JPH0414835Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の分野］ この考案は電磁継電器などに使用される端子装
置に関するものである。

［従来技術とその問題点］ 第６図および第７図は電磁継電器の一例を示す
概略構成図で、第６図は側面図、第７図は平面図
である。図において、１は可動接触片で、この可
動接触片１はその基端部が共通端子２に固定され
るとともに、その先端部に接点１Ａを有する。３
は上記接点１Ａに接離する接点３Ａを有する接点
端子である。４は端子ベース、５は電磁石ブロツ
クである。

いま、上記電磁石ブロツク６が励磁されると、
可動接触片１が変位して、可動接点１Ａが一方の
固定接点３Ａから他方の接点３Ａに接離する。

ところで、従来の共通端子２には、可動接触片
１の基端部をスポツト溶接するための突起（図示
せず）が、また、接点端子３には、固定接点３Ａ
を取付けるための貫通孔（図示せず）がそれぞれ
形成され、上記両端子２，３の形状が相異してい
た。

そのため、形状の相異なる２種類の端子を用意
しなければならず、部品点数の増加と、成形金型
の増加をきたし、それだけ製作コストが高くなる
欠点があつた。

また、共通端子２に形成された突起をスポツト
溶接などにより可動接触片１に溶着する際、可動
接触片１と共通端子２との相対的な位置を正確に
保持しなければならず、その位置関係が変位した
場合、固定接点と可動接点との接触不良が生じる
欠点があつた。

［考案の目的］ この考案は上記欠点を解消するためになされた
もので、共通端子と接点端子を共通にして、部品
点数の低減を図り、安価でかつ接点の接触信頼性
の高い端子装置を提供することを目的とする。

［考案の構成と効果］ この考案による端子装置は、固定接点を固着す
るための貫通孔と、可動接触片を溶着するための
突起とを共用端子に形成するとともに、可動接触
片に位置決め用突起を形成し、上記共用端子の貫
通孔に固定接点を固着して接点端子を構成し、上
記共用端子の貫通孔に位置決め用突起を嵌合する
とともに上記溶着用突起を可動接触片に溶着して
共通端子を構成したことを特徴とする。

上記構成によれば、共通端子と接点端子とに共
用の端子を構成したから、共通の金型でもつて２
種類の端子に適用できる端子装置を製造すること
ができる。

また、共用端子に形成された突起をスポツト溶
接などにより可動接触片に溶着する際、固定接点
をカシメなどで固着するための貫通孔に対して、
上記可動接触片の位置決め用突起を嵌合させるこ
とにより、可動接触片は共用端子に対して所定の
位置に固着することができ、固定接点に対する可
動接点の接触信頼性を向上させることができる。

［実施例の説明］ 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図はこの考案による端子装置の一例を示す
要部の斜視図で、同図は第６図における共通端子
２と接点端子３を構成するための共用端子４の構
造を示す。

すなわち、上記共用端子４は、その先端部がほ
ぼＬ字形に折曲され、この折曲部Ｂに固定接点３
Ａをカシメなどで固着するための貫通孔Ｄと、可
動接触片１を溶着するための突起Ｃとが形成され
ている。また、上記可動接触片１には第５図で示
すような位置決め用突起Ｅが形成されている。

上記構成において、接点端子３は、第２図およ
び第３図で示すように、上記共用端子４の貫通孔
Ｄに接点３Ａをカシメで固定することにより製造
することができる。

また、共通端子２は、第４図および第５図で示
すように、上記共用端子４の貫通孔Ｄに位置決め
用突起Ｅを嵌合するとともに、上記突起Ｅを可動
接触片１に、たとえばスポツト溶接で溶着するこ
とにより製造することができる。

上記構成からなる共用端子４は、共通端子２と
接点端子３に対して同一の基本構成であるから、
共通の金型でもつて２種類の端子２，３に適用で
きる。

また、共用端子４に形成された突起Ｃをスポツ
ト溶接などにより可動接触片１に溶着する際、接
点３Ａをカシメ固定するための貫通孔Ｄに対し
て、上記可動接触片１の位置決め用突起Ｅを嵌合
させることにより、可動接触片１を共用端子４に
対して所定の位置に固着した共通端子２が構成で
きるから、固定接点３Ａに対する可動接点１Ａの
接触信頼性を向上させることができる。

なお、上記実施例において、共用端子４は、そ
の先端部がほぼＬ字形に折曲されていたけれど
も、これは平板状のものであつてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による端子装置における共用
端子の一例を示す斜視図、第２図はこの考案によ
る端子装置を構成する接点端子の一例を示す斜視
図、第３図は第２図の−線に沿う断面図、第
４図はこの考案による端子装置を構成する共通端
子の一例を示す斜視図、第５図は第４図の−
線に沿う断面図、第６図は上記端子装置が適用さ
れる一例を電磁継電器について示す概略側面図、
第７図は同平面図である。 １……可動接触片、１Ａ……可動接点、２……
共通端子、３……接点端子、３Ａ……固定接点、
４……共用端子、Ｃ……溶着用突起、Ｄ……貫通
孔、Ｅ……位置決め用突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定接点を固着するための貫通孔と、可動接触
   片を溶着するための突起とを共用端子に形成する
   とともに、可動接触片に位置決め用突起を形成
   し、上記共用端子の貫通孔に固定接点を固着して
   接点端子を構成し、上記共用端子の貫通孔に位置
   決め用突起を嵌合するとともに上記溶着用突起を
   可動接触片に溶着して共通端子を構成したことを
   特徴とする端子装置。