JPH0424741Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、自動車等に配設するワイヤハーネス
の中間部分に設けるワイヤハーネス用ジヤンクシ
ヨンブロツク（以下、単にジヤンクシヨンブロツ
クという）に係るもので、詳しくはそのジヤンク
シヨンブロツクにおけるカバーの覆着ロツク構造
に関するものである。

「従来の技術」 一般に、ジヤンクシヨンブロツクはヒユーズや
バスバーによる分岐回路を集中的に収納したジヤ
ンクシヨンブロツク本体（以下、単に本体とい
う）にカバーを覆着させてロツクし、必要なとき
カバーが外せる構造に成つており、その覆着ロツ
ク構造として、第３図の様に、本体２の側壁に基
部を固定すると共に、本体２の側壁と間隙７を介
して平行に立設した舌片状の薄板ばね体の係止片
４と、カバー１の側壁から下方に突設した係止爪
３からなり、係止爪３を係止片４と本体２との間
隙７に挿入すると共に、係止爪３を係止片４の係
止孔５に嵌合させてカバー１を本体２に覆着ロツ
クさせる構造のものが多く用いられている。

「考案が解決しようとする問題点」 以上の従来構造によると、カバー１を本体２に
覆着ロツクするとき、カバー１と本体２との相対
位置を、前後左右方向とも正確に定める必要があ
ると共に、係止爪３が本体２の周壁にある段差６
（カバー１の下端を受け入れるための本体２に形
成した段差）と干渉することがあつて、カバー１
の覆着作業性が好ましくなく、その上、カバー１
を外すとき、片側の手で係止片４の上端を外方に
引き起こすと同時に、他の手でカバー１を引き上
げる作業が必要になり、カバー１の外し作業が煩
わしく、無理に引き抜いてカバー１を破損させる
等の難点がある。

本考案は以上の従来難点を解消するのが目的で
ある。

「問題点を解決するための手段」 即ち、本考案は「ジヤンクシヨンブロツク本体
の周壁に設けた舌片状係止片の係止孔と、カバー
の周壁に設けた係止爪とを係合させてカバーを覆
着ロツクするジヤンクシヨンブロツクにおいて、
前記係止爪は、係止板の下端中央に隆設されると
共に、前記係止板には、前記係止片の左右側縁を
受け入れて案内する案内隆条が上下方向に設けら
れ、前記案内隆条の下端は、斜面がジヤンクシヨ
ンブロツク本体の周壁に臨み、かつ、終端が前記
係止爪の下端と同位置または下方になる先細状の
案内傾斜部に形成されており、さらに、前記係止
片とジヤンクシヨンブロツク本体周壁間には、前
記係止板を受け入れる間隙が設けられた構造」に
成つている。

「実施例」および「作用」 以下、実施例に基づいて詳しく説明する。その
一実施例を示す第１，２図を参照して、本体２の
側壁８には、基部を本体２に固定して片持梁状に
上方に伸長すると共に、側壁８と間隙７を介して
立設した金属製薄板ばね体の舌片状の係止片４が
設けてあり、係止片４の中央には係止孔５が穿設
されている。そして、カバー１の側壁９には、側
壁９の下縁９′から下方に穿設した係止板１０が
形成されると共に、係止板１０の中央下端には、
カバー１を本体２に正常に覆着したとき、係止片
４の係止孔５に逆止状に嵌合する係止爪３が隆設
されており、さらに、係止板１０の左右縁部に
は、カバー１が本体２に覆着するとき係止片４の
両側縁を挾む様にして受け入れる一対の案内隆条
１１Ａ，１１Ｂが上下方向に隆設されている。そ
して、案内隆条１１Ａ，１１Ｂの下端は、斜面が
本体２に臨む先細状の案内傾斜部１３に形成され
ると共に、その案内傾斜部１３の終端１３′は係
止爪３の下端３′と同位置、または係止爪３の下
端３′より下方に位置させてある。

そして、以上のカバー１を本体２に覆着する
と、カバー１の係止板１０が本体２側の間隙７に
挿入され、係止爪３が係止片４の係止孔５に嵌合
すると共に、係止板１０の案内隆条１１Ａ，１１
Ｂが係止片４の両側縁を受け入れ、カバー１が本
体２に覆着ロツクされる様に成つている。

以上の構成の本考案のジヤンクシヨンブロツク
によると、カバー１を本体２に覆着するとき、係
止爪３の両側に設けた案内隆条１１Ａ，１１Ｂが
本体２の係止片４を挾む様にして案内すると共
に、 案内隆条１１Ａ，１１Ｂの下端には、本体２に
斜面が臨む先細状の案内傾斜部１３が設けてある
ので、本体２に段差６等の突起部分があつても、
係止爪３が段差６等と干渉することがなく、係止
爪３を本体２の間隙７に円滑にスライド挿入して
係止爪３と係止孔５とを嵌合ロツクさせることが
できるので、カバー１の覆着作業が極めて容易に
なる。

そして、カバー１を外すときは、第２図の様
に、カバー１の他端を引き起すと、本体２の周壁
８と接している案内隆条１１Ａ，１１Ｂの案内傾
斜部１３の終端１３′が回転中心として作用し、
回転したカバー１の係止板１０によつて係止片４
が外方へ強制変位して係止爪３と係止孔５との係
合が解除されると共に、係止片４の撓反力によつ
て係止板１０を押し上げる分力が生ずるので、カ
バー１はそのまま上方へ半自動的に上昇し、カバ
ー１の外し作業が片手作業によつて極めて簡易か
つ的確に行える作用がある。

「考案の効果」 以上の様に、本考案のジヤンクシヨンブロツク
は、カバー１の着脱操作が極めて簡易かつ的確に
なり、カバー開閉の作業性と信頼性を向上する実
用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図：本考案一実施例のジヤンクシヨンブロ
ツクを示し、Ａはその斜視図、Ｂはそのカバーの
覆着ロツク構造を示す拡大正面図、第２図：第１
図実施例の作用を示す正面図、第３図：従来構造
のジヤンクシヨンブロツクのカバーの覆着ロツク
構造を示す正面図。 主な符号、１……カバー、２……ジヤンクシヨ
ンブロツク本体、３……係止爪、４……係止片、
５……係止孔、６……段差、７……間隙、１０…
…係止板、１１Ａ，１１Ｂ……案内隆条、１３…
…案内傾斜部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ジヤンクシヨンブロツク本体の周壁に設けた舌
   片状係止片の係止孔と、カバーの周壁に設けた係
   止爪とを係合させてカバーを覆着ロツクするジヤ
   ンクシヨンブロツクにおいて、前記係止爪は、係
   止板の下端中央に隆設されると共に、前記係止板
   には、前記係止片の左右側縁を受け入れる一対の
   案内隆条が設けられ、前記案内隆条の下端は、斜
   面がジヤンクシヨンブロツク本体の周壁に臨み、
   かつ、終端が前記係止爪の下端と同位置または下
   方になる先細状の案内傾斜部に形成されており、
   さらに、前記係止片とジヤンクシヨンブロツク本
   体周壁間には、前記係止板を受け入れる間隙が設
   けられた構造を特徴とするワイヤハーネス用ジヤ
   ンクシヨンブロツク。