JPH04266074A - りん化ガリウム緑色発光素子の製造方法 - Google Patents
りん化ガリウム緑色発光素子の製造方法Info
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- JPH04266074A JPH04266074A JP3047823A JP4782391A JPH04266074A JP H04266074 A JPH04266074 A JP H04266074A JP 3047823 A JP3047823 A JP 3047823A JP 4782391 A JP4782391 A JP 4782391A JP H04266074 A JPH04266074 A JP H04266074A
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Landscapes
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- Led Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、りん化ガリウム緑色発
光素子の製造方法に関する。
光素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、りん化ガリウム緑色発光素子(G
aP緑色発光素子)は、高輝度ランプや屋外表示用サイ
ンボード等の光源に使用されている。そしてこのGaP
緑色発光素子の構成は、例えばチップサイズが 0.3
mm角で、図3に示すような断面構成を有する全体厚さ
が 300μm のものである。これはn型りん化ガリ
ウム(GaP)基板1上にテルル(Te)をドープした
n型りん化ガリウム(GaP)層2が成層されており、
このn型GaP層2の上に厚さ20μm のn+ 型G
aP層3、厚さ15μm のn− 型GaP層4が順次
成層されており、さらにn− 型GaP層4の上には厚
さ20μm のp型GaP層5が成層されている。なお
p型GaP層5の上面にはp側電極6が、n型GaP基
板1の下面には2つのn側電極7がそれぞれ設けられて
いる。そして、n− 型GaP層4のpn接合8の近傍
に発光領域が形成されている。
aP緑色発光素子)は、高輝度ランプや屋外表示用サイ
ンボード等の光源に使用されている。そしてこのGaP
緑色発光素子の構成は、例えばチップサイズが 0.3
mm角で、図3に示すような断面構成を有する全体厚さ
が 300μm のものである。これはn型りん化ガリ
ウム(GaP)基板1上にテルル(Te)をドープした
n型りん化ガリウム(GaP)層2が成層されており、
このn型GaP層2の上に厚さ20μm のn+ 型G
aP層3、厚さ15μm のn− 型GaP層4が順次
成層されており、さらにn− 型GaP層4の上には厚
さ20μm のp型GaP層5が成層されている。なお
p型GaP層5の上面にはp側電極6が、n型GaP基
板1の下面には2つのn側電極7がそれぞれ設けられて
いる。そして、n− 型GaP層4のpn接合8の近傍
に発光領域が形成されている。
【0003】このようなりん化ガリウム緑色発光素子(
GaP緑色発光素子)の製造方法は、一般にn型GaP
基板1上、あるいはn型GaP基板1上に一層以上設け
たn型GaP層2,3上に液相エピタキシャル成長法に
より、さらにn− 型GaP層4及びp型GaP層5を
順次成層し、n− 型GaP層4のpn接合8の近傍に
発光中心となる窒素をドープして発光領域が形成される
。 そして液相エピタキシャル成長や窒素のドープは、通常
、n型GaP基板1等を石英製のボートに設置し、石英
製の反応管を有する所定の成長炉にて行われる。
GaP緑色発光素子)の製造方法は、一般にn型GaP
基板1上、あるいはn型GaP基板1上に一層以上設け
たn型GaP層2,3上に液相エピタキシャル成長法に
より、さらにn− 型GaP層4及びp型GaP層5を
順次成層し、n− 型GaP層4のpn接合8の近傍に
発光中心となる窒素をドープして発光領域が形成される
。 そして液相エピタキシャル成長や窒素のドープは、通常
、n型GaP基板1等を石英製のボートに設置し、石英
製の反応管を有する所定の成長炉にて行われる。
【0004】また、GaP緑色発光素子の発光領域は、
n− 型GaP層4のpn接合8の近傍に形成されるも
ので、発光効率は、この領域のドナー濃度を低くして電
子の注入効率を向上させることにより向上させることが
できる。そして発光領域のドナー濃度は、経験的に 0
.4〜 1.5×1016/cm3 であるのが最適で
あるとされている。
n− 型GaP層4のpn接合8の近傍に形成されるも
ので、発光効率は、この領域のドナー濃度を低くして電
子の注入効率を向上させることにより向上させることが
できる。そして発光領域のドナー濃度は、経験的に 0
.4〜 1.5×1016/cm3 であるのが最適で
あるとされている。
【0005】それ故、n− 型GaP層4のドナー濃度
を下げるために、製造上、ボードや反応管を使用するこ
とによって反応環境に多く存在するけい素(Si)をn
型不純物として用い、このSiと、発光中心となる窒素
をド−プするのに用いられるアンモニアガス(NH3
)との反応が利用されている。すなわち、窒素のドープ
がn− 型GaP層4をエピタキシャル成長させる時に
、雰囲気をNH3 が添加されたガスの雰囲気にするこ
とにより行われ、このときSiと添加されたNH3 と
が反応して窒化けい素(Si3 N4 )が形成される
。これによってドナーとなるSiはn− 型GaP層4
の結晶の中に取り込まれない形となり、n− 型GaP
層4のドナー濃度は低いものとなる。しかし、このよう
な方法では再現性良くドナー濃度を十分に低下させるこ
とが出来ず、せいぜい 2.0×1016/cm3 ま
でしか低下せず、最適な値を得ることができない。
を下げるために、製造上、ボードや反応管を使用するこ
とによって反応環境に多く存在するけい素(Si)をn
型不純物として用い、このSiと、発光中心となる窒素
をド−プするのに用いられるアンモニアガス(NH3
)との反応が利用されている。すなわち、窒素のドープ
がn− 型GaP層4をエピタキシャル成長させる時に
、雰囲気をNH3 が添加されたガスの雰囲気にするこ
とにより行われ、このときSiと添加されたNH3 と
が反応して窒化けい素(Si3 N4 )が形成される
。これによってドナーとなるSiはn− 型GaP層4
の結晶の中に取り込まれない形となり、n− 型GaP
層4のドナー濃度は低いものとなる。しかし、このよう
な方法では再現性良くドナー濃度を十分に低下させるこ
とが出来ず、せいぜい 2.0×1016/cm3 ま
でしか低下せず、最適な値を得ることができない。
【0006】さらに、添加するNH3 の量を増し、N
H3 とSiの反応を過剰にしてドナー濃度の低下を行
おうとすると、Si3 N4 の成長量が増加し、これ
に起因するn− 型GaP層4の異常成長が発生する。 すなわちn− 型GaP層4に成長する部分と成長しな
い部分が生じ、得られる層の厚さに部分的な差が生じて
上面の平坦性が維持できないと共に、さらに形成される
上層の性状を均一なものとすることができない。
H3 とSiの反応を過剰にしてドナー濃度の低下を行
おうとすると、Si3 N4 の成長量が増加し、これ
に起因するn− 型GaP層4の異常成長が発生する。 すなわちn− 型GaP層4に成長する部分と成長しな
い部分が生じ、得られる層の厚さに部分的な差が生じて
上面の平坦性が維持できないと共に、さらに形成される
上層の性状を均一なものとすることができない。
【0007】以上のようにn− 型GaP層4に形成さ
れる発光領域のドナー濃度を安定した条件で十分に低い
ものとすることができず、発光効率の向上が行い難い状
況にある。
れる発光領域のドナー濃度を安定した条件で十分に低い
ものとすることができず、発光効率の向上が行い難い状
況にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような発光効率
の向上が困難な状況に鑑みて本発明はなされたもので、
その目的とするところは安定した条件のもとで再現性よ
く発光効率の向上したものが得られるりん化ガリウム緑
色発光素子の製造方法を提供することにある。
の向上が困難な状況に鑑みて本発明はなされたもので、
その目的とするところは安定した条件のもとで再現性よ
く発光効率の向上したものが得られるりん化ガリウム緑
色発光素子の製造方法を提供することにある。
【0009】[発明の構成]
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のりん化ガリウム
緑色発光素子の製造方法は、n型りん化ガリウム基板上
に液相エピタキシャル成長法により少なくとも一層のn
型りん化ガリウム層とp型りん化ガリウム層とを順次形
成した後に、 300℃乃至 650℃の温度雰囲気中
に保持して熱処理することを特徴とするものである。
緑色発光素子の製造方法は、n型りん化ガリウム基板上
に液相エピタキシャル成長法により少なくとも一層のn
型りん化ガリウム層とp型りん化ガリウム層とを順次形
成した後に、 300℃乃至 650℃の温度雰囲気中
に保持して熱処理することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記のように構成されたりん化ガリウム緑色発
光素子の製造方法は、エピタキシャル成長後に 300
℃乃至 650℃の温度に保持して熱処理するようにし
ており、このためp型りん化ガリウム層中の亜鉛を、発
光領域が形成されるn型りん化ガリウム層に拡散してこ
の層のドナー不純物を補償することとなり、n型りん化
ガリウム層のpn接合のドナー濃度を十分に低下させる
ことができる。これにより発光効率が向上したりん化ガ
リウム緑色発光素子を、簡単な工程を経るのみで容易に
得られるようにすることが実現できる。
光素子の製造方法は、エピタキシャル成長後に 300
℃乃至 650℃の温度に保持して熱処理するようにし
ており、このためp型りん化ガリウム層中の亜鉛を、発
光領域が形成されるn型りん化ガリウム層に拡散してこ
の層のドナー不純物を補償することとなり、n型りん化
ガリウム層のpn接合のドナー濃度を十分に低下させる
ことができる。これにより発光効率が向上したりん化ガ
リウム緑色発光素子を、簡単な工程を経るのみで容易に
得られるようにすることが実現できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は製造工程の温度を模式的に示す図であり
、図2は発光効率の向上率を示す図である。図において
、10は液相エピタキシャル成長装置の成長炉の温度で
あり、11は同じく気化炉の温度であり、12は熱処理
炉の温度である。なお、説明するに際し、GaP緑色発
光素子の構成を示した図3に対応する部分については、
その該当符号を付して説明を行う。
明する。図1は製造工程の温度を模式的に示す図であり
、図2は発光効率の向上率を示す図である。図において
、10は液相エピタキシャル成長装置の成長炉の温度で
あり、11は同じく気化炉の温度であり、12は熱処理
炉の温度である。なお、説明するに際し、GaP緑色発
光素子の構成を示した図3に対応する部分については、
その該当符号を付して説明を行う。
【0013】まず、GaP緑色発光素子の製造するにあ
たり、ガリウム(Ga),りん化ガリウム多結晶(Ga
P poly )及び上面にテルル(Te)がドープさ
れたn型GaP層2が成層されたn型GaP基板1を、
石英製の横型スライドボートのそれぞれの所定収納凹部
に設置し、このスライドボートを液相エピタキシャル成
長装置の炉内に設置する。
たり、ガリウム(Ga),りん化ガリウム多結晶(Ga
P poly )及び上面にテルル(Te)がドープさ
れたn型GaP層2が成層されたn型GaP基板1を、
石英製の横型スライドボートのそれぞれの所定収納凹部
に設置し、このスライドボートを液相エピタキシャル成
長装置の炉内に設置する。
【0014】スライドボートを成長炉内に設置した後、
炉内を真空置換し、水素ガス(H2 )を毎分2リット
ルの流量で流しながら炉内温度を通常の昇温速度で10
00℃位にまで加熱上昇させる。昇温後炉内を1000
℃の温度に90分間保持し、そしてGa等のエピタキシ
ャル溶液をn型GaP基板1上のn型GaP層2の上面
に接触させ、さらにこの状態で60分間放置する。続い
て成長炉内の温度を、例えば2℃/分位の降温速度で
970℃にまで冷却しながら、n型GaP基板1上のn
型GaP層2の上面にGaP層3をエピタキシャル成長
させる。このGaP層3はスライドボートの石英とH2
ガスの反応によりGa溶液中に溶け込んだSi(ドナ
ーとなる)がドーピングされn+ 層となる。
炉内を真空置換し、水素ガス(H2 )を毎分2リット
ルの流量で流しながら炉内温度を通常の昇温速度で10
00℃位にまで加熱上昇させる。昇温後炉内を1000
℃の温度に90分間保持し、そしてGa等のエピタキシ
ャル溶液をn型GaP基板1上のn型GaP層2の上面
に接触させ、さらにこの状態で60分間放置する。続い
て成長炉内の温度を、例えば2℃/分位の降温速度で
970℃にまで冷却しながら、n型GaP基板1上のn
型GaP層2の上面にGaP層3をエピタキシャル成長
させる。このGaP層3はスライドボートの石英とH2
ガスの反応によりGa溶液中に溶け込んだSi(ドナ
ーとなる)がドーピングされn+ 層となる。
【0015】成長炉内の温度が 970℃になった時点
でこの温度を保持したまま、成長炉内の雰囲気をアンモ
ニアガス(NH3 )が添加されたガス雰囲気、例えば
アルゴンガス(Ar)とNH3 の混合ガスとし、この
状態を 100分間保持する。そして再度炉内温度を
970℃から、例えば2℃/分位の降温速度で 930
℃にまで冷却しながら、n− 型GaP層4を成長させ
る。このとき、雰囲気ガスにNH3 が添加されている
ために、Ga溶液中に溶け込んでいるSiはNH3 と
反応してSi3 N4 を形成し、成長するn− 型G
aP層4に取り込まれなくなる。 それ故、このとき成長するn− 型GaP層4のドナー
濃度は 2.0×1016/cm3 程度までの範囲で
低下する。
でこの温度を保持したまま、成長炉内の雰囲気をアンモ
ニアガス(NH3 )が添加されたガス雰囲気、例えば
アルゴンガス(Ar)とNH3 の混合ガスとし、この
状態を 100分間保持する。そして再度炉内温度を
970℃から、例えば2℃/分位の降温速度で 930
℃にまで冷却しながら、n− 型GaP層4を成長させ
る。このとき、雰囲気ガスにNH3 が添加されている
ために、Ga溶液中に溶け込んでいるSiはNH3 と
反応してSi3 N4 を形成し、成長するn− 型G
aP層4に取り込まれなくなる。 それ故、このとき成長するn− 型GaP層4のドナー
濃度は 2.0×1016/cm3 程度までの範囲で
低下する。
【0016】次に、成長炉を炉内温度が 930℃に達
したところでこのままの状態に維持し、他方で亜鉛(Z
n)気化炉の運転を開始して炉内を昇温する。この昇温
によってZnを蒸発させ、この蒸発したZnを 930
℃に維持された成長炉内のスライドボート上に送り込む
。Zn気化炉の温度が 720℃に達し安定した時点で
成長炉へのNH3 の供給を停止し、炉内の雰囲気ガス
をArとNH3 の混合ガスからArのみのガス雰囲気
に切換え、気化炉は温度を 720℃に保ったままで成
長炉と並列運転する。 そして成長炉はガス雰囲気を切換えた後も炉内温度を
930℃に維持し、100分経過した時点で、例えば2
℃/分位の降温速度で冷却を行い 750℃にまで冷却
し、その後、成長炉の運転を停止して自然放冷によって
炉内温度を6〜10時間かけて常温にまで降下させる。 同時に気化炉も成長炉の降温途中で、成長炉の温度が
800℃に冷却された時点で運転を停止し、自然放冷に
よって炉内温度を降下させる。この様な成長炉の降温過
程でn−型GaP層4の上面にp型GaP層5をエピタ
キシャル成長させる。これによりn型GaP基板1上に
順次n− 型GaP層4やp型GaP層5等が成層され
、発光領域が形成されるn− 型GaP層4のpn接合
8を有するエピタキシャルウエハが得られる。
したところでこのままの状態に維持し、他方で亜鉛(Z
n)気化炉の運転を開始して炉内を昇温する。この昇温
によってZnを蒸発させ、この蒸発したZnを 930
℃に維持された成長炉内のスライドボート上に送り込む
。Zn気化炉の温度が 720℃に達し安定した時点で
成長炉へのNH3 の供給を停止し、炉内の雰囲気ガス
をArとNH3 の混合ガスからArのみのガス雰囲気
に切換え、気化炉は温度を 720℃に保ったままで成
長炉と並列運転する。 そして成長炉はガス雰囲気を切換えた後も炉内温度を
930℃に維持し、100分経過した時点で、例えば2
℃/分位の降温速度で冷却を行い 750℃にまで冷却
し、その後、成長炉の運転を停止して自然放冷によって
炉内温度を6〜10時間かけて常温にまで降下させる。 同時に気化炉も成長炉の降温途中で、成長炉の温度が
800℃に冷却された時点で運転を停止し、自然放冷に
よって炉内温度を降下させる。この様な成長炉の降温過
程でn−型GaP層4の上面にp型GaP層5をエピタ
キシャル成長させる。これによりn型GaP基板1上に
順次n− 型GaP層4やp型GaP層5等が成層され
、発光領域が形成されるn− 型GaP層4のpn接合
8を有するエピタキシャルウエハが得られる。
【0017】さらに、得られたエピタキシャルウエハを
熱処理炉に入れ、炉内雰囲気ガスをArとし、常圧で温
度を 500℃まで昇温する。そして炉内を 500℃
の温度にした状態で10時間保持した後、炉内温度を常
温にまで降下させてエピタキシャルウエハの熱処理を行
う。
熱処理炉に入れ、炉内雰囲気ガスをArとし、常圧で温
度を 500℃まで昇温する。そして炉内を 500℃
の温度にした状態で10時間保持した後、炉内温度を常
温にまで降下させてエピタキシャルウエハの熱処理を行
う。
【0018】そして、熱処理されたエピタキシャルウエ
ハの両面に所定のp側電極6及びn側電極7を形成し、
0.3mm角のチップとしたGaP緑色発光素子を得
る。
ハの両面に所定のp側電極6及びn側電極7を形成し、
0.3mm角のチップとしたGaP緑色発光素子を得
る。
【0019】上述した本実施例により得られたGaP緑
色発光素子について、従来の製造方法により形成したも
のと比較した。なお、従来の製造方法により形成したも
のは、本実施例と同じ条件の下において、成長炉でのエ
ピタキシャル成長を行ったエピタキシャルウエハを、次
の 500℃,10時間の熱処理を行わずにそのまま
0.3mm角のチップにして得たGaP緑色発光素子で
ある。
色発光素子について、従来の製造方法により形成したも
のと比較した。なお、従来の製造方法により形成したも
のは、本実施例と同じ条件の下において、成長炉でのエ
ピタキシャル成長を行ったエピタキシャルウエハを、次
の 500℃,10時間の熱処理を行わずにそのまま
0.3mm角のチップにして得たGaP緑色発光素子で
ある。
【0020】これによると本実施例により得られたもの
のn− 型GaP層4のドナー濃度は1.0〜 1.5
×1016/cm3 となり、最適とされるドナー濃度
の 0.4〜 1.5×1016/cm3 の値を満足
する値を有するものであり、従来方法によるもののドナ
ー濃度が2.0〜 3.0×1016/cm3 である
のに対し、非常に向上した値であった。また、発光効率
も本発明により得られたものの値は高い値を示し、従来
方法によるものに比較して平均で約50% の向上率を
示した。
のn− 型GaP層4のドナー濃度は1.0〜 1.5
×1016/cm3 となり、最適とされるドナー濃度
の 0.4〜 1.5×1016/cm3 の値を満足
する値を有するものであり、従来方法によるもののドナ
ー濃度が2.0〜 3.0×1016/cm3 である
のに対し、非常に向上した値であった。また、発光効率
も本発明により得られたものの値は高い値を示し、従来
方法によるものに比較して平均で約50% の向上率を
示した。
【0021】さらに、上記した実施例では成長炉でエピ
タキシャル成長させた後のエピタキシャルウエハを、熱
処理炉に入れ 500℃の炉内温度で10時間保持して
熱処理を行ったが、炉内温度を 300℃から 700
℃の範囲で変えて発光効率の向上率を見たところ、図2
に横軸に熱処理温度、縦軸に発光効率の向上率をとって
示すように、300℃から 650℃の範囲で従来の発
光効率より向上するものである。また、特に400℃か
ら 600℃の範囲では平均の向上率が40%を超え、
著しい向上が得られるものである。
タキシャル成長させた後のエピタキシャルウエハを、熱
処理炉に入れ 500℃の炉内温度で10時間保持して
熱処理を行ったが、炉内温度を 300℃から 700
℃の範囲で変えて発光効率の向上率を見たところ、図2
に横軸に熱処理温度、縦軸に発光効率の向上率をとって
示すように、300℃から 650℃の範囲で従来の発
光効率より向上するものである。また、特に400℃か
ら 600℃の範囲では平均の向上率が40%を超え、
著しい向上が得られるものである。
【0022】このように、 300℃から 650℃の
範囲で発光効率が向上し、それ以外の熱処理温度では向
上しないのは以下の理由によるものと考えられる。すな
わち 300℃から 650℃の範囲ではp型GaP層
5中のZnのn− 型GaP層4への拡散が行われ、n
− 型GaP層4のドナー不純物の十分な補償が成され
るため、pn接合近傍のドナー濃度をさらに低いものと
することができる。また 300℃より低い温度の場合
にはp型GaP層5中のZnのn− 型GaP層4への
拡散が少なくなり、n− 型GaP層4のドナー濃度が
低下しないためであり、 650℃を超える高い温度の
場合には電子あるいはホールが捕捉されるまでの時間が
短く、ライフタイムが短くなっており、これは高い温度
のためにpn接合近傍に結晶欠陥が生じるなどして結晶
性が悪化したことによるものであると考えられる。
範囲で発光効率が向上し、それ以外の熱処理温度では向
上しないのは以下の理由によるものと考えられる。すな
わち 300℃から 650℃の範囲ではp型GaP層
5中のZnのn− 型GaP層4への拡散が行われ、n
− 型GaP層4のドナー不純物の十分な補償が成され
るため、pn接合近傍のドナー濃度をさらに低いものと
することができる。また 300℃より低い温度の場合
にはp型GaP層5中のZnのn− 型GaP層4への
拡散が少なくなり、n− 型GaP層4のドナー濃度が
低下しないためであり、 650℃を超える高い温度の
場合には電子あるいはホールが捕捉されるまでの時間が
短く、ライフタイムが短くなっており、これは高い温度
のためにpn接合近傍に結晶欠陥が生じるなどして結晶
性が悪化したことによるものであると考えられる。
【0023】以上、本実施例によれば、従来の製造方法
に比較してエピタキシャル成長を行った後、単に 30
0℃から 650℃の範囲で熱処理を行うのみという簡
単で、かつ安定した条件のもとで実行できる方法により
、各層の性状も良好に形成され、また再現性よく発光効
率を向上できるものであり、さらに液相エピタキシャル
成長装置で結晶成長を行うのとは分離して、熱処理炉に
おいて発光効率向上のための熱処理を行うことができ、
良好な量産性のもとで発光効率の向上を実現できるもの
である。
に比較してエピタキシャル成長を行った後、単に 30
0℃から 650℃の範囲で熱処理を行うのみという簡
単で、かつ安定した条件のもとで実行できる方法により
、各層の性状も良好に形成され、また再現性よく発光効
率を向上できるものであり、さらに液相エピタキシャル
成長装置で結晶成長を行うのとは分離して、熱処理炉に
おいて発光効率向上のための熱処理を行うことができ、
良好な量産性のもとで発光効率の向上を実現できるもの
である。
【0024】尚、上記の実施例においてはエピタキシャ
ル成長を行った後、常温にまで自然放冷して次の熱処理
を行うようにしているが、エピタキシャル成長を行った
後であるならば常温に戻さずに次の熱処理を行ってもよ
く、また熱処理も液相エピタキシャル成長装置とは別に
熱処理炉を設けて行う必要もない等、本発明は要旨を逸
脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
ル成長を行った後、常温にまで自然放冷して次の熱処理
を行うようにしているが、エピタキシャル成長を行った
後であるならば常温に戻さずに次の熱処理を行ってもよ
く、また熱処理も液相エピタキシャル成長装置とは別に
熱処理炉を設けて行う必要もない等、本発明は要旨を逸
脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、エピタキシャル成長後に 300℃乃至 650℃
の温度に保持して熱処理する構成としたことにより、発
光効率が向上したりん化ガリウム緑色発光素子を安定し
た条件のもとで再現性よく得られる効果を有するもので
ある。
は、エピタキシャル成長後に 300℃乃至 650℃
の温度に保持して熱処理する構成としたことにより、発
光効率が向上したりん化ガリウム緑色発光素子を安定し
た条件のもとで再現性よく得られる効果を有するもので
ある。
【図1】本発明の一実施例での製造工程のおける温度を
示す図である。
示す図である。
【図2】図1の一実施例に係わる発光効率の向上率を示
す図である。
す図である。
【図3】りん化ガリウム緑色発光素子の一例を示す断面
図である。
図である。
4 n− 型GaP層
5 p型GaP層
8 pn接合
10 成長炉の温度
11 気化炉の温度
12 熱処理炉の温度
Claims (1)
- 【請求項1】 n型りん化ガリウム基板上に液相エピ
タキシャル成長法により少なくとも一層のn型りん化ガ
リウム層とp型りん化ガリウム層とを順次形成した後に
、 300℃乃至 650℃の温度雰囲気中に保持して
熱処理することを特徴とするりん化ガリウム緑色発光素
子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3047823A JPH04266074A (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | りん化ガリウム緑色発光素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3047823A JPH04266074A (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | りん化ガリウム緑色発光素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04266074A true JPH04266074A (ja) | 1992-09-22 |
Family
ID=12786076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3047823A Pending JPH04266074A (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | りん化ガリウム緑色発光素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04266074A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5406093A (en) * | 1993-05-31 | 1995-04-11 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Gap pure green light emitting element substrate |
-
1991
- 1991-02-20 JP JP3047823A patent/JPH04266074A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5406093A (en) * | 1993-05-31 | 1995-04-11 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Gap pure green light emitting element substrate |
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