JPH0417768A - 燃料噴射弁用バーフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、燃料噴射弁用バーフィルタに関するもので、
詳細には燃料中の異物がノズルに侵入するのを防ぐバー
フィルタの改良に関するものである。

（従来の技術） 従来より、ディーゼルエンジン用燃料噴射弁の多（は、
燃料中に含まれる異物がノズル内に侵入すると故障の発
生や性能の低下等の原因になるため、このような問題発
生を防ぐために燃料供給口付近にバーフィルタが取付け
られている（実公昭５９−１１０４号公報など）。

従来のバーフィルタは、例えば第１１図に示すように、
燃料噴射弁本体１に形成される燃料通路２内にバーフィ
ルタ３が圧入部４で正大固定されている、バーフィルタ
３の外周に形成される第１燃料案内溝５から第２燃料案
内溝６に矢印方向に燃料が流れるとき、燃料中の異物は
、バーフィルタ外周小径部と燃料通路内壁面との間の隙
間で捕集される。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このような従来の燃料噴射弁用バーフィ
ルタによれば、バーフィルタの両端部の前後で燃料通路
面積の急激な変化があるため、燃料流に渦流が発生し、
エネルギ損失が増大するという問題がある。

例えば第１１図に示すように、バーフィルタ３のポンプ
側の端面８では燃料通路断面積が急激に絞られ、ノズル
側の端面９では燃料通路が急激に拡大するように燃料通
路断面積が急変することにより燃料圧送時のエネルギ損
失が過大になるという問題がある。

本発明は、このような問題点を解決するためになされた
もので、燃料中の異物除去能力を従来のものと同等ある
いはそれ以上に保持しつつ、燃料流のエネルギ損失を低
減するようにした燃料噴射弁用バーフィルタを提供する
ことを目的とする。

（課題を解決するための手段） そのために、本発明の燃料噴射弁用バーフィルタは、燃
料噴射弁本体に形成される燃料通路に正大可能なバーフ
ィルタであって、バーフィルタ本体に形成される圧入部
と、バーフィルタ本体に形成され前記圧入部よりも外径
が小径の小径部と、前記小径部外周壁面でフィルタ端部
から軸方向に延びフィルタ他端部に非貫通の複数の第１
燃料案内溝と、前記第１燃料案内溝とこれに隣合う前記
第１燃料案内溝の間から前記フィルタ他端部まで軸方向
に延び前記フィルタ端部に非貫通の第２燃料案内溝と、
前記バーフィルタ本体の少なくとも方の端部に形成され
先端にいくにしたがい横断面積が次第に小さくなる横断
面積縮小部と、を備えたことを特徴とする。

（作用） 本発明のバーフィルタによれば、燃料通路内壁面とバー
フィルタ本体の外周壁面で画成される燃料通路断面積は
、バーフィルタ上流端部で上流側から下流側に次第に縮
小され、バーフィルタ下流端部で上流側から下流側に次
第に拡大される。このため、バーフィルタの前後で燃料
流路の断面積が緩やかに変化するため、燃料の圧力損失
が小さくなる。また、バーフィルタの中途部では、小径
部と燃料通路内壁面との間の隙間で燃料中の異物が除去
される。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。

第１図〜第５図は本発明の第１実施例による燃料噴射弁
用バーフィルタを示している。

第４図に示すように、ディーゼルエンジンに取付けられ
る燃料噴射弁ｌＯは、ホルダボディ１１とリテーニング
ナツト１２とノズル１３とから構成され、ホルダボディ
１１の上部に燃料が流入される直線状の燃料通路２が開
口され、この燃料通路２内にバーフィルタ１５が圧入さ
れている。

バーフィルタ１５は、棒状のバーフィルタ本体１６の一
端部に本体の最大外径を有する大径円筒状の圧入部１７
が形成される。この圧入部１７の外周壁面は後述する燃
料通路２に挿入されるときの圧入接触面となる。圧入部
１７の下流側は該圧入部よりも小径の小径部１８になっ
ており、この小径外周部１８と第５図に示す燃料通路内
壁面２ａとで形成される隙間δがフィルタ機能を果たす
。

バーフィルタ本体１６のポンプ側の端部からは第２図に
示すように互いに１２０°ずれた位置にバーフィルタ軸
方向に延びる３本の第１燃料案内４２０．２１．２２が
形成され、これらの第１ｔＰＮ料案内溝の終端はバーフ
ィルタ１５のノズル側他端に貫通しないように設けられ
ている。そしてバーフィルタ本体１６のノズル側の端部
からは前記第１燃料案内／！Ｉ２０．２１．２２の位置
から各６０°ずれた位置に３本の第２燃料案内／＃！２
３．２４．２５が軸方向に延びて形成され、これらの第
２燃料案内溝２３．２４．２５はポンプ側端部に非貫通
に形成されている。第１燃料案内溝２０．２１．２２と
第２燃料案内溝２３．２４．２５は、第１図に示すよう
に中途部で軸方向にオーバーラツプしており、第１燃料
案内溝２１と２２はそれぞれ小径部１８ａと１８ｂを超
えると第２燃料案内溝２３に連通ずるようになっている
。

バーフィルタ１５のポンプ側端部には先端にいくに従い
横断面積が次第に縮小される流線形状の第１突起部２８
が形成されている。第１突起部２８は、流線形状に外周
面が軸方向下流にいくに従い次第に緩やかに曲面を描く
ような形状に形成されているが、本発明としては横断面
積縮小部としての突起部外周面は先端にい（に従い外形
が直線状に形成されるものでも差し支えない。また、圧
入時に荷重をかける部分として第１突起部２８の先端部
に平坦面２８ａが形成されている。

バーフィルタ本体１６のノズル側端部には第２突起部２
９が形成されている。第２突起部２９は第１突起部２８
と同様に先端にいくに従い横断面積が縮小されるように
流線形状に形成されている。

前記第１突起部２８または第２突起部２９は、例えば円
筒状の素材を旋盤により切削して仕上げる。その後、第
１燃料案内溝２０．２１．２２および第２燃料案内溝２
３．２４．２５は、溝加工して形成される。

次に燃料の流れについて第５図にもとづいて説明する。

燃料通路２を通ってバーフィルタ１５に流入する燃料は
、第１燃料案内４２ｏ、２１．２２を通り、燃料通路内
壁面２ａと小径部１８の間に形成される隙間δを通って
第５図示矢印方向に燃料が流れ、第２燃料案内満２３．
２４．２５に流入する。このとき燃料中の異物が隙間δ
を通過することができないので第１燃料案内溝２０．２
１．２２内に残留し、燃料中から異物が除去される。異
物が除去された燃料は、第２燃料案内溝２３．２４．２
５を流れ、第２突起部２９の周囲を通ってノズル側の燃
料通路２に圧送される。

バーフィルタ１５に流入する燃料は、第１突起部２８と
燃料通路内壁面２ａとの間に形成される燃料流路を経て
第１燃料案内溝２ｏ、２１．２２に入るが、この第１突
起部２８の周囲では燃料流路が緩やかに絞られる。第２
燃料案内満２３．２４．２５を流れる燃料は第２突起部
２９の周囲を流れバーフィルタ１５から流出するが、燃
料流路断面積はこの第２突起部２９の外周面と燃料通路
内周壁面２ａとで囲まれる燃料流路が下流側にいくに従
い緩やかに広がる。これにより、燃料流れ内の渦発生が
抑制され、燃料流れの圧力損失が低減される。

次に、本発明の前記第１実施例と従来例とのエネルギ損
失を第６図にもとづいて対比する。

従来例によるバーフィルタの圧力損失を１００とすると
、本発明の第１実施例によるバーフィルタの圧力損失は
従来例の約５分の１に低減されることが判明した。これ
について詳述すると、まずバーフィルタのポンプ側端部
において、従来例では燃料通路断面積が急激に縮小され
るため入口部損失Ｃが大きな値となり、次いで第１燃料
案内溝を通る場合は次第に緩やかに圧力損失が増大し、
第１燃料案内溝と第２燃料案内溝との合流部でさらに緩
やかな損失の増大となる。次いで第１燃料案内溝が終了
し第２燃料案内溝のみになるとやや圧力損失の増える割
合が増大し、ノズル側端部で出口部損失りが急激に増大
する。これに対し本発明の第１実施例では、入口部損失
および出口部損失はかなり小さな値となり、その結果、
第１実施例では前記従来例に比べて全体としての圧力損
失が約８０％低減される。

燃料噴射特性に与える「燃料通路面積」の影響は、燃料
通路面積が小さくなるに従い燃料の流速が増大するため
燃料通路壁面と燃料流れとの間に生じる摩擦損失が増大
し噴射圧力は低下する。また、燃料噴射特性に与える「
燃料通路断面積の変化」の影響は、燃料通路断面積の急
激な変化時、燃料の流れ中に渦流が発生しやすいので圧
力損失が増大するから、噴射圧力は低下する。このこと
は、前記第６図に示すように従来例で入口部損失と出口
部損失が極めて大きいことからも明らかである。前記第
１実施例は、入口部と出口部で緩やかに燃料通路断面積
を変化させたので、この分のエネルギロスが大幅に低減
され、全体としてのバ−フィルタのエネルギロスを低減
可能であった。

第７図〜第１０図は、本発明の第２実施例による燃料噴
射弁用バーフィルタを示している。この場合、燃料流路
を緩やかに変化させる手段は、前記第１実施例の突起部
に代えて溝により溝深さを徐々に浅くするかあるいは深
くすることにより燃料流路断面積を変化させるようにし
たものである。

バーフィルタ本体１６のポンプ側端部に先端にいくに従
い横断面積が次第に縮小される第１燃料傾斜案内溝３ｏ
、３１．３２が形成され、その下流部はそれぞれ前記第
１実施例で説明したのと同様の第１燃料案内溝２０．２
１．２２にそれぞれ連通している。バーフィルタ本体１
６のノズル側端部については、前記第１実施例と同様に
第２燃料案内溝２３．２４．２５に連通し、先端にい（
に従い次第に横断面積が縮小される第２燃料傾斜案内ｌ
ｌ１３３．３４．３５が形成されている。なお、その他
の構成について第１実施例と実質的に同一の構成部分に
ついては同一符号を付し説明を省略する。

第２実施例によれば、バーフィルタ本体１６のポンプ側
端部およびノズル側端部にそれぞれ先端にいくに従い深
さが徐々に深くなる燃料傾斜案内ｆＩｔ３０．３１．３
２．３３．３４．３５を形成したため、燃料流路は次第
に緩やかに縮小あるいは拡大されるので、燃料の渦流が
発生しにく（、燃料流れの圧力損失が低減される。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の燃料噴射弁用バーフィル
タによれば、燃料中の異物を除去する効果があることは
もちろん、バーフィルタの前後で燃料流路断面積が緩や
かに変化する構成としたので、燃料の渦流が発生しにく
く圧力損失を低減させることができるので、ポンプの最
大圧力を低減しポンプの小型化等を図ることができると
いう効果がある。また噴射圧力の向上により燃料の微粒
化を促進し、燃焼の際の空気利用率を高めることにより
排気ガス特性を向上することができるという効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例によるバーフィルタを表す
側面図、第２図は第１図示矢印１１方向矢視拡大図、第
３図は第１図示矢印１１方向矢視拡大図、第４図は燃料
噴射弁用バーフィルタを取付けた燃料噴射弁を表す一部
切欠断面図、第５図は燃料噴射弁に取付けたバーフィル
タを表す断面図、第６図はバーフィルタの軸方向位置と
燃料の圧力損失との関係を従来例と本発明第１実施例と
を対比した特性図、第７図は本発明第２実施例によるバ
ーフィルタを表す側面図、第８図は第７図示矢印■方向
矢視図、第９図は第７図示矢印■方向矢視図、第１０図
は第７図に示すバーフィルタの部分斜視図、第１１図は
従来例を説明するための断面図である。 ２３．２４．２５・・・第２燃料案内溝、２８・・・第
１突起（横断面積縮小部）、２９・・・第２突起（横断
面積縮小部）、３０．３１．３２・・・第１燃料傾斜案
内溝（横断面積縮小部）、 ３３．３４．３５・・・第２燃料傾斜案内浦（横断面積
縮小部）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）燃料噴射弁本体に形成される燃料通路に圧入可能
   なバーフィルタであって、 バーフィルタ本体に形成される圧入部と、 バーフィルタ本体に形成され前記圧入部よりも外径が小
   径の小径部と、 前記小径部外周壁面でフィルタ端部から軸方向に延びフ
   ィルタ他端部に非貫通の複数の第１燃料案内溝と、 前記第１燃料案内溝とこれに隣合う前記第１燃料案内溝
   の間から前記フィルタ他端部まで軸方向に延び前記フィ
   ルタ端部に非貫通の第２燃料案内溝と、 前記バーフィルタ本体の少なくとも一方の端部に形成さ
   れ先端にいくにしたがい横断面積が次第に小さくなる横
   断面積縮小部と、 を備えたことを特徴とする燃料噴射弁用バーフィルタ。