JP2004027955A - 燃料噴射ノズル - Google Patents

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Hisaharu Takeuchi
竹内 久晴
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後藤 守康
Hitoshi Maekawa
前川 仁之
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Abstract

【課題】キャビテーションの発生を抑制できること、また噴射量の低下を防止でき、且つ噴霧到達距離を確保できる燃料噴射ノズルを提供すること。
【解決手段】ノズルボディ2には、サック室8の内周面に第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bを有する群噴孔が開口している。この微小噴孔6a、6bは、サック室8の中心軸方向に並設され、且つ噴孔6の入口から出口に向かって、噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状を有している。
ニードル3の先端部には、シート部10の上流側と下流側に第1の円錐面11と第2の円錐面12が形成され、その円錐面11、12とシート面7との間に設けられる角度差α1 、α2 が従来のノズルより大きく設定されている。この構成によれば、シート面7上を流れる燃料流速が抑えられるので、キャビテーションの発生を低減できる。その結果、噴孔6の内部に流入する気体状態の燃料を低減できるので、噴射量の低下を防止できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の気筒内に燃料を噴射する燃料噴射ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料噴射ノズルの一例を図5に示す。
この燃料噴射ノズルは、ノズルボディ100 とニードル200 から構成される。
ノズルボディ100 は、ニードル200 を嵌挿するガイド孔110 を有し、このガイド孔110 の下端部に円錐状のシート面120 が形成され、更にシート面120 の下流側にサック室130 が凹設されて、そのサック室130 の内周面に噴孔140 が開口している。
【0003】
ニードル200 は、自身の先端部に円錐角が異なる第1の円錐面210 と第2の円錐面220 とが設けられ、その第1の円錐面210 と第2の円錐面220 とが交わる境界線(稜線)にシート部230 が形成されている。このシート部230 は、閉弁時にシート面120 に着座して、噴孔140 に通じる燃料経路を遮断する。
なお、シート面120 と第1の円錐面210 との間には、通常7.5 度の角度差が設定され、シート面120 と第2の円錐面220 との間には、0.5 度程度の角度差が設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の構成では、ノズルボディ100 のシート面120 とニードル200 の円錐面(第1の円錐面210 及び第2の円錐面220 )との角度差が小さいため、ニードル200 がリフトした時にシート面120 上を流れる燃料流速が速くなる。その結果、例えば燃料の沸点が低い低臨界燃料ではキャビテーションが出やすくなり、シート面120 や円錐面(第1の円錐面210 及び第2の円錐面220 )にエロージョンが発生する。また、キャビテーションの発生により、噴孔140 の内部に気体状態の燃料が流入するため、噴射量が低下すると共に、噴霧到達距離が短くなるという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、キャビテーションの発生を抑制できること、また噴射量の低下を防止でき、且つ噴霧到達距離を確保できる燃料噴射ノズルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
本発明は、ガイド孔の下端部にシート面を有し、更にシート面の下流側にサック室が形成され、シート面またはサック室の内周面に噴孔が開口するノズルボディと、ガイド孔に往復動可能に挿入され、閉弁時にシート面に着座するシート部を有し、このシート部の上流側と下流側に第1の円錐面と第2の円錐面を有するニードルとを備える燃料噴射ノズルであって、
第1の円錐面は、シート面との間に所定の角度差α1 を有して形成され、その角度差α1 が、7.5 度<α1 ≦20度の範囲に設定されていることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、ノズルボディのシート面とニードルの第1の円錐面との角度差α1 を従来のノズルと比較して大きく設定しているので、ニードルリフト時にシート面と第1の円錐面との間を流れる燃料の流速が遅くなる。その結果、キャビテーションの発生が抑制され、シート面及び円錐面(第1の円錐面と第2の円錐面)でのエロージョンの発生を防止できる。
また、キャビテーションの発生が抑制されることにより、噴孔内部に流入する気体状態の燃料を大幅に低減できるので、噴射量の低下を防止でき、所望の噴霧到達距離を確保できる。
【0007】
(請求項2の発明)
本発明は、ガイド孔の下端部にシート面を有し、更にシート面の下流側にサック室が形成され、シート面またはサック室の内周面に噴孔が開口するノズルボディと、ガイド孔に往復動可能に挿入され、閉弁時にシート面に着座するシート部を有し、このシート部の上流側と下流側に第1の円錐面と第2の円錐面を有するニードルとを備える燃料噴射ノズルであって、
第2の円錐面は、シート面との間に所定の角度差α2 を有して形成され、その角度差α2 が、7.5 度<α2 ≦20度の範囲に設定されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ノズルボディのシート面とニードルの第2の円錐面との角度差α2 を従来のノズルと比較して大きく設定しているので、ニードルリフト時にシート面と第2の円錐面との間を流れる燃料の流速が遅くなる。その結果、キャビテーションの発生が抑制され、シート面及び円錐面(第1の円錐面と第2の円錐面)でのエロージョンの発生を防止できる。
また、キャビテーションの発生が抑制されることにより、噴孔内部に流入する気体状態の燃料を大幅に低減できるので、噴射量の低下を防止でき、所望の噴霧到達距離を確保できる。
【0009】
(請求項3の発明)
請求項1に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
第2の円錐面は、シート面との間に所定の角度差α2 を有して形成され、その角度差α2 が、7.5 度<α2 ≦20度の範囲に設定されていることを特徴とする。
この構成では、シート面と第1の円錐面との角度差α1 だけでなく、シート面と第2の円錐面との角度差α2 も従来のノズルより大きく設定しているので、燃料流速がより低減されて、キャビテーションの発生を更に抑制できる。
【0010】
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
シート面と第1の円錐面との角度差α1 よりシート面と第2の円錐面との角度差α2 の方が小さく設定されていることを特徴とする。
シート面と第2の円錐面との角度差α2 を小さくした方が、シート部より下流側に設けられるニードル先端部の体積を増大できるので、閉弁時(シート部がシート面に着座している状態)のデッドボリュームを小さくできる。その結果、特にサック室に噴孔が開口しているノズルでは、閉弁時に噴孔からの燃料漏れを低減できる。
【0011】
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
シート部は、シート面に着座した時に、シート面と一定の幅で面接触することを特徴とする。
この構成では、シート部がシート面に着座した時に面接触(従来のノズルは線接触)することにより、シート面に加わる面圧を低くでき、シート面及びシート部の摩耗を低減できる。
【0012】
(請求項6の発明)
本発明の燃料噴射ノズルは、ノズルボディのシート面またはサック室の内周面に開口する噴孔を有し、その噴孔は、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔を有する群噴孔であり、その第1の微小噴孔と第2の微小噴孔は、入口から出口に向かって噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状に設けられていることを特徴とする。
この構成では、第1の微小噴孔及び第2の微小噴孔をテーパ形状(入口より出口の方が噴孔径が小さい)とすることにより、各微小噴孔の入口での圧力低下を抑制でき、入口から出口まで圧力−速度変換を継続できる。また、複数の微小噴孔で一つの噴霧を形成することにより、噴孔径が小さくても噴霧到達距離を確保できる。
【0013】
(請求項7の発明)
請求項6に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
噴孔は、サック室の内周面に開口しており、且つ第1の微小噴孔と第2の微小噴孔とがサック室の中心軸方向に並設されていることを特徴とする。
サック室の容積が小さくなる程、群噴孔をサック室の周方向に配列できるスペースが小さくなる。これに対し、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔をサック室の中心軸方向に並設することは、サック室の容積が小さくても可能である。
【0014】
(請求項8の発明)
請求項6に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
噴孔は、シート面に開口しており、且つ第1の微小噴孔と第2の微小噴孔とがシート面の周方向に並設されていることを特徴とする。
この構成では、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔との間に圧力差が生じないので、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔とで燃料流速が略同一となり、良好な噴霧を形成できる(非対称噴霧を防止できる)。
【0015】
(請求項9の発明)
請求項1〜5に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
噴孔は、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔を有する群噴孔であり、その第1の微小噴孔と第2の微小噴孔は、入口から出口に向かって噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状に設けられていることを特徴とする。
この構成では、シート面上の燃料流速を遅くできる上に、群噴孔+テーパ形状を組み合わせているので、噴孔入口での圧力低下を防ぐことができ、噴霧到達距離を増加できる。
【0016】
(請求項10の発明)
請求項9に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
噴孔は、サック室の内周面に開口しており、且つ第1の微小噴孔と第2の微小噴孔とがサック室の中心軸方向に並設されていることを特徴とする。
サック室の容積が小さくなる程、群噴孔をサック室の周方向に配列できるスペースが小さくなる。これに対し、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔をサック室の中心軸方向に並設することは、サック室の容積が小さくても可能である。
【0017】
(請求項11の発明)
請求項9に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
噴孔は、シート面に開口しており、且つ第1の微小噴孔と第2の微小噴孔とがシート面の周方向に並設されていることを特徴とする。
この構成では、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔との間に圧力差が生じないので、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔とで燃料流速が略同一となり、良好な噴霧を形成できる(非対称噴霧を防止できる)。
【0018】
(請求項12の発明)
請求項1〜11に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
シート面のシート角を80〜120度の範囲に設定したことを特徴とする。
この構成では、従来のノズルよりシート面のシート角が大きく設定されるので、ニードルがリフトした時(特に小リフト時)に大流量を流すことができる。ちなみに、従来のノズルは、シート面のシート角が通常60度に設定されている。
また、シート角を広くすることにより、シート面に対するニードルのくさび力が低減されるので、シート面に掛かる荷重が低下して、シート面及びシート部の摩耗を抑制できる効果がある。
【0019】
(請求項13の発明)
請求項1〜12に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
低臨界及び低粘度の燃料を使用することを特徴とする。
燃料の粘度が低い程、燃料流速が速くなり、且つ沸点が低い低臨界燃料(例えばジメチルエーテル)を使用した場合、キャビテーションが発生しやすくなる。これに対し、請求項1〜12に記載した何れかの発明では、キャビテーションの発生を抑制でき、且つ噴霧到達距離を確保できるので、低臨界及び低粘度の燃料を使用した場合に効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は燃料噴射ノズル1の先端部の拡大断面図、図2は燃料噴射ノズル1の全体断面図である。
本実施例の燃料噴射ノズル1(以下ノズル1と言う)は、図2に示す様に、ノズルボディ2と、このノズルボディ2に内蔵されるニードル3とで構成され、ディーゼル機関の各気筒毎に取り付けられるインジェクタ(図示しない)に組み込まれている。
【0021】
ノズルボディ2には、ニードル3を嵌挿するガイド孔4、燃料通路5、及び噴孔6(第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6b)等が設けられている。
ガイド孔4の下端部には、円錐状に凹設されたシート面7が形成され、更にシート面7の下流側にサック室8が形成されている(図1参照)。
シート面7は、円錐状に広がるシート角βが80〜120度の範囲(図1では90度)に設定されている。
燃料通路5は、ガイド孔4の途中に内径を拡大して形成される燃料溜室9に連通して設けられ、その燃料溜室9に高圧燃料を導入する。
【0022】
噴孔6は、図1に示す様に、サック室8に通じる第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bとを有し、この第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bがサック室8の中心軸方向(図1の上下方向)に並設されて群噴孔を構成している。なお、群噴孔は、周方向に複数箇所設けられる(即ち、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bは、それぞれ周方向に複数個ずつ設けられている)。
第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bは、サック室8の内周面に開口する入口からノズルボディ2の外周面に開口する出口に向かって、噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状を有している。
【0023】
ニードル3は、ノズルボディ2のガイド孔4に挿入されて、軸方向(図2の上下方向)に所定距離だけ移動可能に設けられる。
ニードル3の先端部には、図1に示す様に、ニードル3の閉弁時にシート面7に着座するシート部10が設けられ、このシート部10の上流側と下流側とに第1の円錐面11と第2の円錐面12が形成されている。
シート部10は、シート面7に着座した時に、シート面7と面接触できる一定のシート幅L(図1参照)を有している。
【0024】
シート部10の上流側に形成される第1の円錐面11と下流側に形成される第2の円錐面12は、図1に示す様に、シート面7との間に所定の角度差α1 、α2 を有して形成され、その角度差α1 、α2 が以下の範囲に設定されている。
7.5 度<α1 ≦20度
7.5 度<α2 ≦20度
但し、第1の円錐面11とシート面7との角度差α1 (望ましくは15度)より、第2の円錐面12とシート面7との角度差α2 (望ましくは10度)の方が小さく設定されている。
【0025】
次に、本実施例の作用及び効果を説明する。
ノズル1に供給された燃料は、ノズルボディ2の燃料通路5から燃料溜室9を経てガイド孔4(ニードル3の周囲に形成される環状の空間)を通り、シート面7に着座しているシート部10まで充填されている。
この状態から、ニードル3を開弁方向(図1の上方向)に付勢する燃料圧力がニードル3の開弁圧まで上昇すると、ニードル3がガイド孔4をリフトして噴孔6に通じる燃料経路を開くことにより、シート面7とシート部10との間を通ってサック室8に燃料が流れ込み、第1の微小噴孔6a及び第2の微小噴孔6bよりディーゼル機関の燃焼室に噴霧される。
【0026】
この時、シート部10の上流側では、第1の円錐面11とシート面7との角度差α1 を従来のノズルより大きく設定しているので、燃料流速が抑えられて高圧状態がシート部10まで維持される。また、シート部10の下流側でも、同様に第2の円錐面12とシート面7との角度差α2 を従来のノズルより大きく設定しているので、シート部10とシート面7との間を通過する際に燃料流速が一旦速くなっても、すぐに低下して燃料圧力が回復する。これにより、シート面7上でのキャビテーションの発生を低減でき、噴孔6の内部に流入する気体状態の燃料を低減できるので、噴射量の低下を防止できる。特に、低粘度及び低臨界燃料を使用した場合に、キャビテーションの発生を低減できる効果は大きい。
【0027】
また、本実施例では、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bを有する群噴孔にテーパ形状を組み合わせているので、噴孔入口での圧力低下を抑制でき、入口から出口まで圧力−速度変換を継続できる。また、複数の微小噴孔で一つの噴霧を形成することにより、噴孔径が小さくても噴霧到達距離を確保できる。
更には、シート面7のシート角βを、従来のノズルより大きい80〜120度の範囲に設定しているので、ニードル3のリフト量が小さい時でもシート有効面積が増加して流量係数が向上し、大流量を確保できる。
【0028】
また、本実施例では、ニードル3のシート部10に一定のシート幅Lを持たせているので、シート部10がシート面7に着座した時に面接触できる。更に、シート面7のシート角βを広くすることにより、シート面7に対するニードル3のくさび力が低減されるので、シート面7に掛かる荷重が低下する。これにより、シート面7とニードル3の円錐面(第1の円錐面11と第2の円錐面12)との角度差を大きく設定した場合でも、シート面7に加わる面圧を低くできるので、シート面7及びシート部10の摩耗を抑制でき、その摩耗によるシート径の拡大を防止できる。特に、低粘度燃料を使用した場合に、シート面7及びシート部10の摩耗を抑制できる効果は大きい。
【0029】
なお、本実施例では、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bとをサック室8の中心軸方向に並設しているが、群噴孔を配置できるスペースを確保できれば、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bを、サック室8の周方向に並設しても良い。
また、シート部10に一定のシート幅Lを持たせて、シート面7に対し面接触できる様に構成されているが、シート部10に必ずしも一定のシート幅Lを持たせる必要はなく、シート面7に対し線接触するシート形状でも良い。
【0030】
(第2実施例)
図3はノズル先端部の拡大断面図である。
本実施例のノズル1は、シート面7に噴孔6の入口が開口しているタイプの一例である。
噴孔6は、第1実施例と同様に、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bを有する群噴孔を構成し、図3に示す様に、噴孔入口がシート面7に開口している。
その第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bは、図4に示す様に、シート面7上の周方向に並設され、且つ入口から出口に向かって噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状を有している。
【0031】
また、ニードル3は、シート部10の上流側と下流側に第1の円錐面11と第2の円錐面12が形成され、更に第2の円錐面12の下流側に第3の円錐面13が形成されている。
但し、第1の円錐面11とシート面7との角度差α1 は、第1実施例と同様に、7.5 度<α1 ≦20度の範囲(望ましくは15度)に設定されるが、第2の円錐面12は、閉弁時に第1の微小噴孔6a及び第2の微小噴孔6bから燃料が漏れ出ることを抑制するために、シート面7との間の角度差が小さく設定されている。
これに対し、第3の円錐面13とシート面7との角度差α3 は、燃料流速を低減させるために、第2の円錐面12とシート面7との角度差よりも大きく設定されている。これにより、燃料流速が低減され、且つサック室8へ流入した燃料が第1の微小噴孔6a及び第2の微小噴孔6bに戻り易くなる。
【0032】
本実施例のノズル1は、第1実施例の効果に加えて、シート面7に噴孔6を設けることによりサック室8の容積を小さくできるので、閉弁時のデッドボリュームを小さくできる。更に、閉弁時に第1の微小噴孔6a及び第2の微小噴孔6bの入口をニードル3の第2の円錐面12が略塞いでいるので、燃料漏れを大幅に低減できる。
【0033】
また、本実施例では、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bをシート面7の周方向に並設しているので、噴孔間の流入燃料量に差が生じることがなく、良好な噴霧を形成できる(非対称噴霧を形成されることはない)。但し、第1の微小噴孔6aと第2の微小噴孔6bをシート面7上の中心軸方向に並設した場合でも、本発明の構成(シート面7と少なくとも第1の円錐面11との角度差α1 を従来のノズルより大きく設定すること、及びシート面7のシート角βを従来のノズルより大きく設定すること)を適用することは可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノズル先端部の拡大断面図である(第1実施例)。
【図2】燃料噴射ノズルの全体断面図である。
【図3】ノズル先端部の拡大断面図である(第2実施例)。
【図4】図3のA−A断面図である(第2実施例)。
【図5】ノズル先端部の断面図である(従来技術)。
【符号の説明】
1  燃料噴射ノズル
2  ノズルボディ
3  ニードル
4  ガイド孔
6  噴孔
6a 第1の微小噴孔
6b 第2の微小噴孔
7  シート面
8  サック室
10  シート部
11  第1の円錐面
12  第2の円錐面
α1  第1の円錐面とシート面との角度差
α2  第2の円錐面とシート面との角度差
β  シート面のシート角

Claims (13)

  1. 軸方向に穿設されたガイド孔の下端部に円錐状に凹設されたシート面を有し、更にシート面の下流側にサック室が形成され、前記シート面または前記サック室の内周面に噴孔が開口するノズルボディと、
    前記ガイド孔に往復動可能に挿入され、閉弁時に前記シート面に着座して前記噴孔に通じる燃料経路を遮断するシート部を有し、このシート部の上流側と下流側に第1の円錐面と第2の円錐面を有するニードルとを備えた燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第1の円錐面は、前記シート面との間に所定の角度差α1 を有して形成され、その角度差α1 が、
    7.5 度<α1 ≦20度
    の範囲に設定されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  2. 軸方向に穿設されたガイド孔の下端部に円錐状に凹設されたシート面を有し、更にシート面の下流側にサック室が形成され、前記シート面または前記サック室の内周面に噴孔が開口するノズルボディと、
    前記ガイド孔に往復動可能に挿入され、閉弁時に前記シート面に着座して前記噴孔に通じる燃料経路を遮断するシート部を有し、このシート部の上流側と下流側に第1の円錐面と第2の円錐面を有するニードルとを備えた燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第2の円錐面は、前記シート面との間に所定の角度差α2 を有して形成され、その角度差α2 が、
    7.5 度<α2 ≦20度
    の範囲に設定されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  3. 請求項1に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第2の円錐面は、前記シート面との間に所定の角度差α2 を有して形成され、その角度差α2 が、
    7.5 度<α2 ≦20度
    の範囲に設定されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
    前記シート面と前記第1の円錐面との角度差α1 より、前記シート面と前記第2の円錐面との角度差α2 の方が小さく設定されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
    前記シート部は、前記シート面に着座した時に、前記シート面と一定の幅で面接触することを特徴とする燃料噴射ノズル。
  6. 軸方向に穿設されたガイド孔の下端部に円錐状に凹設されたシート面を有し、更にシート面の下流側にサック室が形成され、前記シート面または前記サック室の内周面に噴孔が開口するノズルボディと、
    前記ガイド孔に往復動可能に挿入され、閉弁時に前記シート面に着座して前記噴孔に通じる燃料経路を遮断するシート部を有し、このシート部の上流側と下流側に第1の円錐面と第2の円錐面を有するニードルとを備えた燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴孔は、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔を有する群噴孔であり、その第1の微小噴孔と第2の微小噴孔は、入口から出口に向かって噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状に設けられていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  7. 請求項6に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴孔は、前記サック室の内周面に開口しており、且つ前記第1の微小噴孔と前記第2の微小噴孔とが前記サック室の中心軸方向に並設されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  8. 請求項6に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴孔は、前記シート面に開口しており、且つ前記第1の微小噴孔と前記第2の微小噴孔とが前記シート面の周方向に並設されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  9. 請求項1〜5に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴孔は、第1の微小噴孔と第2の微小噴孔を有する群噴孔であり、その第1の微小噴孔と第2の微小噴孔は、入口から出口に向かって噴孔径が次第に小さくなるテーパ形状に設けられていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  10. 請求項9に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴孔は、前記サック室の内周面に開口しており、且つ前記第1の微小噴孔と前記第2の微小噴孔とが前記サック室の中心軸方向に並設されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  11. 請求項9に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴孔は、前記シート面に開口しており、且つ前記第1の微小噴孔と前記第2の微小噴孔とが前記シート面の周方向に並設されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  12. 請求項1〜11に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
    前記シート面のシート角を80〜120度の範囲に設定したことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  13. 請求項1〜12に記載した何れかの燃料噴射ノズルにおいて、
    低臨界及び低粘度の燃料を使用することを特徴とする燃料噴射ノズル。
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