JPH0425899B2 - - Google Patents

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JPH0425899B2
JPH0425899B2 JP60089763A JP8976385A JPH0425899B2 JP H0425899 B2 JPH0425899 B2 JP H0425899B2 JP 60089763 A JP60089763 A JP 60089763A JP 8976385 A JP8976385 A JP 8976385A JP H0425899 B2 JPH0425899 B2 JP H0425899B2
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JP
Japan
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rotational speed
speed difference
clutch
change
sensor
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JP60089763A
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Motohira Naito
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、前後輪への駆動力配分を所定の制御
条件により制御させるようにした4輪駆動車の駆
動力配分制御装置に関する。 (従来の技術) 従来の4輪駆動車の駆動力配分制御装置として
は、例えば特開昭56−26636号公報に記載されて
いるような装置が知られている。 この従来装置は、変速機において前後輪一方へ
直接動力伝達し、油圧クラツチ式のトランスフア
クラツチを介して上記前後輪の他方へも動力伝達
すべく伝動構成し、上記クラツチを通常はスプリ
ングにより滑り可能な半クラツチの係合状態に
し、上記前後輪の間でスリツプを生じた場合はピ
ストンの押圧により完全に一体化した係合状態に
するように2段に制御することを特徴とするもの
であつた。 従つて、従来装置では、前後輪の間でスリツプ
が所定値以下の時は、トランスフアクラツチが半
クラツチ係合状態で、トランスフアクラツチを介
してわずかに駆動力伝達される駆動力配分状態
(2輪駆動に近い状態)であり、また、前後輪の
間でスリツプが所定値以上になると、トランスフ
アクラツチが完全係合をし、完全4輪駆動走行状
態になつていた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の駆動力配分制
御装置にあつては、所定のスリツプ率ΔS1を境に
2輪駆動状態から4輪駆動状態へとON−OFF的
に駆動力配分が切換わるものであつたため、旋回
時にはステア特性が急変するし、必ずしも走行状
態に応じた最良の駆動力配分となつているわけで
はなく、駆動ロスを生じる場合があるという問題
点があつた。 また、このような問題点を解決する先行技術と
して、本出願人は特願昭59−276048号の出願を行
なつた。 しかし、この先行技術は、実際の前後軸回転速
度差に基づいたフイードフオワード制御であつた
ため、基準が変化する旋回時等においては必ずし
も適切な駆動力配分を得ることが難かしい場合が
あつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上述のような問題点を解決すること
を目的としてなされたもので、この目的達成のた
めに本発明では、以下に述べるような解決手段と
した。 本発明の解決手段を第1図に示すクレーム概念
図により説明すると、前後輪1,2への駆動力伝
達系の途中に設けられ、アクチユエータ3の制御
作動で前後輪1,2への駆動力配分の変更が可能
な可変トルククラツチ4と、該可変トルククラツ
チ4から前後輪1,2への駆動軸系の回転速度を
検出する回転センサ5,6と、舵角を検出する舵
角センサ7と、車速を検出する車速センサ8と、
舵角センサ7からの舵角信号と車速センサ8か
らの車速信号により前後軸回転速度差を推定す
る前後軸回転速度差推定値演算手段9aと、前記
回転センサ5,6からの回転速度信号,によ
り前後軸回転速度差実際値を演算する前後軸回転
速度差実際値演算手段9bと、前後軸回転速度差
実際値を時間で微分した回転速度差変化率を演算
する回転速度差変化率演算手段9cと、前後軸回
転速度差実際値と前後軸回転速度差推定値との大
小を比較し、実際値が推定値より大である時は、
回転速度差変化率が正の時にクラツチ締結力を増
し回転速度差変化率が負である時にクラツチ締結
力を保持し、実際値が推定値より小である時は、
回転速度差変化率が正の時にクラツチ締結力を保
持し回転速度差変化率が負の時にクラツチ締結力
を減じる制御指令を前記アクチユエータ3に出
力するクラツチ制御手段9dとを備えていること
を特徴とする。 (作 用) 従つて、本発明の4輪駆動車の駆動力配分制御
装置では、上述のような手段としたことで、車速
と舵角から推定した前後軸回転速度差の推定値に
実際の前後軸回転速度差が近づくように前後輪の
駆動力配分が制御され、走行条件に対応して変化
する推定値を基準とした駆動力配分の制御を行な
うことができる。 この駆動力配分制御によつて、推定値に対する
実際の前後軸回転速度差の発生度合に応じて駆動
力配分がなめらかに変化し、旋回時にステア特性
が急変することもなく、走行状態や路面状態に応
じた適切な駆動力配分が得られる。 また、前後軸回転速度差の変化率を制御入力情
報とし、可変トルククラツチの締結力制御をする
場合に締結力減少制御を含む制御としたことで、
タイトコーナーブレーキング現象の発生を適切に
防止することができる。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
尚、この実施例を述べるにあたつて、後輪駆動を
ベースにした4輪駆動車の駆動力配分制御装置を
例にとる。 まず、第2図〜第5図に示す実施例についてそ
の構成を説明する。 10は駆動力配分装置であつて、第2図に示す
ように、入力軸11、トランスミツシヨン12、
入力軸13、後輪側駆動軸14、多板摩擦クラツ
チ15、オイルポンプ16、圧油吐出管17、オ
イル吸入管18、リザーブタンク19、ギヤトレ
ーン20、前輪側駆動軸21を備えている。 上記駆動入力軸11は、エンジン及びクラツチ
を経過した駆動力が入力される軸である。 上記トランスミツシヨン12は、前記駆動入力
軸11からの回転駆動力をシフト操作により選択
した変速段位置に応じて変速させるもので、実施
例では平行な二本のシヤフトに異なるギヤ比の歯
車組を設けたタイプのものを用いている。 上記入力軸13は、トランスフアとしての多板
摩擦クラツチ15(可変トルククラツチに相当)
へ前記トランスミツシヨン12からの回転駆動力
を入力させる軸である。 上記後輪側駆動軸14は、前記入力軸13と同
芯上に直結させたもので、入力軸13からの回転
駆動力がそのまま伝達される。 上記多板摩擦クラツチ15は、クラツチ締結圧
により前輪側への伝達駆動力の変更が可能なクラ
ツチで、前記入力軸13及び後輪側駆動軸14に
固定させたクラツチドラム15aと、該クラツチ
ドラム15aに回転方向係合させたフリクシヨン
プレート15bと、前記入力軸13の外周部に回
転可能に支持させたクラツチハブ15cと、該ク
ラツチハブ15cに回転方向係合させたフリクシ
ヨンデイスク15d、交互に配置されるフリクシ
ヨンプレート15bとフリクシヨンデイスク15
dとの一端側に設けられるクラツチピストン15
eと、該クラツチピストン15eと前記クラツチ
ドラム15aとの間に形成されるシリンダ室15
fと、を備えている。 上記オイルポンプ16は、リザーブタンク19
内のオイルをオイル吸入管18から吸入し、加圧
させて圧油吐出管17に供給するポンプで、この
圧油吐出管17は前記シリンダ室15fに連通さ
れ、オイルポンプ16からの加圧油供給時は、ク
ラツチ締結圧をクラツチピストン15eに付与し
て、フリクシヨンプレート15bとフリクシヨン
デイスク15dとを圧接させ、入力軸13からの
駆動力を前輪側へ伝達させる。 上記ギヤトレーン20は、前記クラツチハブ1
5cに設けられた第1ギヤ20aと、中間シヤフ
ト20bに設けられた第2ギヤ20cと、前輪側
駆動軸21に設けられた第3ギヤ20dと、によ
つて構成され、多板摩擦クラツチ15の締結によ
る前輪側への駆動力を伝達させる手段である。 上記前輪側駆動軸21は、車両の前輪に回転駆
動力を伝達させる軸である。 尚、第3図はトランスフアの具体例を示したも
ので、トランスフアケース22の中に前記多板摩
擦クラツチ15やギヤ類やシヤフト類が納められ
ている。 第3図中15gはデイシユプレート、23はリ
ターンスプリング、24は制御圧油入力ポート、
25は制御圧油路、26は後輪側出力軸、27は
潤滑用油路、28はスピードメータ用ピニオン、
29はオイルシール、30はベアリング、31は
ニードルベアリング、32はスラストベアリン
グ、33は継手フランジである。 40は駆動力配分制御装置であつて、前輪側回
転センサ41、後輪側回転センサ42、舵角セン
サ43、車速センサ44、コントロールユニツト
45、バルブソレノイド46、電磁比例制御リリ
ーフバルブ47(46,47はアクチユエータに
相当)、分岐ドレーン管48を備えている。 前輪側回転センサ41及び後輪側回転センサ4
2は、それぞれ前輪側駆動軸21及び後輪側駆動
軸14の途中に設けられたもので、軸に固定され
た回転板と回転板の孔位置に配置された光電管及
び光電素子と、による回転センサ等を用い、この
両回転センサ41,42からは軸回転に応じたパ
ルス信号による回転速度信号nf,nrが出力され
る。 上記舵角センサ43は、ステアリング操作によ
り回転または移動するステテアリング系に設けら
れた舵角検出手段で、実施例ではこの舵角センサ
43から舵角に応じたパルス信号による舵角信号
θが出力される。 上記車速センサ44は、車速に相当する駆動軸
の回転速度等を検出する手段で、実施例ではこの
車速センサ44から車速に応じたパルス信号によ
る車速信号vが出力される。 上記コントロールユニツト45は、前記回転セ
ンサ41,42からの回転速度信号nf,nrと舵角
センサ43からの舵角信号θと車速センサ44か
らの車速信号vを入力し、前記舵角信号θと車速
信号vにより前後軸回転速度差ΔN*を推定し、
前記回転速度信号Nf,Nrによる実際の前後軸回
転速度差ΔN(Nr−Nf)が推定値ΔN*に近づき、
しかもΔNのの変化率ΔN〓(ΔN/Δt)が0に収束
するような制御信号cを前記バルブソレノイド4
6に出力するもので、第4図に示すように、カウ
ント回路451,452,453,454、クロ
ツク回路455、RAM456、ROM457、
CPU458、制御信号発生回路459を備えて
いる。 カウント回路451,452,453,454
は、両回転センサ41,42、舵角センサ43及
び車速センサ44から入力される回転速度信号
nf,nr、舵角信号θ及び車速信号vをデジタル信
号に変換し、CPU456での演算処理が行なえ
る信号とする回路である。 上記クロツク回路455は、時間指示を行な
い、CPU458での演算処理を所定時間毎に行
なわせるための回路である。 上記RAM456(ランダム・アクセス・メモ
リ)は、書込み読出しのできるメモリで、この
RAM456には、CPU458で演算処理が行な
われている間に入力される回転速度信号nf,nr、
舵角信号θ及び車速信号vのカウント数を一時的
に記憶させておく回路である。 上記ROM457(リード・オンリー・メモ
リ)は読出し専用のメモリで、このROM457
には、回転速度差ΔN,ΔN*や速度差の変化率
ΔN〓を演算する演算式や、第5図に示すように、
回転速度差ΔN,ΔN*の比較及び変化率ΔN〓の正
負と、多板摩擦クラツチ15へのクラツチ圧Pc
との関係が表(テーブル)の形で予め記憶されて
いて、CPU458からこれらの演算式や関係が
読み出される。 上記CPU458(セントラル・プロセシン
グ・ユニツト)は、演算処理を行なう中央処理装
置で、このCPU458では、前後軸の回転速度
差ΔN,ΔN*や速度差の変化率ΔN〓の演算、RAM
456及びRON457からの読み出し等を行な
い、その結果信号を制御信号発生回路459に出
力する。 上記制御信号発生回路459は、アクチユエー
タであるバルブソレノイド46に対し、CPU4
58からの結果信号に応じた制御信号cを出力す
る回路である。 上記バルブソレノイド46は、圧油吐出管17
からリザーブタンク19へ分岐連通させた分岐ド
レーン管48の途中に設けた電磁比例制御リリー
フバルブ47を駆動させるアクチユエータで、制
御信号cの出力がない場合は、チエツク油路49
からの油圧で前記リリーフバルブ47が開き、ク
ラツチ開放状態となるが、制御信号cの出力があ
る場合は、前記リリーフバルブ47が閉じ方向に
移動し、オイルポンプ16からの吐出圧を制御信
号cに応じた油圧となす。 尚、クラツチ圧Pcは、次式であらわされる。 Pc=ΔT/(μ・A・2n・Rm) μ:クラツチ板の摩擦係数 A;ピストンへの
圧力作用面積 n;フリクシヨンデイスク枚数
Rm;フリクシヨンデイスクのトルク伝達有効半
径 次に、実施例の作用を説明する。 (イ) 前後軸回転速度差ΔNが生じない場合 タイヤのすべりがない乾燥路等での直進走行時
においては、舵角信号θと車速信号vによる推定
の前後軸速度差ΔN*は零であり、回転速度信号
nf,nrによる実際の前後軸回転速度差ΔNもほぼ
零となる。 このために、電磁比例リリーフバルブ47は、
開いたままの状態となり、多板摩擦クラツチ15
へはクラツチ圧Pcの供給がなく、クラツチ開放
状態となる。 従つて、入力軸13からの駆動力は、多板摩擦
クラツチ15を介して前輪側へほとんど伝達され
ず、ほぼ後輪駆動状態となる。 (ロ) 前後軸回転速度差ΔNが生じる場合 急加速時や低摩擦係数路等での走行時において
は、車輪のすべりにより前後軸回転速度差ΔNが
生じ、制動時や旋回時等においては、車輪のロツ
クやブレーキキングにより前後軸回転速度差ΔN
が生じるもので、この時に、ΔNとΔN*との比較
及びΔN〓の正負をみてクラツチ圧Pcの制御を行な
う。 尚、実際の前後軸回転速度差ΔNと推定の前後
軸回転速度差ΔN*との間には、ΔN>ΔN*の場合
とΔN<ΔN*の場合があり、また、前後軸回転速
度差ΔNを時間Δtで微分した変化率ΔN〓(ΔN/
Δt)は正の場合と負の場合があり、実施例では、
これらの組合わせによつてクラツチ圧Pcの制御
を異ならせているもので、表1にその制御作動を
示す。
【表】 次に、前述のクラツチ圧Pcの制御作用を、コ
ントロールユニツト45の作動の流れを示すフロ
ーチヤート図(第6図)により説明する。 まず、ステツプ200においては、前輪側回転セ
ンサ41及び後輪側回転センサ42から入力され
た回転速度信号nf,nrにより、所定時間内におけ
るそれぞれのカウント数Nf,Nrを読み込む。 ステツプ201においては、前記ステツプ200にお
いて読み込んだカウント数Nf,Nrにより、回転
速度差ΔN(ΔN=Nr−Nf)を演算すると共に、
変化率ΔΔN〓(ΔN*=ΔN/Δt)を演算する(前後
軸回転速度差実際値演算手段及び回転速度差変化
率演算手段に相当)。 ステツプ202においては、舵角センサ43及び
車速センサ44から入力された舵角信号θ及び車
速信号vにより、それぞれの舵角カウント数θ及
び車速カウント数Vを読み込む。 ステツプ203においては、前記ステツプ202で読
み込んだカウント数θ,Vにより、回転速度差
ΔN*(ΔN*=f(θ,V))を推定演算する(前後
軸回転速度差推定値演算手段に相当)。 ステツプ204においては、前記ステツプ201,
203による回転速度差ΔN,ΔN*の差(ΔN−
ΔN*)が0より大きいか小さいかの判断がなさ
れ、θN−ΔN*>0の場合はステツプ205に進み、
ΔN−ΔN*<0の場合は、ステツプ206に進む。 ステツプ205においては、変化率ΔN〓が正か負
かの判断がなされ、ΔN〓>0であればステツプ
207に進み、ΔN〓<0であればステツプ208に進
む。 ステツプ207においては、クラツチ圧Pcを増圧
(4輪駆動状態への移行)させる制御信号cがア
クチユエータであるバルブソレノイド46に対し
て出力される。 尚、増圧は回転速度差ΔNの大きさに比例させ
ている。 ステツプ208においては、クラツチ圧Pcを保持
させる制御信号cがバルブソレノイド46に対し
て出力される。 ステツプ206においては、変化率ΔN〓が負か正
かの判断がなされ、ΔN〓<0であればステツプ
209に進み、ΔN〓>0であれば前記ステツプ208に
進む。 ステツプ209においては、クラツチ圧Pcを減圧
(2輪駆動状態への移行)させる制御信号cがバ
ルブソレノイド46に対して出力される(ステツ
プ204〜ステツプ209はクラツチ制御手段に相当)。 尚、減圧も回転速度差ΔNの大きさに比例させ
ている。 尚、上述の処理はクロツク回路455で、設定
した所定時間毎に繰り返しなされる。 クラツチ圧Pcが制御される具体例として、タ
イトコーナを旋回する場合について、第5図によ
り説明する。 コーナ入口で前後軸回転速度差の推定値ΔN*
と実際値ΔNとに差が生じていない領域C1で
は、クラツチ圧Pcの供給がなく、後輪駆動状態
(2輪駆動状態)のままである。 コーナーに突入し、前後軸回転速度差ΔNの変
化率ΔN〓が正で、前後軸回転速度差の実際値ΔN
が推定値ΔN*よりも大きい領域C2では、制御
信号cによりクラツチ圧Pcが増圧され、後輪駆
動状態から4輪駆動状態へと移行する。 旋回中で、減速により前後軸回転速度差ΔNの
変化率ΔN〓が負に転じた領域C3では、制御信号
cによりクラツチ圧Pcが増圧状態のまま保持さ
れ、4輪駆動状態が維持される。 旋回後半で、前述の状態から実際値ΔNが推定
値ΔN*よりも小さくなつた領域C4では、制御
信号cによりクラツチ圧Pcが減圧され、4輪駆
動状態から2輪駆動側へと移行する。 尚、ΔN<ΔN*になるのは、推定値ΔN*に比べ
実際値ΔNが過小に出ることによる。 さらに、前述の状態から、変化率ΔN〓が正に転
じた領域C5では、制御信号cによりクラツチ圧
Pcが減圧状態のまま保持され、後輪への駆動力
配分が大きい状態が維持される。 コーナ出口側で、変化率ΔN〓が正で、ΔN>
ΔN*に転じた領域C6では、前述の領域C2と
同様に、クラツチ圧Pcが増圧され、4輪駆動状
態へと移行する。 このように、コーナリング時においては、実際
値ΔNが推定値ΔN*に近づくようにクラツチ圧Pc
の制御がなされ、駆動力配分としては前輪駆動状
態から徐々に前輪側への駆動力配分が増加する制
御となるので、旋回時にステア特性が急変するこ
ともなく、さらに駆動ロスを生じることもない。 また、旋回中は4輪駆動状態に近い状態となる
ので、コーナリング特性が向上するし、完全4輪
駆動の場合に駆動逃げがなくて生じるタイトコー
ナーブレーキング現象も、旋回途中で減圧制御が
なされることで防止することができる。 以上は旋回時を例として述べたが、このような
駆動力配分制御作用によつて、急加速時や発進時
においてはホイールスピンを防止することができ
るし、また急制動時においては片輪ロツクの防止
ができるし、さらに雪路や雨路等での低摩擦係数
路においては車輪スリツプを防止することができ
る。 以上、本発明の実施例を図面により詳述してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計変更等があつても本発明に含まれる。 例えば、実施例では後輪駆動車をベースにした
4輪駆動車を示したが、前輪駆動車をベースにし
たものであつてもよい。尚、その場合、前後軸回
転速度差ΔNはNf−Nrとして演算すればよい。 また、クラツチ圧の制御手段も、実施例の電磁
比例式リリーフバルブに限らず、他の手段を用い
てもよい。 また、回転センサの取付位置も、前輪側及び後
輪側の駆動伝達系に設けたものであれば、実施例
の取付位置に限定されない。 また、可変トルククラツチとしては、電磁クラ
ツチ等を用いてもよい。 (発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の4輪駆動車
の駆動力配分制御装置にあつては、前輪軸の回転
速度差の推定値を基準として、この推定値に実際
値が近づくような駆動力配分の制御を行なわせる
構成としたため、基準値に対して回転速度差が発
生する走行状態や走行条件等に応じて適切な駆動
力配分にすることができるという効果が得られ
る。 そして、上述の効果によつて、急加速時や発進
時におけるホイールスピン防止や、急制動時にお
ける片輪ロツク防止や、低摩擦係数路走行におけ
るスリツプ防止を図ることができ、しかも、駆動
力配分の急変化による弊害の発生もない。 また、前記軸回転速度差の変化率を制御入力情
報とし、可変トルククラツチの締結力制御をする
場合に締結力減少制御を含む制御としたことで、
タイトコーナブレーキング現象の発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の4輪駆動車の駆動力配分制御
装置を示すクレーム概念図、第2図は実施例の駆
動力配分制御装置を示す全体図、第3図は実施例
装置のトランスフアを示す断面図、第4図は実施
例装置のコントロールユニツトを示すブロツク線
図、第5図A,B,Cは実施例装置のコントロー
ルユニツトにおける演算値とクラツチ圧とのタイ
ムチヤート図、第6図は実施例装置におけるコン
トロールユニツトでの制御作動の流れを示すフロ
ーチヤート図である。 1……前輪、2……後輪、3……アクチユエー
タ、4……可変トルククラツチ、5,6……回転
センサ、7……舵角センサ、8……車速センサ、
9a……前後軸回転速度差推定値演算手段、9b
……前後軸回転速度差実際値演算手段、9c……
回転速度差変化率演算手段、9d……クラツチ制
御手段、……舵角信号、……車速信号、,
……回転速度信号、……制御指令。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 前後輪への駆動力伝達系の途中に設けられ、
    アクチユエータの制御作動で前後輪への駆動力配
    分の変更が可能な可変トルククラツチと、 該可変トルククラツチから前後輪への駆動軸系
    の回転速度を検出する回転センサと、 舵角を検出する舵角センサと、 車速を検出する車速センサと、 舵角センサからの舵角信号と車速センサからの
    車速信号により前後軸回転速度差を推定する前後
    軸回転速度差推定値演算手段と、 前記回転センサからの回転速度信号により前後
    軸回転速度差実際値を演算する前後軸回転速度差
    実際値演算手段と、 前後軸回転速度差実際値を時間で微分した回転
    速度差変化率を演算する回転速度差変化率演算手
    段と、 前後軸回転速度差実際値と前後軸回転速度差推
    定値との大小を比較し、実際値が推定値より大で
    ある時は、回転速度差変化率が正の時にクラツチ
    締結力を増し回転速度差変化率が負である時にク
    ラツチ締結力を保持し、実際値が推定値より小で
    ある時は、回転速度差変化率が正の時にクラツチ
    締結力を保持し回転速度差変化率が負の時にクラ
    ツチ締結力を減じる制御指令を前記アクチユエー
    タに出力するクラツチ制御手段と、 を備えていることを特徴とする4輪駆動車の駆動
    力配分制御装置。
JP8976385A 1985-04-25 1985-04-25 4輪駆動車の駆動力配分制御装置 Granted JPS61247517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8976385A JPS61247517A (ja) 1985-04-25 1985-04-25 4輪駆動車の駆動力配分制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8976385A JPS61247517A (ja) 1985-04-25 1985-04-25 4輪駆動車の駆動力配分制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61247517A JPS61247517A (ja) 1986-11-04
JPH0425899B2 true JPH0425899B2 (ja) 1992-05-06

Family

ID=13979744

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