JPH04123773U - ステアリングホイール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホーンパッドの時計方向又は反時計方向のガ
タツキを防止できるステアリングホイールを提供する。 【構成】 ステアリングホイールは、被覆層を有するリ
ング部Ｒと、リング部Ｒの中心に配設されるボス部Ｂ
と、ボス部Ｂとリング部Ｒを連結するスポーク部Ｓを備
え、ボス部Ｂとスポーク部Ｓの一部上方にホーンパッド
７が配置される。ホーンパッド７の下側におけるスポー
ク部のスポーク部芯金２上を覆う箇所に、スポーク部芯
金を両側からすきまばめで挟むようにガイド部１６、１
７が突設され、ガイド部１６、１７に対向したスポーク
部芯金２の周囲に被覆層１１が形成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用のステアリングホイールに関し、特にボス部上に配置され たホーンパッドのガタツキを防止し得るステアリングホイールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

センターホーンタイプのホーンスイッチを有するステアリングホイールでは、 ホーンパッドが中央のボス部上方に上下摺動可能に配設され、ホーンパッドの内 側にホーンスイッチが配設される。（例えば、実開昭６０−１８２２５６号公報 参照）そして、ホーンパッドを押し下げることにより、可動コンタクトプレート が固定コンタクトプレートに接触し、ホーンスイッチがオンする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この種のステアリングホイールは、一般に、ホーンパッドの内側に複数のガイ ド脚が突設され、ボス部側に各々のガイド脚に対応して支持孔が設けられ、それ らのガイド脚を支持孔に摺動可能に嵌入させ、板ばね等により上方に付勢された 状態で、ホーンパッドがボス部上に取付けられる。

【０００４】 ホーンパッドの形状は、操作の容易性から大形化し、また、ホーンパッド上の どの箇所を押し下げても、ホーンスイッチが容易にオンするように、複数の支持 孔とガイド脚の嵌合部に僅かではあるが隙間が形成されている。このため、ホー ンパッドが、その平面を含む水平面上において、ボス部の中心を略軸として時計 方向又は反時計方向にガタつくという課題があった。

【０００５】 本考案は、上記の課題を解決するためになされたもので、ホーンパッドの時計 方向又は反時計方向のガタツキを防止できるステアリングホイールを提供するこ とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このために、本考案のステアリングホイールは、被覆層を有するリング部と、 リング部の中心に配設されるボス部と、ボス部とリング部を連結するスポーク部 を備え、ボス部とスポーク部の一部上方にホーンパッドが配置されてなるステア リングホイールにおいて、ホーンパッドの下側におけるスポーク部のスポーク部 芯金上を覆う箇所に、スポーク部芯金を両側からすきまばめで挟むようにガイド 部が突設され、ガイド部に対向したスポーク部芯金の周囲に被覆層が形成されて 構成される。

【０００７】

【作用】

上記のように構成されたステアリングホイールでは、ホーンパッドの下側にお けるスポーク部のスポーク部芯金上を覆う箇所に、スポーク部芯金を両側からす きまばめで挟むようにガイド部が突設されているため、ホーンパッドは、その平 面を含む水平面上において、ボス部の中心を略軸として時計方向又は反時計方向 に動かされようとした場合、そのガイド部がスポーク部芯金の被覆層に接触して 干渉し、ホーンパッドの時計方向又は反時計方向のガタツキは防止される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１は自動車用ステアリングホイールの部分正面図を示し、図２はそのホーン パッド組付体Ｈの背面図を、図６はそのボス部Ｂの正面図を示している。ステア リングホイールは、リング部Ｒと、リング部Ｒの中心に位置するボス部Ｂと、ボ ス部Ｂとリング部Ｒを連結するスポーク部Ｓを備えて構成され、ボス部Ｂの上に ホーンパッド組付体Ｈが取付けられる。

【００１０】 リング部Ｒには例えばアルミニウム管製のリング部芯金が配設され、リング部 芯金の周囲に軟質ウレタン等の合成樹脂製の被覆層１が形成されている。この被 覆層１はスポーク部Ｓの一部まで延設され、後述のホーンパッド７のガイド部１ ６、１７に対向したスポーク部芯金２の元部にも薄い被覆層１１が一体成形され る。

【００１１】 図６に示すように、ボス部Ｂの中央には鋼製のボス３が配設され、そのボス３ を囲いながら各スポーク部芯金２を中央で連結するボスプレート４、及び、リン グ部芯金とスポーク部芯金２を連結する連結部がダイキャストにより成形される 。

【００１２】 ボス部Ｂ及びスポーク部Ｓの下側を包囲するように、合成樹脂製のロアカバー ５が取付けられ、そのロアカバー５上には、ホーンパッド組付体側の衝撃エネル ギー吸収体８を支持するために、３本の固定脚６が突設される。

【００１３】 ホーンパッド取付体Ｈは、図２に示すように、ホーンパッド７の内側にホーン スイッチ機構及び衝撃エネルギー吸収体８を取付けて構成される。金属板を曲折 して形成された衝撃エネルギー吸収体８の上部には、ホーンスイッチの固定コン タクトプレート９が固定され、それに対向したホーンパッド７側に可動コンタク トプレート１０が固定される（図４）。

【００１４】 衝撃エネルギー吸収体８は、図３、図７に示すように、ホーンパッド７の内側 に突設された脚部１４、１５に孔を嵌合させるようにして、一定の範囲で上下動 可能に取付けられ、衝撃エネルギー吸収体８上に取付けられた板ばね１２により ホーンパッド７は上方に付勢される。

【００１５】 さらに、図２に示すように、衝撃エネルギー吸収体８の底部には、ロアカバー ５上の固定脚６に対応した位置に固定孔８ａが設けられ、ロアカバー５の固定脚 ６がその固定孔８ａに嵌挿される（図７）。なお、ホーンパッド組付体Ｈがボス 部Ｂ上に取付けられた状態で、衝撃エネルギー吸収体８の一部がボスプレート４ に対し固定ねじ１３により締付け固定される（図３）。

【００１６】 ホーンパッド７は、合成樹脂の２層構造によってシェル状に成形され、例えば 、繊維強化ポリプロピレン等の硬質合成樹脂をインサートとして、その上に軟質 ウレタン樹脂を被覆して成形される。

【００１７】 さらに、ホーンパッド７の下側におけるスポーク部Ｓのスポーク部芯金２上を 覆う箇所に、スポーク部芯金２を両側からすきまばめで挟むようにガイド部１６ 、１７が突設され、ガイド部１６、１７に対向したスポーク部芯金２の周囲に薄 い被覆層１１が形成される。

【００１８】 上記のように構成されたステアリングホイールでは、ホーンパッド７を押し下 げると、板ばね１２の付勢力に抗してホーンパッド７がボス部上に固定された衝 撃エネルギー吸収体８に近づき、ホーンパッド７下側に固定された可動コンタク トプレート１０が衝撃エネルギー吸収体８上の固定コンタクトプレート９に接触 し、ホーンスイッチがオンする。

【００１９】 また、ホーンパッド７の下側におけるスポーク部Ｓを覆う箇所に、スポーク部 芯金２を両側からすきまばめで挟むようにガイド部１６、１７が突設されている ため、ホーンパッド７は、その平面を含む水平面上において、ボス部の中心を略 軸として時計方向又は反時計方向に動かされようとした場合、そのガイド部１６ 、１７がスポーク部芯金２の被覆層１１に当り、ホーンパッド７の時計方向又は 反時計方向のガタツキは防止される。

【００２０】 なお、上記実施例では、ボス部Ｓ上に衝撃エネルギー吸収体８を設けていたが 、勿論、衝撃エネルギー吸収体を設けないステアリングホイールに本考案を適用 することもでき、この場合、ホーンパッドは、その下面に突設した脚部を、ロア カバー側から突設された支持部の係止孔に嵌合させて、上下動可能に取付けるこ とができる。

【００２１】

【考案の効果】 以上説明したように、本考案のステアリングホイールによれば、ホーンパッド の下側におけるスポーク部のスポーク部芯金上を覆う箇所に、スポーク部芯金を 両側からすきまばめで挟むようにガイド部が突設されているから、ホーンパッド は、その平面を含む水平面上において、ボス部の中心を略軸として時計方向又は 反時計方向に動かされようとした場合、そのガイド部がスポーク部芯金の被覆層 に接触して干渉し、ホーンパッドの時計方向又は反時計方向のガタツキは防止さ れる。また、ガイド部に対向したスポーク部芯金の周囲に被覆層が形成されるた め、振動等によりガイド部がスポーク部芯金の被覆層に当った場合でも異音は発 生しない。さらに、通常時、ガイド部とスポーク部芯金の被覆層は非接触である ため、ホーンパッドを押す際の負荷とはならず、押下荷重を増大させることはな い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すステアリングホイール
の部分正面図である。

【図２】ホーンパッド組付体Ｈの背面図である。

【図３】図２の III− III断面図である。

【図４】図４の IV − IV 断面図である。

【図５】図１のV −V 拡大断面図である。

【図６】ボス部Ｂの正面図である。

【図７】図１の VII− VII断面図である。

【符号の説明】

Ｒ−リング部、Ｂ−ボス部、Ｓ−スポーク部、Ｈ−ホー
ンパッド組付体、２−スポーク部芯金、７−ホーンパッ
ド、１１−被覆層、１６、１７−ガイド部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被覆層を有するリング部と、該リング部
   の中心に配設されるボス部と、該ボス部と該リング部を
   連結するスポーク部を備え、該ボス部と該スポーク部の
   一部上方にホーンパッドが配置されてなるステアリング
   ホイールにおいて、前記ホーンパッドの下側における前
   記スポーク部のスポーク部芯金上を覆う箇所に、該スポ
   ーク部芯金を両側からすきまばめで挟むようにガイド部
   が突設され、該ガイド部に対向した該スポーク部芯金の
   周囲に被覆層が形成されていることを特徴とするステア
   リングホイール。