JPH04125971U - ボンベ運搬具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボンベの車両への積込みおよび積降しなら
びに地上での移動などの運搬に際し、作業に熟練を必要
とせず、かつ安全上の災害発生の惧れのないボンベ運搬
具を提供すること。 【構成】 ボンベの円筒形部分に嵌合される環形支持
部と、前記環形支持部が嵌合したボンベ円筒形部分の中
心線に対し所定角度をもつように前記環形支持部に固定
された取手と、前記中心線から等しい距離をもち、かつ
前記中心線に垂直な平面に互いに所定距離だけ離隔して
前記取手の先端に設けられた２つのキャスタとを有す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は通信線路の日常保守作業および電話ケーブルの故障時等に使用される 窒素ボンベその他のボンベの取扱いに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種のボンベは形状が円筒形で、重量物（約６０kg）であることからその取 扱いには特に安全に留意する必要がある。 従来、ボンベを車両により運搬する場合、ボンベをそのまま車両の荷台に進行 方向に平行に並べて積載し、走行に伴なう左右の横揺れの防止策として木片等に より歯止めをしておき、車両が現地に着くと、歯止めを外し、ボンベの両側を両 手で持って引出して積降しをしていた。また、積込み前および積降し後の地上移 動は、ボンベを立ててキャップ部を手で持ち、ボンベを回転させながら目的位置 まで運んでいた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来のボンベの運搬方法は、すべて重量物であるボンベを直接手で支 えて行なう手作業なので、熟練を要し、かつ手や指をつめたり、腰を痛めるなど の安全上の災害を発生する惧れがあるという欠点がある。 本考案の目的は、ボンベの車両への積込みおよび積降しならびに地上での移動 などの運搬に際し、作業に熟練を必要とせず、かつ安全上の災害発生の惧れのな いボンベ運搬具を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のボンベ運搬具は、 ボンベの円筒形部分に嵌合される環形支持部と、 前記環形支持部が嵌合したボンベ円筒形部分の中心線に対し所定角度をもつよ うに前記環形支持部に固定された取手と、 前記中心線から等しい距離をもち、かつ前記中心線に垂直な平面に互いに所定 距離だけ離隔して前記取手の先端に設けられた２つのキャスタとを有する。

【０００５】

【作用】

環形支持部をボンベの円筒形部分に嵌合させてボンベに固定すれば、取手を把 持してボンベの車両への積込みおよび積降しが容易に安全に行なうことができ、 また、２つのキャスタを地面に当てればボンベの地面上の移動が容易に安全に行 なえる。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案の実施例について図面を参照して説明する。 図１は本考案のボンベ運搬具の一実施例の斜視図、図２は図１のボンベ運搬具 を使用したボンベの車両への積込みまたは積降し方法を示す側面図、図３は図１ のボンベ運搬具を使用したボンベの地面上の運搬方法を示す斜視図である。 このボンベ運搬具は金属材料により製作され、環形支持部１と固定ねじ２と取 手３とキャスタ４₁ ，４₂ によって構成されている。環形支持部１はボンベ５の 円筒形部分に嵌合される。固定ねじ２は環形支持部１に設けられていて環形支持 部１をボンベ５に固定する。取手３はコの字形をしており、ボンベ５の円筒形部 分の中心線６に垂直に環形支持部１に固定されている。キャスタ４₁ と４₂ は偏 心式のボールローラであってそれぞれ取手３の先端に取付けられ、中心線６から の距離が等しく、また、中心線６に垂直な平面上に所定の距離だけ離隔されてい る。ここで、取手３は中心線６に垂直に固定されているが、他の任意の角度とし てもよい。

【０００７】 次に、本実施例の使用方法について説明する。 （１）ボンベを車両に積込みまたは積降しをするとき。 先ずボンベ運搬具８の環形支持部１をボンベ５の円筒形部分に嵌合させて固定 ねじ２を締付けると、環形支持部１は内側曲面７とボンベ５との摩擦により滑ら ないように固定される。 次に、取手３を手で把持しながら、図２に示すように車両９の床面１０上に走 行方向に直角に置かれたボンベ積載補助具１１のＵ字形の切欠き１２に、ボンベ ５の円筒形部分を当てがい、走行方向に移動させて積込みまたは積降しをする。 ここでボンベ積載補助具１１は車両走行中のボンベ５の横揺れを防止するが、ボ ンベ運搬具８のボンベ５への取付け・取外しを容易にする役割をも果している。 （２）ボンベを地面上で運搬するとき。

【０００８】 先ずボンベ５を地面１２に垂直に立てて底面１３から約３０cmの位置に環形支 持部１を嵌合させ、固定ねじ２を締付けてボンベ運搬具８をボンベ５に固定する 。 次に、図３に示すように、キャップ１４を手で持ち取手３の方向にボンベ５を 静かに倒すと、キャスタ４₁ ，４₂ が地面１２に接触する。さらにボンベ５を倒 して行くと底面１３が地面１２から離れるので、ボンベ５を手で支えながら運搬 することができる。 本実施例のボンベ運搬具を使用すれば、ボンベの車両への積込みや積降しの際 も、また地面上の移動を行なう際にも熟練者でなくても作業ができ、かつ安全上 の災害を起す惧れがない。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、ボンベに嵌合する環形支持部に２つのキャスタ を先端に備えた取手を固定することにより、取手を把持してボンベを移動させる ことができ、かつキャスタが備えられているので、ボンベを車両に積込みまたは 積降しをする際および地面上を運搬する際に、作業の熟練を必要とせず、かつ、 作業者の手や指をつめたり、腰を痛めたりする惧れがなく、作業能率とともに安 全性が向上するという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のボンベ運搬具の一実施例の斜視図であ
る。

【図２】図１のボンベ運搬具を使用したボンベの車両へ
の積込みまたは積降し方法を示す側面図である。

【図３】図１のボンベ運搬具を使用したボンベの地面上
の運搬方法を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 環形支持部 ２ 固定ねじ ３ 取手 ４₁ ，４₂ キャスタ ５ ボンベ ６ 中心線 ７ 内側曲面 ８ ボンベ運搬具 ９ 車両 １０ 床面 １１ ボンベ積載補助具 １２ 地面 １３ 底面 １４ キャップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボンベの円筒形部分に嵌合される環形支
   持部と、前記環形支持部が嵌合したボンベ円筒形部分の
   中心線に対し所定角度をもつように前記環形支持部に固
   定された取手と、前記中心線から等しい距離をもち、か
   つ前記中心線に垂直な平面に互いに所定距離だけ離隔し
   て前記取手の先端に設けられた２つのキャスタとを有す
   るボンベ運搬具。