JPH0413816A - 高成形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

高成形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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JPH0413816A
JPH0413816A JP11786190A JP11786190A JPH0413816A JP H0413816 A JPH0413816 A JP H0413816A JP 11786190 A JP11786190 A JP 11786190A JP 11786190 A JP11786190 A JP 11786190A JP H0413816 A JPH0413816 A JP H0413816A
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annealing
steel sheet
hot
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JP11786190A
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Kenji Kikuchi
健司 菊池
Takashi Tanioku
谷奥 俊
Yasuhiko Shimatani
康彦 嶋谷
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、高い成形性を有する。溶融亜鉛めっき鋼板
の製造方法に関する。
従来の技術 近年、めっき鋼板、例えば合金化処理溶融亜鉛めっき鋼
板は、耐食性、塗装性が良好であるところから、自動車
向、家電向、建材向の材料として急激に需要が増大しつ
つある。特に自動車同材料においては、耐食性、塗装性
と共に、複雑な形状にプレス加工できるような優れた成
形加工性や、外装材においてはストレッチャーストレイ
ンが発生しないよう降伏点伸び(以下「YPE」という
)がなく、非時効性であることが要求される。
優れた成形加工性を持つためには、一般に全延び(以下
「El」という)、n値、ランクフォード値(以下「r
値]という)が高いことが必要であるが、その他に加工
し易いという点からいえば降伏点(以下[YP、J と
いう)が低く、引張り強度(以下rTsJ という)も
ある程度は低いことが必要である。
上記のとおり自動車同材料は、用途に応じて種々の特性
が要求され、そのような特性を満たすべく、新規技術が
数多く提案されているが、その中にTi添加またはNb
添加あるいはTiとNbの複合添加を行う方法が知られ
ている。
これらのTi添加またはNb添加あるいはTiとNbを
複合添加する方法は、いずれも炭・窒化物形成元素とし
てTiまたはNbを添加することにより、Elやr値を
低下させる鋼中の固溶CN、Sを析出物として固定する
作用を利用したものである。TiやNbを窒化物、硫化
物、炭化物を形成するよりも過剰に添加すると、鋼中の
固溶C,N、Sなどがほとんど存在しなくなる。このた
め、変形を阻害する要因が減少し、深絞り性が非常に増
大する。また、鋼板は固溶C,Nを含まなくなるため、
同時に非時効性となり、YPEの発生がなくなり、スト
レッチャーストレインが生じないといった利点を有する
したがって連続焼鈍用の深絞り用鋼板の素材は、はとん
どこの種類のものに変りつつあり、TiとNbの添加量
については、特公昭61−32375号公報、特開昭5
9−74231号公報あるいは特開昭62−11272
9号公報など、数多くの提案が行なわれている。
発明が解決しようとする課題 前記Ti添加鋼板は、過剰のTiを添加しなければなら
ないので、連続鋳造において溶鋼注入中にノズルの閉塞
や溶損が発生し易い。また、非金属介在物であるTi0
zが生成し、大きな表面疵を発生することがあるなど、
製造上の問題がある。
また、Nb添加鋼板は、Nb添加により再結晶温度が上
昇するため、良好な特性を得るには連続焼鈍時に高温焼
鈍が必要となる。しかし、あまり高温で焼鈍すると析出
しなNbCが溶解して固溶Cが生じ、YPEが発生して
時効性となる可能性がでてくるという問題がある。
TiとNbの複合添加鋼板は、これらの両者の短所を減
じると共に、長所を生かそうとして考えられた鋼板であ
る。しかし前記のとおり最良の添加範囲について数多く
の研究がなされているにも係わらず、いまだに各種の説
があり、最良の添加範囲が見い出されていない状況であ
る。
一方、自動車業界においては、製造工程の簡素化、部品
数の低減のために、一体化成型の可能性について模索を
開始しており、鋼板メーカーに対する品質要求は、一部
の用途についてはますます厳しくなってきている。この
ため、現状の深絞り用鋼板では対応しきれないケースが
増加しつつあり、さらに成形加工性に優れた鋼板の開発
が強く望まれている。
この発明の目的は、前記めっき鋼板に要求される諸性質
を考慮し、今までの深絞り用鋼板では対処できなかった
ような用途に対応できる高い成形加工性を有するメツキ
鋼板の製造方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、上記目的を達成すべく、多くの研究や試
作を行った。その結果、高い成形加工性を得ると共に、
製造上の問題を極力押え、操業条件が多少変動しても、
ある程度の特性を有するめっき鋼板を安定して得るには
、極低炭素鋼に少量のTiとNbを複合添加し、かつ熱
間圧延後に、650〜900℃で一次焼鈍を行い、鋼板
中のTi1Nbによる窒化物、炭化物、硫化物などの析
出状態や結晶粒およびその集合組織を調整し、冷間圧延
後の焼鈍時の結晶粒成長性の向上などにより、焼鈍後の
組織を成形性に好ましい組織とする。また、Si、Mn
の添加量を所定値に抑制し、めっき時のぬれ性を良好に
することによって、目的とする成形特性を有するめっき
鋼板が得られることを究明し、この発明を完成した。
すなわちこの発明は、重量%で、 C:  0.0030%以下、 Si:0.04%以下
、Mn :  0.20%以下、   P :  0.
030%以下、S :  0.008%以下、 Al:0.02〜0.10%、 N :  0.0030%以下、 T i :  0.
060%以下、Nb :  0.005〜0.030%
、かつ、TiとNbの添加量が、 Ti/48 +Nb/93≧C/12+N/14+S/
32を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物 からなる鋼片を、熱間圧延したのち650〜900℃で
一次焼鈍を行い、ついで圧下率50%以上で冷間圧延し
たのち、再結晶温度〜900℃以下で連続焼鈍を行い、
冷却過程で溶融亜鉛めっきを施すのである。
また、重量%で、 C:  0.0020%以下、 Si:0.02%以下
、Mn :  0.15%以下、   P :  0.
010%以下、S :  0.005%以下、 A1:0.02〜0.08%、 N:  0.0020%以下、 T i :  0.0
40%以下、Nb :  0.005〜0.030%、
かつ、TiとNbの添加量が、 Ti/48 +Nb/93≧C/12+ N/14+ 
S/32を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物 からなる鋼片を、熱間圧延したのち 650〜900℃
で一次焼鈍を行い、ついで圧下率50%以上で冷間圧延
したのち、再結晶温度〜900℃で連続焼鈍を行い、冷
却過程で溶融亜鉛めっきを施すのである。
作    用 つぎにこの発明において鋼の成分組成および製造工程を
限定した理由を詳述する。なお、以降の鋼の成分組成の
%は、特に断わりのないかぎり重量%を示す。
(1)鋼の成分組成範囲 Cは、通常鋼中に固溶Cあるいはセメンタイトとして存
在し、TiやNbを添加している場合、には、TiC,
NbCなどの析出物としても存在する。これらは成形性
や深絞り性に対しては有害であり、少ないほど素材とし
ては有利である。さらに固溶Cが残存すると時効劣化を
起こすので、固溶Cが残らないようにTi、Nbを添加
する必要がある。
このため、Cが多いと必要となるTi、Nbの添加量が
増加し、合金コストが上昇する。また、Ti添加量が多
い場合は連続鋳造においてノズルの閉塞や溶損が発生し
易くなる。
このような理由により、Cの含有量を 0.0030%
以下、好ましくは0.0020%以下とする。
Siは、一般には強度を高めるために添加する元素であ
るが、溶融亜鉛めっき鋼板製造の場合には、連続焼鈍中
にSiが鋼板の表面に濃化し、溶融亜鉛との付着張力を
著しく低下させ、めっき付着性が悪化して不めっきを起
こしやすくなる(ある研究によるとSiが0.10%で
亜鉛との付着張力が零となり、0.10%を超えると付
着張力が負となって、亜鉛をはじくようになるという報
告がある)。
特に材料特性に対しては、連続焼鈍ラインに均熱帯を有
し、ある程度の均熱時間がある方が特性の安定性の上で
も有利である。しかし、均熱時間を長くするほどSiの
表面濃化が促進されるので、良好な溶融めっき鋼板を製
造するには、Siが0.04%以下であることが必要で
、好ましくは0.02%以。
下である。
Mnは、基本的には鋼中に不可避的不純物として含まれ
るSを固定し1.Sによる脆化を防止すると共に、Si
と同様に鋼板の強度を高めるために有効な元素である。
しかし極低C−Ti添加鋼の場合は、かなりのSがTi
と結合すると考えてよいので、それほど多くは必要ない
。むしろ、Mnの添加量が増大すると、強度の上昇と共
に伸びが低下し、特にr値が低下する傾向が大きい。さ
らにMnは、Siと同様、表面濃化によるめっき性1〇
− ヘの悪影響があるので、Mnは0.20%以下、好まし
くは0.15%以下とする。
Pは、Si、Mnと同様に鋼板の強度を高める作用の大
きな元素である。しかしPは、伸びやr値に対してMn
と比較してその影響が少ないが、やはり悪化させる作用
がある。特に0.10%以上のPは、鋼板の伸びのを著
しく劣化させるばかりでなく、粒界に偏析することで粒
界劣化を引起こし、耐二次加工脆性が悪化する。しかし
ながら、高い成形性を有する鋼板を製造するには、Pの
添加量を0.10%未満とするだけでは不十分で、0.
030%以下にする必要がある。このため、Pは0.0
30%以下、好ましくは0.020%以下とする。
Sは、鋼中に不可避的不純物として含有され、鋼板の延
性やr値を低下させる。また、極低C−Ti鋼の場合は
、熱間圧延前、例えばスラブとして加熱中にTiと結合
するので、その分子i添加量を増加させる必要があり、
合金コストが上昇する。しかも、析出したTiSが微細
の場合は、延性に対する悪影響があり、逆に粗大の場合
は、へゲ欠陥の原因となる。このためこの発明ではM 
n 。
Ti添加量とのバランスも考慮し、Sは0.008%以
下、好ましくは0.005%以下とする。
AIは、鋼の脱酸のために添加され、Tiが酸化して失
われ添加歩留りが低下したり、延性を悪化させる鋼中非
金属介在物(酸化物)の生成を抑制する働きをする。ま
た、常温時効の原因となり、延性にも悪影響をおよぼす
NをAINとして固定する作用を有する。しかしこの発
明においては、N含有量を低くしているし、Tiを添加
してNを固定しているので、多く添加する必要がない。
また、AI添加量を多くすると合金コストが上昇し、A
I=Oaなどの介在物が増加して延性が劣化する。
このため、Alは0.020〜o、 ioo%、好まし
くは0、020〜0.080%とする。
Nは、Sと同様に鋼中に不可避的不純物として含有され
、固溶Nは鋼板の延性やr値を低下させる。また、常温
時効を起こしてストレッチャーストレインの原因となる
。極低C−Ti鋼の場合は、NはSと同様に熱間圧延前
に大部分がTiNとして固定されるので、N含有量が多
くなると必要なTi量が増加して合金コストの上昇を招
く。また、析出しなTiNがElやr値に悪影響を与え
、析出物が粗大の場合にはヘゲ欠陥の原因となることも
ある。
このため、Nは0.0030%以下、好ましくは0、0
020%以下である。
Tiは、延性やr値に悪影響を及ぼす鋼中のN。
SSCを析出物として固定することによって除去し、成
形性を向上させるために添加する。TiはA1、Nb、
Mnなどに先立って熱間圧延前にNやSを固定し、しか
るのちCを固定する。このため、Tiが添加されていな
いと、Nが微細なAINに、またSは微細なMnSとな
り、いずれも延性に悪影響を与える。
したがってTiの添加量は、固定するNSS。
Cの含有量およびNb添加量を考慮しなければならず、
最低添加量はN、S、CおよびNb量によって変動する
一方、Tiの添加量は、N、S、Cを固定するよりも若
干多めであれば問題ない。しかし著しく過剰になると、
その効果が頭打ちとなり、合金コストの上昇を招くばか
りでなく、連続鋳造時の溶鋼注入中にノズル閉塞や溶損
を起こし易くなる。
また、非金属介在物であるTiesが生成して大きな表
面疵(ノロ噛み)が発生し易くなる。そのため、Ti添
加量は、0.060%以下とする。
Nbは、どちらかといえばTiよりも優先的にCを固定
してNbCとして析出し、あるいは鋼中に固溶Nbとし
て存在することによって、熱間圧延後の一次焼鈍時や冷
間圧延後の二次焼鈍時、結晶粒が異常成長するのを防止
して結晶粒を整粒化し、延性を向上させるために添加す
る。Nbを添加することによって高成形性が確保できる
と共に、鋼板加工時の肌荒れを防止することができる。
しかしながら、Nb含有量が0.005%未満の場合は
、所望の効果が得られない。逆に0.030%を超えて
含有させても、その効果は頭打ちとなり、合金コストの
上昇を招くばかりでなく、NbC量が増加して再結晶温
度が上昇し、鋼が硬化して反=14− 対に成形性の劣化が起こり易くなる。
このため、Nb含有量は、0.005〜0.030%と
する。
TiとNbの各添加量については、前記したとおりであ
るが、TiおよびNbは、鋼中のN、S。
Cを析出物として固定するために添加するのであるから
、N、SSCの含有量をまったく無視することはできな
い。このため、所定の添加量範囲で、しかも、次の式を
満足させる必要がある。
Ti/48 +Nb/93≧C/12+N/14+S/
32・・(1)また、TiとNbの添加量は、上記(1
)式を満足させる範囲内で、できるだけ少ない方が望ま
しν)。
前記元素の他に0.Cr、Cuなども不可避的に鋼中に
含まれる元素である。この発明におし1ては、これらの
元素の含有量もできるだけ少なり1方が好ましい。でき
ればO: 0.005%未満、Cr:0.1%未満、C
u:0.1%未満を目安として規制するのが望ましい。
また、二次加工脆性が特に重要な場合には、少量のBな
どを添加することができる。
(2)熱間圧延後の一次焼鈍条件 通常の冷延鋼板製造プロセスは、熱間圧延で得た熱延鋼
板を酸洗などにより脱スケールしたのち、そのまま冷間
圧延するのが普通である。
しかるにこの発明においては、熱間圧延後の熱延鋼板を
冷間圧延前に高温で焼鈍(以下「−次焼鈍」という)す
ることを特徴としている。
この−次焼鈍は、コイルのままのバッチ焼鈍あるいはオ
ーブンコイルの連続焼鈍のいずれでもよい。また、この
−次焼鈍は、脱スケール前の熱延鋼板、あるいは脱スケ
ール後の熱延鋼板のいずれかで実施すればよい。
なお、この発明においては、鋼板のC含有量が30pp
m以下と低く、また、Ti、Nbなどにより固定されて
いるので、スケールによる脱炭は考慮する必要はない。
上記−次焼鈍は、冷間圧延前の鋼板中のTiN、Ti5
STiC,NbC等の析出状態や結晶粒およびその集合
組織を調整する。また、冷間圧延したのちの焼鈍(以下
「二次焼鈍」という)後の組織を高成形性を得るのに好
ましい組織とするための準備工程として重要である。
すなわち、熱延鋼板は、−次焼鈍することによってTi
などにより固定されていなかった固溶N1S、CがTi
N、TiS、TiCとしてほとんど析出し、これと同時
に、粗大化までいかない程度で凝集する。また、Nbは
、Tiと同様NbCとしてCの析出を十分ならしめ、引
続き行なわれる冷間圧延−二次焼鈍後の細粒化や高r値
化を確実なものとする。
つまりTiN、Ti51TiCSNbCの析出が不十分
な場合は、鋼中に固溶C,N、Sが残留して延性を低下
させる。このほか、冷間圧延−二次焼鈍後の鋼板の結晶
組織や集合組織が高成形性に適したものに、十分生成、
成長が行なわれず、高r値、高Elが得られない。
このため、−次焼鈍の温度および時間は、鋼の成分およ
び要求される製品の成形性の程度により調整される。し
かし、−次焼鈍の温度が650℃未満では、前記した効
果が十分得られない。また、900℃を超えると著しい
結晶粒粗大化が発生し、それを原因とする製品の肌荒れ
を生じる。したがって、−次焼鈍温度は、650〜90
0℃、好ましくは700〜800℃である。
一次焼鈍をバッチ焼鈍で行う場合は、800℃以上の高
温であれば均熱時間が短くてすむが、焼付きや局部的ダ
レイングロースを起こす恐れが大きくなる。このため、
好ましくは800℃未満で、最低2時間以上、より好ま
しくは5時間以上の長時間焼鈍を行うのが望ましい。確
実かつ安定して要求される成形性を得るには、10時間
以上焼鈍することが望ましい。
一次焼鈍を連続焼鈍で行う場合は、800℃以上の高温
が必要で、かつ均熱時間は最低1分以上、好ましくは2
分以上焼鈍することが望ましい。
なお、−次焼鈍を行った鋼板は、−次焼鈍を行なわなか
った鋼板に比較し、二次焼鈍の条件を同一にすると、当
然特性が優れている。このことは二次焼鈍条件が悪くて
も、同様の特性レベルを得ることができるということで
、二次焼鈍条件が多少変動しても、安定した特性レベル
の鋼板を製造できるという利点となる。
(3)その後の製造条件 一次焼鈍された鋼板は、引続き冷間圧延−二次焼鈍され
る。この冷間圧延−二次焼鈍の方法は、従来から実施さ
れている超深絞り用鋼板の製造条件、例えば圧下率50
%以上での冷間圧延、再結晶温度以上での二次焼鈍でよ
い。また、その後の溶融亜鉛めっき処理は、一般に実施
されている方法で行なえばよい。
ただし、二次焼鈍温度は、高すぎると結晶粒の著しい粗
大化が起こるので、上限を900℃とする。
しかし750〜880℃が望ましい。
溶融亜鉛めっきされた鋼板は、その後、必要に応じて5
00〜600℃で10秒程度の合金化処理、あるいは調
質圧延(スキンパス)を実施することもできる。
なお、合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板は、合金化処理さ
れためっき皮膜が硬質であるためその影響を受け、同強
度レベルの冷延鋼板に比較し、Elやr値が低くなる傾
向がある。その低下の程度は、合金化処理条件あるいは
亜鉛めっき付着量によって異なるが、Elで2〜3%、
r値で0.2〜0.3である。
実  施  例 実施例1 第1表に示す成分以外は、Feと不可避的不純物からな
る鋼を転炉で溶製し、真空脱ガス処理したのち、常法に
したがい連続鋳造してスラブとした。このスラブを仕上
げ温度1200℃、巻取り温度約690℃、板厚4.0
mmの条件で熱間圧延を行った。
次いで熱延鋼板は、酸洗処理したのち、第1表に示すと
おり種々の温度でバッチ焼鈍(−次焼鈍)して徐々に冷
却した。
一次焼鈍したこれらの熱延鋼板は、ついで圧下率80%
、板厚0.8mmの条件で冷間圧延を行い、冷延鋼板を
製造した。得られた冷延鋼板は、加熱温度750〜85
0℃で60秒前後連続焼鈍(二次焼鈍)し、約460℃
まで冷却して連続溶融亜鉛めっきラインで、約460℃
の亜鉛めっき浴中に浸漬して溶融亜鉛めっきを施した。
次いで合金化炉で500〜600℃に10秒間保持して
合金化処理し、さらに伸び率0.4〜0.8%の調質圧
延を実施し、合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板を製造した
得られた合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板のそれぞれから
し方向にJIS S号試験片を切出し、機械的特性を測
定した。その結果を第1表に示す。
以下余白 なお、成分組成あるいは製造条件がこの発明の範囲外の
鋼板および他種鋼板を比較例として示す。
第1表に示すとおり、この発明の合金化処理溶融亜鉛め
っき鋼板は、比較例の合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板に
比較し、YPが低く、El、r値が高く、高成形性を有
しており、自動車用材料、特に難成形で著しい成形性を
要求されるような部品の材料として、非常に適している
実施例2 第2表に示す成分組成の異なるA、B2種類の。
鋼を転炉で溶製し、真空脱ガス処理したのち、常法にし
たがい連続鋳造してスラブとした。このスラブを仕上げ
温度1200℃、巻取り温度約690℃、板厚4.0m
mの条件で熱間圧延を行った。次いで熱延鋼板は、酸洗
処理したのち2分割し、鋼Aの一方は730℃で10時
間、鋼Bの一方は780℃で10時間バッチ焼鈍(−次
焼鈍)して徐々に冷却した。鋼A、Bの他方は一次焼鈍
しなかった。そしてこれらの熱延鋼板は、ついで圧下率
80%、板厚0.8mmの条件で冷間圧延を行い、冷延
鋼板を製造した。
得られた冷延鋼板は、第2表に示すとおり種々の温度で
約60秒のラボ焼鈍(二次焼鈍)を施した。
得られた冷延鋼板のそれぞれからL方向にJISS号試
験片を切出し、機械的特性を測定した。その結果を第2
表に示す。
なお、試験では、できるだけ特性に誤差の入る要因を少
なくするため、亜鉛めっきはせず、調質圧延も施さずに
実施した。
以下余白 第2表に示すとおり、この発明の特徴である熱間圧延後
に一次焼鈍を実施した鋼板は、−次焼鈍を実施しなかっ
た鋼板に比較し、同様の二次焼鈍条件では、良好な機械
的特性を得ることができる。
また、−次焼鈍を実施した鋼板は、同レベルの特性を二
次焼鈍温度が低くても得ることができる。
このことは、二次焼鈍条件が変動しても、安定して良好
な特性を得ることができることを示すものである。
なお、二次焼鈍条件が910℃×60秒の場合は、はと
んどが異常粒成長肌荒れが発生し、Elとr値が焼鈍温
度が高いにもかかわらず逆に低下している。
発明の効果 この発明方法によれば、自動車用材料、特に難成形で著
しく高い成形性を要求されるような部品の材料として、
非常に適している合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板を安定
して製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:0.0030%以下、Si:0.04%以下、Mn
    :0.20%以下、P:0.030%以下、S:0.0
    08%以下、 Al:0.02〜0.10%、 N:0.0030%以下、Ti:0.060%以下、N
    b:0.005〜0.030%、 かつ、TiとNbの添加量が、 Ti/48+Nb/93≧C/12+N/14+S/3
    2を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物 からなる鋼片を、熱間圧延したのち650〜900℃で
    一次焼鈍を行い、ついで圧下率50%以上で冷間圧延し
    たのち、再結晶温度〜900℃以下で連続焼鈍を行い、
    冷却過程で溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする高成
    形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 2 重量%で、 C:0.0020%以下、Si:0.02%以下、Mn
    :0.15%以下、P:0.010%以下、S:0.0
    05%以下、 Al:0.02〜0.08%、 N:0.0020%以下、Ti:0.040%以下、N
    b:0.005〜0.030%、 かつ、TiとNbの添加量が、 Ti/48+Nb/93≧C/12+N/14+S/3
    2を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物 からなる鋼片を、熱間圧延したのち650〜900℃で
    一次焼鈍を行い、ついで圧下率50%以上で冷間圧延し
    たのち、再結晶温度〜900℃で連続焼鈍を行い、冷却
    過程で溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする高成形性
    を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
JP11786190A 1990-05-07 1990-05-07 高成形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Pending JPH0413816A (ja)

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