JPH04280916A - 真空熱処理炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は真空熱処理炉に関する。 真空容器、加熱室、クーラ及び循環ファン等を備え、加
熱後の金属材料を冷却ガスを循環させることにより冷却
する真空熱処理炉が広く利用されている。該真空熱処理
炉には、その性質上、加熱後の金属材料を均一に冷却で
きるものであり、またその設置場所を著しく制約しない
ものであることが要請される。本発明はかかる要請に応
える改良された真空熱処理炉に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、加熱後の金属材料を冷却ガスを循
環させることにより冷却する真空熱処理炉として、真空
容器と加熱室を形成する断熱材との間に冷却ガス循環路
が形成されて成るものが使用されている。この従来炉は
、クーラ→循環ファン→冷却ガス循環路（往路）→加熱
室→冷却ガス循環路（復路）→上記クーラの経路で冷却
ガスを単純に循環させて加熱後の金属材料を冷却すると
いうものである。

【０００３】ところが、上記の従来炉には、冷却ガスを
冷却ガス循環路（往路）からそのまま加熱室へ送気する
ため、冷却ガス循環路（往路）における冷却ガス流に押
されて、冷却ガスが加熱室へ一方向に片寄った状態で送
気される傾向があり、そのため加熱後の金属材料の冷却
が均一になり難いという欠点がある。

【０００４】そこで従来、別の真空熱処理炉として、加
熱室を形成する断熱材に開設された冷却ガス送気用の開
口を臨んでダンパが揺動可能に支持されており、該ダン
パを臨んで真空容器に冷却ガス循環用の管が接続されて
成るものが提案されている（特公昭６２−１２２８８）
。この従来炉は、冷却ガスの全体としての循環経路は冷
却ガス循環用の管を経由することを除き前述した従来炉
の場合とほぼ同様であるが、冷却ガス循環用の管を介し
て真空容器内へ冷却ガスの垂直流を送気し、更に該垂直
流をダンパで左右流へ転向させ、該左右流の冷却ガスで
加熱後の金属材料を冷却するというものである。

【０００５】ところが、上記のような従来炉には、冷却
ガスの垂直流を送気することに起因して加熱後の金属材
料を均一に冷却できるという利点がある反面、真空容器
にその外部から冷却ガス循環用の管を少なくとも双方の
接続部では垂直となるように接続し、これにより冷却ガ
スの垂直流を得るものであるため、該管が真空熱処理炉
の設置場所を著しく制約するという欠点がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の真空熱処理炉では、加熱後の金属材
料を均一に冷却できないか又は真空熱処理炉の設置場所
を著しく制約するという点である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】しかして本発明は、真空
容器、加熱室、クーラ及び循環ファン等を備え、加熱後
の金属材料を冷却ガスを循環させることにより冷却する
真空熱処理炉において、真空容器と加熱室を形成する断
熱材との間にこれらに並行して該真空容器に架設の仕切
板で分岐され且つこれらに架設の転化板で連通された冷
却ガス循環路が形成されており、該仕切板の基端部には
ダンパが取付けられていて、該ダンパで冷却ガスを分岐
された双方の冷却ガス循環路へほぼ同量づつ分配した後
に合流させて加熱室へ垂直に送気するようにして成るこ
とを特徴とする真空熱処理炉に係る。

【０００８】本発明において、真空容器と加熱室を形成
する断熱材との間に形成されている冷却ガス循環路は該
真空容器と該断熱材との間にこれらに並行して該真空容
器に架設された仕切板で分岐されている。分岐された双
方の冷却ガス循環路は該真空容器と該断熱材との間に架
設された転化板で連通されている。そして該仕切板の基
端部にダンパが取付けられている。

【０００９】

【作用】クーラ及び循環ファンを介して送気されてくる
冷却ガスをダンパの開度調整で分岐された双方の冷却ガ
ス循環路へほぼ同量づつ分配する。一方の冷却ガス循環
路へ分配した冷却ガスは転化板で返送され、他方の冷却
ガス循環路へ分配した冷却ガスと正面から衝突する。正
面から衝突した双方の冷却ガスは断熱材に開設されてい
る冷却ガス送気用の開口から加熱室へ垂直流となって送
気される。加熱室へ送気された冷却ガスは、その垂直流
のピークが加熱後の金属材料のほぼ中央部に衝突し、更
に該金属材料の周面に沿って流れ、断熱材に開設されて
いる別の開口から別の冷却ガス循環路を介してクーラへ
と循環される。

【００１０】本発明によると、冷却ガスをその垂直流の
ピークが加熱後の金属材料のほぼ中央部へ衝突するよう
に送気できるため、冷却ガスを一方向に片寄って送気す
る従来炉よりも加熱後の金属材料を均一に冷却できる。 また冷却ガスの垂直流を得る手段として従来炉のように
冷却ガス循環用の管を真空容器へその外部から接続する
というものではないため、真空熱処理炉の設置場所を制
約することもない。

【００１１】仕切板には、断熱材に開設されている冷却
ガス送気用の開口を臨んで、制御板を移動可能に垂直支
持するのが好ましい。仕切板に対して垂直の制御板を平
行移動させ、したがって該制御板の部分で双方の冷却ガ
スが正面から衝突して形成される垂直流のピークを平行
移動させることにより、加熱後の金属材料をより均一に
冷却できるからである。また仕切板には、断熱材に開設
されている冷却ガス送気用の開口を臨んで、制御板を回
転可能に垂直支持するのも好ましい。仕切板に対して垂
直の制御板を回転させ、したがって該制御板の部分で双
方の冷却ガスが正面から衝突して形成される垂直流のピ
ークを旋回させることにより、加熱後の金属材料をより
均一に冷却できるからである。

【００１２】

【実施例】図１は本発明の一実施例を示す縦断面図であ
る。真空容器１１の内部に断熱材２１で囲繞された加熱
室２２が形成されており、加熱室２２には載置台２３が
装備されていて、載置台２３に金属材料Ａが載置されて
いる。加熱室２２には図示しない加熱源が装備されてお
り、真空容器１１の内部には加熱室２２の後方にクーラ
３１及び循環ファン３２が装備されていて、真空容器１
１には冷却ガス供給源４１及び真空ポンプ４２が接続さ
れている。断熱材２１には前部に金属材料Ａの出入用の
開口５１、上部及び下部に冷却用ガス送気用の開口５２
，５３がそれぞれ開設されており、開口５１，５２，５
３には開閉扉５１ａ，５２ａ，５３ａが装備されている
。

【００１３】真空容器１１と断熱材２１との間には上下
に冷却ガス循環路６１，６２が形成されており、冷却ガ
ス循環路６１，６２の前方には真空容器１１と断熱材２
１との間に転化板７１，７２が架設されている。そして
上方の冷却ガス循環路６１は真空容器１１と断熱材２１
とに並行して真空容器１１に架設された仕切板８１で外
側の冷却ガス循環路６１ａと内側の冷却ガス循環路６１
ｂとに分岐されており、外側の冷却ガス循環路６１ａは
転化板７１で内側に湾曲されていて、仕切板８１の基端
部にダンパ９１が取付けられている。

【００１４】図１に示した一実施例では、冷却ガスの循
環を、クーラ３１→循環ファン３２→冷却ガス循環路６
１→ダンパ９１→冷却ガス循環路６１ａ，６１ｂ→開口
５２→加熱室２２→金属材料Ａ→開口５３→冷却ガス循
環路６２→クーラ３１の経路で行なう。

【００１５】図２は本発明の他の一実施例を示す縦断面
図である。真空容器１２、断熱材２４、加熱室２５、載
置台２６、金属材料Ｂ、クーラ３３、循環ファン３４、
冷却ガス供給源４３、真空ポンプ４４、開口５４，５５
，５６、開閉扉５４ａ，５５ａ，５６ａ、上下の冷却ガ
ス循環路６３，６４及び転化板７３，７４の相互配置は
図１に示した一実施例の場合と同様になっている。

【００１６】図２に示した一実施例の場合、上下の冷却
ガス循環路６３，６４は真空容器１２と断熱材２４とに
並行して真空容器１２に架設された仕切板８２，８３で
外側の冷却ガス循環路６３ａ，６４ａと内側の冷却ガス
循環路６３ｂ，６４ｂとに分岐されており、外側の冷却
ガス循環路６３ａ，６４ａは転化板７３，７４で内側に
湾曲されていて、仕切板８２，８３の基端部にダンパ９
２，９３が取付けられている。そして仕切板８２，８３
には開口５５，５６を臨んで制御板８２ａ，８３ａが内
側に湾曲された冷却ガス循環路６３ａ，６４ａ及び冷却
ガス循環路６３ｂ，６４ｂを遮るようにして平行移動可
能に垂直支持されており、冷却ガス循環路６３，６４と
クーラ３３との間にダンパ９４，９５が介装されている
。

【００１７】図２に示した一実施例では、ダンパ９２，
９３の開度調整及びダンパ９４，９５の切替操作で、冷
却ガスの循環を、図１に示した一実施例の場合と同様の
経路で行なうことができ、またその逆の経路で行なうこ
ともできる。

【００１８】図３は本発明の更に他の一実施例を示す縦
断面図である。真空容器１３、断熱材２７、加熱室２８
、載置台２９、金属材料Ｃ、クーラ３５、循環ファン３
６、冷却ガス供給源４５、真空ポンプ４６、開口５７，
５８，５９、開閉扉５７ａ，５８ａ，５９ａ、上下の冷
却ガス循環路６５，６６、分岐された冷却ガス循環路６
５ａ，６５ｂ、転化板７５，７６、仕切板８４及びダン
パ９６の相互配置は図１に示した一実施例の場合と同様
になっている。

【００１９】図３に示した一実施例の場合、仕切板８４
には開口５８を臨んで制御板８４ａが内側に湾曲された
冷却ガス循環路６５ａ及び冷却ガス循環路６５ｂを遮る
ようにして回転可能に垂直支持されている。図３に示し
た一実施例では、冷却ガスの循環を、図１に示した一実
施例の場合と同様の経路で行なうことができる。

【００２０】

【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、加熱後の金属材料を均一に冷却でき、また真空
熱処理炉の設置場所を制約しないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す縦断面図。

【図２】本発明の他の一実施例を示す縦断面図。

【図３】本発明の更に他の一実施例を示す縦断面図。

【符号の説明】

１１〜１３・・・真空容器、２１，２４，２７・・・断
熱材、２２，２５，２８・・・加熱室、３１，３３，３
５・・・クーラ、３２，３４，３６・・・循環ファン、
５１〜５９・・・開口、６１〜６６，６１ａ，６１ｂ，
６３ａ，６３ｂ，６４ａ，６４ｂ，６５ａ，６５ｂ・・
・冷却ガス循環路、７１〜７６・・・転化板、８１〜８
４・・・仕切板、８２ａ，８３ａ，８４ａ・・・制御板
、９１〜９６・・・ダンパ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　真空容器、加熱室、クーラ及び循環フ
   ァン等を備え、加熱後の金属材料を冷却ガスを循環させ
   ることにより冷却する真空熱処理炉において、真空容器
   と加熱室を形成する断熱材との間にこれらに並行して該
   真空容器に架設の仕切板で分岐され且つこれらに架設の
   転化板で連通された冷却ガス循環路が形成されており、
   該仕切板の基端部にはダンパが取付けられていて、該ダ
   ンパで冷却ガスを分岐された双方の冷却ガス循環路へほ
   ぼ同量づつ分配した後に合流させて加熱室へ垂直に送気
   するようにして成ることを特徴とする真空熱処理炉。
2. 【請求項２】　　加熱室を形成する断熱材に開設された
   冷却ガス送気用の開口を臨んで、仕切板に制御板が移動
   可能に垂直支持された請求項１記載の真空熱処理炉。
3. 【請求項３】　　加熱室を形成する断熱材に開設された
   冷却ガス送気用の開口を臨んで、仕切板に制御板が回転
   可能に垂直支持された請求項１記載の真空熱処理炉。