JPH04227248A - 生体組織抜取器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、生体検査過程におい
て試料に供される組織見本を得るための器具に関し、よ
り詳言すれば、診断に役立つ組織を抜取るための穿刺機
構推進器の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】この診断に役立つ生体組織の抜取り、と
りわけ、前立腺の組織の抜取りを改良する努力において
、穿刺機構は、診断のために抜取られる組織の細長い芯
状のサンプルを手に入れることを目的として開発されて
きた。

【０００３】従来、例えば、米国特許第４，７７６，３
４６号に記載されるように、穿刺機構は、中空の套管型
の針と、その中を通して滑動可能に突出する切取用の探
り針とからなり、その内側の探り針に作成される切込み
の中に生体組織を芯状に取り入れるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そのような穿刺機構に
よる抜取り操作は、組織の採取をなし遂げるために内側
の探り針と外側の套管の動作が別々に要求され、前記特
許に記載される器具は、その穿刺機構の２つの動作を手
作業にて行なえる医者に使わせるものの、各動作は別々
の違った手作業による。針操作をする別々の手作業動作
は、予定された針揃えと動作が変位する可能性と、予定
された組織に隣接する器官に孔をあける危険性がある。

【０００５】米国特許第４，６９９，１５４号には、穿
刺機構の動作の単純化を可能にした器具が記載されるも
のの、この器具は、針さし動作を作り出すために複合推
進付勢手段とその解除機構が要求される。これらの不利
益はこの発明による器具によって取り除かれる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、外側の套管
と内側の探り針とを有する穿刺機構を備えた生体組織抜
取器であって、その器具は、前記探り針と套管をそれぞ
れ変位させる第１及び第２の搬送部と、器具の操作中に
おいて前記２つの搬送部にそれぞれ別個の秩序のある結
合と変位とを与える駆動手段とからなり、そしてその駆
動手段は、第１位置における第１搬送部との結合とその
搬送、その搬送中間点における第１搬送部との結合の解
除、及びその搬送中間点における第２搬送部との結合と
それの第２位置への搬送とからなる。

【０００７】穿刺機構を器具内へ装着する以前の段階で
、前記第１及び第２の搬送部は解除可能となる。

【０００８】好ましい駆動手段は、第１搬送部と結合し
てそれに変位を与え、そして、その第１搬送部との結合
を解除した後、第２搬送部と結合してそれに変位を与え
る可撓性のあるアーム材からなる。

【０００９】更に、この駆動手段は、前記アーム材と第
１及び第２搬送部とに２５又は１３ミリメートルの針の
ストローク変位を与えるカム手段例えば案内溝をもつ。

【００１０】更に、この駆動手段は、伸縮する単一のス
プリング材によって推進される。このスプリング材の付
勢材は手指操作によって滑動することができ、この器具
を操作する位置内で前記スプリングを圧縮し、かつ、駆
動材を滑動させるばかりでなく、組織抜取操作を始める
ために前記スプリングの圧縮と駆動材とを解除するとこ
ろのトリガー材の不注意に基く誤動作を防止する解除可
能な防護器としても役立つ。

【００１１】組織抜取器の特に好ましい実施例は、また
、その器具が反覆して組織抜取操作し得るように計数と
その解除の機構を有し、その機構は、とりわけ、あらか
じめ選ばれた、繰返しの抜取操作限界が到着した後、駆
動スプリングの付勢乃至全圧縮を防止することによって
、その器具の継続的な組織抜取り操作の数を制限するこ
とに使用され得る。

【００１２】

【作　　用】まず、はじめに、套管内に探り針が殆ど引
っ込んだ図５及び図９の状態で穿刺機構の先端部を組織
に接触乃至多少貫入させる。この操作時には、駆動手段
の駆動材は、スプリング材の充分な圧縮下にあり、かつ
、そのトリガー状態が保持され、掻く部材は初期位置す
なわち第１位置にある。

【００１３】次に、前記スプリング材の圧縮の抑止を解
除することによって、駆動材が第１位置から中間位置ま
で前進し、それに伴なって、探り針を固定する第１搬送
部が第１位置から中間位置まで前進し、探り針の先端は
、図６で示すように、套管から突出して組織内へ貫入す
る。

【００１４】しかしながら、この探り針の突出は、第１
搬送部の前進変位を規制するカム手段により、駆動材の
前進変位における中間点でその前進を抑止される（図６
及び１０参照）。

【００１５】ところで、駆動材は、その前進変位の中間
点で第２搬送部と結合してそれを前進させる反面、第１
搬送部との連結を解除するので、その結果、探り針が静
止した状態において、套管のみが第２位置まで前進変位
する（第７及び１１参照）。

【００１６】探り針の切込み内に入った組織片が套管の
前進により組織から切り離されるので、その後、探り針
を引込むことにより組織片を採集することができる。

【００１７】

【実施例】図１及び２で示すように、この発明による生
体組織抜取器１０は、ハウジング１２と、そのハウジン
グに端部で蝶番連接された蓋１４と、穿刺機構１６とか
らなる。

【００１８】蓋１４は、穿刺機構１６の装着と離脱とを
可能にするために開かれ、そして、その蓋１４は、一点
鎖線で示すように、超音波探り針器を供給する浅い溝１
４ａをもち、その溝は、抜取られた組織の置場所として
も使われる。その器具の探り針部は、溝１４ａに対して
穿刺機構１６を著しく近接して配置する。蓋１４の自由
端部に対応するハウジング１２の面の後部に傾斜上端部
１２ａを設けて、蓋１４を開くときの手操作を容易にす
る。

【００１９】穿刺機構１６は、外側の套管１８と、その
中を通って滑動自在に突出して、後述するように、診断
に役立つ組織を芯状に切断して取り入れる探り針２０と
、その探り針２０の後端２０ａに固定された第１搬送部
例えばハブ２２と、套管１８の後端１８ａに固定された
第２搬送部例えばハブ２４とからなり、この一対のハブ
２２、２４は、図４及び８に最もよく示されるように、
一対の案内アーム２２ｄによって、互いに連結し、また
、その連結を解除することができる。

【００２０】第１及び第２の搬送部である一対のハブ２
２及び２４の相互の連結とその解除は次の通りである。 図３、４及び８で示すように、第１搬送部２２に可撓性
を有する一対の案内アーム２２ｄを設け、更に、そのア
ームの自由端部それぞれ外方へ向けてフック部２２ｅを
突設する一方、第２搬送部２４の両側後端部に一対の切
欠２４ｃを設ける。

【００２１】従って、可撓性のある一対の案内アーム２
２ｄのフック部２２ｅが、それぞれ一対の切欠２４ｃに
嵌合するとき、双方のハブ２２、２４は互いに連結する
。そして、その連結は、第２搬送部２４に向けた第１搬
送部２２の前進運動を停止させることにもなる。

【００２２】上記したように、案内アーム２２ｄは可撓
性を有するので、第２搬送部２４との連結を解除するこ
とができる。双方のハブは、探り針２０の切込み２０ｂ
から組織のサンプルを取り外すときに双方の連結を解除
し、それによって、套管１８内に探り針を完全に引っ込
めることが可能となり、図７で示す切込み２０ｂ内の脱
組織の部分が切り離される。

【００２３】外科医は、套管１８が場所に残っていても
、案内アーム２２ｄを外すことにより、また、套管１８
から探り針２０を引き抜くことによって、各ハブ２２、
２４を互いに分離することができる。そして、それは、
また、体液のサンプルを得るために注射器を套管のハブ
２４に取り付けることも可能である。

【００２４】図２で示すように、穿刺機構１６は、開か
れたハウジング１２の中に低く配置されるので、探り針
２０と套管１８はその中に横たわり、ハウジング１２の
前壁２８に形成された切込み２６から突出する。図３に
最もよく示されるように、ハウジング１２は、通常縦形
に半々に割れて成型された対向側壁３０及び３２をもち
、それらの壁は、巨大な孔３６を有する上壁３４で連接
し、それを通して、穿刺機構１６が装着され、そして、
図２及び８で示すように取り外される。

【００２５】図５〜７は、探り針２０と套管１８の変位
操作を段階的に示し、それらはそれぞれ、ハブ２２及び
２４上を動いて前立腺Ａから芯状に組織を抜取る。

【００２６】図５で示すように、まず、抜取り操作を始
めるために、探り針の切込み２０ｂは套管１８によって
カバーされ、そして、鋭い切れ目のある探り針の先端部
２０ｃが套管の鋭い先端部１８ｃから滑り出る。かくし
て、図５で示すように、カバーされた切込み２０ｂと共
に、医者は器具１０を保持し、そして、図１の一点鎖線
で示すように、例えば、超音波探針による探りの助けを
かりて、探り針の先端部２０ｃが前立腺Ａに接近（また
は微小刺込み）をするまで、肛門と睾丸の間の腹膜内に
探り針２０と套管１８を案内する。

【００２７】次に、図６で示すように、腺Ａを探り出し
た後、組織の芯抜取操作は、最初は、前立腺内のある深
さに探り針のみを駆動し、その深さで前立腺の組織は探
り針の切込み２０ｂ内に脱出する。

【００２８】その後、探り針２０が停止している間に、
套管１８が探り針２０に対して入れ子式に前進駆動して
、鋭い套管先端部１８ｃが組織を切除し、切欠き２０ｂ
内の脱出組織部Ａ’を薄く切り取り、かくして、組織が
長手方向に芯状のサンプルとして得られる。組織サンプ
ルＡ’は、探り針２０のみが套管１８を通して後方へ引
込められ、かつ、組織解析のために切欠２０ｂからその
サンプルを取り除くためにそこから取り外される。套管
１８は、再度の組織抜取りを準備する必要上、探り針の
除去された場所に残されることが望ましい。探り針２０
と套管１８は、もし希望ならば、一組として取り除くこ
とも容易である。

【００２９】かくして、抜取りの操作における探り針と
套管の個々の運動は、探り針側のハブ２２の前進運動と
、更に後述するように、套管側のハブ２４の前進運動開
始に先だって探り針２０の変位を停止させることが要求
される。

【００３０】図３及び８で示すように、穿刺機構１６の
ハブ２２及び２４は、それぞれカム例えば一対の案内溝
３８、３８及び４０、４０に沿って操作変位する。前記
溝はハウジングの側面３０及び３２内に成型され、そし
て、上壁３４に沿った孔３６のちょうど下に設けられる
。図８で示すように、案内溝３８及び４０は、それぞれ
縦溝３８ａ及び４０ａと、入口ボス３８ｂ及び４０ｂと
を有し、それらは、穿刺機構１６の装着中は、上壁３４
を通り、ハブ２２及び２４上に形成される各ベアリング
ピン２２ａ及び２４ａの道として一体化される。ベアリ
ングピン２２ａ及び２４ａは、後述するように各ハブ２
２及び２４の操作変位の間、各案内溝３８及び４０によ
って支持され、かつ、その中で案内される。図８は、ハ
ブ２２及び２４を見易くするために取り外して示される
。

【００３１】図３及び８で示すように、ハウジング１２
の中にはハブ２２及び２４の駆動手段があり、この駆動
手段４１は駆動材４２と従動材５２とからなり、従動材
５２は駆動材４２に枢着する。駆動材４２は、図３で示
すように、一対の側方へ延びるベアリング・フランジ４
２ａをもち、それらは、溝３８及び４０の下のハウジン
グ側面３０及び３２内に成型された対向する一対の駆動
材案内溝４４に可逆滑り可能に支持される。

【００３２】図８で示すように、駆動材４２は、後方に
向けて開口する穴４６を有し、その中にコイルスプリン
グ４８が収容され、そして、そのスプリングは伸張時に
穴４６から水平方向に突出する。スプリングの一端部４
８ａは穴４６の内端に据付けられ、そして、その対向端
は、アンカー材５０に取り付けられる。

【００３３】図３で示すように、従動材５２は、次のよ
うに駆動材４２に枢支される。従動材５２の前部には、
一対のアーム５２ａが成型され、それらの各アームは内
方へ延びるカプリングピン５２を有し、それらのピンは
、駆動材４２の対向側面に成型された各ほぞ穴４２ｂ内
に回転可能に受け入れられる。

【００３４】従動材５２の後端は橋部５２ｃをもち、そ
の橋部は前記アーム５２ａに連結し、そして更に、一対
の上立ち型駆動ピン５２ｄをもち、そのピン５２ｄは、
操作変位中、第１搬送部すなわち探り針ハブ２２の上部
から横方向に延びる各肩部２２ｂ上に形成された後面に
結合し、それを駆動する（図９参照）。図８で示すよう
に、各駆動ピン５２ｄの下には横方向に延びるカムフォ
ロワ５２ｅがあり、それは、各駆動材案内溝４４と各溝
３８の間における各ハウジング側面３０及び３２の各々
に成型された各カム案内溝５４に案内されて変位する。 カム案内溝５４は、前方の水平部５４ｂと後方の傾斜部
５４ａからなる。

【００３５】組織の抜取りと器具の操作図９で示すよう
に、ハウジング１２の外側の可逆滑動可能な付勢材５６
を手動で変位させることにより、駆動材４２が付勢され
る。付勢材５６は、図３で示すように、各半型ハウジン
グ３０及び３２の外側に成型された案内溝５７に乗る内
方突出案内フランジ５６ａと駆動材４２を付勢位置に後
方変位させたときに駆動材４２の前面を抑止し、それに
よってスプリング４８を圧縮する内方突出駆動舌片５６
ｂとをもつ。圧縮されたスプリング４８は、付勢材５６
を図９における左側の実線位置から右側の一点鎖線で示
す付勢防護位置に手操作で変位させるときに、穴４６内
に押し込められる。この付勢動作時に、駆動材４２の傾
斜した下隅部は、トリガーレバーアーム部５８ｂ上に押
し付けられたトリガースプリング６０の圧縮力に抗して
揺動型トリガー材５８の前側傾斜留置アーム部５８ａで
抑止され、そして、開放される。駆動材４２が図９で示
す完全付勢位置に到着した時、スプリング６０からの付
勢力がトリガー材５８のレバーアーム部５８ｂを下へ押
し付ける一方、その他端部であるトリガー留置部５８ａ
を上に引き上げて、駆動材４２の前面を留置する。つま
り、駆動材４２は、スプリング４８の圧縮と、スプリン
グ６０のてこの力の下において、付勢位置で留置される
。なお、図３において、トリガー留置部５８ａは、駆動
材４２の付勢位置において、駆動舌片５６ｂをその間に
挟むために、二又に分岐されている。

【００３６】付勢材５６が、トリガー留置部５８ａの下
の引込められた付勢位置に留置されているとき、付勢材
５６は防護材として機能し、駆動スプリング４８の伸張
と、トリガー留置部５８ａのあらゆる不注意による解除
とを防止する。

【００３７】かくして、器具１０の操作準備が整い、組
織抜取りが開始される。まず、図１０で示すように、医
者の手操作Ｃによってトリガーレバーアーム部５８ｂを
スプリング６０の力に抗して上へ押し上げると、それに
伴なって、トリガー留置部５８ａが反時計方向に角変位
する。このとき、付勢材５６は、図９で示すように、左
方の実線位置に運ばれねばならない。また、図１０で示
すように、トリガー防護部３３は、トリガーレバーアー
ム部５８ｂをその側面に並べ、そして、それを包みかく
す。

【００３８】次に、図９で示すように、付勢材５６を後
方へ滑らせて駆動スプリング４８を圧縮するとき、従動
材５２のカムフォロワ５２ｅが傾斜溝部５４ｂによって
上方へ案内され、そして、第１搬送部２２上の肩部２２
ｂの後ろ面と結合する位置内に駆動ピン５２ｄを引き上
げ、第１搬送部２２は、その後、駆動材４２と従動材５
２のあらかじめ付勢された位置内に第２搬送部２４と共
に装着される。

【００３９】図８で示すように、第１及び第２搬送部２
２及び２４の装着は、各案内溝３８及び４０の後に存在
する各一対の案内孔３８ａ及び４０ａを通して、各一対
のベアリングピン２２ａ及び２４ａを下方へ導くことに
よって行われる。

【００４０】探り針２０と套管１８の長さ、及び、穿刺
機構１６の操作変位の長さをより短くする必要があると
きには、調整が可能であり、これは、案内孔３８ａ及び
４０ａの位置でなされ、第１及び第２搬送部２２及び２
４の変位長さが短縮される。ただし、駆動材４２と従動
材５２の寸法の変形要求は除外される。

【００４１】図３及び８で示すように、保持用スプリン
グ２５は、ベアリングピン２４ａに接してそれを保持し
、第２搬送部２４の操作変位中においてスプリング２５
が下方へ曲げられてピン２４ａの通過を許すまで、第２
搬送部２４を初期位置に保つ。

【００４２】更に、図９で示すように、第１搬送部２２
には保持用フランジ２２ｃが付勢され、そのフランジは
、第１搬送部の後面中心から下方へ延び、そして、従動
アーム５２ａ間に延びた保持舌片５２ｇから上方へ延び
る保持足５２ｆに接し、そして、その保持足５２ｆは、
組織抜取り操作における第１搬送部の変位操作に先だっ
て、ハウジング１２全体及び穿刺機構１６が針位置調整
のため患者の組織からわずかに引込められる事態におい
て、ハウジング１２内での第１搬送部２２のいかなる前
進変位をも妨げるのに役立つ。同様に、１乃至複数の付
加的保持足５２ｈを舌片５２ｇ及び従動系の適当な位置
に設けることができ、それによって、穿刺機構と操作変
位とを短縮するため、第１搬送部２２の初期位置におけ
る変化に対応し得る。

【００４３】図５−７において、穿刺機構をハウジング
１２内へ装着した後、その中で、駆動材４２が、図９で
示すように、付勢位置にある一方、サンプル切込み２０
ｂが套管１８でカバーされ、ハウジング全体１２が探り
針と套管端とを案内するために引込時において付勢材５
６と共に前立腺の初期貫入へ向けて微動作され得る。

【００４４】そこで、医者は、トリガー材５８の角変位
運動を自由にするために付勢材５６を前方へ滑らし、次
に、トリガーレバーアーム部５８ｂを例えば人差し指で
上方へ押すと、駆動材４２の前面からトリガー保持部５
８ａが外される。トリガー保持部５８ａの結合解除は、
図１０で示すように、駆動材４２を左方へ適当に変位す
るところの駆動スプリング４８の圧縮を解除し、そして
、一対の従動ピン５２ｄが第１搬送部２２を、図６で示
す探り針切込み２０ｂによる組織の貫入に相当する図１
０で示す位置に前進させる。この点で、案内溝３８の端
部が、再び、ベアリングピン２２ａの前進運動を抑止す
るので、探り針２０とその第１搬送部２２が、図１０及
び６で示すように、その前進を阻止される。

【００４５】この探り針２０とその第１搬送部２２の前
進操作変位中、套管１８とその第２搬送部２４は、図５
と６、及び、９と１０とで対比して示すように、初期位
置に静止している。

【００４６】更に、第１搬送部の変位中、カムフォロワ
５２ｅは、駆動ピン５２ｄが肩部２２ｂから完全に結合
解除されるところの図１０で示す位置に向けて、駆動ピ
ン５２ｄに同様の緩やかな下り道を生ぜしめるところの
カム溝５４の傾斜部５４ａを通る前進運動によって下方
へゆるやかに案内され、そして、第１搬送部２２の前進
変位が案内溝３８の端部３８ｃで終結する。この位置で
、駆動ピン５２ｄは、もはや第１搬送部２２と接触せず
、駆動材４２の前進運動の残余を伴なった従動材５２の
更なる前進運動と駆動スプリング４８の更なる伸張の間
中、肩部２２ｂの下に滑る。

【００４７】図４で示すように、第１搬送部２２の底に
は、従動材５２の前進運動中、第１搬送部２２から延び
る互いに離れた案内アーム２２ｄの間を通る従動保持舌
片５２ｇと足５２ｆ、５２ｈの道のために間隙を設ける
ように、細長い孔が設けられている。図１０及び１１で
示すように、従動保持足５２ｆ及５２ｈは案内アーム２
２ｄの間を通るので、従動ピン５２ｄは、そのような道
を通る間、案内アーム２２ｄの双方にまたがる。

【００４８】図４で示すように、第１搬送部２２は適当
な樹脂、例えばＡＢＳなどから成型され、それは、案内
アーム２２ｄを弾力的に偏向可能にすることができ、ま
た、カプリング端部２２ｅを互いに向けて手指で摘むこ
とも可能である。摘むときの条件において、図４中の左
における仮想位置で示すように、２つのカプリング端部
２２ｅは、第２搬送部２４の後端部で形成される係止棒
２４ｂの間を通ることができ、その後、摘み力の解除は
、各カプリング端部２２ｅが下側壁２４ｄの各々におけ
る切欠２４ｃ（図３参照）を通って外方へ抜けることを
許す。

【００４９】第１搬送部案内アーム２２ｄは、第２搬送
部である套管ハブ２４の各下側壁２４ｄに対して滑って
接するために離されており、そして、第１及び第２搬送
部のハブ２２及び２４の連結は、係止棒２４ｂにカプリ
ング端部２２ｅを結合することによって維持される。し
かしながら、第１及び第２搬送部のハブ２２及び２４は
、案内アーム２２ｄを手指で摘むことにより、また、各
切欠２４ｃを通して内方へカプリング端部２２ｅを案内
することにより、また、カプリング操作の戻り時に係止
棒２４ｂの間を通って引込むことにより、その連結が解
除される。このようなハブ２２と２４の連結解除は、図
７で示すように、探り針２０と套管１８の組織抜取り変
位完了後、特に利益があり、探り針と組織サンプルＡ’
が後方へ引抜かれ、そして、組織内への貫入部で維持さ
れている套管１８から取り除かれる。従って、それによ
って同じ套管１８を通して新しい探り針２０を挿入する
ことが可能となり、そして、新しい第１搬送部２２は、
第２搬送部２４に連絡可能であり、かつ、駆動材４２と
スプリング４８があらかじめ再付勢されているハウジン
グ１２内に再装着される。第２のハブ変位操作は、もと
の套管によって維持されている適当な位置を再決定する
必要を除いて、第２のより深い組織芯サンプルを得るこ
とができる。

【００５０】図１０において、駆動材４２は、図９で示
す付勢位置に第１搬送部の案内アーム２２ｄの間に置か
れている中央の直立駆動フランジ４２ｃをもち、そして
、それ故に、駆動材４２と従動材５２の運動中だけ、駆
動ピン５２ｄが第１搬送部２２と結合しそれを駆動する
。これに対して、駆動フランジ４２ｃは、第１搬送部２
２が図９及び１０で示す各位置の間を変位する間は、図
４で示すように、第２搬送部２４の下壁２４ｄの間の間
隙孔６２を通って前方へ進行する。しかしながら、駆動
フランジ４２ｃが、図１０で示すように、第１搬送部変
位の終点に到着し、そして、第２搬送部の下壁２４ｄ、
２４ｄの端部を形成する下方前壁２４ｅに当ると、その
後、駆動材４２の運動継続上、その下方前壁２４ｅを押
して、図１０で示す位置から図１１で示す位置へ第２搬
送部２４を変位させ、かくして、抜取り切込み２０ｂ内
の組織芯サンプルＡ’の獲得を完成するため、図６と７
で示す位置の間を套管端部１８ｃが薄切り運動すること
を達成させる。なお、図１０と１１で示すように、第２
搬送部２４が変位する間、第１搬送部２２は、図６及び
７で示すように、その終点に残される。

【００５１】図１１で示すように、一旦、第１及び第２
搬送部のハブ２２及び２４の操作変位が完了すると、双
方のハブ２２と２４及び穿刺機構１６は、探り針２０と
套管１８の沿う方が患者の組織を残していても、単にハ
ウジング１２の下方へ来ることによって、ハウジング１
２から通常取り除かれるので、各ハブベアリングピン２
２ａ及び２４ａは、図８で示すように、案内溝３８、４
０の各前方除去孔３８ｃ、４０ｃを通って解除される。 代りに、探り針と套管の双方は、穿刺機構１６がハウジ
ング１２内にまだ装着されていても、単にハウジング１
２内に完全に引込められることによって患者の組織から
取り除かれ得る。

【００４２】この時点で、外科医は数種の自由選択権を
持つ。彼は套管１８内に探り針２０を再挿入すること、
穿刺機構１６を器具１０に装着すること、及び、必要な
らば、第２の追加組織サンプルを取ることができる。ま
た、探り針と套管を最組立するよりも、外科医は、組織
サンプルが取り外された場所から体液サンプルを取るこ
とを望み得る。この関係において、体液サンプルの除去
のために、第２搬送部２４に注射器（図示せず）を取り
付けられるように、套管ハブ２４に標準おとり部材を設
けることができる。更に、穿刺機構１６は、また、器具
１０から外されていても外科医によってそれを手指で操
作することも可能である。

【００５３】図３及び８において、器具１０の一実施例
として計数緊締材６４を示し、それは軸６８上のラチェ
ットホイール６６が半型ハウジング３０、３２に支承さ
れ、駆動材４２は、図８で示す位置から、図９で示す位
置に付勢される度ごとに、従動材５２から後方へ突出す
るラチェットアーム５２ｉがラチェットホイール６６の
歯に接して、そのラチェットホイール６６が時針方向に
回転変位させられる。ラチェットスプリング７０は、ラ
チェットホイール６６の時針方向の回転から生ずる偏向
を維持する。図示の実施例において、ラチェットスプリ
ング７０は、コイルスプリングのような適当なラチェッ
トスプリングがアーム７０に代えられても、アンカー材
５０上に形成される弾性のあるアームとして示される。 緊締用のボス７２は、図３で示すように、ラチェットホ
イール６６に隣接するベアリング軸６８上に固定され、
そして、それは、半径方向の平滑面７２ａをもち、その
面はベアリング軸６８に角度位置で配置されているので
、ラチェットホイール６６の刻み回転の選択的予定番号
が、ラチェットホイール６６の更なる回転を妨げるとこ
ろのハウジング半部３２から延びた停止番号（図示せず
）に対して境を接して平滑面７２ａにもたらされる。 従って、ラチェットアーム５２ｉの全後方運動の結果的
障害が従動材５２と駆動材４２の付勢運動の完成を妨げ
るので、器具１０は、各付勢運動の数をあらかじめ制限
してそれ以上の余分を操作することができない。

【００５４】図２で示すように、ハウジング半部３０、
３２には、ベアリング軸６９の端部上の矢印６８ａで知
らされる各開き口７４が設けられる。ラチェットホイー
ル６６の各刻みを伴なったベアリング軸６８の回転は、
また、矢印の方向を指し、各矢印のまわりにおけるハウ
ジング半部３０、３２の各々に設けられた連続番号７６
によって継続的な付勢操作の残り番号を医者に知らせる
。

【００５５】ここに記載されたものは組織抜取り器の特
殊な実施例であるが、この発明の精神から逸脱しない範
囲におけるあらゆる改変は、この発明によって自明であ
る。従って、この発明の範囲はいかなる特種な実施例に
よっても制約されず、特許請求の範囲と均等な範囲に及
ぶものである。

【００５６】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明は、探り
針に固定した第１搬送部と、套管に固定した第２搬送部
とを、単一のスプリング材による駆動材で、関連駆動さ
せる、つまり、その駆動材が初期位置すなわち第１位置
から中間位置までの間で第１搬送部と結合して、これに
前進変位を与える一方、その中間位置で第１搬送部との
結合を解除しつつ、第２搬送部と結合してこれに前進変
位を与えて第２位置に至る機械的複合関連動作の開発に
成功したので、生体組織抜取操作の確実性が増大し、誤
動作による失敗のおそれを解消することが可能となった
。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による器具の一実施例を示す斜視図、

【
図２】図１で示す器具のハウジングから穿刺機構を取り
外してそれぞれ別個に示す斜視図、

【図３】図１及び２で示す器具のハウジングと穿刺機構
の分解斜視図、

【図４】図２及び３で示す穿刺機構の搬送部の底面図、

【図５】図１から４の器具における穿刺機構の組織抜取
り操作の初期の状態を示す断面図、

【図６】図１から４の器具における穿刺機構の組織抜取
り操作の中期の状態を示す断面図、

【図７】図１から４の器具における穿刺機構の組織抜取
り操作の終期の状態を示す断面図、

【図８】図２及び３で示す器具のハウジングと、そのハ
ウジングから取り外された穿刺機構の断面図、

【図９】
図５で示す組織抜取り操作の初期の状態における各部の
関連位置を示す断面図、

【図１０】図６で示す組織抜取り操作の中期の状態にお
ける各部の関連位置を示す断面図、

【図１１】図７で示す組織抜取り操作の終期の状態にお
ける各部の関連位置を示す断面図、

【符号の説明】

１０　　この発明による生体組織抜取器１２　　ハウジ
ング １２ａ　　その傾斜上端部 １４　　蓋 １４ａ　　浅い溝 １６　　穿刺機構 １８　　套管 １８ａ　　その後端 １８ｃ　　その先端部 ２０　　探り針 ２０ａ　　その後端 ２０ｂ　　切込み ２０ｃ　　その先端部 ２２　　第１搬送部（ハブ） ２２ａ　　ベアリングピン ２２ｂ　　その肩部 ２２ｃ　　保持用フランジ ２２ｄ　　案内アーム ２２ｅ　　フック型端部 ２４　　第２搬送部（ハブ） ２４ａ　　ベアリングピン ２４ｂ　　係止棒 ２４ｃ　　切欠 ２４ｄ　　下側壁 ２４ｅ　　下側前壁（フランジ） ２５　　保持用スプリング（第２搬送部用）３０、３２
　　側壁（ハウジング半部）３３　　トリガー防護部（
図３及び図１０）３４　　上壁 ３６　　孔 ３８　　カム案内溝（第１搬送部用） ３８ａ　　縦溝 ３８ｂ　　入口ボス ３８ｃ　　その端部 ４０　　カム案内溝（第２搬送部用） ４０ａ　　縦溝 ４０ｂ　　入口ボス ４０ｃ　　前方除去孔 ４１　　駆動手段 ４２　　駆動材（ハブ） ４２ａ　　ベアリングフランジ ４２ｂ　　ほぞ穴 ４２ｃ　　直立駆動フランジ ４４　　駆動材案内溝 ４６　　穴 ４８　　コイルスプリング ４８ａ　　その一端部 ５０　　アンカー材 ５２　　従動材 ５２ａ　　一対のアーム ５２ｃ　　橋部 ５２ｄ　　一対の上立ち型駆動ピン ５２ｅ　　カムフォロワ ５２ｆ　　保持足 ５２ｇ　　保持舌片 ５２ｈ　　保持足 ５２ｉ　　ラチェットアーム ５４　　カム案内溝（カムフォロワ５２ｅ用）５４ａ　
　後方の傾斜溝部 ５４ｂ　　前方の水平部 ５６　　付勢材 ５６ａ　　内方突出案内フランジ ５６ｂ　　内方突出駆動舌片 ５７　　外側案内溝 ５８　　揺動型トリガー材 ５８ａ　　傾斜留置アーム部 ５８ｂ　　トリガーレバーアーム部 ６０　　トリガースプリング ６２　　間隙孔 ６４　　計数緊締材 ６６　　ラチェットホイール ６８　　ベアリング軸 ６８ａ　　矢印 ７０　　ラチェットスプリング ７２　　ボス ７２ａ　　平滑面 ７６　　連続番号

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　外側の針型套管と、その套管の中にあ
   って軸方向に変位可能な内側の探り針と、その探り針を
   前記套管を通して変位させるために前記探り針に固定し
   た第１搬送部と、前記套管を前記探り針に関連して変位
   させるために前記套管に固定した第２搬送部とをもった
   穿刺機構を備えた生体組織抜取器において、前記探り針
   と套管に秩序にある関連運動を生ぜしめるために、はじ
   めに前記第１搬送部と結合しそれに変位を与え、次に、
   前記第２搬送部と結合しそれに変位を与える駆動手段を
   設けることを特徴とする生体組織抜取器。
2. 【請求項２】　　請求項１に記載する生体組織抜取器に
   おいて、前記駆動手段が、単一のスプリング材と、その
   スプリング材によって第１位置と第２位置との間を動く
   ことが可能な駆動材と、その駆動材が前記第１位置にあ
   るとき前記第１搬送部と結合し、それを前記第２位置の
   方へ前進させる従動材と、その従動材を前記駆動材の運
   動の中間点で前記第１搬送部から離脱させることにより
   前記第１搬送部の前進を終結させるカム手段と、前記第
   ２位置へ向けた前記駆動材がその運動の中間点で前記第
   ２搬送部と結合し、それを第２位置へ前進させる第２搬
   送部と駆動材との解除可能な結合手段と、かならなる生
   体組織抜取器。
3. 【請求項３】　　外側の中空の針型の套管と、その套管
   の中にあって軸方向に変位可能な内側の探り針と、その
   探り針を前記套管を通して変位させる第１搬送部と、前
   記套管を前記探り針に関連して変位させる第２搬送部と
   、をもった生体組織抜取針機構を支持しそれを変位させ
   る搬送機構において、生体組織抜取器内への装着に先立
   って前記第１及び第２の各搬送部が解除可能に保持され
   る連結手段を設けることを特徴とする搬送機構。