JPH0415866B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は建築構造物の屋根部軒先に設けられ
る樋吊り金具装置に関し、特に軒先垂木部の一部
を兼ねて、軒先深さを調整自在にし得る樋吊り金
具装置に係るものである。

〔従来の技術〕

一般家屋などの建築構造物にあつては、通常の
場合、構造物躯体の小屋組を利用し、棟側から軒
先側にかけて複数本の垂木を所定間隔で差し掛け
て配設させ、これらの各垂木上に屋根構造を葺き
上げるようにしており、各垂木の先端部には、軒
先に繞らせた雨樋を固定支持させるために、樋吊
り金具を装着させている。

従来例による鉄骨を用いた構造物躯体での、こ
の種の軒先部構成の概要を第６図に示す。

すなわち、この第６図構成において、構造物躯
体は、この場合、Ｈ型鋼材からなる支柱１、およ
び所定の勾配角度を与えた合掌梁２により構成さ
れていて、合掌梁２上には、横方向に所定間隔
で、Ｃチヤンネル鋼材からなる母屋材３を架け渡
すと共に、各母屋材３上に棟側から軒先側先端部
にかけて、フランジ付きチヤンネル鋼材からなる
一連の垂木４を複数本等間隔で差し掛けて固定
し、これらの各垂木４上に、適宜、公知手段で屋
根部材としての面板５を張設しており、各垂木４
の先端軒先部に繞らせる雨樋６は、前記支柱１に
溶着されて軒先側に延出された支承桿７ａと支持
枠７ｂとにより構成された樋吊り金具７に嵌着支
持させ、かつ各垂木４の先端部を通して軒先端面
の化粧部材としての唐草８を止着させるようにし
ているのである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このように構成される従来の樋
吊り金具装置においては、まず軒先部への雨樋の
装着作業に関し、各部での溶接などを必要とし、
屋根作業に携わる作業員、つまり屋根屋は、本来
の屋根作業のみしかできないために、溶接作業に
熟練とした作業員、この場合は鉄骨作業の一部と
しての鉄骨屋による溶接作業を併用しなければな
らず、作業分担に支障をきたして不便であるとい
う不都合があり、また一方で、設計寸法通りの垂
木長さでは軒先深さの調整が不可能、ないしは極
めて面倒であるほか、各部での溶接などのため
に、仕上り状態が外観的に不体裁になるなどの問
題点を有するものであつた。

この発明は、従来例構成における樋吊り金具装
置のこのような問題点を改善すると共に、併せて
より一層効果的に使用可能な樋吊り金具装置を得
るためになされたもので、その目的とするところ
は、簡単な単一作業によつて外観良好に取付け固
定できると共に、軒先深さの調整が可能な樋吊り
金具装置を得ることであり、また併せて屋根構造
における軒端雨樋部での納まりとしての唐草を装
着し易い樋吊り金具装置を得ること、および軒端
部近くの屋根面に形成される雨樋、いわゆる隠し
雨樋を容易に構成できる樋吊り金具装置を得るこ
とである。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、この発明は、上部
の開放された枠状の樋吊り金具に軒先部垂木を固
定して一体化させ、この軒先部垂木を躯体側の垂
木の端部に対して相互に伸縮調整可能に嵌挿支持
させるようにしたものである。

すなわち、この発明の第１の発明は、躯体の母
屋材上に、棟側から軒先側にかけて所定間隔で差
し掛けて固定した複数本の垂木を有し、これらの
各垂木の端部に連設される樋吊り金具装置であつ
て、内部に雨樋を受入れて支持する上部の開放さ
れた枠状をなす樋吊り金具と、前記垂木の端部に
対して相互に伸縮調整可能に嵌挿されると共に、
前記軒先部の一部母屋材上に支持し得るようにさ
れ、かつ前記樋吊り金具の後方枠状部に固定させ
た軒先部垂木と、前記樋吊り金具を躯体に取付け
固定する手段とを備えたことを特徴とする樋吊り
金具装置である。

また第２の発明は、前記第１の発明において、
樋吊り金具の後方枠状部に固定される軒先部垂木
の先端部を、唐草取付け部として枠状部内に一部
突出させたことを特徴とする樋吊り金具装置であ
り、さらに第３の発明は、前記第１の発明におい
て、樋吊り金具の後方枠状部に対して、第１の軒
先部垂木を固定させると共に、前方枠状部に対し
て、第１の軒先部垂木と同一軸線上で第２の軒先
部垂木を固定させたことを特徴とする樋吊り金具
装置である。

〔作用〕

従つて、この発明の場合、第１の発明において
は、躯体側の垂木に対する軒先部垂木の伸縮自在
な嵌挿支持により、屋根構造の軒先深さを任意に
設定した状態で、樋吊り金具の位置、ひいては雨
樋の設置を適切に位置決めして躯体側に取付け固
定でき、また第２の発明においては、第１の発明
に併せて、樋吊り金具の枠状部内に一部突出され
る軒先部垂木の先端部に軒端雨樋部での納まりと
しての唐草を容易に装着でき、さらに第３の発明
においては、第１の発明に併せて、軒端部に近付
けた屋根面に隠し雨樋を容易に構成できるのであ
る。

〔実施例〕

以下この発明に係る樋吊り金具装置の各別の実
施例につき、第１図ないし第５図を参照して詳細
に説明する。

第１図は第１の発明の一実施例による樋吊り金
具装置の概要構成を示す斜視図、第２図は同上樋
吊り金具装置を適用した躯体の要部構成を示す側
面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線部の拡大断面図で
ある。

この第１図ないし第３図実施例構成での、第１
の発明による樋吊り金具装置２０において、構造
物躯体１０は、前記と同様に、Ｈ型鋼材からなる
支柱１１と、所定の勾配角度を与えた合掌梁１２
とにより構成される。

そして前記合掌梁１２上には、Ｃチヤンネル鋼
材からなる複数本の母屋材１３を、所定間隔で架
け渡して、適宜に溶着、ボルト止めなどで固定す
ると共に、各母屋材１３上にあつて、棟側から軒
端部に近付けた軒先側にかけ、フランジ付きのチ
ヤンネル鋼材からなる複数本の垂木１４、この場
合は、中空内部１４ａを有する各垂木１４を、等
間隔に差し掛けて、同様に溶着、ボルト止めなど
で固定してあり、かつこの躯体１０側の各垂木１
４上と、後述する樋吊り金具装置２０での軒先部
垂木３２上とに、図示省略したが、適宜、従来例
と同様な公知構成、および手段で屋根部材として
の面板を張設できるようにしてある。

すなわち、こゝでは後述する軒先部垂木３２
が、垂木１４に対して伸縮調整であるために、こ
れらの各垂木１４を、前記合掌梁１２の軒先近く
で打ち切つた長さに設定し、これによつて、例え
ば各垂木１４の規格化、つまり基準寸法による規
格化などに役立てゝいるが、これは以下の説明か
らも明らかなように、必ずしもこのように軒先近
くで打ち切つた長さに限定されるものではない。
また各垂木１４の中空内部１４ａは、この場合、
後述するように、軒先部垂木３２を嵌挿させて伸
縮調整自在にするためのものであるが、これにつ
いても、例えば反対に軒先部垂木３２側に適宜、
中空内部を形成して垂木１４を受け入れるように
しても、あるいはこれらの両者の一方をフオーク
状にし、これに他方を沿わせて相対的に伸縮調整
自在のようにさせてもよい。

また前記樋吊り金具装置２０は、上方から内部
に雨樋２５を受入れて支持し得るように、上部が
開放された断面〓型の枠状をなす樋吊り金具３１
と、この樋吊り金具３１の後方枠状部３１ａの上
部に、前記垂木１４、ひいては合掌梁１２の勾配
角度に一致する角度で、適宜、溶着などにより固
定させた軒先部垂木３２とを有し、この軒先部垂
木３２については、前記躯体１０側での垂木１４
の中空内部１４ａに案内されて摺動可能なよう
に、例えば角型、丸型パイプなどの中空鋼材を用
いており、また前記樋吊り金具３１を躯体１０に
取付け固定する手段４０として、後方枠状部３１
ａの下部に、同様な溶着などで固定させた支承桿
４１を備えている。なお、図中、符号２６は前記
雨樋２５を含む各樋吊り金具３１の前方枠状部３
１ｂの前面に一連に通して被嵌させた前面化粧部
材としての装飾板である。

しかして、前記躯体１０に対する樋吊り金具装
置２０の調整、ならびに取付けは、次のようにし
て行なう。

まず、装置２０側の軒先部垂木３２を、躯体１
０側の少なくとも２本以上の母屋材１３上に跨が
らせるようにして安定的に支持させた状態で、こ
れを垂木１４の中空内部１４ａ内に嵌挿して伸縮
調整させることにより、軒先深さを希望通りに設
定して樋吊り金具３１を位置決めさせた後、続い
て取付け固定手段４０の支承桿４１を同躯体１０
の支柱１１に適宜、ボルト・ナツト４２などによ
り止着させ、かつ必要に応じて前記軒先部の一部
母屋材１３に対しても、同様に適宜、ボルト・ナ
ツトなどにより止着させるのである。

こゝで、前記軒先部垂木３２は、垂木１４内へ
摺動を可能とさせる性質上、垂木１４の勾配角度
と必須的に一致させる必要がある。又、軒先部垂
木３２の樋吊り金具３１に対する固定角度は、前
記のように垂木１４の勾配角度によつて定められ
る。更に、樋吊り金具３１の躯体１０への取付け
固定手段４０は、第２図に示すような支承桿４１
を介して固定する他に、固定をする手段として板
状のものなどを採用してもよい。

すなわち、この第１図ないし第３図実施例構成
による樋吊り金具装置２０の場合にあつては、予
め準備した所要個数の装置構成を建築施工現場に
搬入して、前記したように屋根部の各垂木に一体
的に組込むことにより、軒先深さを任意に調整し
て樋吊り金具の位置設定をなすことができ、かつ
この調整に伴ないすべての装置構成をして、一連
に形成された雨樋を正確にしかも容易に受入れ得
る位置に位置決めできると共に、屋根作業員の簡
単な単一作業のみによつて堅固に取付け固定で
き、外観体裁が頗る良好になるほか、例えば雪国
において屋根部の上面に設置されるところの、格
子枠状をした雪止め部材、特に大型屋根部での雪
止め部材の最も荷重負担の大きい基端部を極めて
効果的に固定し得るのである。

また第４図は第２の発明の一実施例による樋吊
り金具装置を適用した躯体の要部構成を示す側面
図である。

この第４図実施例構成の樋吊り金具装置２１
は、前記第１図ないし第３図に示す第１の発明の
実施例構成において、樋吊り金具３１の後方枠状
部３１ａに固定される軒先部垂木３２の先端部
を、所定の長さで樋吊り金具３１の枠状部内に一
部突出させて唐草取付け部３２ａとしたものであ
る。

従つてこの第４図実施例構成による樋吊り金具
装置２１では、樋吊り金具３１の枠状部内に一部
突出させた軒先部垂木３２の先端唐草取付け部３
２ａに、軒端雨樋部、ひいては屋根部として葺き
込まれる面板２７の軒先部唐草２８を嵌着支持さ
せるだけで極めて容易に取付け得るもので、前記
した第１図ないし第３図実施例構成での各効果に
併せて、こゝでは軒端雨樋部での化粧納まりを良
好に整備できて、軒先部垂木３２の開口されてい
る中空先端面部を、外部から効果的に隠蔽し得る
のである。

さらに第５図は第３の発明の一実施例による樋
吊り金具装置を適用した躯体の要部構成を示す側
面図である。

この第５図実施例構成の樋吊り金具装置２２
は、軒端部近くの屋根面に形成される、いわゆる
隠し雨樋を構成するための実施例であり、前記第
１図ないし第３図に示す第１の発明の実施例構成
において、樋吊り金具３１の後方枠状部３１ａに
固定される軒先部垂木３２、すなわちこゝでは第
１の軒先部垂木３２に対し、前方枠状部３１ｂの
上部に、同一軸線上で別の第２の軒先部垂木３３
を同様に固定させたものである。

そしてこの第５図実施例構成による第３の発明
の場合、その取付け固定手段４０としては、前記
各発明と同様な手段を採用しても差支えないが、
この場合には、より一層強固に取付け固定すべく
次のような手段を採用する。

すなわち、第１の軒先部垂木３２に関しては、
前記と同様に躯体側垂木１４に嵌挿させて、適宜
に軒先深さを設定させるが、第２の軒先部垂木３
３に関しては、前記躯体１０から延出された取付
け部１５の母屋材１４上に取付け固定させるので
あり、このようにして第５図実施例構成では、軒
端部近くの屋根面に対応される部分に、いわゆる
隠し雨樋を固定支持させるための上方が開放され
た樋吊り金具３１を位置決め設定できるのであ
る。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、第１の発明によれば、内
部に雨樋を受入れて支持する上部の開放された枠
状をなす樋吊り金具と、躯体側垂木の端部に対し
て相互に伸縮調整可能に嵌挿されて、軒先部の一
部母屋材上に支持され、かつ樋吊り金具の後方枠
状部に固定させた軒先部垂木とを備え、樋吊り金
具を躯体側に取付け固定するようにしたから、躯
体側垂木に対する軒先部垂木の伸縮自在な嵌挿支
持により、屋根構造の軒先深さを任意に設定でき
ると共に、樋吊り金具の位置、ひいては雨樋の設
置を適切に位置決めできるのであり、しかもこの
取付け作業には溶接などを必要としないので、溶
接技術をもたない屋根作業員により容易に取付け
でき、作業分担に支障をきたす惧れがなく、かつ
屋根構造において最も荷重負担の大きい軒先部の
強度を効果的に向上させることができる。

また第２の発明によれば、さきの第１の発明に
おいて、樋吊り金具の後方枠状部に固定される軒
先部垂木の先端部を、唐草取付け部として枠状部
内に一部突出させたから、この軒先部垂木の先端
部に、軒端雨樋部での納まりとしての唐草を容易
に装着でき、さらに第３の発明によれば、同様に
第１の発明において、樋吊り金具の後方枠状部に
第１の軒先部垂木を固定させ、かつ前方枠状部に
第１の軒先部垂木と同一軸線上で第２の軒先部垂
木を固定させたから、軒端部に近付けた屋根面に
隠し雨樋を容易に構成でき、それぞれに第１の発
明に併せて特有の効果を有する。

そしてこれらの各発明においては、装置構成自
体が比較的簡単であつて、容易かつ安価に提供で
きるなどの優れた特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１の発明の一実施例による樋吊り金
具装置の概要構成を示す斜視図、第２図は同上樋
吊り金具装置を適用した躯体の要部構成を示す側
面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線部の拡大断面図で
あつて、第４図および第５図は第２および第３の
発明のそれぞれ一実施例による樋吊り金具装置を
適用した躯体の要部構成を示す側面図であり、ま
た第６図は従来例による同上樋吊り金具装置を適
用した躯体の要部構成を示す側面図である。 １０……建築構造物の躯体、１１……支柱、１
２……合掌梁、１３……母屋材、１４……躯体側
垂木、１４ａ……垂木の中空内部、１５……躯体
から延出された取付け部、２０，２１，２２……
樋吊り金具装置、２５……雨樋、２６……前面装
飾板、２７……屋根の面板、２８……屋根軒端部
の唐草、３１……樋吊り金具、３１ａ……樋吊り
金具の後方枠状部、３１ｂ……樋吊り金具の前方
枠状部、３２……軒先部垂木（第１の軒先部垂
木）、３２ａ……軒先部垂木の先端唐草取付け部、
３３……第２の軒先部垂木、４０……取付け固定
手段、４１……支承桿、４２……ボルト・ナツ
ト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 躯体の母屋材上に、棟側から軒先側にかけて
   所定間隔で差し掛けて固定した複数本の垂木を有
   し、これらの各垂木の端部に連設される樋吊り金
   具装置であつて、内部に雨樋を受入れて支持する
   上部の開放された枠状をなす樋吊り金具と、前記
   垂木の端部に対して相互に伸縮調整可能に嵌挿さ
   れると共に、前記軒先部の一部母屋材上に支持し
   得るようにされ、かつ前記樋吊り金具の後方枠状
   部に固定させた軒先部垂木と、前記樋吊り金具を
   躯体に取付け固定する手段とを備えたことを特徴
   とする樋吊り金具装置。 ２ 母屋材上の各垂木が、中空内部を有するチヤ
   ンネル状に形成され、この中空内部に軒先部垂木
   を伸縮調整可能に嵌挿させることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の樋吊り金具装置。 ３ 樋吊り金具の後方枠状部に対して軒先部垂木
   を、母屋材上の各垂木の勾配角度に一致する角度
   で固定させたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の樋吊り金具装置。 ４ 樋吊り金具の躯体への取付け固定手段が、後
   方枠状部から延出された支承桿を介してなされる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   樋吊り金具装置。 ５ 躯体の母屋材上に、棟側から軒先側にかけて
   所定間隔で差し掛けて固定した複数本の垂木を有
   し、これらの各垂木の端部に連設される樋吊り金
   具装置であつて、内部に雨樋を受入れて支持する
   上部の開放された枠状をなす樋吊り金具と、前記
   垂木の端部に対して相互に伸縮調整可能に嵌挿さ
   れると共に、前記軒先部の一部母屋材上に支持し
   得るようにされ、かつ前記樋吊り金具の後方枠状
   部に対して、先端部を唐草取付け部として枠状部
   内に一部突出して固定させた軒先部垂木と、前記
   樋吊り金具を躯体に取付け固定する手段とを備え
   たことを特徴とする樋吊り金具装置。 ６ 母屋材上の各垂木が、中空内部を有するチヤ
   ンネル状に形成され、この中空内部に軒先部垂木
   を伸縮調整可能に嵌挿させることを特徴とする特
   許請求の範囲第５項に記載の樋吊り金具装置。 ７ 樋吊り金具の後方枠状部に対して軒先部垂木
   を、母屋材上の各垂木の勾配角度に一致する角度
   で固定させたことを特徴とする特許請求の範囲第
   ５項に記載の樋吊り金具装置。 ８ 樋吊り金具の躯体への取付け固定手段が、後
   方枠状部から延出された支承桿を介してなされる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第５項に記載の
   樋吊り金具装置。 ９ 躯体の母屋材上に、棟側から軒先側にかけて
   所定間隔で差し掛けて固定した複数本の垂木を有
   し、これらの各垂木の端部に連設される樋吊り金
   具装置であつて、内部に雨樋を受入れて支持する
   上部の開放された枠状をなす樋吊り金具と、前記
   垂木の端部に対して相互に伸縮調整可能に嵌挿さ
   れると共に、前記軒先部の一部母屋材上に支持し
   得るようにされ、かつ前記樋吊り金具の後方枠状
   部に固定させた第１の軒先部垂木、および第１の
   軒先部垂木と同一軸線上で前方枠状部に固定させ
   た第２の軒先部垂木と、前記樋吊り金具、および
   必要に応じて前記第２の軒先部垂木を躯体に取付
   け固定する手段とを備えたことを特徴とする樋吊
   り金具装置。 １０ 母屋材上の各垂木が、中空内部を有するチ
   ヤンネル状に形成され、この中空内部に第１の軒
   先部垂木の端部を伸縮調整可能に嵌挿させること
   を特徴とする特許請求の範囲第９項に記載の樋吊
   り金具装置。 １１ 樋吊り金具の後方、および前方枠状部に対
   して第１、および第２の軒先部垂木を、母屋材上
   の各垂木の勾配角度に一致する角度で固定させた
   ことを特徴とする特許請求の範囲第９項に記載の
   樋吊り金具装置。 １２ 第２の軒先部垂木の躯体への取付け固定手
   段が、躯体から延出された取付け部に対し、個々
   の母屋材を介してなされることを特徴とする特許
   請求の範囲第９項に記載の樋吊り金具装置。