JPH04201627A - 動力車両の前輪駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は農用トラクター等の動力車両の前輪駆動装置
に関する。

［従来技術］ 圃場内で農用トラクターを旋回させるとき１作業能率を
向上させ、しかも圃場を荒らさないで小半径で機体を旋
回させることが望ましい。

また、地盤が軟弱な圃場内で大きな推力を得るためには
二輪駆動よりも四輪駆動で機体を走行させる方が良い。

このため、従来は四輪駆動型の農用トラクターにおいて
、前輪駆動系に前輪増速装置を設け、直進時には前輪増
速装置を低速側に切換え、旋回時には高速側に切換えて
前輪の周速を上げ、旋回時間と旋回半径を小さくするよ
うに構成した所謂倍速機構付のトラクターが出現した。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、前記した従来装置の場合、前輪増速装置は、
後輪の駆動系から分岐した前輪駆動系の中に組み込まれ
るが、高低２段の変速が可能な変速装置を設けるために
は、通常、前輪駆動軸と平行にカウンター軸を軸架しな
ければならない。

前輪を駆動するための前輪駆動軸は一般的に伝動ケース
の下部に軸架されることが多く、伝動ケ−スの下部にお
いて前輪駆動軸と別にカウンター軸を平行に軸架して設
けることは設計上、種々の制約を受けることがあり、こ
のカウンター軸の配設位置が下過ぎるとトラクター腹部
の最低地上高さが低くなり、畑地での管理作業に支障を
来すという問題点を有していた。

［課厘を解決するための手段］ この発明は、前記した問題点に鑑みて提案するものであ
って、次のような技術的手段を講じた。

即ち、前輪２．２の周速と後輪３．３の周速が略同一と
なって前後輪が駆動される標準駆動状態と、前輪２．２
の、周速が後輪３．３の周速よりも大となって前後輪が
駆動される前輪増速状態とに切換変更可能な増速装置１
９５を前輪駆動系に設け、機体の旋回操作に連動して標
準駆動状態から前輪増速状態に変更可能に構成された動
力車両において、前記増速装置９５は、変速軸１０１と
カウンターシャフト１１０との間に亘って高低２段のギ
ヤ機構が介装されると共に、カウンターシャフト１１０
は中空筒状に形成されていることを特徴とする動力車両
の前輪駆動装置の構成とする。

［実施例］ 以下、図面に基づいてこの発明の詳細な説明する。まず
、構成から説明すると、１はトラクターで走行装置とし
て機体の前後部に夫々前輪２．２と後輪３，３を有し、
機体前部にはエンジン４を搭載し、その後部にクラッチ
ハウジング５を連結している。クラッチハウジング５内
のクラッチはクラッチペダル７を踏み込むことにより切
り離され、後述する変速装置側への動力伝達を阻止する
。

クラッチハウジング５の後面部には前後進切換機構１０
が収容されており、図示外の前後進切換レバーを前側に
倒すと機体は前進し、逆に後側に倒すと後進する。即ち
、変速軸１２上にはシンクロメツシュタイプの前後進切
換変速機１３が設けられ、シフトフォーク６を操作して
スリーブ１４を前側に移動させると、正転側のギヤ１６
が変速軸１２と直結され、クラッチ軸８端部に形成した
ギヤ１７、変速軸１２上のギヤ１６を介して変速軸１２
に正転方向の動力が伝達される。

前記スリーブ１４を後側に移動操作すると、ギヤ１６の
回転は、変速軸１２下部に軸架されたカウンターシャフ
ト１８の大径ギヤ２０、カウンタ−シャフト１８後部の
小径ギヤ２１、バックカウンターギヤ（図示省略）を順
次介して変速軸１２上のギヤ２２に伝達され、このギヤ
２２は変速軸１２に直結されて逆転方向の動力が伝達さ
れる。

そして、変速軸１２は筒状のカップラー２４を介してフ
ロントミッションケース２５から突設された入力軸２６
と連動連結される。

入力軸２６の後方には、ドライブピニオン２８が同芯状
に軸架され、このドライブピニオン２８の前部には大径
ギヤ２９ａ、中径ギヤ２９ｂ、小径ギヤ２９ｃ、爪部２
９ｄからなる主変速カウンターギヤ２９が回転自在に遊
嵌されている。

３３はその後方にあってドライブピニオン２８とスプラ
イン嵌合された円筒状のボスであり、このボス３３上に
は摺動ギヤ３５が前後移動可能にスプライン嵌合されて
いる。３６はドライブピニオン２８に遊嵌された副変速
用のギヤであって、最前部に爪部３６ａを有する。

この副変速用のギヤ３６の後部には前輪動力取出用のギ
ヤ３８がドライブピニオン２８にスプライン嵌合されて
いる。

一方、このドライブピニオン２８の下方にあって前後方
向に沿わせて配設されたＰＴＯカウンターシャフト４０
は筒状カップリング４１を介して前記カウンターシャフ
ト１８と連動連結される。

リヤーミッションケース４４内に位置するＰＴＯカウン
ターシャフト４０の前部には、ボス４５を回転自在に遊
嵌し、このボス４５の前部にはギヤ４７をスプライン嵌
合している。

そして、このギヤ４７は前記入力軸２６の後端に形成し
たギヤ４９と常時噛み合っている。また、前記ボス４５
上の前後には、２枚のギヤ５ｏ、５１が回転自在に遊嵌
され、各ギヤ５０．５１の後部には夫々爪部５０ａ、５
１ａが形成されると共に、前側のギヤ５０は主変速カウ
ンターギヤ２９の大径ギヤ２９ａに常時噛み合い、後側
のギヤ５１は中径ギヤ２９ｂに常時噛み合うように構成
している。

前記ボス４５の後部におけるＰＴＯカウンターシャフト
４ｏ上には、大小２枚のギヤ５２．５３を備えるカウン
ターギヤ５４を遊嵌し、大径ギヤ５２を主変速カウンタ
ーギヤ２９の小径ギヤ２９Ｃに噛み合わせ、後側の小径
ギヤ５３を副変速用のギヤ３６に常時噛み合わせている
。

そして、前記のボス４５上のシフター５６を第２図の状
態から前側に移動させてボス４５とギヤ５０とを連結す
ると、主変速のｒ１速」が得られ、シフター５７を同図
の状態から前側に移動させると、ボス４５とギヤ５１が
連結されて主変速のｒ２速」が得られ、シフター５７を
逆に後方へ移動させてボス４５と大径ギヤ５２の爪部５
２ａとを連結すると、「第３速」が得られるように構成
している６なお、このとき、摺動ギヤ３５を前側に移動
させて主変速カウンターギヤ２９の爪部２９ｄとボス３
３とを連結しておくと、副変速装置は「高速」となり、
この摺動ギヤ３５を後側に移動させてボス３３と副変速
用のギヤ３６の爪部３６ａとを連結しておくと、副変速
の「低速」が得られる。

この実施例では、主変速装置と副変速装置との組合せに
より、前ｉｌ＆通共、６段の変速が可能であり、ここで
減速された回転動力が後輪３．３の差動装置（図示省略
）に伝達され、後輪３．３を回転駆動する。

次に前輪駆動系について説明する。

ＰＴＯカウンターシャフト４ｏ上に遊嵌されたカウンタ
ーギヤ５４の後端部にはギヤ６ｏが回転自在に遊嵌され
、このギヤ６ｏはミッションケース４４下部に軸支され
た前輪駆動用の第１騨動軸６７上のギヤ６２と択一的に
噛み合う。

ギヤ６２は、２髪・４駒切換用のもので、第１訃動軸６
７に前後摺動可能にスプライン嵌合されている。

第１駆動軸６７の前部には前輪増速機構９５が設けられ
ており、この前輪増速機構９５について説明すると、９
６は第１駆動軸６１に嵌着された入力ギヤで、その端部
はベアリング９７．９８にて壁１００に軸支されている
。

１０１は第１駆動軸６７の前部に設けられた変速軸とし
ての第２駆動軸であり、その後端はベアリング１０２を
介して入力ギヤ９６に軸支され、前端はベアリング１０
３によりフロントミッションケース２５の前壁に軸支さ
れている。

１０５は第２駆動軸１０１に固着された筒状の回転ドラ
ムであり、中央部の壁を挾んで前後に摩擦クラッチ部１
０６．１０７が設けられている。

１０８は後側の摩擦クラッチ部１０７を押圧するための
皿バネ、１０９は前側の摩擦クラッチ部１０６を押圧す
るピストンである。

１１０は第２１［ｉ動軸１０１に平行に軸架されたカウ
ンターシャフトであり、このカウンターシャフト１１０
は中空筒状に形成されると共に、この中空部には前記Ｐ
ＴＯカウンターシャフト４ｏが挿通支架されている。そ
して、このカウンターシャフト１１０の前後にはギヤ１
１１．１１２が一体的に設けられている。後側のギヤ１
１１は入力ギヤ９６と噛み合い、前側のギヤ１１２は第
２邪動軸１０１に遊嵌されたギヤ１１３に噛み合う。

機体が直進しているときには、後側の摩擦クラッチ部１
０７が常時押圧され、このため、第１駆動軸６７の回転
動力は、入力ギヤ９６、摩擦クラッチ部１０７、回転ト
ラム１０５を介して第２訃動軸１０１に伝達される。こ
の場合の前輪２．２の周速と後輪３．３の周速は整量−
となるように各伝動ギヤのギヤ比を設定する。

機体を旋回させるべくステアリングハンドル１１８を回
動して前輪２．２を所定角度以上操作すると、ピストン
１０９が前方に押し出されて前側の摩擦クラッチ部１０
６が接続され、後側の摩擦クラッチ部１０７はフリーと
なる。

この場合の前輪増速機構９５にょる増速の割合は、前輪
２．２の周速が後輪３．３の周速よりも大、具体的には
、周速比で１．４倍程度に増速されるようなギヤ比を設
定することが望ましい。

なお１図中符号１２−ｏは第２駆動軸１０１に接続され
て前輪差動装置（図示省略）を駆動する第３髪動軸、１
２２はシャフトカバーである。

上側において、圃場内でトラクター１を走行させるとき
、直進走行状態であれば、前輪増速機構９５は標準四輪
駆動状態、即ち、前後輪２，３の周速比が略同一の状態
となって機体は走行する。

そして、畦際で機体を旋回させるべくステアリングハン
ドル１１８を回して所定角度以上前輪２゜２を舵取操作
すると、標準四輪駆動の状態から前輪増速状態に切り換
えられ、前輪２．２の周速が後輪３．３の周速よりも１
．４倍程度に増速される。

なお、第３図に示す伝動機構は、第２図に示す機構の一
部を改良したものである。

この伝動機構の特徴は、前後進切換変速機１３０を操作
するシフター１３１が、バックアイドルギヤ１３２を支
持しているバックカウンターシャフト１３３に取り付け
られている点である。

バックアイドルギヤ１３２は、バックカウンターシャフ
ト１３３にベアリング１３４を介して回転自在に遊嵌さ
れ、シフター１３１はバックカウンターシャフト１３３
上を前後にスライドできるように構成されている。

１３５はデイテントボール、１３６はスプリングである
。この図のように、バックカウンターシャフト１３３を
利用して前後進切換変速１！１１３０のシフター１３１
を取り付ければ、シフター１３１を固着するための余分
なシャフトが不要となり、構成が簡略化される。

同図はダブルクラッチを有するトラクターのクラッチハ
ウジング内を示したもので、図中符号１３８は走行うラ
ッチ、１３９はＰＴＯクラッチである。

［発明の効果］ この発明は前記の如く構成したので次のような技術的効
果を奏する。即ち、前輪２．２の周速と後輪３．３の周
速が略同一となって前後輪が駆動される標準駆動状態と
、前輪２．２の周速が後輪３．３の周速よりも大となっ
て前後輪が駆動される前輪増速状態とに切換変更可能な
増速装置９５を前輪駆動系に設け、機体の旋回操作に連
動して標４！駆動状態から前輪増速状態に変更可能に構
成された動力車両において、前記増速装置９５は。

変速軸１０１とカウンターシャフト１１０との間に亘っ
て高低２段のギヤ機構が介装されると共に５カウンター
シヤフト１１０は中空筒状に形成されていることを特徴
とするものであるから、中空筒内に他の訃動軸等を挿通
し得て、狭いミッションケース内を有効に活用すること
ができ、ミッションケース内をコンパクトにすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示し、第１図は全体側面図、第
２図はミッションケース内の伝動系を示す側断面図、第
３図は別実施例の側断面図、第４図はその正断面図であ
る。 符号の説明 １　　　トラクター ２．２　　　　前輪 ３．３　　　　後輪 ４　　　　　　エンジン １３　　　　　前後進切換変速機 ２５　　　　　フロントミッションケース２８　　　　
　ドライブピニオン ９５　　　　　前輪増速装置 １０１　　　　　変速軸（第２駆動軸）１１０　　　　
カウンターシャフト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）前輪２、２の周速と後輪３、３の周速が略同一とな
   って前後輪が駆動される標準駆動状態と、前輪２、２の
   周速が後輪３、３の周速よりも大となって前後輪が駆動
   される前輪増速状態とに切換変更可能な増速装置９５を
   前輪駆動系に設け、機体の旋回操作に連動して標準駆動
   状態から前輪増速状態に変更可能に構成された動力車両
   において、前記増速装置９５は、変速軸１０１とカウン
   ターシャフト１１０との間に亘って高低２段のギヤ機構
   が介装されると共に、カウンターシャフト１１０は中空
   筒状に形成されていることを特徴とする動力車両の前輪
   駆動装置。