JPH04219392A - 結晶の形成方法 - Google Patents

結晶の形成方法

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JPH04219392A
JPH04219392A JP41131190A JP41131190A JPH04219392A JP H04219392 A JPH04219392 A JP H04219392A JP 41131190 A JP41131190 A JP 41131190A JP 41131190 A JP41131190 A JP 41131190A JP H04219392 A JPH04219392 A JP H04219392A
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JP
Japan
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crystal
substrate
seed
single crystal
orientation
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JP41131190A
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English (en)
Inventor
Kenji Yamagata
憲二 山方
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
、光集積回路、磁気回路などの電子素子、光素子、磁気
素子、圧電素子、あるいは表面音響素子等の材料として
使用する単結晶を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子や光素子などに用いら
れる単結晶薄膜は、単結晶基体上にエピタキシャル成長
させることで形成されていた。
【0003】例えば、Si単結晶基体(シリコンウエハ
)上に、Si、Ge、GaAsなどを液相、気相または
固相からエピタキシャル成長できることが従来より知ら
れており、また、GaAs単結晶基体上には、GaAs
、GaAlAsなどの単結晶をエピタキシャル成長でき
ることが知られている。
【0004】このようにして形成した半導体薄膜は、半
導体素子、集積回路、半導体レーザやLEDなどの発光
素子等、種々の分野に利用することができる。
【0005】また、最近、二次元電子ガスを用いた超高
速トランジスタや、量子井戸を利用した超格子素子など
の研究開発が盛んであるが、これらを可能にしたのは、
例えば、超高真空を用いたMBE(分子線エピタキシー
)やMOCVD(有機金属化学気相法)などの高精度エ
ピタキシャル技術である。
【0006】このような単結晶基体上にエピタキシャル
成長を行うには、基体の単結晶材料とエピタキシャル成
長層との間に、格子定数と熱膨張係数との整合をとる必
要がある。
【0007】例えば、絶縁物単結晶基体であるサファイ
ア上にSi単結晶薄膜をエピタキシャル成長させること
は可能であるが、格子定数のズレによる界面での結晶格
子欠陥およびサファイアの成分であるアルミニウムのエ
ピタキシャル層への拡散などが電子素子や回路へ応用す
る上での問題となっている。
【0008】このように、エピタキシャル成長による従
来の単結晶薄膜の形成方法は、その基体材料に大きく依
存することが分かる。Mathews などは、基体材
料とエピタキシャル成長層との組合せを調べている(E
PITAXIAL GROWTH. Academic
 Press, NewYork,1975 edit
ed by J.W.Mathews)。
【0009】また、基体の大きさは、現在Siウエハで
6インチ程度と小さく、GaAs、サファイア基体の大
型化はさらに遅れている。さらには、単結晶基体は製造
コストが高いため、チップ当りのコストが高くなる。
【0010】このように、従来の方法によって良質な素
子の作製が可能な単結晶層を形成するには、基体材料の
種類がきわめて狭い範囲に限定されるという問題点を有
していた。
【0011】一方、半導体素子を基体の法線方向に積層
形成し、高集積化および多機能化を達成する三次元集積
回路の研究開発が近年盛んに行われている。また、安価
なガラス上に素子をアレー状に配列する太陽電池や液晶
の画素スイッチングトランジスタなどの大面積半導体装
置の研究開発も年々盛んになりつつある。
【0012】これら両者に共通することは、半導体薄膜
を非晶質絶縁物上に形成し、そこにトランジスタなどの
電子素子を形成する技術を必要とすることである。その
なかでも、特に、非晶質絶縁物の上に高品質の単結晶半
導体を形成する技術が望まれている。
【0013】一般的に、SiO2 などの非晶質絶縁物
基体の上に薄膜を堆積させると、基体材料の長距離秩序
の欠如によって、堆積膜の結晶構造は非晶質または多結
晶となる(ここで非晶質膜とは、最近接原子程度の近距
離秩序は保存されているが、それ以上の長距離秩序はな
い状態のものであり、多結晶膜とは、特定の結晶方位を
持たない単結晶粒が粒界で隔離されて集合したものであ
る)。
【0014】例えば、SiO2 上にSiをCVD法に
よって形成する場合、堆積温度が約600℃以下であれ
ば非晶質Siとなり、それ以上の温度であれば粒径が数
百〜数千  の多結晶Siとなる。ただし、多結晶Si
の粒径は形成条件によって大きく変化する。
【0015】さらに、非晶質または多結晶膜をレーザや
棒状ヒータなどのエネルギービームによって溶融固化さ
せることで、ミクロンあるいはミリメートル程度の大粒
径の多結晶薄膜が得られている(Single−Cry
stal silicon on non−singl
e−crystalinsulators.  Jou
rnal of crystal Growth vo
l.63, No.3, October, 1983
 edit−ed by G.W.Cullen)。
【0016】このようにして形成された各結晶構造の薄
膜にトランジスタを形成し、その特性から電子易動度を
測定すると、非晶質Siでは〜0.1cm2/V・se
c 、数百  の粒径を有する多結晶Siでは1〜10
cm2 /V・sec 、溶融固化による大粒径の多結
晶Siでは単結晶Siの場合と同程度の易動度が得られ
ている。
【0017】この結果から、結晶粒内の単結晶領域に形
成された素子と、粒界にまたがって形成された素子とは
、その電気的特性に大きな差異のあることが分かる。
【0018】すなわち、非晶質上の堆積膜は非晶質また
は多結晶構造となり、そこに作製された素子は、単結晶
層に作製された素子に比べて、その性能が大きく劣るも
のとなる。そのために、用途としては、簡単なスイッチ
ング素子、太陽電池、光電変換素子などに限られている
【0019】
【発明が解決しようとする課題】非晶質基体上に結晶層
を堆積する方法には、大別して2つある。
【0020】1つは、基体に単結晶(たとえば、Si)
を用い、その上に、非晶質絶縁物(たとえば、SiO2
 )を被覆し、この被覆の一部を除去して下地単結晶表
面を表出させ、そこを種結晶として、気相、固相、液相
の横方向エピタキシャル成長させることにより、非晶質
絶縁物層の上に単結晶領域を形成する方法である。
【0021】そして、もう一つは、下地基体に単結晶を
用いずに、直接基体上に結晶薄膜を成長させる方法であ
る。
【0022】前述したように、非晶質基体表面には、単
結晶の基体表面のような長距離秩序が存在せず、短距離
秩序のみ保持されている。従って、堆積されたままの薄
膜の構造は、よくて粒界の位置が無秩序な多結晶にしか
ならない。また、非晶質基体表面には長距離秩序がない
ばかりか、結晶方位(基体法線方向および面内方位)を
規定する異方性が存在しないため、その上層の結晶方位
の制御は不可能であった。
【0023】すなわち、非晶質基体上の堆積層の問題点
は、要約すると粒界位置と結晶方位の制御に尽きる。
【0024】粒界位置の制御については、核形成位置を
人工的にあらかじめ規定することにより粒界位置を決定
できることが示されており(特開昭63−107016
号公報)、Sentaxy (Selective N
ucleation based Epitaxy)と
名付けられた(T.Yonehara, Y.Nish
igaki, H.Mizutani, S.Kond
oh, K.Yamagata, T.Noma an
d T.Ishikawa, Applied Phy
sics Letters vol.12, pp.1
231, 1988)。この技術は、SiO2 上にS
i3 N4 を局在させ、そこが核形成サイトとなり、
Siの単一の結晶が成長し、隣接するサイトより成長し
た結晶と衝突することにより粒界が形成され粒界位置が
決定されるものである。
【0025】また、上述の様な核形成位置に自発的に発
生する「核」を利用する代わりに、非単結晶性の「原種
子(primary seed)」なる材料を予め基体
上にパターニングしておき、この原種子の凝集現象を利
用することによって単結晶に変質させて、これを「種結
晶」とする技術が示された(特開平1−132117号
公報)。
【0026】この技術において、結晶の面方位(基体と
垂直方向の結晶方位)は、核発生時または原種子の凝集
時に基体となる非晶質界面との界面エネルギー(int
erfaci−al energy )の安定化、表面
エネルギー(free surface energy
)の安定化、内部応力の緩和などの要因により決定され
る。しかし、この方法によっても完全に単一の方位を得
るのは非常に困難であり、主面方位の他に複数の方位が
混在してしまうことが多い。特に面内結晶方位は、核形
成面もしくは凝集面が非晶質であり異方性が存在しない
ので単一には決定されない。
【0027】一方、1978年、H.I.Smith 
は非晶質基体表面に凸凹による異方性をリソグラフィに
よって人工的に付与することによって、その上に堆積す
るKClの結晶方位を制御できることを初めて示し、G
raphoepitaxy と名付けた(H.I.Sm
ith and D.C.Flanders, App
lied Physics Letters vol.
32, pp.349, 1978) (H.I.Sm
ith、米国特許 4,333,792号) 。
【0028】その後、Ge薄膜の粒成長(T.Yone
hara, H.I.Smith, C.V.Thom
pson and J.E.Palmer, Appl
ied Physics Letters  vol.
45, pp.631, 1984 )、Snの初期成
長(L.S.Darken and D.H.Lown
dere, Applied Physics Let
ters vol.40, pp.954,  198
7) にも、基体表面の人工レリーフパターンがその結
晶方位に影響を与えることが確認された。
【0029】しかし、Graphoepitaxy に
おいてKCl、Snはその堆積初期の分離された結晶個
々の方位について効果が見出されたものであり、連続し
た層についてはSiを堆積後レーザーアニールにより結
晶成長したもの(M.W.Geis, D.A.Fla
ndersand H.I.Smith, Appli
ed Physics Letters vol.35
, pp.71, 1979)とGeの固相成長(T.
Yonehara, H.I.Smith, C.V.
Thompson and J.E.Palmer, 
Applied PhysicsLetters vo
l.45, pp.631, 1984 )が報告され
ている。
【0030】このSi、Geの場合においても、方位は
ある程度制御されるもののモザイク状に結晶群が並び、
さらにその結晶同士には結晶方位がわずかに異る結晶と
の粒界が存在し、その位置は無秩序であり、大面積に均
一に単結晶を得るに至っていなかった。この理由は、個
々の結晶の三次元的結晶方位が完全には一致していない
ことに加えて、表面レリーフパターンでは、その核発生
位置が制御されていないことによる。
【0031】本発明は、上述の様な従来の課題を解決す
べくなされたものであり、その目的は、主面方位の他に
複数の方位が混在することの無い単一の方位の単結晶を
、大面積に均一かつ簡易に形成できる方法を提供するこ
とにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上に単結
晶性の種結晶を配し、該種結晶を起点として単結晶を成
長させる結晶の形成方法において、底面および二つの側
面から成る三面が互いに垂直面として接する角部を少な
くとも有する凹部を該基体の表面に形成し、該角部に原
種子を該三面に接触するように配し、該原種子を溶融し
てから固化することによって単結晶性の種結晶を形成し
、該単結晶性の種結晶を起点として単結晶を成長させる
ことを特徴とする結晶の形成方法である。
【0033】一般に、溶融固化した結晶の面方位は、結
晶の表面エネルギーや基体との界面エネルギー等の最小
化を駆動力として決まる。例えば、多結晶SiをSiO
2 上で溶融し固化させると、Si自体は表面エネルギ
ーにおいて(111)方位が安定なのだが、SiとSi
O2 との界面エネルギーは(100)が安定なので、
この因子の影響を強く受けて、結果的に(100)配向
性を示す。しかし、このSi膜は基体平面と垂直な方向
に対しては(100)配向であるものの、面内における
方位は一切制御されていない。また、単に溶融固化した
膜においては、固化し始める点が面内でランダムに多数
箇所存在するので多数のグレイン(粒)を形成し、その
結果ランダムな粒界を発生させてしまう。
【0034】本発明の方法においては、種結晶の基体面
と垂直な方位に関しては、上述した様に膜材料を溶融固
化することで一定方位に制御できる。また、面方位に関
しては、基体平面に対して垂直な凹部の側面(壁面)に
よって横方向の方位制御の情報が与えられる。
【0035】制御する結晶方位が(100)と等価な方
位であるならば、(100)は4回対称である。したが
って、直交する二つの面(一つの底面と一つの側面)に
溶融固化される原種子を配せば、面内方位の制御は理論
的には可能である。しかし、この原種子において、側面
の面積は底面積に比べてかなり小さくする場合が多い。 本発明においては、この様な場合であっても、三つの垂
直面(一つの底面と二つの側面)により面内方位の制御
するので、面方位および面内方位が良好に制御された微
小な種結晶が得られ、その結果単一の方位の結晶を簡易
かつ良好に形成できることとなる。
【0036】以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説
明する。
【0037】図1は、基体に形成する凹部(結晶成長領
域)とその凹部中に形成する原種子を例示する模式図で
ある。図2は、図1に例示した凹部および原種子の部分
断面図である。
【0038】この図1および図2に示す例においては、
原種子12は、凹部(結晶成長領域)11の側面13,
14と底面15に接するよう形成されている。本発明に
おいては、側面13,14、底面15の各面は互いに垂
直面として位置する必要がある。そして、この三つの面
13〜15が、先に述べたように溶融固化の際に良好に
作用するのである。
【0039】この面13〜15が互いに垂直面であると
は、厳密なる垂直のみでなく、実質的に垂直であること
をも含む意味である。例えば、通常のフォトリソグラフ
ィー工程やエッチング工程等で生じるパターンエッジの
「だれ」またはオーバーエッチングによる設計値からの
ずれなどにより、角度にして数度以内の誤差が生じても
本発明でいう垂直であり、この場合でも本発明の効果は
得られる。
【0040】原種子12の形状は特に限定されない。た
だし、原種子12は図1に示す様に三つの面13〜15
に接触するよう配されているので、原種子12のその接
触部分は必然的に三つの垂直面となる。面13〜15と
接触していない部分の原種子12の形状については特に
限定されず、形成の容易な形状とすればよい。直方体や
立方体とする場合が多いであろうが扇形や三角形状の粒
状物であっても構わない。
【0041】原種子12の体積は、溶融固化させると粒
界を含まない単結晶となり、三つの面13〜15の影響
が良好に及び得る様な体積とすればよい。その最適値は
原種子12の材料や基体10の材質などによって異なる
。図1に示すように原種子12が直方体形状をとる場合
には、その底面の2辺aおよびbは、各々 0.1μm
以上5μm以下が望ましく、更に 0.5μm以上2μ
m以下が好ましい。aおよびb値が小さ過ぎると、基体
10の界面との安定化エネルギーによる方位の制御が難
しくなり、かつフォトリソグラフィー技術等による原種
子12の形成も困難である。また、これが大き過ぎると
溶融固化の際に粒界が生じ易くなる。但し、粒界の発生
は、原種子12の高さ(厚さ)cの値にも関係してくる
【0042】原種子の側面の高さcの値は、好ましくは
 0.1μm以上2μm以下、より好ましくは 0.3
μm以上1μm以下である。このcの最適値は、a、b
の大きさや原種子の材料によって異なる。cの値が小さ
過ぎると、側面13,14との接触面積が小さくなるの
で方位の制御が難かしくなる。また、これが大き過ぎる
と溶融固化の際に粒界が生じ易くなる。
【0043】なお、原種子12の形状が直方体形状でな
い場合であっても、各面13〜15と直接接触する部位
については上述の値に準ずるサイズが好適値であり、こ
れを目安とすればよい。
【0044】原種子12の材料としては、Si、Ge、
Sn等の半導体元素、Au、Ag、Cu、Pt、Pd等
の金属、合金、化合物、混合物など、従来より原種子の
材料として知られる各種材料が使用可能である。
【0045】凹部11を有する基体10は、SiO2 
、SixNy 、SiONx 等の非晶質絶縁物など、
従来より結晶形成用の基体として知られる各種のものが
使用可能であり、基体全体または表面のみが核形成密度
の比較的小さい基体を用いた場合に有用であり、更に具
体的には、基体全体または表面のみが非晶質絶縁体から
成る基体を用いた場合に特に有用である。
【0046】次に、本発明の方法の各工程を図3を用い
て例示する。
【0047】まず、図3(A) に示すように、基体3
0に結晶成長領域となる凹部31を形成する。凹部31
の面形状は、後に原種子を配する部分が所望の角部とし
てパターニングされればかまわない。凹部31の深さは
任意であるが、後に成長する結晶の使用膜厚と同じ値に
するとよい。この凹部31の形成方法に特に限定は無い
が、例えば、エッチング液を用いた所謂ウェットエッチ
ングよりも、RIE(反応性イオンエッチング)等の方
法の方が、凹部31の側面33等が底面に対してより垂
直となるので好ましい。
【0048】次いで図3(B) に示すように、原種子
の材料32’を堆積する。この材料としては先に述べた
ようにSi、Ge、Sn等を用いることができ、多結晶
であっても非晶質であってもかまわない。堆積膜厚等の
好適値は前述したとおりであるが、凹部31の深さより
も大きな値にならないようにする。この堆積方法には、
蒸着法、スパッタ法、CVD法等があるが、後の工程に
おいて凹部31の側面に原種子材料32が不必要に残存
するのは好ましくないので、却ってステップカバレージ
の悪い蒸着法やスパッタ法の方が好適である。
【0049】次いで図3(C) に示すように、結晶成
長領域内の所望の角部に原種子32を残して他をエッチ
ングする。エッチングはRIEを使ったドライ法でも溶
液を使ったウェット法でもかまわない。原種子32のサ
イズ等の好適値は、先に図1を用いて述べたとおりであ
る。
【0050】次いで図3(D) に示すように、原種子
32を融点またはそれ以上の温度で熱処理することによ
って一旦溶融させ、次いでこれを固化(再結晶化)させ
ると、面方位、面内方位とも揃った単結晶性の種結晶3
6が形成できる。この熱処理には、レーザー、EB、ラ
ンプ加熱、高周波誘導加熱等の種々の手段を用いること
ができる。このうち、大面積を一括且つ短時間で処理で
きる点からランプ加熱を用いることが好ましい。また、
この熱処理は、酸素、窒素、水素、希ガスなど各種雰囲
気中で行なうことができる。
【0051】また、この熱処理の前にキャップ層として
SiO2 等で原種子32を被覆することが望ましい。 ただし、この被覆は必ずしも必要なものではない。
【0052】次いで図3(E) に示すように、種結晶
36を中心に、結晶37をCVD法等により選択成長さ
せる。例えば、CVD法によりSiの結晶を成長させる
ならば、SiH4 、Si2 H6 等のシラン系、S
iH2 Cl2 、SiHCl3 、SiCl4 等の
クロロシラン系、SiH2 F2 、SiF4 等のフ
ロロシラン系のソースガスを用いればよく、これとHC
l、HF等のエッチングガスをH2 希釈ガス中で混合
させて結晶成長を行なうことができる。CVD法におけ
る温度は800〜1200℃程度の範囲内で、また圧力
は数Torr〜200Torr程度の範囲内で行なえば
よい。成長は結晶成長領域の凹部31を完全に埋めつく
すまで行なうとよい。成長した結晶37は、単結晶特有
のファセットをもって成長する。この結晶37は、単結
晶特有のファセットをもって成長する。また、この様に
成長結晶37は、凹部31の大きさと形状によって容易
に決定できる。
【0053】次いで図3(F) に示すように、凹部3
1からはみ出た部分の結晶37を除去し、基体30と結
晶37とを平坦化すれば、この平坦面上に素子等を容易
かつ良好に形成でき、また回路化が容易であるので好ま
しい。
【0054】この平坦化は、例えば選択研摩法により行
なう事が好ましい。選択研摩法には主に2種類方法があ
る。1つは、アルカリ系溶液を使ってSiとの化学反応
を起こしながら反応生成物を除去していく「メカノケミ
カル研摩」である(濱口、遠藤、応用物理学会誌;第5
6巻、第11号、1480頁その他)。もう1つは、機
械的研摩速度差を利用して、機械的研摩速度の大きい被
研摩物質(図3の結晶37に相当)のみをコロイダルシ
リカ等の砥粒で研摩し、機械的研摩速度の小さいストッ
パー面(図3の基体30に相当)で研摩を終了させる「
メカニカル研摩」である(特開平2−209730号等
)。これらのうち、結晶方位がランダムである場合は後
者のメカニカル研摩が有利であるが、本発明の結晶は方
位が揃っているので、どちらの方法を用いることができ
、この点からも本発明の方法は優れている。
【0055】所望の結晶の大きさと形状は、結晶成長領
域である凹部の大きさと形状によって決定される。すな
わち、原種子を溶融固化して得た種結晶から成長した結
晶は、結晶成長領域を越えて三次元的に成長を続けるが
、全ての結晶成長領域が結晶によって埋め尽くされた後
に、領域を超えて成長した部分の結晶は、選択研磨によ
って削られ、最終的に結晶成長領域の凹部内にのみ、単
結晶が残るのである。従って、凹部の形状および深さは
、この領域に作製する素子の形状によって、各々設計す
れば良い。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。実施例1まず、図3(A) に示すように、4イ
ンチ溶融石英基体30の表面に20×20μm2の正方
形状をパターニングした。そしてこの部分を深さ 1.
0μmまでRIEによりエッチングし、結晶成長領域と
しての凹部31を形成した。
【0057】次いで図3(B) に示すように、LPC
VD法により多結晶Si(原種子の材料32’)を 0
.5μm堆積した。
【0058】次いで図3(C) に示すように、凹部3
1の角部の1ケ所に、通常のフォトリソグラフィープロ
セスを用いて 3.0μm× 3.0μmの島状領域を
パターニングし、他の部分を HF : HNO3 :
 CH3COOH=1:40:40  の溶液によりエ
ッチングして、残された島状領域を原種子32とした。 また更に常圧CVD法を用いて、この基体30上にSi
O2 キャップ層を 0.5μm堆積した。
【0059】次いで図3(D) に示すように、基体3
0を、ランプ加熱装置を用い、窒素雰囲気中、1410
℃で90秒間熱処理した。すると原種子32は溶融した
後に半球状になって固化し、その結晶性を多結晶から単
結晶へ変化させた。そしてこの凝集した単結晶36を「
種結晶」とした。
【0060】次いで図3(E) に示すように、SiO
2 キャップ層を希フッ酸で除去した後に溶融固化によ
り形成された種結晶36を起点として、Si単結晶(成
長結晶37)を選択成長させた。成長の条件は、ソース
ガスとしてSiH2 Cl2 、エッチングガスとして
HCl、キャリアガスとしてH2 をそれぞれ 0.5
3 : 1.6 : 100(l/min) の割合で
用い、これを混合ガスとして1030℃、100Tor
rで55分間堆積した。その結果、Si単結晶(成長結
晶37)は種結晶36を施した角部の対角に達し、更に
その角部を越えて平面上にまで成長した。 そして凹部31内はSi単結晶(成長結晶37)によっ
て完全に埋めつくされた。
【0061】次いで図3(F) に示すように、凹部3
1を越えて成長した結晶部を研摩により削り取り、平坦
なSi単結晶38を得た。この研摩は「メカニカルポリ
ッシング」によって選択的に行なった。この条件として
は、砥粒として平均粒径0.01μmのコロイダルシリ
カを用い、これを水に懸濁させたものを研摩剤とした。 一方、基体上には研摩布を敷き、研摩剤を少量ずつ注入
しながら、成長結晶37を研摩布と摩擦させ研摩した。 このときの圧力は220g/cm2、温度は30〜40
℃だった。
【0062】この成長結晶37の研摩面が溶融石英基体
30の表面まで達すると、上記研摩条件に於ける石英、
即ちSiO2 の研摩速度がSiに比べ著しく小さいた
め、研摩終了を認知することができる。
【0063】以上の様にして結晶成長領域を複数個形成
し、結晶成長及び研摩を行なうことで、各結晶間で面方
位、面内方位とも方位制御され、かつ基体全面に亘って
平坦なSOI結晶群が得られた。
【0064】得られた結晶は基体と垂直方向に(100
)に配向しており、X線回折で測定したところ、他の方
位は観察できなかった。また、面内方位に関してはEC
P(Electron Channeling Pat
tern )で解析したところ、結晶成長領域凹部の辺
に沿って(100)等価方向に対して±7°以内に揃っ
ていた。実施例2まず、図3(A) に示すように、4
インチSiウェハの表面を1μm酸化したものを基体3
0として用い、その酸化表面に、縦15μm、横4μm
の長方形状をパターニングした。 そしてこの部分を深さ 0.3μmまでRIEによりエ
ッチングし、結晶成長領域としての凹部31を形成した
【0065】次いで図3(B) に示すように、EB蒸
着法によりGe膜(原種子の材料32’)を 0.2μ
m堆積した。
【0066】次いで図3(C) に示すように、凹部3
1の角部の1ケ所に、1.5 μmの正方形領域をパタ
ーニングし、他の部分をRIEによりエッチングして、
残された正方形状領域を原種子32とした。
【0067】次いで図3(D) に示すように、Geの
原種子32を施した基体30を、水素雰囲気中、940
℃で3分間熱処理することによって、原種子32を溶融
せしめ、固化後単結晶Geの種結晶36を得た。
【0068】次いで図3(E) に示すように、Geの
種結晶36を起点としてSi結晶(成長結晶37)を選
択的に気相より成長させ、約20μmの大きさにした。 このときの成長条件はSiH2 Cl2/HCl/H2
=0.53/1.05/100(l/min)、900
℃、80Torr、60分とした。
【0069】次いで図3(F) に示すように、Si結
晶37を実施例1と同様の方法にて研摩し、平坦なSO
I結晶を得た。
【0070】得られた結晶は基体と垂直方向(100)
に配向しており、X線回折で測定したところ、他の方位
は観察できなかった。また、面内方位に関してはECP
で解析したところ、凹部の辺方向に沿った(100)等
価方向に対して±5℃以内に揃っていた。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、基体の凹部における角部の三つの垂直面と、溶融
固化を行なうこととが種結晶の面方位および面内方位に
良好に作用するので、主面方位の他に複数の方位が混在
することの無い単一の方位の単結晶を、大面積に均一か
つ簡易に形成することができる。
【0072】更には、本発明は凝集による種結晶形成法
に比べて方位制御性が良いという利点も有する。
【0073】この様な単一方位の単結晶は電気的特性等
の諸特性に優れるので、電子素子、光素子、磁気素子、
圧電素子など種々の素子に良好に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基体に形成する凹部(結晶成長領域)とその凹
部中に形成する原種子を例示する模式図である。
【図2】図1に例示した凹部および原種子の部分断面図
である。
【図3】本発明の方法の各工程を例示する模式的部分断
面図である。
【符号の説明】
10    基体 11    凹部(結晶成長領域) 12    原種子 13    凹部側面 14    凹部側面 15    凹部底面 30    基体 31    凹部(結晶成長領域) 32    原種子 32’  原種子の材料 33    凹部側面 35    凹部底面 36    溶融固化後の単結晶性種結晶37    
成長結晶

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基体上に単結晶性の種結晶を配し、該
    種結晶を起点として単結晶を成長させる結晶の形成方法
    において、底面および二つの側面から成る三面が互いに
    垂直面として接する角部を少なくとも有する凹部を該基
    体の表面に形成し、該角部に原種子を該三面に接触する
    ように配し、該原種子を溶融してから固化することによ
    って単結晶性の種結晶を形成し、該単結晶性の種結晶を
    起点として単結晶を成長させることを特徴とする結晶の
    形成方法。
  2. 【請求項2】  基体は、少なくとも核形成密度の小さ
    い表面を有する請求項1に記載の結晶の形成方法。
  3. 【請求項3】  基体は、少なくとも非晶質絶縁体から
    成る表面を有する請求項2に記載の結晶の形成方法。
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EP91119447A EP0486019B1 (en) 1990-11-15 1991-11-14 Method for forming single crystal layer
CA002055400A CA2055400C (en) 1990-11-15 1991-11-14 Method of forming crystal
US08/552,439 US5580381A (en) 1990-11-15 1995-11-03 Method of forming crystal

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7288294B2 (en) * 2002-06-05 2007-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of crystallizing amorphous silicon using nanoparticles

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02279597A (ja) * 1989-04-18 1990-11-15 Sumitomo Cement Co Ltd 酸化物超伝導多結晶薄膜の作成法

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