JPH0413314A - 車輌用受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラジオ受信機とガラスアンテナとを備えた車
輌用受信装置に関する。

（従来の技術］ 従来、車輌用のラジオ受信機のアンテナとしては、伸縮
自在の所謂ピラーアンテナが使用されていた。しかし、
このピラーアンテナは、不注意により伸ばしっばなしに
することがあり、かかる状態にて車庫入れ等を行って当
該ピラーアンテナを折損するという不都合が生じていた
。

近時になって、かかる問題点を解決するため、車両の後
部窓ガラス（リヤ・ウィンド・ガラス）に、曇り防止用
の加熱用導電線状群からなるデフォンガとともに実装さ
れた数本に曲折された線状部材からなる所謂ガラスアン
テナが考案され、実用に供されている。

ところで、このガラスアンテナは、後部窓ガラスに実装
され、ラジオ受信機は一般に車輌前部に装備されるので
、両者はある程度の距離を隔てて同軸ケーブル等で接続
されている。このため、アンテナが容量性となるＡＭ受
信時にアンテナと受信機本体との間における浮遊容量が
大きくなり、アンテナ容量（有効容量）と浮遊容量とに
よる分割損失によ１って、アンテナの出力信号のレベル
が大幅に減少する。

かかる理由により、ガラスアンテナのＡＭに関するアン
テナ感度特性を補正する必要が生している。このため、
最近では、デフォツガに高周波チョークコイルを接続し
、この高周波チョークコイル（以下、「チョークコイル
」という）のインダクタンスを利用して、ガラスアンテ
ナのＡＭに関する感度特性を補正することがなされてい
る。

ここで、−第６図ないし第７図に示すＡＭ受信時のアン
テナ等価回路を用いて、このガラスアンテナのＡＭに関
する感度特性補正の原理を説明する。

この内、第６図には、チョークコイルがない場合のアン
テナ等価回路が示されており、第７図には、この第６図
のものにチョークコイルを付加した場合のアンテナ等価
回路が示されている。

第６図において、符号Ｒはアンテナの出力インピーダン
スを示し、Ｃ０はアンテナの有効容量、Ｃ１は浮遊容量
をそれぞれ示す。また、Ｃ，、Ｃ３は、それぞれガラス
の浮遊容量、同軸ケーブル等の浮遊容量を示す。

この第６図において、ラジオ受信機に印加される電圧■
は、 １／（ωＣｔ　　）　　・Ｅ （Ｒ”　＋（Ｃｏ　　＋Ｃｔ　　）”／　（ωＣｏ　　
ＣＴ　）ｚ　　）””となる。

ここで、Ｒは非常に小さいので、ＲＬ−，０と考えると
、上式より、■ζＣｏ　Ｅ／　（Ｃｏ　＋Ｃｙ　）とな
る。ここに、Ｃｙ　＝ＣＩ＋Ｃｚ　＋Ｃ３である。

この式より、Ｃアの値が大きい程、ラジオ受信機への印
加電圧Ｖが下がることがわかる。

次に、第７図に示すように、チョークコイル５０を付加
した場合を考える。この第７図において、ラジオ受信機
に印加される電圧■は、 Ｃｒ　　＝Ｃ＋　＋Ｃｚ　＋Ｃ３＋Ｃａ　　（Ｃ４はチ
ョークコイル５０の浮遊容量である。）とすれば、次の
ように表せる。

（ωＬ−１／ωＣア　′　）・Ｅ 従って、 となるように、Ｌの値、すなわち、チョークコイル５０
のインダクタンスを定めると、 ωＬ−１／ωｃＴ’＝ｔ／ωＣ０となり、ラジオ受信機
への印加電圧■は、Ｖ＝Ｅ／ωＲＣ０となり、印加電圧
■は浮遊容量に影響されないこととなる。

このようにして、ＡＭ帯の低域の受信感度の補正がなさ
れている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、チョークコイルは、通常フェライトに巻
かれているので、インダクタンスＬの値が大幅にばらつ
く（±３０％程度）ため、均一な特性を得るのが困難で
ある。

即ち、第５図に示すように、チョークコイルのりアクタ
ンスχ、　　（＝ωＬ）が変化すると、アンテナ感度は
変化し、Ｘ　Ｌ　＝　Ｘ　ｔｏでアンテナ感度がピーク
になる。インダクタンスＬが変動し、ＸＬ”’　Ｘ　Ｌ
　Ｏから±１０％以上ずれると、アンテナ感度が大幅に
劣化するという不都合があった。このため、ＸＬ＝ＸＬ
０がら±１０％以内のりアクタンス値を得るようなイン
ダクタンスＬを有するものだけを選別することが考えら
れるが、インダクタンスＬの値のばらつき（±３０％程
度）を抑えることはフェライトの製造工程上不可能であ
ることがら、歩留りが悪く、結果的に、チョークコイル
が非常に高価となるという不都合を有していた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、かかる従来例の有する不都合を改善し
、とくに、チョークコイルのインダクタンスのばらつき
が一３０％程度あってもガラスアンテナのＡＭ受信感度
を良好に設定し得るとともに、比較的安価に供給し得る
車輌用受信装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明では、車体前部に装備されたラジオ受信機と、車
体後部ガラスに実装されたガラスアンテナと、このガラ
スアンテナに平行に付設された曇り防止用の加熱用導電
線状群と、当該加熱用導電線状群に併設されたＡＭ電波
受信時のアンテナ感度補正用の高周波チョークコイルと
を備えている。

（ここで、前記加熱用導電線状群は、アンテナ機能をも
有しているので、アンテナを必ずしも別に設けなくても
良い。）そして、前記高周波チョークコイルに、当該高
周波チョークコイルの誘導リアクタンスと、該高周波チ
ョークコイルを含むアンテナ等価回路の全容量りアクタ
ンスとの値が一致するような容量のリアクタンス調整用
コンデンサを並列接続する、という構成を採っている。

これによって、前述した目的を達成しようとするもので
ある。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図ないし第５図に基づい
て説明する。

第１図には、本発明の一実施例に係る受信装置の構成が
示されている。

この第１図において、自動車の車体後部ガラス（リアガ
ラス）２０には、曇り止め防止用の加熱用導電線条群か
らなるデフォツガ１０が実装されている。このデフォツ
ガ１０は、両端に配置された母線１１．１２と、両母線
相互間を接続するとともに、相互に平行に配置された数
本の加熱用導電線条１３，１３．・・・・・・とから構
成されている。

母線１２には、チョークコイル５０Ａの一端が接続され
、このチョークコイル５０Ａの他端には、スイッチ１４
を介してバッテリ１５のプラス側が接続されている。こ
のバッテリ１５のマイナス側はアースされている。また
、母線１１には、チョークコイル５０Ｂの一端が接続さ
れ、このチョークコイル５０Ｂの他端はアースされてい
る。このため、スイッチ１４が「オン（ＯＮ）　ｊ状態
になると、バッテリ１５（＋）→スイッチ１４→チョー
クコイル５０Ａ→母線１２→加熱用導電線条１３１３、
・・・・・・→母線１１→チョークコイル５０Ｂ→アー
ス→バッテリ１５（−）からなる閉回路が形成され、各
加熱用導電線条１３に電流が流れ、当該各加熱用導電線
条１３が加熱される。

また、給電線に乗るノイズが受信信号に混入しないよう
に、バッテリ１５の出力ラインとアースとの間には、雑
音除去用のコンデンサ１６が介装されている。

更に、本実施例では、チョークコイル５０Ｂとアースと
の間に当該チョークコイル５０Ｂに並列にリアクタンス
調整用コンデンサ１　（容量Ｃ５）が介装されている。

デフォツガ１０の上部には、ガラスアンテナ２が設けら
れている。このガラスアンテナ２は、１本の直線を逆Ｓ
字状に曲折した如くに形成されるとともに互いに平行な
３本の直線部分を有する主アンテナ部３と、この主アン
テナ部３の上下に配置された各々１本の線状からなる補
助アンテナ部４．５とを備えている。この内、下側の補
助アンテナ部５は、デフォツガ１０から誘導される受信
波を主アンテナ部３に伝達してアンテナの指向特性を改
善する目的で付設され、リアガラス２０の中心線上の位
置で電気的に整合された状態で主アンテナ部３と結合さ
れている。

主アンテナ部３は、同軸ケーブル３１を介してラジオ受
信機６に接続されている。ここで、このラジオ受信機６
としては、所謂電子同調式のＦＭ／ＡＭラジオ受信機が
使用されている。このラジオ受信機６は図示しない車体
前部のインストルメントパネル部に装備されている。

本実施例のＦＭ放送受信時の等価回路を第２図（１）に
示す。

ＦＭ波は周波数変調であるため、ＦＭ放送受信時はエネ
ルギー伝送状態である。このため、ガラスアンテナ２の
出力インピーダンスＲと同軸ケープル３１の特性インピ
ーダンスＺ０が等しい場合、ラジオ受信機６の入力イン
ピーダンスをこの特性インピーダンスＺ０と等しく設定
することにより、ガラスアンテナ２に誘起する電力Ｅを
最小のロスでラジオ受信機６に印加せしめることができ
る。

これにより、ＦＭ放送受信時の受信感度を良好に設定す
ることができる。

この場合において、ガラスアンテナ２の出力インピーダ
ンスＲと同軸ケーブル３１の特性インピーダンスＺ０が
等しくない場合には、第２図（２）に示すような簡単な
構造のインピーダンスマツチング回路を第１図、第２図
（１）のＡ点に介装すれば良い。

本実施例のＡＭ放送受信時の等価回路が第３図に示され
ている。

この第３図の等価回路は、前述した第７図の回路におい
て、容量Ｃ１”に換えて容量ＣＴ”　（＝Ｃｒ　’　＋
Ｃｓ　）が配されている。その他は、第７図と同様であ
る。この第３図において、符号５０は、チョークコイル
５０Ａと５０Ｂとを両者の合成インダクタンスＬを有す
る一つのコイル５０に置き換えて示したものである。第
７図の場合において、全容量りアクタンスをＸｃ、チョ
ークコイル５０の誘導リアクタンス（全誘導リアクタン
ス）をＸＬとすれば、仮に、ＸＬ＝ωＬ−ＸＬｏで、ア
ンテナ感度が最良となる第５図に示すアンテナ特性を有
するものとすれば、ＸＬがＸＬＯであれば、ｘＬ−Ｘｃ
＝０　　　　　　　　　　・・・・・・■が成立して、
ラジオ受信機６への印加電圧Ｖは、Ｖ＝Ｅ／ωＲＣ，と
なって、浮遊容量成分がキャンセルされる。

しかし、ＸＬ＜ＸＬｏでｘＬがＸＬｏより１０％以上小
さいとすると、０式が成立せず、浮遊容量成分の影響が
キャンセルされないので、アンテナ感度が劣化する。

ところが、本実施例の場合には、Ｘ、がＸＬ（ｌより１
０％以上小さくその値がｘｔ’（第５図参照）であった
としても、リアクタンス調整用コンデンサ１の容量Ｃ１
の値を、調整することにより、ＸＬ’　−ＸＣ’　＝（
Ｌ）Ｌ’　−１／（＋）ＣＴ　　＝Ｏとすることができ
るので、ラジオ受信機への印加電圧Ｖ＝Ｅ／ωＲＣ，と
なって、浮遊容量成分の影響をキャンセルすることがで
きる。

このリアクタンス調整用コンデンサ１の容量Ｃ１の値は
、予め実験で決めておけば良い。この実験値の一例が第
４図に示されている。

この第４図の場合には、ＸＬ　＝１．　６　（ｋΩ：１
がベストチューニングであり、ＸＬの値が１．６〔ｋΩ
〕の±６％の範囲内であれば、補正用コンデンサが必要
でない場合が示されている。

以上説明したように、本実施例によると、チョークコイ
ル５０Ａ、５０Ｂの納入時に、当該チョークコイルの合
成リアクタンス値Ｘｔを測定する。

そして、この値が、規定値以下〔−６％以下（第４図参
照）〕なら予め実験で定めていた容量のりアクタンス調
整用コンデンサ１をチョークコイル５０Ｂに並列に付加
するだけで、フェライトの製造１生じるチョークコイル
のインダクタンス値のバラツキがアンテナ感度に与える
影響を排除することができ、結果的に均一な特性のチョ
ークコイルを確保したと同様の効果を得ることができる
。

これがため、フェライトの製造工程上生じるチョークコ
イルのインダクタンス値のばらつきが現状同様−３０％
ある場合であっても、ガラスアンテナ２のＡＭ受信感度
を良好に設定することができ、リアクタンス値のずれが
小さいものだけを、選別する必要がないので、結果とし
て比較的安価に得ることができる。

尚、上記実施例では、加熱用導電線状群とガラスアンテ
ナとを別々に設ける場合を例示したが、加熱用導電線状
群はアンテナ機能をも有するため、これのみを用いる構
成としても良い。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、曇り防止用の加
熱用導電線状群に併設されたチョークコイルに、当該チ
ョークコイルの誘導リアクタンスと、該チョークコイル
を含むアンテナ等価回路の全容量りアクタンスとの値が
一致するような容量のリアクタンス調整用コンデンサを
並列接続したことから、上記実施例で説明した如く、結
果的にＡＭ受信時にアンテナ、ガラス、ケーブル、チョ
ークコイル等の浮遊容量がガラスアンテナの受信感度に
与える影響がキャンセルされるので、受信感度を良好に
設定することができ、フェライトの製造上止じるチョー
クコイルのバラツキがアンテナ感度に与える影響を排除
することができ、結果的に均一な特性のチョークコイル
を確保したと同様の効果を得ることができる。これがた
め、チョークコイルのインダクタンス値のばらつきが現
状同様−３０％ある場合であっても、ガラスアンテナの
ＡＭ受信感度を良好に設定することができ、リアクタン
ス値のずれが小さいチョークコイルだけを選別する必要
がないので、結果として比較的安価に供給することがで
きるという従来にない優れた車輌用受信装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成を示す説明図、第２図
（１）は第１図のＦＭ受信時の等価回路を示す説明図、
第２図（２）はインピーダンスマツチング回路の構成例
を示す説明図、第３図は第１図のＡＭ受信時の等価回路
を示す説明図、第４図はチョークコイルのりアクタンス
ＸＬに対応して補正用のコンデンサの容量を定めるため
の実験値例を示す図表、第５図はチョークコイルのりア
クタンス値とアンテナ感度との関係を示す線図、第６図
ないし第７図は従来のアンテナ等価回路を示す説明図で
ある。 １・・・・・・リアクタンス調整用コンデンサ、２・・
・・・・ガラスアンテナ、６・・・・・・ラジオ受信機
、１０・・・・・・加熱用導電線状群からなるデフォツ
ガ、２０・・・・・・車体後部ガラス、５０Ａ、５０Ｂ
・・・・・・チョークコイル。 特許出願人　　鈴木自動車工業株式会社代理人　　　弁
理士　　　高　橋　　勇第１図 第２図 ｌ　・・・リアクタンス！１ｌＩｌｌｌ用コンデンサ２
　・・力うスアンテナ ６　・ラジオ受信機 １０・−・加熱用導電線状群からなるテフｔ２カ２０　
　車体後部ガラス ５０Ａ、５０Ｂ−・・・チッークコイルｄＢ 第４ 図 第 図 ×Ｌ′ ＬＯ Ｘｔ” 一一一一一−ＸＬ 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）、車体前部に装備されたラジオ受信機と、車体後
   部ガラスに実装されたガラスアンテナと、このガラスア
   ンテナに平行に付設された曇り防止用の加熱用導電線状
   群と、当該加熱用導電線状群に併設されたＡＭ電波受信
   時のアンテナ感度補正用の高周波チョークコイルとを備
   え、 前記高周波チョークコイルに、当該高周波チョークコイ
   ルの誘導リアクタンスと、該高周波チョークコイルを含
   むアンテナ等価回路の全容量リアクタンスとの値が一致
   するような容量のリアクタンス調整用コンデンサを並列
   接続したことを特徴とする車輌用受信装置。