JPH0418557B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 −産業上の利用分野− 本発明は金融機関の通帳や伝票等に印字を行う
プリンタに関するものである。

−従来の技術− 従来のこの種のプリンタを第３図により説明す
る。

図において、１は印字ヘツド、２はインクリボ
ンで、このインクリボン２には２色のインクが幅
方向に色分けされて含浸されている。３ａと３ｂ
はインクリボン２をガイドするガイドシヤフト、
４ａと４ｂはインクリボン２を後述するプラテン
の長手方向に沿つて張設する一対のリボンローラ
である。５はプラテンで、前記印字ヘツド１の先
端は一定の間隙をもつてこのプラテン５と対向し
ている。

前記インクリボン２はリボンローラ４ａから引
出され、ガイドシヤフト３ａ、印字ヘツド１の先
端面、ガイドシヤフト３ｂを経てリボンローラ４
ｂに巻取られるようにセツトされており、印字を
行う場合、プラテン５上に図示しない通帳、伝票
等が送られてくると、印字ヘツド１が駆動され、
該印字ヘツド１の先端から突出する印字ワイヤ等
によりインクリボン２を介して印字が行われる。

また、ここでは図示しないが、このプリンタは
インクリボン切替機構を有していて、このインク
リボン切替機構は通常の状態ではスプリング等の
力を受けてインクリボン２の幅方向の一方側を印
字ヘツド１の先端面に対応させるように偏倚して
おり、切替えが必要なときのみソレノイド等を動
力源として所定の方向に移動し、これにより印字
ヘツド１の先端に対するインクリボン２の位置を
変化させて色の切替えを行うようになつている。

−発明が解決しようとする問題点− このように従来のプリンタでは、インクリボン
２の色の切替えはインクリボン切替機構により自
動的に行うことができるが、しかしながらインク
リボン２の交換に関しては、印字ヘツド１とその
周辺の個々の部品との関係が固定であること、及
びそれらの部品同士が複雑に入組んでいる等のこ
とから、作業者が手でセツトしなければならず、
その場合インクリボン２を前記の如くガイドシヤ
フト３ａ、印字ヘツド１の先端面及びガイドシヤ
フト３ｂの順に１つづつ手を使つて通していかな
ければならないため、操作性が悪く、しかもイン
クで手を汚す等の問題があつた。

本発明はこれらの問題を解決することを目的と
するものである。

〔発明の構成〕 −問題点を解決するための手段− この目的を達成するため、本発明は、プラテン
に対して接近、離反するように設けられ、印字時
にプラテンに対して先端面が一定の間〓を持つて
対向いする印字ヘツドと、複数色のインクを幅方
向に分けて含浸させたインクリボンと、このイン
クリボンを前記プラテンの長手方向に沿つて張設
すると共に印字時にインクリボンを一方で巻取つ
て他方から引出す一対のインクリボンローラと、
前記インクリボンを印字ヘツドの先端面に案内す
るように前記インクリボンローラ間に配された一
対のガイドシヤフトとを有し、前記インクリボン
を印字ヘツドの先端面に対して幅方向に移動させ
ることにより所望のインク色の部分を印字ヘツド
の先端面に位置させて印字を行うプリンタにおい
て、前記プラテンの長手方向と直交する方向に回
動できるように軸支され、プラテンに対して印字
ヘツドと共に接近、離反動作するインクリボン切
替レバーと、前記印字ヘツド先端の両側部に位置
するように前記インクリボン切替レバーの先端に
設けられ、前記インクリボン切替レバーが印字ヘ
ツドと共にプラテンから接近動作したときインク
リボンと係合し、離反動作したときインクリボン
から離れると共に、インクリボンと係合した状態
でインクリボン切替レバーの回動により印字ヘツ
ドの先端面におけるインクリボンの位置を変化さ
せてインク色を切替えるリボンガイドと、前記イ
ンクリボン切替レバーが印字ヘツドと共にプラテ
ンから離反動作したとき、インクリボン切替レバ
ーと接触して、前記リボンガイドの中心位置が印
字ヘツドの先端面のほぼ中心位置にくるようにイ
ンクリボン切替レバーを回動させるガイドポスト
と、前記インクリボン切替レバーが印字ヘツドと
共にプラテンに接近動作したとき、インクリボン
切替レバーが一方向に回動するように付勢する付
勢手段と、前記インクリボンのインク色を切替え
る際に前記インクリボン切替レバーを付勢手段に
抗して回動させる駆動手段とを備え、かつ、前記
インクリボン切替レバーが印字ヘツドと共にプラ
テンから離反した状態で、インクリボンの全幅の
中心とリボンガイドの中心が一致するようにイン
クリボンを張設することを特徴とする。

−作用− 上述した手段によれば、インクリボンを交換す
る際、印字ヘツドをプラテンから離反させると、
それに連動してインクリボン切替レバーもプラテ
ンから離反し、その先端のリボンガイドがインク
リボンから離れるので、インクリボンを交換し、
新しいインクリボンをリボンローラ間に張設した
後、印字ヘツドと共にインクリボン切替レバーを
プラテンに接近させると、リボンガイドがインク
リボンに係合すると共に、インクリボンを所定の
状態にセツトすることができる。

−実施例− 以下図面を参照して実施例を説明する。

第１図は本発明によるプリンタの一実施例を示
す正面図、第２図はその右側面図である。

図において、１は印字ヘツド、２はインクリボ
ン、３ａと３ｂはガイドシヤフト、４ａと４ｂは
リボンローラ、５はプラテンで、これらは第１図
のものと同じである。

６は印字ヘツド１の先端面に対するインクリボ
ン２の位置を変化させて色を切替えるためのイン
クリボン切替レバーで、先端にインクリボン２と
係合し得るリボンガイド７が設けられている。こ
のインクリボン切替レバー６は、前記リボンガイ
ド７が印字ヘツド１の先端両側部に位置するよう
に配置され、かつプラテン５の長手方向と直交す
る方向に回動できるように軸支されており、８は
その回動の中心となる軸支部を示している。

９はインクリボン切替レバー６の位置決めを行
うガイドポストで、図示しないフレーム等に固定
されている。

一般にプリンタにおいては、印字ヘツド１は実
線で示した位置からニ点鎖線で示した位置で移動
することができるが、本実施例では、この印字ヘ
ツド１に連動してインクリボン切替レバー６はニ
点鎖線で示した位置に移動するようにしてある。
つまりインクリボン切替レバー６は印字ヘツド１
と共にプラテン５に対して接近、離反するように
なつている。

また、このインクリボン切替レバー６は、図示
しない付勢手段としてのスプリングによつて第２
図に示す矢印イ方向に回動する力を常に受けてお
り、かつインクリボン切替時はこれも図示しない
ソレノイド等の動力源により矢印ロ方向の力を受
けるようになつている。

次に本実施例の作用を説明する。

いま、印字ヘツド１及びインクリボン切替レバ
ー６がニ点鎖線で示した位置にあるとき、つまり
両者がプラテン５に対して接近した状態にあると
き、インクリボン切替レバー６の先端に設けられ
ているリボンガイド７はインクリボン２と係合し
ており、インクリボン２はリボンローラ４ａから
ガイドシヤフト３ａ、印字ヘツド１の先端面、ガ
イドシヤフト３ｂを経てリボンローラ４ｂに至る
所定の状態にセツトされている。このとき、イン
クリボン切替レバー６は図示しないスプリングに
より矢印イ方向に力を受けているが、図示しない
リミツタにより回動が規制されているため、第２
図に示すニ点鎖線の状態に固定される。

この状態でインクリボン２は２色のインクのう
ち、その一方が含浸されている部分が印字ヘツド
１の先端面と対応するように位置しており、従つ
て印字ヘツド１を駆動してその先端面から印字ワ
イヤ等を突出させれば、一方の色でプラテン５上
の図示しない通帳、伝票等に印字が行われる。

他方の色のインクで印字を行うときは、図示し
ないソレノイド等の動力源を駆動する。これによ
りインクリボン切替レバー６は該動力源から矢印
ロ方向の力を受けて一定角度回転し、その回転に
伴つてリボンガイド７と共にインクリボン２が移
動して、他方の色のインクを含浸した部分が印字
ヘツド１の先端面に対応するように位置付けられ
る。動力源を停止すればスプリングの力によりイ
ンクリボン切替レバー６は元の位置に戻る。

このようにしてインクリボン切替レバー６の回
動によりインクリボン２の位置が変化し、使用す
る色を切替えることができる、 次に、インクリボン２を交換する場合について
述べる。この場合、印字ヘツド１をプラテン５か
ら離反させると、これに連動してインクリボン切
替レバー６もプラテン５から離反し、リボンガイ
ド７がインクリボン２から離れる。そして、この
とき同時にインクリボン切替レバー６の端面とガ
イドポスト９とが接触することにより、第２図に
示すようにリボンガイド７はその中心位置が印字
ヘツド１の先端面のほぼ中心位置にくるように移
動する。

この一連の動作により印字ヘツド１及びインク
リボン切替レバー６は実線で示した位置になり、
これによつて印字ヘツド１とガイドシヤフト３
ａ，３ｂとの間に空間ができるので、この状態で
インクリボン２を容易に取外すことができる。

新しいインクリボン２は、リボンローラ４ａ，
４ｂ間に張設し、第２図に示すＡの位置からＢの
位置に押込んで固定する。この状態でインクリボ
ン２の全幅の中心とリボンガイド７の中心が一致
するので、印字ヘツド１と共にインクリボン切替
レバー６をプラテン５に接近させると、リボンガ
イド７は無理なくインクリボン２と係合し、更に
印字ヘツド１が印字位置までプラテン５に接近し
て停止した時点、つまりニ点鎖線で示した位置と
なつた時点でインクリボン２は前記した所定の状
態にセツトされ、印字ヘツド１の先端面と対応す
る部分が第２図のＣの位置になる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、プラテンの長手
方向と直交する方向に回動できるように軸支さ
れ、プラテンに対して印字ヘツドと共に接近、離
反動作するインクリボン切替レバーと、前記印字
ヘツド先端の両側部に位置するように前記インク
リボン切替レバーの先端に設けられ、前記インク
リボン切替レバーが印字ヘツドと共にプラテンに
接近動作したときインクリボンと係合し、離反動
作したときインクリボンから離れると共に、イン
クリボンと係合した状態でインクリボン切替レバ
ーの回動により印字ヘツドの先端面におけるイン
クリボンの位置を変化させてインク色を切替える
リボンガイドと、前記インクリボン切替レバーが
印字ヘツドと共にプラテンから離反動作したと
き、インクリボン切替レバーと接触して、前記リ
ボンガイドの中心位置が印字ヘツドの先端面のほ
ぼ中心位置にくるようにインクリボン切替レバー
を回動させるガイドポストと、前記インクリボン
切替レバーが印字ヘツドと共にプラテンに接近動
作したとき、インクリボン切替レバーが一方向に
回動するように付勢する付勢手段と、前記インク
リボンのインク色を切替える際に前記インクリボ
ン切替レバーを付勢手段に抗して回動させる駆動
手段とを備え、かつ前記インクリボン切替レバー
が印字ヘツドと共にプラテンから離反した状態
で、インクリボンの全幅の中心とリボンガイドの
中心が一致するようにインクリボンを張設する構
成としているため、インクリボンを交換する際、
印字ヘツドと共にインクリボン切替レバーをプラ
テンから離反させた状態で新しいインクリボンを
リボンローラ間に張設し、その後印字ヘツドと共
にインクリボン切替レバーをプラテンに接近させ
るだけで、リボンガイドがインクリボンに無理な
く係合して、インクリボンを所定の状態に確実に
セツトすることができる。

従つて従来のようにインクリボンを手でガイド
シヤフト及び印字ヘツドの先端面に引回す必要が
なくなり、操作性が良好になると共に、インクで
手を汚す等のこともなくなるという効果が得られ
る。

また、本発明は、インクリボン切替レバーが印
字ヘツドと共にプラテンから離反した状態で、イ
ンクリボンの全幅の中心とリボンガイドの中心が
一致するようにインクリボンを張設するため、つ
まりプリンタにインクリボンをセツトしたときそ
の幅方向の中央部と印字ヘツドの先端面とが一致
するようにしているため、インクリボン切替レバ
ーによるインクリボンのインク色の切替えにおい
て、リボンローラ間に張設したインクリボンの変
形量を少なくすることができ、そのためインクリ
ボンにかかる負担を最小限に抑えることができる
と共に、インクリボンの送りを行う際の負荷を小
さくできるという効果も得られる。

更に、インクリボン切替レバーが印字ヘツドと
共にプラテンに接近動作したとき、インクリボン
切替レバーが一方向に回動するように付勢する付
勢手段を有しているため、インクリボン切替レバ
ーがプラテンに接近した時点で、インクリボンの
所定のインク色の部分を印字ヘツドの先端面に対
応させることができ、そのためリボン交換時等に
新たにインクリボンをセツトした後、速やかに印
字動作を開始することができると共に、印字ヘツ
ドは印字可能な位置にありながらインクリボン切
替レバーによりインク色の切替え動作が可能であ
るため、インク色の切替え時間を短縮できるとい
う効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるプリンタの一実施例を示
す正面図、第２図はその側面図、第３図は従来の
プリンタを示す正面図である。 １……印字ヘツド、２……インクリボン、３
ａ，３ｂ……ガイドシヤフト、４ａ，４ｂ……リ
ボンローラ、５……プラテン、６……インクリボ
ン切替レバー、７……リボンガイド。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラテンに対して接近、離反するように設け
   られ、印字時にプラテンに対して先端面が一定の
   間〓を持つて対向する印字ヘツドと、複数色のイ
   ンクを幅方向に分けて含浸させたインクリボン
   と、このインクリボンを前記プラテンの長手方向
   に沿つて張設すると共に印字時にインクリボンを
   一方で巻取つて他方から引出す一対のインクリボ
   ンローラと、前記インクリボンを印字ヘツドの先
   端面に案内するように前記インクリボンローラ間
   に配置された一対のガイドシヤフトとを有し、 前記インクリボンを印字ヘツドの先端面に対し
   て幅方向に移動させることにより所望のインク色
   の部分を印字ヘツドの先端面に位置させて印字を
   行うプリンタにおいて、 前記プラテンの長手方向と直交する方向に回動
   できるように軸支され、プラテンに対して印字ヘ
   ツドと共に接近、離反動作するインクリボン切替
   レバーと、 前記印字ヘツド先端の両側部に位置するように
   前記インクリボン切替レバーの先端に設けられ、
   前記インクリボン切替レバーが印字ヘツドと共に
   プラテンから接近動作したときインクリボンと係
   合し、離反動作したときインクリボンから離れる
   と共に、インクリボンと係合した状態でインクリ
   ボン切替レバーの回動により印字ヘツドの先端面
   におけるインクリボンの位置を変化させてインク
   色を切替えるリボンガイドと、 前記インクリボン切替レバーが印字ヘツドと共
   にプラテンから離反動作したとき、インクリボン
   切替レバーと接触して、前記リボンガイドの中心
   位置が印字ヘツドの先端面のほぼ中心位置にくる
   ようにインクリボン切替レバーを回動させるガイ
   ドポストと、 前記インクリボン切替レバーが印字ヘツドと共
   にプラテンから接近動作したとき、インクリボン
   切替レバーが一方向に回動するように付勢する付
   勢手段と、 前記インクリボンのインク色を切替える際に前
   記インクリボン切替レバーを付勢手段に抗して回
   動させる駆動手段とを備え、 かつ、前記インクリボン切替レバーが印字ヘツ
   ドと共にプラテンから離反した状態で、インクリ
   ボンの全幅の中心とリボンガイドの中心が一致す
   るようにインクリボンを張設することを特徴とす
   るプリンタ。