JPH04237723A - 車輌のモアー装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車輌のモアー装着装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】トラクタ等の車輌に装着して使用するフ
ロントローダは、昇降自在に枢着された左右一対のブー
ムを備え、この一対のブームの前端部にバケットを横軸
廻りに回動自在に設けると共に、バケットをバケットシ
リンダの伸縮によりダンプ又はすくい方向に回動させる
ようになっている。

【０００３】従来のフロントローダは、ブームの前端部
にピン等でバケットを着脱自在に取付けているが、バケ
ットのみを使用するのが一般的である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のフロントローダ
は、ブームの前端部にバケットを装着するのみであるた
め、そのブームを利用して他の作業機、例えばモアーを
装着して草刈作業を行うことができなかった。本発明は
、かかる点に鑑み、ブームを利用してモアーを装着でき
、しかもモアーを車体に極力接近させ得るようにするこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、その第１の手
段として、車体１　の左右両側にブーム９　を昇降自在
に枢着した車輌において、左右一対のブーム９　の前端
部に、両者ブーム９　にわたる取付枠１１を設け、この
取付枠１１に、ブーム９　の前端部の下方に位置するモ
アー２４を着脱自在に装着したものである。

【０００６】また本発明は、第２の手段として、前記第
１の手段に加え、モアー２４を取付枠１１に横方向のピ
ン３５廻りに回動自在に枢着し、かつモアー２４の回動
範囲を所要範囲に規制する回動規制部５７を設けたもの
である。本発明は、更に第３の手段として、前記第１の
手段に加え、車体１　側のＰＴＯ軸６１からモアー２４
側のＰＩＣ軸４６へと動力を伝達する伝動軸６２を取付
枠１１の下方に設けたものである。

【０００７】本発明は、また第４の手段として、前記第
２の手段に加え、モアー２４の重心Ｇ　をピン３５より
も前方に配置したものである。本発明は、更に第５の手
段として、前記第２又は第４の手段に加え、取付枠１１
がブーム９　の前端部に横軸１０廻りに回動操作可能で
あり、回動規制部５７が規制解除可能となったものであ
る。

【０００８】

【作用】ブーム９　に取付枠１１を介してモアー２４を
装着する。この時、モアー２４はブーム９　の前端部の
下方に位置するので、車体１　に極力接近させて装着で
きる。モアー２４は回動規制部５７の許容範囲内でピン
３５廻りに回動する。このため地面に起伏があっても、
モアー２４はそれに追従しながら走行できる。

【０００９】モアー２４はピン３５の前方側に重心Ｇ　
があるので、上昇時には後上がりに傾斜状態となり、安
全性が向上する。また伝動軸６２は取付枠１１の下方に
あるため、上昇させる際に取付枠１１と干渉することが
ない。回動規制部５７の規制を解除すれば、モアー２４
は後上がりに大きく傾斜し、モアー２４のメンテナンス
を容易にできる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて詳述す
る。図１において、１　はトラクタ車体、２　はボンネ
ット、３　はハンドル、４　は前輪である。５　はフロ
ントローダであって、トラクタ車体１　に着脱自在に装
着されている。フロントローダ５　は、トラクタ車体１
に固定の取付台６　に立設された左右一対のマスト７　
と、左右一対のマスト７　の上端部に枢軸８　により昇
降自在に枢着された左右一対のブーム９　と、左右一対
のブーム９　の先端部に横軸１０により回動自在に枢着
されかつ両者ブーム９　間にわたって設けられた取付枠
１１と、取付枠１１に連結されたバケット１２と、取付
枠１１を介してバケット１２を横軸１０廻りに回動させ
るためのシリンダ１３とを有する。

【００１１】マスト７　はブレース１４を介してトラク
タ車体１前端のブラケット１５にも取付けられている。 ブーム９　はこれとマスト７　下部との間に介装された
ブームシリンダ１６により枢軸８　廻りに昇降自在とな
っている。取付枠１１は、図３乃至図６に示すように、
左右方向に長く構成された門型部材１７と、この門型部
材１７の下端部間に横架された横架部材１８とから構成
されている。横架部材１８の左右両端部には、左右一対
を一組とする連結ブラケット１９が前後方向に固設され
ている。そして、一対の連結ブラケット１９の後端部間
に、ブーム９　の先端部のボス部２０が介装され、かつ
これらに挿通された横軸１０により相対回動自在に枢支
連結されている。

【００１２】門型部材１７には、左右一対の引掛ブラケ
ット２２が中央部に固設され、この引掛ブラケット２２
の後部側に枢支ピン２３によりシリンダ１３のピストン
ロッドが連結されている。シリンダ１３は左右一対のブ
ーム９　間に架設された横杆２５にピンで枢着されてい
る。従って、取付枠１１はシリンダ１３の伸縮により横
軸１０廻りに回動自在である。

【００１３】取付枠１１には、図１及び図２に示す如く
バケット１２とモアー２４とを選択的に連結できるよう
に、取付枠１１の中央上部に引掛部２９が、取付枠１１
の左右両側下部に連結ロック機構３０が夫々設けられて
いる。引掛部２９は左右一対の引掛ブラケット２２の先
端側を内方に折曲げ、かつその上側に切欠凹部３１を形
成したものであって、バケット１２の背面中央部に設け
られたコ字形の係合ブラケット３２の係合ピン３３に対
して下方から係脱自在に係合するようになっている。

【００１４】連結ロック機構３０は、引掛部２９に係合
ピン３３を引掛けて取付枠１１を横軸１０廻りに起立方
向に回動させた時に、連結板３４にロックピン３５を係
合させてバケット１２を連結しロックするためのもので
ある。連結板３４は図５に示すようにコ字状であって、
開放端側が後方に向いた状態でバケット１２の背面下部
に左右一対設けられており、この連結板３４は取付枠１
１の各連結ブラケット１９間に嵌脱自在となっている。

【００１５】ロックピン３５は連結ブラケット１９とガ
イド板３６とにより横架部材１８と平行に摺動自在に保
持され、連結ブラケット３４及び連結板３４の孔に対し
て側方から挿脱できるようになっている。ロックピン３
５には、図４及び図６に示すように、中途部にピン３７
が直交方向に設けられると共に、ロックピン３５をロッ
ク方向に付勢するコイル状のバネ３８が套嵌され、また
一端に操作用のにぎり部３９がＬ字状に折曲げ形成され
ている。

【００１６】ピン３７はガイド板３６にロックピン３５
と平行に形成された長孔４０に左右摺動自在に挿入され
ている。 またガイド板３６には、図７にも示すように、ロックピ
ン３５のアンロック位置でピン３７を係止する切欠部４
１が長孔４０に連続して切欠き形成されている。一方、
バケット１２の背面には、連結板３４が連結ブラケット
１９間に入った時に、切欠部４１に係止されたピン３７
に当接して、ピン３７を切欠部４１から外すための解除
板４２が設けられている。なお、解除板４２にもピン３
７を係止可能である。

【００１７】モアー２４は図２に示すようにモアーデッ
キ４３の下側に、縦軸４４廻りに回転自在な刈刃体４５
を複数枚備えたものであって、ＰＩＣ軸４６に伝達され
る動力によりギヤーケース４７内の伝動系を介して各刈
刃体４５を駆動するようになっている。モアーデッキ４
３はその上側の左右両側で前後方向に配置された一対の
支持杆４８に吊持され、また各支持杆４８の前後にゲー
ジ輪４９，５０　が設けられている。

【００１８】モアー２４の左右一対の支持杆４８には、
図８乃至図１０に示すように横枠５１の左右両端のブラ
ケット５２が取付けられ、この横枠５１には左右一対の
トップブラケット５３が中央部に、連結板５４及び解除
板６３が左右両端部に夫々固設されている。連結板５４
はバケット１２の連結板３４と同一の構成であって、取
付枠１１の連結ロック機構３０に連結できるようになっ
ている。

【００１９】トップブラケット５３は横枠５１の中央に
立設されており、このトップブラケット５３の上端部に
は、連結板５４の孔を中心とする円弧状の長孔５５が形
成され、この長孔５５に係合ピン５６が円弧方向に摺動
自在でかつ軸心方向　（左右方向）　に挿脱自在に挿入
されている。係合ピン５６にはモアー２４の装着時に引
掛部２９が下側から係脱自在に係合するようになってい
る。

【００２０】モアー２４は装着状態においては、連結ロ
ック機構３０のロックピン３５廻りに回動自在であり、
その回動範囲は長孔５５の範囲内に規制されている。従
って、長孔５５、係合ピン５６により回動規制部５７が
構成され、この回動規制部５７は係合ピン５６を抜くこ
とにより規制を解除できるようになっている。トップブ
ラケット５３は補強杆５８によりモアーデッキ４３の前
部中央のブラケット５９に連結され補強されている。

【００２１】モアー２４はブーム９　の前端部で取付枠
１１の下方に配置されており、またトラクタ車体１　の
前下部に設けられた動力取出装置６０のＰＴＯ軸６１か
らの動力をモアー２４のＰＩＣ軸４６に伝達する伝動軸
６２は取付枠１１の下方中央部に前後方向に配置されて
いる。横枠５１等を含むモアー２４側全体の重心Ｇ　は
、ロックピン３４の前方側下方近傍に設定されている。

【００２２】次に上記構成における動作を説明する。バ
ケット１２を装着して土砂の運搬作業を行う場合には、
第１作業機連結機構２６を用いてバケット１２を取付け
る。この時、第２作業機連結機構２８は取付枠１１から
取外しておく。バケット１２を取付ける際には、先ずブ
ーム９　を下げ、引掛部２９をバケット１２の係合ピン
３３よりも下方まで降す。一方、シリンダ１３を若干伸
ばし、横軸１０廻りに取付枠１１を反時計方向に回動さ
せて、取付枠１１を前傾姿勢にしておく。そして、トラ
クタを前進させて取付枠１１の引掛部２９を係合ブラケ
ット３２に下側から係合させると共に係合ピン３３に係
合させる。引掛部２９で係合ピン３３を引掛けると、引
掛部２９が係合ブラケット３２間に入るので、両者の相
対横移動が規制される。

【００２３】次にシリンダ１３を収縮させて、取付枠１
１を横軸１０廻りに時計方向に回動させると共に、ブー
ム９　を上昇させてバケット１２を持上げて行く。する
とバケット１２がその重量によって係合ピン３３廻り反
時計方向に回動し、左右一対の連結板３４が取付枠１１
の左右両側の連結ブラケット１９側に接近し、その連結
ブラケット１９間に挿入されて行く。

【００２４】この時、連結ロック機構３０のロックピン
３５は、図７に示すようにピン３７をガイド板３６の切
欠部４１に係合させ、アンロック位置に保持されている
。そして、連結板３４が連結ブラケット１９間に入れば
、解除板４２がピン３７に当接して押すので、ロックピ
ン３５廻りにピン３７が回動して切欠部４１から外れる
。このためロックピン３５はバネ３８によってロック方
向に突出し、連結ブラケット１９、連結板３４の孔に嵌
合し、連結板３４を連結ブラケット１９にロックする。 従って、バケット１２はその背面が取付枠１１と略平行
になる状態で取付枠１１に固定されるので、これによっ
てバケット１２の取付けが完了し、極く簡単な操作で取
付け得る。

【００２５】バケット１２を取外す際には、連結ロック
機構３０のロックピン３５をバネ３８に抗して連結ブラ
ケット１９、連結板３４の孔から抜いてロックを解除し
た後、前述の取付け時と逆の手順で動作させて行けば良
い。ロックピン３５は連結板３４等から抜いた後、ピン
３７を解除板４２の一端に係合させておく。このように
すれば、解除板４２から外れた後、バネ３８によってロ
ックピン３５が戻され、ピン３７がガイド板３６の切欠
部４１に係合するので、ロックピン３５はアンロック状
態に保持される。

【００２６】モアー２４を用いて芝生等の草刈作業を行
う場合には、バケット１２を取付枠１１から外し、バケ
ット１２に代えてモアー２４を取付ける。この場合の取
付作業順序は、バケット１２の場合と同様であり、先ず
引掛部２９で係合ピン５６を引掛け、その状態でブーム
９　を上昇させて行けば、連結ロック機構３０が働き、
ロックピン３５が連結板５４の孔５４ａ　に係合してロ
ックする。

【００２７】モアー２４を装着後、ブーム９　を降し、
モアー２４の各ゲージ輪４９，５０　を地面に接地させ
た状態にし、ＰＴＯ軸６１から伝動軸６２を経てＰＩＣ
軸４６に伝達される動力により各刈刃体４５を駆動しな
がら走行させて行く。 この場合、長孔５５の範囲内でモアー２４はロックピン
３５廻りに回動自在であるので、地面に多少の起伏があ
っても、モアー２４はそれに追従しながら走行する。ま
たモアー２４は取付枠１１の下方に位置するため、前方
に装着するものに比較してモアー２４をトラクタ車体１
　に極力接近させることができる。

【００２８】ブーム９　を上昇させると、モアー２４が
上がる。この場合、モアー２４側の重心Ｇ　がロックピ
ン３５の前側にあるので、ブーム９　の上昇に伴なって
モアー２４が長孔５５の範囲内でロックピン３５廻りに
反時計方向に回動する。即ち、モアー２４は後上がりの
状態で上昇する。従って、刈刃体４５が回転状態であっ
ても安全である。刈刃体５４を交換する等、メンテナン
スを行う場合には、係合ピン５６を抜いた後、ブーム９
　を持上げる。するとモアー２４がロックピン３５廻り
に反時計方向に回動するので、モアー２４は図１１に示
すようにロックピン３５と重心Ｇ　を結ぶ線分が鉛直方
向となるように大きく傾斜する。この時、モアー２４の
支持杆４８等が取付枠１１等と干渉するならば、シリン
ダ１３を伸ばして取付枠１１を横軸１０廻りに前方に回
動させておく。このようにすると、モアー２４が上昇位
置で大きく傾斜するので、刈刃体４５の交換等、モアー
デッキ４３の下側のメンテナンスを容易に行うことがで
きる。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、左右一対のブーム９　
の前端部に、両者ブーム９　にわたる取付枠１１を設け
、この取付枠１１に、ブーム９　の前端部の下方に位置
するモアー２４を着脱自在に装着しているので、ブーム
９　にモアー２４を取付けて作業を行うことができ、ま
たモアー２４を車体１　に極力接近させることが可能で
ある。

【００３０】また本発明によれば、モアー２４を取付枠
１１に横方向のピン３５廻りに回動自在に枢着し、かつ
モアー２４の回動範囲を所要範囲に規制する回動規制部
５７を設けているので、モアー２４を地面の起伏に追従
させることができる。更に本発明では、車体１　側のＰ
ＴＯ軸６１からモアー２４側のＰＩＣ軸４６へと動力を
伝達する伝動軸６２を取付枠１１の下方に設けているの
で、モアー２４の上昇時に伝動軸６２が取付枠１１と干
渉することもない。

【００３１】また本発明では、モアー２４の重心Ｇ　を
ピン３５よりも前方に配置しているので、上昇時にモア
ー２４が後上がりに傾斜し、安全性が向上する。しかも
本発明では、取付枠１１がブーム９　の前端部に横軸１
０廻りに回動操作可能であり、回動規制部５７が規制解
除可能であるので、メンテナンスが容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】バケットを装着した状態の断面側面図である。

【図２】スノーブロアーを装着した状態の側面図である
。

【図３】バケット装着部分の断面側面図である。

【図４】バケット装着部分の断面背面図である。

【図５】バケット装着部分の断面平面図である。

【図６】連結ロック機構の拡大断面図である。

【図７】連結ロック機構の動作説明図である。

【図８】モアー装着部分の断面平面図である。

【図９】モアー装着部分の破断背面図である。

【図１０】モアー装着部分の断面側面図である。

【図１１】上昇時の動作を示す側面図である。

【符号の説明】

１　　トラクタ車体 ５　　フロントローダ ９　　ブーム １０　　横軸 １１　　取付枠 １２　　バケット １３　　シリンダ ２４　　モアー ２９　　引掛部 ３０　　連結ロック機構 ４６　　ＰＩＣ軸 ５７　　回動規制部 ６１　　ＰＴＯ軸 ６２　　伝動軸

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　車体（１）　の左右両側にブーム（９
   ）　を昇降自在に枢着した車輌において、左右一対のブ
   ーム（９）　の前端部に、両者ブーム（９）　にわたる
   取付枠（１１）を設け、この取付枠（１１）に、ブーム
   （９）　の前端部の下方に位置するモアー（２４）を着
   脱自在に装着したことを特徴とする車輌のモアー装着装
   置。
2. 【請求項２】　　モアー（２４）を取付枠（１１）に横
   方向のピン（３５）廻りに回動自在に枢着し、かつモア
   ー（２４）の回動範囲を所要範囲に規制する回動規制部
   （５７）を設けたことを特徴とする請求項１に記載の車
   輌のモアー装着装置。
3. 【請求項３】　　車体（１）　側のＰＴＯ軸（６１）か
   らモアー（２４）側のＰＩＣ軸（４６）へと動力を伝達
   する伝動軸（６２）を取付枠（１１）の下方に設けたこ
   とを特徴とする請求項１に記載の車輌のモアー装着装置
   。
4. 【請求項４】　　モアー（２４）の重心（Ｇ）　をピン
   （３５）よりも前方に配置したことを特徴とする請求項
   ２に記載の車輌のモアー装着装置。
5. 【請求項５】　　取付枠（１１）がブーム（９）　の前
   端部に横軸（１０）廻りに回動操作可能であり、回動規
   制部（５７）が規制解除可能であることを特徴とする請
   求項２又は４に記載の車輌のモアー装着装置。