JPH0417076Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、洗面化粧室等の壁面に設置される
鏡の取付金具に関するものである。

（従来技術及びその課題） 従来、洗面化粧室等に鏡を設置するに際し、バ
ツクハンガー式、Ｌ形等の金具を用いて壁面に鏡
が取り付けられていることが多いが、従来におい
ては取付時の位置調節が困難であるとか、取付後
にガタつきが生じたり又は外れたりする等の問題
点があつた。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したもの
であつて、簡易に取り付けることができ、しかも
取付時の調節が可能な鏡取付金具を提供せんこと
を目的とし、その要旨は、鏡を保持する枠材等に
固定され、壁面に突設されたビス等に掛設可能な
金具であつて、該金具には、下方に拡開開放され
前記ビスの係入を誘導するガイド面を有する落込
穴と、該落込穴と連通する横長状の調整穴とが形
成されていることである。

（作用） 金具には落込穴と調整穴とが形成されており、
落込穴には、予め壁面に突設されたビスの係入を
誘導する下方に拡開開放されたガイド面が形成さ
れているため、このガイド面に沿つてビスが容易
に落込穴内に係入され、落込穴と連通する調整穴
内に簡易かつ容易にビスを導くことができ、しか
も調整穴は横長状に形成されているため、この調
整穴を介し水平方向等に適宜位置調節して、ビス
に対する鏡の取付位置を簡易に調節することがで
きる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は鏡を洗面化粧室等の壁面に取り付ける
ための金具の平面図を示し、図において、金具１
は平板長方形状に形成されたものであつて、下縁
中央部には下方に拡開開放された落込穴２が形成
されており、この落込穴２の側面部は傾斜したガ
イド面２ａ，２ａとなつている。

又、この落込穴２の上端部には連通穴３が連続
形成されており、さらに連通穴３の上端部には、
水平方向に横長状に形成された調整穴４が連続形
成されている。

又、上金具１の四方の隅角部付近にはビス穴
５，５，５，５が形成されている。

このように形成された上金具１は、第２図に裏
面側からの切断断面図で示すように、鏡Ｍの上部
外周を形成し、鏡Ｍを保持する上枠６の裏面側に
ビス７を介し固定することができるものであり、
上枠６には予め上金具１を取り付ける個所に、上
金具１の厚み分の取付段部６ａを形成させてお
き、さらに、上金具１の前記落込穴２及び調整穴
４が配置される位置に、より深い開口段部６ｂを
予め形成させておく。

この状態で上枠６の取付段部６ａ内に上金具１
を当接させ、上金具１のビス穴５，５，５，５内
にそれぞれビス７をネジ込んで、上金具１を上枠
６の裏面側に面一状に固定させることができる。

尚、第３図の背面図で示すように、鏡Ｍに沿つ
て上枠６には、前記上金具１，１を一対固設させ
ておき、鏡Ｍの下枠８には、予め取付溝部８ａ，
８ａを縦方向に形成させておく。

この取付溝部８ａ，８ａ内には後述する下金具
９が配設される。

第２図のように上金具１を上枠６に固定させ、
予め設置すべき洗面化粧室等の壁面に突出状に掛
止ビスB₁を固設させておけば、この掛止ビスB₁
に対し第４図に示すように、各上金具１，１を掛
止することができる。

即ち、掛止ビスB₁に対し、鏡Ｍを持ち上金具
１を掛止する時に、本例においては各上金具１の
下縁部に拡開した落込穴２が形成されているた
め、掛止ビスB₁に対し先ずこの落込穴２を整合
させることにより、掛止ビスB₁は落込穴２のガ
イド面２ａに沿つて調整穴４内に容易に係入す
る。即ち、壁面に固定された掛止ビスB₁に対し
落込穴２の下縁部を整合させるだけの作業によ
り、掛止ビスB₁を調整穴４内まで落とし込むこ
とができ、その状態で調整穴４に沿つて適宜掛止
ビスB₁に対する位置調整をすることができる。

このように、壁面に固定された掛止ビスB₁に
対し、各上金具１の落込穴２を整合させ、そのま
ま落とし込むことにより、簡易に鏡Ｍを掛止ビス
B₁を介し壁面に設置することができ、かつ水平
方向の取付位置を調整穴４を介し調節することが
でき、鏡Ｍの取り付けが極めて簡易に行ない得る
ものである。

尚、本例においては、第５図及び第６図に示す
ように、前述した如く、鏡Ｍの下枠８の裏面に予
め取付溝部８ａを形成させておき、この取付溝部
８ａにＬ字状に形成された下金具９を配設するこ
とができる。

即ち、下金具９は予め壁面の所定位置に固設ビ
スB₂を介し固定させておき、前記上金具１を掛
止ビスB₁に掛止する時に、同時に下枠８をこの
固設されたＬ字状の下金具９上に配置させること
ができ、前述した如く、この状態で調整穴４を介
し鏡Ｍの水平方向取付位置を調節し、その後に下
枠８の下面側より、下金具９に形成されたビス穴
に固定ビスB₃をネジ込み、下枠８に対し下金具
９を固定させることができる。

尚、下金具９に形成されている長穴９ａを介
し、下金具９の上下方向調節が容易に行ない得る
ものである。

このように上金具１と下金具９を介し簡易かつ
強固に鏡Ｍを壁面に設置することができ、その設
置状態においては、上金具１及び下金具９は前方
側からは隠蔽され、視認されることがなく、壁面
には鏡Ｍのみが良好な視認状態で設置されるもの
である。

（考案の効果） 本考案の鏡取付金具には、ガイド面を有する落
込穴と、落込穴と連通する横長状の調整穴とが形
成されていることにより、壁面に予め固設された
ビスに対し落込穴を整合させるだけの作業によ
り、ビスをガイド面を介して簡易に調整穴内に誘
導することができ、かつ調整穴内で取付位置を調
節して、良好な取付位置に鏡を取り付けることが
でき、その取り付けを極めて簡易かつ正確に行な
うことができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は上金具
の平面図、第２図は鏡の上枠の裏側に上金具を取
り付けた状態の要部断面斜視図、第３図は上金具
を取り付けた鏡の背面図、第４図は壁面に固設さ
れた掛止ビスに対する上金具の取付の説明斜視
図、第５図は壁面に上金具と下金具を介し鏡を設
置した状態の側面断面図、第６図は鏡の下枠の要
部裏面図である。 １……上金具、２……落込穴、２ａ……ガイド
面、４……調整穴、５……ビス穴、６……上枠、
８……下枠、９……下金具、Ｍ……鏡、B₁……
掛止ビス、B₂……固設ビス、B₃……固定ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鏡を保持する枠材等に固定され、壁面に突設さ
   れたビス等に掛設可能な金具であつて、該金具に
   は、下方に拡開開放され前記ビスの係入を誘導す
   るガイド面を有する落込穴と、該落込穴と連通す
   る横長状の調整穴とが形成されていることを特徴
   とする鏡取付金具。