JPH04279656A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH04279656A
JPH04279656A JP6566191A JP6566191A JPH04279656A JP H04279656 A JPH04279656 A JP H04279656A JP 6566191 A JP6566191 A JP 6566191A JP 6566191 A JP6566191 A JP 6566191A JP H04279656 A JPH04279656 A JP H04279656A
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JP
Japan
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polypropylene
block copolymer
modified
styrene
Prior art date
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Application number
JP6566191A
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English (en)
Inventor
Tadashi Sezume
瀬詰 忠司
Noritomo Ezure
江連 規党
Yukihiko Yagi
八木 幸彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Sekiyu Kagaku KK, Tonen Chemical Corp filed Critical Tonen Sekiyu Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はポリエステルとポリプロ
ピレンとを含有する熱可塑性樹脂組成物に関し、特にポ
リエステルとポリプロピレンとが良好に相溶化し、耐衝
撃性、機械的強度、表面特性等に優れるとともに、軽量
化された熱可塑性樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】ポリエステルは、絶縁性、機械的強度、
耐衝撃性に優れることから自動車、家電製品等の各種電
装部品に用いられているが、比重が大きいため、大型の
ものに使用する場合には特に重量が大きくなってしまう
。一方ポリプロピレンは成形性、耐薬品性、耐水性等に
優れているが、曲げ弾性率、耐衝撃性等に劣るという欠
点がある。そこで、このようなポリエステルとポリプロ
ピレンとをブレンドすることにより、双方の欠点を緩和
し、バランスのよい樹脂とすることが試みられている。 ところがポリプロピレンとポリエステルとは相溶性が十
分でないので、単にブレンドしただけでは耐衝撃性や表
面剥離性が低下するという問題がある。 【0003】そのため、相溶性を改善するために不飽和
カルボン酸又はその無水物による変性ポリプロピレンを
用いることにより、ポリエステルとポリプロピレンとを
相溶化することが試みられている。 【0004】特開昭60−58447号は、プロピレン
重合体(A) 、熱可塑性ポリエステル(B) 、変性
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(C) 
、スチレン・ブタジエンブロック共重合体水添物(D)
 及び無機充填剤(E) とからなる組成物において、
変性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(C
) がX線による結晶化度0ないし30重量%、及びプ
ロピレン含有量50ないし70モル%のプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体(F) に、不飽和カル
ボン酸またはその誘導体から選ばれるグラフトモノマー
を0.01ないし5重量%グラフト変性したものであり
、(A) 成分と(B) 成分の合計量100 重量部
に対し(C) 成分が1ないし80重量部、(D) 成
分が1ないし50重量部及び(E) 成分が5ないし1
50 重量部含まれることを特徴とする熱可塑性樹脂組
成物を開示している。 【0005】しかしながら、この熱可塑性樹脂組成物は
十分な曲げ弾性率及び耐衝撃性の向上が得られず、しか
もポリプロピレンとポリエステルとの相溶性も十分では
なく表面剥離を生じやすいという問題がある。 【0006】このように従来はポリプロピレンとポリエ
ステルとを混合すると、機械的強度、絶縁性、耐衝撃性
、成形性、耐薬品性、耐水性、耐表面剥離性等のいずれ
かの物性が大きく低下し、全てが満足できるレベルにあ
る組成物、いわゆるバランスのよい樹脂を得るのが困難
であった。 【0007】したがって本発明の目的は、ポリエステル
とポリプロピレンとが良好に相溶化し、もって耐衝撃性
、機械的強度、表面特性等に優れるとともに、軽量な熱
可塑性樹脂組成物を提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意検討
の結果、本発明者らは、ポリエステルとポリプロピレン
系樹脂とを含有する組成物において、ポリプロピレン系
樹脂として不飽和カルボン酸又はその無水物による変性
したポリプロピレン含有するものを使用し、さらに相溶
化剤としてエポキシ基含有エチレン系共重合体と、不飽
和カルボン酸又はその無水物あるいはエポキシ基含有モ
ノマーによる変性スチレン系ブロック共重合体とを含有
する組成物は、ポリエステルとポリプロピレンとが良好
に相溶化しているとともに、耐衝撃性、伸び特性等の機
械的強度、表面特性、成形性等に優れていることを見出
し、本発明に想到した。 【0009】すなわち、本発明の熱可塑性樹脂組成物は
、(a) ポリエステル50〜95重量%と、(b) 
不飽和カルボン酸又はその無水物による変性ポリプロピ
レンを2重量%以上含有するポリプロピレン系樹脂1〜
49重量%と、(c) エポキシ基含有エチレン系共重
合体1〜30重量%と、前記(a) +(b) +(c
) の合計100 重量部に対して(d) 変性スチレ
ン系ブロック共重合体1〜15重量部とを含有すること
を特徴とする。 【0010】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて(a) ポリエステルは、一般に飽和ジカルボン酸
と飽和二価アルコールとからなる熱可塑性樹脂で、例え
ばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフ
タレート、ポリテトラメチレンテレフタレート(ポリブ
チレンテレフタレート)、ポリヘキサメチレンテレフタ
レート、ポリシクロヘキサン−1,4 −ジメチロール
テレフタレート、ポリネオペンチルテレフタレート等が
挙げられる。これらの中で特にポリエチレンテレフタレ
ート及びポリブチレンテレフタレートが好ましく、特に
ポリブチレンテレフタレートが好ましい。 【0011】上記ポリエステルは0.30〜 1.8の
固有粘度〔η〕及び10〜 200m当量/kgの末端
カルボキシル基の濃度を有するのが好ましい。ここで固
有粘度〔η〕(dl/g)はo−クロロフェノール溶媒
中において25℃で測定した溶液粘度より求めたもので
ある。 【0012】ポリブチレンテレフタレートの場合、固有
粘度〔η〕は0.30〜 1.8で、末端カルボキシル
基濃度は10〜 200m当量/kgであるのが好まし
い。この場合も同様にテレフタル酸成分はアルキル基、
ハロゲン基等で置換されたものでもよく、またグリコー
ル成分は1,4 −ブチレングリコールの他に50重量
%程度まで他のグリコール、例えばエチレングルコール
、プロピレングリコール、ヘキサメチレングルコール等
を含有していてもよい。 【0013】また、ポリエチレンテレフタレートの場合
、固有粘度〔η〕は0.30〜1.2 で、末端カルボ
キシル基濃度は10〜 200m当量/kgであるのが
好ましい。なお、ポリエチレンテレフタレート中のテレ
フタル酸成分は、アルキル基、ハロゲン基等で置換され
たものでもよく、またグリコール成分は、エチレングリ
コールの他に50重量%程度まで他のグリコール、例え
ば1,4 −ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール等を含有していてもよい
。 【0014】本発明において(b) ポリプロピレン系
樹脂は、不飽和カルボン酸又はその無水物による変性ポ
リプロピレンを2重量%以上含有するポリプロピレンで
ある。 【0015】上記変性ポリプロピレンにおいて、変性対
象となるポリプロピレンは、プロピレンモノマーを主成
分として重合した結晶性のポリマーであり、ホモポリマ
ーに限らず、プロピレンとエチレン等の他のα−オレフ
ィンとのブロックコポリマー又はランダムコポリマーを
含む。コポリマーの場合、プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体が好ましい。この場合、エチレン含有量は1
〜10重量%が好ましい。このようなポリプロピレンは
通常0.01〜100 g/10分のメルトフローレー
ト(MFR 、JISK7210、荷重2.16kg、
230 ℃) を有する。 【0016】また、プロピレンと一般式(1)【化1】 (ただし、 R1 〜 R4 はH又は炭素数1〜6の
アルキル基であり、nは1〜20の整数を表す。)で表
される非共役ジエンコモノマーとを含有するプロピレン
−非共役ジエンランダム共重合体(以下PPDMと呼ぶ
)等を用いてもよい。 【0017】上記非共役ジエンとしては、例えば、2−
メチル−1,4− ペンタジエン、1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチリデン−1− ヘキセン、4−メチル−1
,4− ヘキサジエン、5−メチル−1,4− ヘキサ
ジエン、1,4−ヘプタジエン、4−エチル−1,4−
 ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4− ヘキサ
ジエン、4−メチル−1,4− ヘプタジエン、4−エ
チル−1,4− ヘプタジエン、5−メチル−1,4−
 ヘプタジエン、5−メチル−1,4− オクタジエン
、1,5−ヘプタジエン、1,5−オクタジエン、5−
メチル−1,5− ヘプタジエン、6−メチル−1,5
−ヘプタジエン、2−メチル−1,5− ヘキサジエン
、1,6−オクタジエン、6−メチル−1,6− オク
タジエン、7−メチル−1,6− オクタジエン、2−
メチル−1, 6−ヘプタジエン、1,9−デカジエン
、1,13− テトラデカジエンなどが挙げられる。こ
れらの中で、特に、1,4−ヘキサジエン、2−メチル
−1,5− ヘキサジエン、7−メチル−1,6− オ
クタジエン、1,9−デカジエン、1,13− テトラ
デカジエン等が好ましい。これらの非共役ジエンコモノ
マーは、2種以上混合して用いることもできる。 【0018】プロピレンと非共役ジエンコモノマーとを
ランダム共重合させるには、チーグラー・ナッタ触媒を
用いる通常の共重合法を適用すればよい。この場合、前
記非共役ジエンの割合は0.05〜10モル%となるよ
うにするのが望ましい。非共役ジエンの含有量が0.0
5モル%未満の場合、後述する不飽和カルボン酸又はそ
の無水物のグラフト反応において高いグラフト率が得ら
れない。また10モル%を超えると、共重合体の結晶性
が大幅に低下する。より好ましい非共役ジエンの含有量
は0.1 〜3モル%である。 【0019】なお、ランダム共重合体には、エチレン、
ブテン−1などの他の不飽和モノマーを5モル%以下共
重合させてもよい。 【0020】以上に説明したように、本明細書において
使用する用語「ポリプロピレン」はプロピレンのホモポ
リマーに限定されず、上記したような各種の共重合体を
も含むものと解すべきである。 【0021】このようなポリプロピレンを変性する不飽
和カルボン酸又はその無水物としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸
、無水イタコン酸、エンド−ビシクロ−[2,2,1]
 −5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物 (無
水ハイミック酸) 等のジカルボン酸無水物等が挙げら
れ、特にジカルボン酸及びその無水物が好ましい。 【0022】不飽和カルボン酸又はその無水物による変
性ポリプロピレンはブロック共重合体、グラフト共重合
体、ランダム共重合体又は交互共重合体のいずれでもよ
い。 【0023】変性ポリプロピレン中の不飽和カルボン酸
又はその無水物の含有量は0.1 〜10重量%、好ま
しくは0.2 〜10重量%である。具体的には無水マ
レイン酸により変性する場合には、無水マレイン酸の含
有量を0.1 〜10重量%、より好ましくは0.2 
〜10重量%とし、また無水ハイミック酸を用いる場合
には、その含有量を0.1〜10重量%、より好ましく
は0.2 〜10重量%とする。不飽和カルボン酸又は
その無水物による変性量がそれぞれ上記下限値未満であ
ると、ポリプロピレン系樹脂とポリエステルとの相溶性
向上に十分な効果がなく、また上限値を超えると機械的
強度が低下する。 【0024】なお上述したような変性ポリプロピレンの
メルトフローレートは0.1 〜400g/10 分の
範囲内にある。 【0025】変性ポリプロピレンの製造は溶液法又は溶
融混練法のいずれでも行うことができる。溶融混練法の
場合、ポリプロピレン、変性用不飽和カルボン酸(又は
酸無水物)及び触媒を押出機や二軸混練機等に投入し、
150 〜250 ℃の温度に加熱して溶融しながら混
練する。 また溶液法の場合、キシレン等の有機溶剤に上記出発物
質を溶解し、80〜140 ℃の温度で撹拌しながら行
う。いずれの場合にも、触媒として通常のラジカル重合
用触媒を用いることができ、例えば過酸化ベンゾイル、
過酸化ラウロイル、過酸化ジターシャリーブチル、過酸
化アセチル、ターシャリーブチルペルオキシ安息香酸、
過酸化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、ペルオキシ酢酸
、ターシャリーブチルペルオキシピバレート、2,5−
ジメチル−2,5− ジターシャリーブチルペルオキシ
ヘキシン等の過酸化物類や、アゾビスイソブチロニトリ
ル等のジアゾ化合物類等が好ましい。触媒の添加量は変
性用不飽和カルボン酸又はその無水物 100重量部に
対して1〜 100重量部程度である。 【0026】なお、ポリプロピレン系樹脂は、上述した
ような変性ポリプロピレン単独あるいは変性ポリプロピ
レンと未変性のポリプロピレンとの混合物であるが、上
述したような変性ポリプロピレンのポリプロピレン系樹
脂における含有量は(b) ポリプロピレン系樹脂を1
00 重量%として2重量%以上である。変性ポリプロ
ピレンの含有量が2重量%未満ではポリプロピレン系樹
脂とポリエステルとの相溶性向上に十分な効果がない。 好ましい変性ポリプロピレンの含有量は10〜50重量
%である。 【0027】ただし、ポリプロピレン系樹脂全体を10
0 重量%として、不飽和カルボン酸又はその無水物の
含有量が0.01重量%以上となるようにするのが好ま
しい。ポリプロピレン系樹脂全体に対して不飽和カルボ
ン酸又はその無水物の含有量が0.01重量%未満では
ポリプロピレン系樹脂とポリエステルとの相溶性向上に
十分な効果がない。より好ましくは0.2 重量%以上
である。 【0028】なお、ポリプロピレン系樹脂が変性ポリプ
ロピレンと未変性のポリプロピレンとの混合物である場
合、変性ポリプロピレン以外のポリプロピレンは、プロ
ピレンを主成分としたポリマーであれば特に制限はなく
、20重量%程度までエチレン、ブテン、4−メチルペ
ンテン−1等の他のα−オレフィンと共重合したもので
もよい。共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重
合体のいずれでもよい。またそのメルトフローレートは
特に制限はなく、0.1 〜80g/10 分(230
℃、2.16kg荷重) 程度である。さらにエチレン
、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル
−ペンテン等のα−オレフィンの2種又は3種以上の共
重合体ゴム、又はα−オレフィンと他種モノマーとの共
重合体ゴム等のオレフィン系熱可塑性エラストマーを3
0重量%程度まで含有してもよい。 【0029】なお、上記α−オレフィンの2種又は3種
以上の共重合体ゴムとしては、典型的にはエチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−ブテン共
重合体ゴム(EBR)及びエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体ゴム(EPDM) 等が挙げられる。 【0030】本発明において(c) エポキシ基含有エ
チレン系共重合体とは、(i) エチレン系不飽和化合
物と、(ii)エチレン系不飽和化合物と共重合しうる
不飽和基とエポキシ基とをそれぞれ有する不飽和エポキ
シ化合物との共重合体である。 【0031】上記(i) エチレン系不飽和化合物とし
ては、オレフィン類、炭素数2〜6の飽和カルボン酸の
ビニルエステル類、炭素数1〜8の飽和アルコール成分
とアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル類、マレイ
ン酸エステル類、メタクリル酸エステル類及びフマル酸
エステル類、ハロゲン化ビニル類、スチレン類、ニトリ
ル類、ビニルエーテル類及びアクリルアミド類等が挙げ
られる。 【0032】具体的には、エチレン、プロピレン、ブテ
ン−1、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチル、フマ
ル酸ジエチル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン
、アクリロニトリル、イソブチルビニルエーテルおよび
アクリルアミド等が挙げられ、これらのうちでは特にエ
チレンが好ましい。 【0033】またこのようなエチレン系不飽和化合物と
共重合しうる不飽和基とエポキシ基とをそれぞれ有する
不飽和エポキシ化合物としては、例えば下記一般式(2
) で表されるような不飽和グリシジルエステル類、下
記一般式(3) で表されるような不飽和グリシジルエ
ーテル類等が挙げられる。 【化2】 (式中、Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜
18の炭化水素基である。) 【化3】 (式中、Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜
18の炭化水素基であり、Xは−CH2 −O−または
【化4】 である。) 【0034】このような不飽和グリシジルエステル類と
しては、具体的にはグリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、イタコン酸グリシジルエステル類等
が挙げられ、また不飽和グリシジルエーテル類としては
、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシ
ジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル等が
挙げられる。特にグリシジルメタクリレートが好ましい
。 【0035】上述したような不飽和エポキシ化合物の共
重合量は、エチレンと不飽和エポキシ化合物の合計を1
00 重量%として0.1 〜30重量%程度であり、
特に5〜20重量%が好ましい。 【0036】また、このような不飽和エポキシ化合物と
エチレンとの共重合体は、エチレンの主鎖中に不飽和エ
ポキシ化合物が導入されるランダム共重合体、あるいは
エチレン共重合体の側鎖として不飽和エポキシ化合物が
導入されるグラフト共重合体のいずれでもよい。 【0037】ランダム共重合体の場合、エチレンと不飽
和エポキシ化合物とを常圧でラジカル重合すればよい。 【0038】またグラフト共重合体の場合は溶液法又は
溶融混練法のいずれかの方法により製造することができ
る。溶融混練法のときには、エチレン、不飽和エポキシ
化合物及び触媒を押出機や二軸混練機等に投入し、 1
50〜300℃の温度に加熱して溶融しながら混練する
。また溶液法のときには、キシレン等の有機溶剤に上記
出発物質を溶解し、80〜 140℃の温度で撹拌しな
がら行う。いずれのときにも、触媒として通常のラジカ
ル重合用触媒を用いることができ、例えば過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル、過酸化ジターシャリーブチル
、過酸化アセチル、ターシャリーブチルペルオキシ安息
香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、ペルオキ
シ酢酸、ターシャリーブチルペルオキシピバレート、2
,5−ジメチル−2,5− ジターシャリーブチルペル
オキシヘキシン等の過酸化物類や、アゾビスイソブチロ
ニトリル等のジアゾ化合物類等が好ましい。 【0039】このような(c) エチレンと不飽和エポ
キシ化合物との共重合体の重量平均分子量は通常8,0
00 〜500,000 であり、またそのメルトフロ
ーレート(MFR、230 ℃、2.16kg荷重) 
は0.1 〜100 g/10 分である。 【0040】本発明において(d) 変性スチレン系ブ
ロック共重合体とは、不飽和カルボン酸又はその無水物
、あるいはエポキシ基含有モノマーにより変性されたも
のである。 【0041】また上記スチレン系ブロック共重合体とは
、ポリスチレンブロックとポリオレフィンブロックとか
らなる共重合体、あるいはこれらの水添物である。 【0042】このようなスチレン系ブロック共重合体と
しては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体 (SIS、スチレン−イソプレンブロック共重合
体も含む) 、スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体 (SBS、スチレン−ブタジエンブロック
共重合体も含む)、スチレン−水添イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体(スチレン−エチレン−プロピレン
−スチレンブロック共重合体:SEPS)、スチレン−
水添ブタジエン−スチレンブロック共重合体 (スチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体:
SEBS)等が挙げられる。 【0043】上記スチレン系ブロック共重合体の中では
、耐候性の点でスチレン−水添イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体(SEPS)及びスチレン−水添ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体 (SEBS)が好ま
しい。 【0044】上記スチレン−水添イソプレン−スチレン
ブロック共重合体(SEPS)は、下記一般式(5) 
により表されるものである。 (S−EP )n −S m            
 ・・・(5)(式中、Sはポリスチレン部分を、EP
は水添ポリイソプレン部分(エチレン・プロピレン部分
)をそれぞれ表し、nは1〜20の整数であり、mは0
又は1である。)【0045】上記スチレン−水添イソ
プレン−スチレンブロック共重合体としては、2ブロッ
クタイプのもの(n=1でm=0の場合、SEP)、3
ブロックタイプのもの(n=1でm=1の場合)、マル
チブロックタイプのもの(n=2〜20の場合)が挙げ
られるが、本発明においてはいずれのものも用いること
ができる。特に3ブロックタイプのもの、及びマルチブ
ロックタイプのものが好ましい。 【0046】上記スチレン−水添イソプレン−スチレン
ブロック共重合体は、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体を、コバルト又はニッケルのアルコキ
シドをアルキルアルミニウム化合物で還元してなる触媒
の存在下に、25〜175 ℃の温度で水添することに
より、イソプレン部分だけ選択的に水添され、エチレン
・プロピレン共重合体に相当する構造が形成されたもの
である。 【0047】なお、上記スチレン−水添イソプレン−ス
チレンブロック共重合体においては、イソプレン部分の
すべてが水添されている必要はなく、5%以上が水添さ
れていればよい。好ましい水添の割合は50%以上、よ
り好ましくは80%以上である。 【0048】以上スチレン−水添イソプレン−スチレン
ブロック共重合体について説明してきたが、スチレン−
水添ブタジエン−スチレンブロック共重合体 (SEB
S)は、上記説明においてイソプレンがブタジエンとな
った以外同様である。 【0049】本発明において、このようなスチレン系ブ
ロック共重合体中のスチレン部分の含有率は、5〜65
重量%程度、好ましくは13〜50重量%である。なお
スチレン系ブロック共重合体においてポリスチレン部分
はスチレンのみからなるものに限らず、メチルスチレン
等の置換スチレンからなるものでもよい。このようなス
チレン系ブロック共重合体の重量平均分子量は2×10
4 〜50×104 が好ましく、特に5×104 〜
35×104 が好ましい。 重量平均分子量が2×104 未満では溶融粘度が低す
ぎ、一方50×104 を超えると今度は逆に溶融粘度
が高くなりすぎ、成形性が低下するため好ましくない。 【0050】このようなスチレン系ブロック共重合体を
変性する不飽和カルボン酸又はその無水物としては、上
述した変性ポリプロピレンのものと同様のものを使用す
ることができる。 【0051】一方変性用のエポキシ基含有モノマーとし
ては、例えばメタクリル酸グリシジルエステル、アクリ
ル酸グリシジルエステル等が挙げられる。 【0052】また下記一般式(4) :【化5】 (式中、RはH又は炭素数1〜6のアルキル基であり、
Arはグリシジルオキシ基を少なくとも1つ以上有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、nは1〜4
の整数を表す。) で表されるグリシジル化合物も変性
用モノマーとして用いることができる。 【0053】好ましいグリシジル化合物としては、下記
一般式(5) で表されるものが挙げられる。 【化6】 (式中、RはH又は炭素数1〜6のアルキル基である。 ) 【0054】このようなグリシジル化合物は、例えば特
開昭60−130580 号に示される以下のような方
法により製造することができる。 【0055】まず、フェノール性水酸基を少なくとも1
つ以上有する芳香族炭化水素と、N−メチロールアクリ
ルアミド又はN−メチロールメタクリルアミド、あるい
はN−メチロールメタクリルアミドのアルキルエーテル
誘導体 (以下、これらをN−メチロールアクリルアミ
ド類という)を酸触媒で縮合させることにより、下記一
般式(6)【化7】 (式中、RはH又は炭素数1〜6のアルキル基であり、
Ar’ は水酸基を少なくとも1つ以上有する炭素数6
〜20の芳香族炭化水素基であり、nは1〜4の整数を
表す。)で表される化合物を製造する。 【0056】上記フェノール性水酸基を少なくとも1つ
以上有する芳香族炭化水素としては特に制限はないが、
例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2,6−キシレノール、2,4−キシ
レノール、o−クロルフェノール、m−クロルフェノー
ル、p−クロルフェノール、o−フェニルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノールなどのフェノール性化合
物、ヒドロキノン、カテコール、フロログルシノールな
どのポリフェノール性化合物、1−ナフトール、2−ナ
フトール、9−ヒドロキシアントラセンなどの多環式ヒ
ドロキシ化合物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン (ビスフェノール−A) 、ビス(4−
ヒドロキシフェニル) メタンなどのビスフェノール類
等が挙げられる。 【0057】次に上記一般式(6) で表される化合物
の水酸基をグリシジル化することにより、一般式(4)
 で表されるグリシジル化合物を得ることができる。 【0058】このグリシジル化には、一般式(6) で
表される化合物とエピハロヒドリンとの付加反応を行っ
た後、苛性アルカリにより脱ハロゲン化水素を行うのが
好ましい。 【0059】エピハロヒドリンとの付加反応は、相間移
動触媒を用いて行う。上記エピハロヒドリンとしては、
エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨード
ヒドリン等を用いることができる。 【0060】また相間移動触媒としては、例えばテトラ
ブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルア
ンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウ
ムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、テトラフェ
ニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルホス
ホニウムクロライドなどの第4級ホスホニウム塩などを
用いることができる。 【0061】上記相間移動触媒の使用量は、一般式(6
) で表される化合物を100 モル%として、0.0
1〜100 モル%の範囲で使用するのが好ましい。特
に好ましい相間移動触媒の使用量は、0.05〜10モ
ル%である。また反応時間及び反応温度は50〜120
 ℃で5分〜2時間、より好ましくは80〜110 ℃
で10〜30分である。 【0062】続いて、苛性アルカリにより脱ハロゲン化
水素を行う。上記苛性アルカリとしては、苛性ソーダ、
苛性カリ、水酸化リチウムなどが使用できる。これらは
固体のままか、もしくは水溶液として用いることができ
る。また脱ハロゲン化水素の触媒としては上述の相間移
動触媒と同様のものを用いることができる。また上記相
間移動触媒以外の触媒としては、クラウンエーテル類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール等が挙げられる。 【0063】上記苛性アルカリの使用量は、一般式(6
) で表される化合物に対して等モル量を使用するのが
好ましい。より好ましくは、1.1 〜1.5 倍モル
を使用する。 また反応時間及び反応温度は20〜90℃で10分〜3
時間、より好ましくは40〜70℃で30分〜2時間で
ある。 【0064】このような不飽和カルボン酸又はその無水
物、あるいはエポキシ基含有モノマーによるスチレン系
ブロック共重合体の変性は、スチレン系ブロック共重合
体に上記変性用モノマーをグラフト重合、あるいはラン
ダム重合させることにより行えばよい。 【0065】グラフト重合の場合、まず、スチレン系ブ
ロック共重合体と、変性用の不飽和カルボン酸又はその
無水物、あるいはエポキシ基含有モノマー及び必要に応
じて触媒を、押出機や二軸混練機等に投入し、150 
〜300 ℃程度、好ましくは180 〜250 ℃程
度で溶融しながら混練する。この際の不飽和カルボン酸
又はその無水物、あるいはエポキシ基含有モノマーの添
加量はスチレン系ブロック共重合体100重量部に対し
て0.1 〜20重量部程度、好ましくは0.5 〜1
0重量部程度である。 【0066】上記溶融混練の際に必要に応じて添加する
触媒としては、通常のラジカル重合用触媒を用いること
ができ、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、
過酸化ジターシャリーブチル、過酸化アセチル、ターシ
ャリーブチルペルオキシ安息香酸、過酸化ジクミル、ペ
ルオキシ安息香酸、ペルオキシ酢酸、ターシャリーブチ
ルペルオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−
ジターシャリーブチルペルオキシヘキシン等の過酸化物
類や、アゾビスイソブチロニトリル等のジアゾ化合物類
等が好ましい。触媒の添加量はスチレン系ブロック共重
合体100 重量部に対して0.01〜3重量部程度で
ある。 【0067】さらに、上記グラフト反応時にはフエノー
ル系酸化防止剤を添加することができるが、ラジカル重
合用触媒を添加しない場合には、添加しない方が好まし
い。 【0068】変性スチレン系ブロック共重合体中の不飽
和カルボン酸又はその無水物、あるいはエポキシ基含有
モノマーの含有量は0.01〜10重量%の範囲内とな
るようなものであるのが好ましく、具体的には、無水マ
レイン酸により変性する場合には、無水マレイン酸の含
有量を0.2 〜5重量%、より好ましくは0.5 〜
3重量%とし、またグリシジルメタクリレートを用いる
場合には、その含有量を0.2 〜5重量%、より好ま
しくは0.2 〜3重量%とする。無水マレイン酸及び
無水ハイミック酸による変性量がそれぞれ上記下限値未
満であると、ポリプロピレン系樹脂とポリエステルとの
相溶性向上に十分な効果がなく、また上限値を超えると
機械的強度が低下する。 【0069】上述したような(a) ポリエステルと、
(b) ポリプロピレン系樹脂と、(c) エポキシ基
含有エチレン系共重合体と、(d) 変性スチレン系ブ
ロック共重合体との配合割合は、まず(a) +(b)
 +(c) の合計を100 重量%として(a) ポ
リエステルが50〜95重量%、好ましくは60〜90
重量%であり、(b) ポリプロピレン系樹脂が1〜4
9重量%、好ましくは10〜40重量%であり、(c)
 エポキシ基含有エチレン系共重合体が1〜30重量%
、好ましくは1〜10重量%である。(a)ポリエステ
ルが50重量%未満ではポリエステルの特性が損なわれ
、一方95重量%を超えるとポリプロピレンの添加によ
る効果が十分に発揮されない。また(b) ポリプロピ
レン系樹脂が1重量%未満では、その添加による軽量化
等の効果が十分に得られず、一方49重量%を超えると
ポリエステルが少なくなり過ぎ、機械的強度が低下する
。さらに(c) エチレン系共重合体が1重量%未満で
は、その添加によるポリエステルと、ポリプロピレン系
樹脂との相溶化の向上効果が十分でなく、一方30重量
%を超えると機械的強度や成形加工性が低下する。 【0070】さらに(d) 変性スチレン系ブロック共
重合体の添加量は、(a) +(b) +(c) の合
計100 重量部に対して、1〜15重量部である。変
性スチレン系ブロック共重合体の含有量が1重量部未満
では、その添加による成形性及び、伸び物性の向上効果
が十分でなく、また15重量部を越えると、耐熱性や剛
性が低下する。好ましいスチレン系ブロック共重合体の
含有量は2〜10重量部である。 【0071】本発明の熱可塑性樹脂組成物は上記組成と
なるが、さらにその強化や改質を目的として、他の充填
材や強化材、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、帯
電防止剤、発泡剤、核剤等を添加することができる。 【0072】上述したような本発明の熱可塑性樹脂組成
物は、上記各成分を一軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ミキサー、混練ロール、ブラベンダー等の混練機を用い
て220 〜300 ℃、好ましくは230 〜280
 ℃で加熱溶融状態で混練することにより得ることがで
きる。溶融混練は、各成分を一括又は二段以上の工程に
分けて行うことができる。 【0073】 【作用】本発明においては、ポリエステルとポリプロピ
レンとの組成物において、ポリプロピレンとして不飽和
カルボン酸又はその無水物による変性したポリプロピレ
ンをある程度含有するものを使用し、さらにエポキシ基
含有エチレン系共重合体と変性スチレン系ブロック共重
合体とを含有させている。このため、ポリエステルとポ
リプロピレンとが良好に相溶化しており、耐衝撃性、伸
び特性等の機械的強度、表面特性、成形性等に優れてい
るとともに、軽量化されている。 【0074】このような効果が得られる理由は必ずしも
明らかでないが、機械的強度、絶縁性、耐衝撃性に優れ
たポリエステルと、成形性、耐薬品性、耐水性に優れる
ポリプロピレンとを変性ポリプロピレンとエポキシ基含
有エチレン系共重合体とにより相溶化するとともに、特
定量の変性スチレン系ブロック共重合体を添加すること
により、相溶性を低下させることなく、伸び特性や成形
性を向上させることが可能となるためであると考えられ
る。 【0075】 【実施例】以下の具体的実施例により本発明をさらに詳
細に説明する。なお、各実施例及び比較例において、原
料及び添加剤としては、以下のものを使用した。 [1] ポリエステル ・ポリブチレンテレフタレート PBT:〔帝人(株)製 TRB H、固有粘度〔η〕
1.07〕[2] ポリプロピレン ・プロピレン−エチレンブロック共重合体BPP■:〔
メルトフローレート(MFR、230 ℃、2.16k
g荷重) 1g/10 分、エチレン含有量7重量%〕
[3] エポキシ基含有エチレン系共重合体・エチレン
−グリシジルメタクリレートランダム共重合体 EGMA:〔住友化学工業(株)製  ボントファース
トE〕 [4] 変性スチレン系ブロック共重合体CMSEBS
−1:〔エポキシ変性スチレン−水添ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、旭化成工業(株)製:タフテッ
クZ513〕 CMSEBS−2:〔カルボン酸変性スチレン−水添ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体、旭化成工業(株
)製:タフテックM1943 〕 CMSEPS−1:〔カルボン酸変性スチレン−水添イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体、(株)クラレ製
:セプトンKL03M2〕 【0076】合成例1 変性ポリプロピレンの合成 ホモポリプロピレン (MFR=1g/10 分)10
0重量部と、無水マレイン酸 (MAH)1重量部及び
ラジカル発生剤(POX 、パーヘキシン2−5B、日
本油脂(株)製)0.05重量部とを混合し、これをL
/D が30で直径45mmの二軸押出機を用いて、2
00℃、200rpmの条件で混練し、グラフト反応を
行い、変性ポリプロピレン(CMPP)を得た。 【0077】得られた変性ポリプロピレンのメルトフロ
ーレート (230 ℃、2.16kg荷重) は、1
00 g/10 分であった。また無水マレイン酸のグ
ラフト率は、0.3 重量%であった。 【0078】実施例1〜4、比較例1 ポリエステル(PBT) と、ポリプロピレン(BPP
) と、変性ポリプロピレン(CMPP) と、エポキ
シ基含有エチレン系共重合体(EGMA)と、スチレン
系ブロック共重合体(CMSEBS−1 、CMSEB
S−2又はCMSEPS−1) とを第1表に示す割合
で、ヘンシェルミキサによりドライブレンドした後、ス
クリュー径45mmφ、L/D=28の二軸押出機によ
り、250 ℃、200rpmで混練し、熱可塑性樹脂
組成物を得た。 【0079】このようにして得られた熱可塑性樹脂組成
物のメルトフローレート (250 ℃、2.16kg
荷重) 、引張降伏強度、引張破断伸度、曲げ弾性率、
アイゾット衝撃強度、熱変形温度、比重を測定した。結
果を第2表に示す。 【0080】                     第    
1    表  組  成   重量部    実施例1  実施例2  実施例3
  実施例4  比較例1  PBT      80
      80      80      80 
     80    BPP        4  
      4        4        4
        4    CMPP      4 
       4        4        
4        4    EGMA    12 
     12      12      12  
    12    CMSEBS−1      2
        5        −       
 −        −    CMSEBS−2  
    −        −        2  
      −        −    CMSEP
S−1      −        −      
  −        2        −    
【0081】                     第    
2    表物  性        実施例1  実
施例2  実施例3  実施例4  比較例1MFR 
                         
                         
     (g/10 分) (1)     3  
      5        5        4
       0.5  引張降伏強度       
                         
                  (kg/cm2
 ) (2)    460       450  
     460       460       
470  引張破断伸度              
                         
            (%) (3)      
  210       300       150
       130        80  曲げ弾
性率                       
                         
    (kg/cm2 ) (4)  20000 
    19000     21000     2
1000     21000  アイゾット衝撃強度
                         
                   (kg ・c
m/cm)(5)   25        60  
      12        14       
 7  熱変形温度                
                         
            (℃)   (6)    
  110       102       112
       113       115    比
重                        
                         
        (g/cm3 ) (7)   1.
20      1.21      1.20   
   1.20      1.20    【008
2】(1) MFR:ASTM D1238により25
0 ℃、2.16kg荷重にて測定。 (2) 引張降伏強度:ASTM D638 により測
定。 (3) 引張破断伸度:ASTM D638 により測
定。 (4) 曲げ弾性率:ASTM D790 により測定
。 (5) アイゾット衝撃強度:ASTM D256 に
より、23℃、ノッチ付きにて測定。 (6) 熱変形温度:ASTM D648 により4.
6kg/cm2 にて測定。 (7) 比重:ASTM D792 により測定。 【0083】第2表から明らかなように、実施例1〜4
の熱可塑性樹脂組成物は、引張降伏強度、引張破断伸度
、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度、熱変形温度のすべ
てが良好であり、特にスチレン系ブロック共重合体を含
有していない比較例1の熱可塑性樹脂組成物と比較して
引張破断伸度、アイゾット衝撃強度及び流動性 (MF
R) 等が良好であった。 【0084】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明においては
、ポリエステルとポリプロピレンとの組成物において、
ポリプロピレンとして不飽和カルボン酸又はその無水物
による変性したポリプロピレンをある程度含有するもの
を使用し、さらにエポキシ基含有エチレン系共重合体と
変性スチレン系ブロック共重合体とを含有させている。 このため、得られる組成物は、ポリエステルとポリプロ
ピレンとが良好に相溶化しており、耐衝撃性、伸び特性
等の機械的強度、表面特性、成形性等に優れているとと
もに、軽量化されている。 【0085】このような本発明の熱可塑性樹脂組成物は
、各種エンジニアリングプラスチックとして、特に自動
車の内装及び外装部品、家電部品、工業材料部品、包装
材料等用の樹脂組成物として好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a) ポリエステル50〜95重量
    %と、(b) 不飽和カルボン酸又はその無水物による
    変性ポリプロピレンを2重量%以上含有するポリプロピ
    レン系樹脂1〜49重量%と、(c) エポキシ基含有
    エチレン系共重合体1〜30重量%と、前記(a) +
    (b) +(c) の合計100 重量部に対して(d
    ) 変性スチレン系ブロック共重合体1〜15重量部と
    を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物
    において、前記変性スチレン系ブロック共重合体が、不
    飽和カルボン酸又はその無水物による変性物であること
    を特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】  請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物
    において、前記変性スチレン系ブロック共重合体が、エ
    ポキシ基含有モノマーによる変性物であることを特徴と
    する熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】  請求項1乃至3のいずれかに記載の熱
    可塑性樹脂組成物において、前記スチレン系ブロック共
    重合体が、スチレン−水添イソプレン−スチレンブロッ
    ク共重合体、スチレン−水添ブタジエン−スチレンブロ
    ック共重合体から選ばれたものであることを特徴とする
    熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】  請求項1乃至4のいずれかに記載の熱
    可塑性樹脂組成物において、前記(a) ポリエステル
    が、ポリブチレンテレフタレート又はポリエチレンテレ
    フタレートであることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002338793A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Sumitomo Chem Co Ltd ポリエステル樹脂組成物

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