JPH042931Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は紙葉類整束装置に関し、特に郵便物等
の紙葉類を整束するための装置に関する。

従来技術 一般に、集積されて紙葉郵便物は専用バケツト
に一束単位で積載されて搬送コンベヤで把束装置
へ送込まれる。バケツトの構造は、底板及びその
両側に設けられた一対の側板による断面が略コ字
状の形であり、側板に向きを搬送コンベヤの搬送
方向に平行に揃えた状態でセツトされる。

ところで、把束装置に送り込まれる以前に、紙
葉郵便物の集積を整えておく必要があるが、上記
した構造のバケツトでは側板が支障となつて紙葉
郵便物の搬送方向における両端面を揃える整束作
業が困難である。そこで、積載状態のバケツトを
一旦他の整束ライへ移送して整束手段に委ねなけ
ればならないという欠点がある。

考案の目的 本考案は上記した従来の欠点を除去すべくなさ
れたものであり、その目的とするところは、バケ
ツト内において集積紙葉類が揃えられるような構
造とすることにより、把束装置に至るまでの工程
時間の短縮化を図つた紙葉類整束装置を提供する
ことにある。

考案の構成 本考案による紙葉類整束装置は、底板及び両側
一対の側板による略コ字状断面とされかつ側板の
少なくとも一方にその上端から底板へ向けてこの
底板に達するように切欠かれた案内縦溝とこの案
内縦溝に連通して側板に対して直交する方向に底
板に設けられた案内横溝とを有する紙葉類積載用
バケツトと、案内縦溝の方向に平行に設けられ案
内横溝に案内されてバケツトに対して係脱自在な
押圧部材とを含むことを特徴とする。

実施例 以下、図面を用いて本考案の実施例を説明す
る。

第１図乃至第３図は本考案の実施例装置を示す
構成図であり、集積された例えば紙葉郵便物１
（以下単にワークという）を一束単位で積載する
バケツトＢの構成は、第１図に示す如く、底板２
及びこの底板の上面両端から略垂直に設けられた
一対の側板３，３により略断面コ字状とされてい
る。尚、この側板３，３は底板２に対して図示せ
ぬ搬送コンベヤの傾きに合わせた角度で取付けら
れている。この構造において、ワーク１は両側板
３，３の間に挟まれるようにこの底板２上に積載
される。

そして側板３，３のいずれか一方には、これを
左右に分断する如く垂直に切欠かれた案内縦溝３
ａが設けられている。この縦溝３ａに連通する如
き形で底板２の上面に凹状の案内横溝２ａが側板
に対して直交する方向に穿設されている。これ等
縦溝３ａと横溝２ａとによりＬ字状となつた１つ
の案内溝用スリツト４が形成される。

尚、底板２における案内横溝２ａは、図示の例
の様に凹状溝とする代りに案内縦溝３ａの如く完
全に底板を切欠く様にしてもよい。また、１つの
案内溝４として形成されるものを更に対向する側
板側にも設けることができる。この場合にはバケ
ツトＢの構造上の強度を考慮して加工されるもの
である。

第２図及び第３図を用いて整束作業ユニツトＵ
につき説明する。整束作業ユニツトＵの構成は、
制御回路内蔵の図示せぬ基体に昇降動シリンダ機
構５が担持され、この作動ロツド５ａの先端部に
は更に水平動シリンダ機構６の一式が担持されて
いる。また、この水平動シリンダ機構６の差動ロ
ツド６ａの先端部において、これに垂直に棒状ま
たは板状の押圧部材７が懸吊担持されている。結
局、この押圧部材７は昇降動及び水平動シリンダ
機構５，６の駆動によつて図の上下方向Ｙ及び水
平方向Ｘの２次元動作が可能となつている。

上記の構造において、バケツトＢに設けられて
いる案内溝４に対応する位置にて待機している押
圧部材７は、昇降動シリンダ機構５の駆動によ
り、案内溝４へ係入しかつ当該部材の先端部が底
板２における案内溝２ａに辛うじて係入する程度
の高さ調整がなされる。

こうして押圧部材７の位置調整がなされると、
水平動シリンダ機構６の駆動により、押圧部材７
が図の右方向へ水平移動し、バケツトＢを横断す
るようにして先ず側板３の案内縦溝３ａを通過し
てバケツトＢの内部へ進入する。

バケツトＢの内部において、不揃いの状態で集
積されている多数のワーク１に押圧部材７が当接
すると、ワーク１群は他方の側板３に押し当てら
れていわゆる片寄せがなされる。このとき、押圧
部材７の先端部は底板２の案内横溝２ａに係合し
た状態で移動するので、ワーク１群の最下部のも
のまですべて押圧可能となり整束が可能となるの
である。

尚、上述したように、バケツトＢの案内溝４を
１つではなく両側部３，３に対向する様に設けれ
ば、バケツトＢ内におけるワーク１群に対して左
右いずれの方向からも押圧が可能となり、整束作
業の自由度が増大することになる。更には、押圧
部材７が両シリンダ機構５，６の作動でＸ，Ｙ方
向の２次元動作をなすようにしたが、整束作業ユ
ニツトＵにおける基体を図に対して垂直な方向つ
まりＺ方向への移動を可能に構成することによ
り、バケツトＢの位置決めをコンベヤ上において
限定しないで押圧部材７を任意の場所のバケツト
Ｂに自在に対応させることができる。

考案の効果 叙上の如く、本考案によれば、バケツト内に集
積された郵便物等の紙葉類を別の整束用のライン
に移載する煩わしさがなく、同一のコンベヤライ
ン上で整束が能率的に行われて後把束装置へ送込
まれるので、工程時間が大幅に短縮される効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のバケツトの構造の斜
視図、第２図及び第３図は実施例の整束装置によ
る紙葉類の整束態様を示す正面図及び要部正面図
である。 主要部分の符号の説明、１……ワーク、２……
底板、３……側板、４……案内溝、５，６……シ
リンダ機構、７……押圧部材、Ｂ……バケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板及び両側一対の側板による略コ字状断面と
   されかつ前記側板の少なくとも一方にその上端か
   ら前記底板へ向けてこの底板に達するように切欠
   かれた案内縦溝とこの案内縦溝に連通して前記側
   板に対して直交する方向に前記底板に設けられた
   案内横溝とを有する紙葉類積載用バケツトと、前
   記案内縦溝の方向に平行に設けられ前記案内横溝
   に案内されて前記バケツトに対して係脱自在な押
   圧部材とを含むことを特徴とする紙葉類整束装
   置。