JPH04263659A - ネップ入り紙状物及びその製造方法 - Google Patents

ネップ入り紙状物及びその製造方法

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JPH04263659A
JPH04263659A JP3045723A JP4572391A JPH04263659A JP H04263659 A JPH04263659 A JP H04263659A JP 3045723 A JP3045723 A JP 3045723A JP 4572391 A JP4572391 A JP 4572391A JP H04263659 A JPH04263659 A JP H04263659A
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JP
Japan
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silk
paper
neps
low
fiber
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JP3045723A
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English (en)
Inventor
Masahiro Suda
須田 正弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANEBO TOIDE KK
Kanebo Ltd
Original Assignee
KANEBO TOIDE KK
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙、特に障子紙や書
道用紙等に使用される和紙のような外観を呈し、これら
の紙より耐水性,機械的強度,寸法安定性等が高く、水
に濡れた場合におけるにじみ等の問題も少ないネップ入
り紙状物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より紙は様々な用途に使用されてお
り、特に近年においては、紙の消費が著しく増大し、こ
れに伴って紙の原料となる木材の消費も急増し、多くの
木材が伐採されて、世界の各地で森林が失われつつある
。そして、近年においては、環境保全の点から森林の保
護が強く叫ばれ、紙の原料となる木材の入手が次第に困
難になってきた。
【0003】また、上記のように木材を原料にして製造
される紙は、一般に耐水性,機械的強度,寸法安定性等
が低く、簡単に破れたり、印刷時に紙を構成する繊維が
ずれて印刷がうまく行えなかったり、また水に濡れた場
合にはさらに強度や寸法安定性が悪くなると共に、書か
れた文字等がにじんだりするという問題があった。
【0004】このため、従来においても、ポリプロピレ
ンやポリスチレンなどの合成樹脂を原料として使用し、
この合成樹脂に炭酸カルシウムなどの無機充填剤を加え
て製造するようにした合成紙が開発された。
【0005】しかし、従来の合成紙の場合、その原料等
に要する費用が高くつき、特に障子紙や書道用紙等に使
用される和紙と同様な外観を呈する合成紙の製造は困難
であり、その製造コストもかなり高く付くという問題が
あった。
【0006】一方、従来より行われている絹紡績や絹紬
糸紡績等においては、絹繊維が絡み合ったネップや繊維
の長さが短い絹短繊維を含む落綿が多く発生し、このよ
うに発生した落綿をどのように処分するかが問題となっ
ており、このような落綿の有効な用途の開発が望まれて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな事情に鑑みなされたものであり、原料に木材を使用
して製造される従来の紙や、ポリプロピレンやポリスチ
レンなどの合成樹脂を使用して製造される合成紙におけ
る問題を解決すると共に、上記のように絹紡績や絹紬糸
紡績等において発生するネップや絹短繊維を含む落綿を
有効に利用できるようにすることを課題とするものであ
る。
【0008】すなわち、この発明は、落綿中に含まれる
絹繊維のネップや繊維の長さが短くなった絹短繊維を有
効に利用し、耐水性,機械的強度,寸法安定性等が木材
を原料とする従来の紙に比べて優れ、また水に濡れた場
合におけるにじみ等の問題も少なく、障子紙や書道用紙
等に使用される和紙のような外観を呈する紙状物が簡単
且つ安価に得られるようにすることを課題とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するものとして、ネップを有する
絹短繊維と低融点合成繊維とが交絡され、少なくともそ
の一部が上記低融点合成繊維の溶融により溶着されてな
るネップ入り紙状物を開発したのである。
【0010】そして、このようなネップ入り紙状物を製
造するにあたっては、ネップを有する絹短繊維と低融点
合成繊維とを混綿し、この混綿物をカーディングしてウ
ェブ状にした後、これを熱融着加工するようにしたので
ある。
【0011】ここで、この発明において使用するネップ
入り絹短繊維の原料としては、日本産、中国産、ソ連産
、インド産、韓国産いずれの産地のものであっても良く
、また通常飼育されている家蚕或いは野生している野蚕
のいずれから得られたものであっても良い。
【0012】そして、これらの原料からネップ入りの絹
短繊維を得るにあたっては、絹紡績や絹紬糸紡績等にお
いて発生した落綿から蛹かす等の異物を分離して得るよ
うにする他、これらの原料から絹長繊維を採取し、その
残物であるまゆ屑を開切綿して得るようにする。
【0013】なお、絹は高価な部類に属するものである
が、この発明においては、上記のように絹紡績工程等に
おいて発生するコーマ・ノイル等の屑物を利用すること
ができるため、原料に要するコストは少なくてすむ。
【0014】ここで、上記の絹短繊維としては、その繊
維長が一般的には5〜40mmの繊維長のものを用いる
ようにし、好ましくは、その繊維長が5〜30mmのも
のを用いるようにする。
【0015】また、上記のようにして得られたネップ入
りの絹短繊維を紙状物の原料として使用するにあたって
は、必要に応じて、このネップ入りの絹短繊維を過酸化
水素等の公知の漂白剤を使用して漂白することが好まし
い。
【0016】一方、この発明において使用する低融点合
成繊維としては、160℃よりも低い融点を持つ低融点
成分単独の材料から成るものの他に、このような低融点
成分を少なくとも一部に有するものであってもよく、上
記のような低融点成分とこの低融点成分より高い融点を
有する異種若しくは同種の重合体などをサイドバイドサ
イド型、または同芯ないし偏心型に複合したいわゆる複
合繊維等を使用することができる。そして、上記のよう
な低融点成分としては、ポリエステル系、ポリアミド系
、ポリアクリルニトリル系、ポリエチレン系等のポリマ
ーの他、各種変性ないし共重合したポリマーを使用する
ことができる。
【0017】また、上記の低融点合成繊維においては、
その繊度が小さいと熱融着に際して接着密度が高くなる
一方、その繊度が大きいと接着強度が大きくなるため、
通常は繊度が1〜10デニールのものを用いるようにし
、またその繊維長は通常2〜100mm、好ましくは5
〜60mmのものを用いるようにする。
【0018】そして、上記のようなネップを含む絹短繊
維と低融点合成繊維とを配合し、これらをカーディング
してウェブ状に形成するにあたり、低融点合成繊維の配
合量が多くなり過ぎると、得られる紙状物の風合いが低
下して粗硬になる一方、その配合量が少なすぎると、得
られる紙状物の寸法安定性が悪くなったりするため、通
常はネップを含む絹短繊維100重量部に対して、低融
点合成繊維を30〜200重量部加えるようにする。
【0019】また、上記のようにカーディングされてウ
ェブ状になったものを熱融着加工して紙状物を得るにあ
たっては、上記のようにウェブ状になったものを低融点
合成繊維の低融点成分が溶融する以上の温度に加熱し、
低融点成分を溶融させると共に、通常はこれに50〜2
00kg/cm2 の圧力を加えて加圧し、ネップを有
する絹短繊維と低融点合成繊維との交絡部の少なくとも
一部を溶融された低融点成分によって溶着させるように
する。
【0020】
【作用】この発明においては、上記のようにネップを有
する絹短繊維を用い、これを低融点合成繊維と交絡させ
、その一部を溶着させて紙状物を製造するようにしたた
め、絹短繊維に含まれるネップの部分が製造された紙状
物の表面に表われて、障子紙や書道用紙等に使用される
高級な和紙のような外観を呈するようになる。
【0021】また、この紙状物の原料として用いた絹は
、一般に吸湿性,軽量性,強靱性,柔軟性等に富み、ま
たこのような絹の短繊維を低融点合成繊維と交絡させ、
その一部を溶着させるようにしたため、木材を原料とし
て製造される従来の紙に比べて、耐水性,機械的強度,
寸法安定性等が高くなり、印刷時に繊維がずれるという
こともなく、また水に濡れた場合においても、従来の紙
のように強度や寸法安定性が低下するということがなく
、書かれた文字等のにじみも少なくなる。
【0022】さらに、この発明においては、上記のよう
に絹紡績や絹紬糸紡績等において発生した落綿に含まれ
る絹繊維のネップや絹短繊維を使用することができるた
め、これらの落綿を有効に利用できるようになり、上記
のように高級な和紙のような外観を持つ紙状物を安価に
製造できるようになる。
【0023】
【実施例】以下、この発明に係るネップ入り紙状物及び
その製造方法の一実施例について具体的に説明する。
【0024】この実施例においては、ネップを有する絹
短繊維を得るにあたり、その原料として絹紡績や絹紬糸
紡績において発生した落綿を用いるようにした。そして
、この落綿をアナライザーによりネップを有する絹短繊
維と蛹かす異物とに分離し、これを精製した。
【0025】次いで、このようにして得られたネップを
有する絹短繊維を過酸化水素を用いて還元漂白するよう
にした。ここで、ネップを有する絹短繊維を還元漂白す
るにあたっては、ネップを有する絹短繊維に対し、35
%の過酸化水素溶液8重量%とソーダ灰4重量%とを加
え、pH7.6〜7.8に調整し、98℃で約150分
間還元漂白を行なった。
【0026】一方、低融点合成繊維としては、融点が1
10℃の低融点成分と融点が255℃の高融点成分から
なる芯鞘構造のポリエステル複合繊維であって、その繊
維径が4デニール,繊維長が51mmのものを用いるよ
うにした。
【0027】そして、上記のように漂白されたネップを
有する絹短繊維50重量%と上記の低融点合成繊維50
重量%とを配合し、これらを混綿工程及びカード工程を
経て混綿及びカーディングし、目付が70g/m2にな
ったウェブを得た。
【0028】次いで、このようにして得られたウェブを
金属ロール間に導き、この金属ロール間において温度1
50℃,圧力150kg/cm2 の条件の下で熱融着
加工を行ない、ネップを有する紙状物を得た。
【0029】なお、このようにして得られたこの実施例
の紙状物は、手で折った場合に復元しない折り目が付く
状態であり、耐水性,機械的強度,寸法安定性等が木材
を原料として製造された紙に比べて優れており、また水
に濡れた場合における強度や寸法安定性の低下及び書か
れた文字等のにじみも少なくなっていた。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明において
は、絹紡績や絹紬糸紡績等において発生する落綿に含ま
れているネップや絹短繊維を使用し、これを低融点合成
繊維と交絡させ、その一部を溶着させて紙状物を製造す
るようにしたため、その原料に要する費用が少なくて済
み、製造コストが低減されると共に、従来その処分が問
題となっていた落綿を有効に利用できるようになった。
【0031】また、上記のようにして得られた紙状物に
おいては、絹短繊維のネップ部分がその表面に表われ、
障子紙や書道用紙等に使用される高級な和紙のような外
観を呈する紙状物が得られるようになった。
【0032】更に、このようにして得られた紙状物は、
吸湿性,軽量性,強靱性,柔軟性等に富む絹を原料とす
ると共に、この絹短繊維を低融点合成繊維と溶着させて
いるため、木材を原料として製造される従来の紙に比べ
て、耐水性,機械的強度,寸法安定性等が高く、印刷時
に繊維がずれるということがなく、また水に濡れた場合
においても、従来の紙のように強度や寸法安定性が低下
するということがなく、さらに書かれた文字等がにじむ
ということも少なくなった。
【0033】この結果、この発明においては、三又,こ
うぞ等を原料として製造される従来の和紙では使用する
ことができなかった様々な分野においても有効に利用で
きる紙状物が得られると共に、このような紙状物を安価
に製造できるようになった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ネップを有する絹短繊維と低融点合成
    繊維とが交絡され、少なくともその一部が上記低融点合
    成繊維の溶融により溶着されてなることを特徴とするネ
    ップ入り紙状物。
  2. 【請求項2】  ネップを有する絹短繊維と低融点合成
    繊維とを混綿し、この混綿物をカーディングしてウェブ
    状にした後、これを熱融着加工するようにしたことを特
    徴とするネップ入り紙状物の製造方法。
JP3045723A 1991-02-18 1991-02-18 ネップ入り紙状物及びその製造方法 Pending JPH04263659A (ja)

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