C) 【化3】 (式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル
    基を示す。)で表されるナフトール類とを反応させて得
    られるノボラック型樹脂と、エピハロヒドリンとを反応
    させて得られ、請求項1の式(A)においてn=0の化
    合物を30重量%以上含むエポキシ樹脂である請求項1
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤が、式(D) 【化4】 (式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル基を、R1 
    、R3 及びR4 はそれぞれ独立して水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基を、nは0〜6の値をそれぞれ
    示す。)で表されるノボラック型樹脂である請求項1又
    は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ樹脂(a)のエポキシ基1当量に
    対して硬化剤(b)を0.5〜1.5当量含み、硬化促
    進剤(c)をエポキシ樹脂(a)100重量部に対して
    0.01〜10重量部含む請求項1,2又は3記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3又は4記載のエポキシ樹
    脂組成物の硬化物。
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