JPH0412265B2 - - Google Patents

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JPH0412265B2
JPH0412265B2 JP11543684A JP11543684A JPH0412265B2 JP H0412265 B2 JPH0412265 B2 JP H0412265B2 JP 11543684 A JP11543684 A JP 11543684A JP 11543684 A JP11543684 A JP 11543684A JP H0412265 B2 JPH0412265 B2 JP H0412265B2
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JP
Japan
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glycolonitrile
reaction
hydantoin
ammonia
molar ratio
Prior art date
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Expired
Application number
JP11543684A
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English (en)
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JPS6183164A (ja
Inventor
Koichi Takeuchi
Yasuhiro Sato
Takashi Okamura
Hideo Ogata
Kiichi Fuse
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はヒダントインの製造方法に関し、より
詳しくは収率良く、不純物が極めて少なく、白色
結晶のヒダントインを製造する方法に関する。 ヒダントインは種々のアルデヒド類と縮合反応
せしめることによりα−アミノ酸類を与えること
は古くから知られ、一部には、いわゆるヒダント
イン法によるα−アミノ酸の製造原料として工業
的に用いられ、また置換基を導入した置換ヒダン
トインは農薬、医薬またはその製造中間原料とし
ても有用な化合物である。 (従来の技術) 5−置換ヒダントインの合成法として体系化さ
れた所謂Bucherer−Bergs反応によつて無置換ヒ
ダントインを製造すると収率および製品品質の点
で不十分であることが知られている(H.R.
Henry等,J.A.C.S;64522(1942))。しかし、そ
の後種々の改良方法が提案されたが、何れも収率
の向上が主眼であり、商品価値の高い白色結晶を
収率良く製造する方法は提案されていない。すな
わち、例えば、特開昭54−138557の方法では水と
水溶性アルコキシエタノール類の混合溶媒を用い
て反応させる方法を提案しているが、白色結晶の
製品を得るためには再結および活性炭処理が必要
であり、かつ反応後の溶媒を回収する操作が煩雑
となる。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、かかる従来技術にみられる欠点
を改善し、シアンヒドリン法により高収率、高選
択率でかつ着色を著しく改良されたヒダントイン
の製造法、すなわち、高品質のヒダントインを経
済的に製造する方法を見出すべく種々検討した。
その結果、反応系のアンモニアと炭酸ガスのモル
比および反応系のグリコロニトリル濃度を制限す
ることにより、その目的が達成されることを見出
して、本発明に到達した。 (問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は水を反応溶媒としてグリコ
ロニトリルを二酸化炭素およびアンモニアと反応
させてヒダントインを製造する方法において、 (a) 二酸化炭素およびアンモニアを反応系中にお
ける両者のモル比が二酸化炭素/アンモニア≧
0.7となるように供給し、かつ(b)反応系におけ
るグリコロニトリルの濃度が1.1%を越えない
ようにグリコロニトリルを供給することを特徴
とするヒダントインの製造方法である。 本発明の方法において、反応系中における原
料のグリコロニトリル、炭酸ガスおよびアンモ
ニアの量関係が重要である。すなわち、反応系
中の炭酸ガス/アンモニアのモル比が0.7以上、
経済性の点から好ましくは0.75〜1.5の範囲で
供給する。このモル比が0.7未満では反応生成
液の着色が著るしく、反応生成物のヒダントイ
ンの結晶が淡黄色となり、好ましくなく、また
収率も低下する。一方、モル比が1.5を超える
と、色相および収率におよぼす影響は小さいが
反応圧力が異常に高くなるので経済的に不利で
好ましくない。 本発明の方法では炭酸ガスとアンモニアのか
わりに炭酸アンモニウムまたは重炭酸アンモニ
ウムを使用することもできる。また、アンモニ
ア、炭酸ガスのグリコロニトリルに対する使用
割合は、モル比でつぎの通りである。 二酸化炭素/グリコロニトリル≧1.0 アンモニア/グリコロニトリル≧1.2 この関係を充足するように二酸化炭素、アン
モニアおよびグリコロニトリルを使用する。 本発明の方法において、グリコロニトリルの
反応系中での濃度は1.1%以下である。 グリコロニトリル濃度が1.1%を越えると液
の着色が著るしくなると同時に収率も低下す
る。これはグリコロニトリルが中間体であるア
ミノアセトニトリルと反応しているためと推定
される。すなわち、色相および収率の向上のた
めに、中間体として生成するアミノアセトニト
リルの存在時間を出来る限り短かくするために
二酸化炭素/アンモニアのモル比を0.7以上と
することが必要であり、又生成したアミノアセ
トニトリルの副反応を抑制するために反応系中
のグリコロニトリル濃度は1.1%以下にするこ
とが必要である。 また、反応は回分式、連続式のいずれでも良
いが、半回分式で実施する方が、反応系内にお
けるグリコロニトリル濃度を1.1%以下に制御
することが容易であり好ましい。 反応は密閉加圧下で行なうのが好ましく、反
応温度は通常、60〜150℃であり、好ましくは
80〜120℃の範囲である。 反応時間は反応温度により異なるが、通常、
0.25〜5時間の範囲である。 反応後、得られた粗生成物を硫酸または塩酸
等の酸を酸濃度10〜30重量%になるように添加
し、温度70〜100℃、2〜3時間撹拌するよう
な酸処理を行ない、ヒダントイン酸およびヒダ
ントイン酸アミドをヒダントインに環化させる
ことができる。 (発明の作用および効果) 本発明によつてもたらされる利点は次の通り
である。 (1) 反応の選択性が高く、副生成物がほとんど
ヒダントイン酸アミドであるため、反応後に鉱
酸を用いて70〜100℃、2〜3時間酸処理を行
なうことにより副生成物は容易にヒダントイン
となり、収率は90%以上に達する。 (2) 炭酸ガス過剰条件下で実施するのでアミン類
の副生が少なく着色成分が減少し、活性炭処理
等の方法で容易に白色結晶のヒダントインが得
られる。 (3) 80〜120℃以上の高温下でも反応が可能なの
で従来よりも反応時間を短かくすることができ
る。 すなわち、本発明の方法により極めて高収率
でかつ色相のすぐれたヒダントインを得ること
ができる。 (実施例) 以下、実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 なお、実施例における色度の測定は次の方法に
よつた。 塩化白金酸カリウム(K2PtCl6)2.49g、結晶
塩化コバルト(CoCl2・6H2O)2.0gおよび濃塩
酸200mlを加え溶解したのち水で1に稀釈する。 この液を比色計を用い、波長370mμにおける吸
光度を測定し、これを色度1000度とし、この液を
10倍に稀釈した色度を100度とした。 実施例 1 加圧サンプリング装置をよび撹拌装置を備えた
ガラス製の内容積1000mlの耐圧反応容器中に重炭
酸アンモニウム150.9g、28.10%アンモニア水溶
液38.5g、純水510.6gを仕込み、100℃に加温す
る。(CO2/NH3=0.75モル比)。 100℃になつたところで50重量%のグリコロニ
トリル72.6gを1時間を要して装入する(NH3
グリコロニトリル=4.0モル比)。装入速度は1.21
g/minである。装入後1時間反応させ、減圧下
に濃縮し、ヒダントイン28.6g(収率45%)およ
びヒダントイン酸アミド34.5g(収率46%)が得
られた。 グリコロニトリル装入開始後30分でサンプリン
グを行ないJISKO102に記載の方法により全シア
ンを分析し、未反応のグリコロニトリルに換算し
たところ、グリコロニトリル濃度は0.6%であつ
た。更にグリコロニトリル装入後、直ちにサンプ
リングを行ない、同様に分析し、換算した所0.8
%であつた。中間体として考えられるアミノアセ
トニトリル(NH2CH2CN)はJISKO102の方法
ではシアン化合物として検出されなかつた。また
濃縮後20%硫酸と3時間還流して酸処理し、その
液を150mm×15φのカラムに充墳した活性炭層に
通し、中和し、更に濃縮して白色のヒダントイン
55.4g(収率87%)が得られた。活性炭を通した
後の液の色度は250であつた。 実施例2〜4、比較例1 実施例1と同じ反応器を用い、重炭酸アンモニ
ウム、アンモニア水溶液の量を変化させモル比に
よる影響を検討した結果を表−1に示す。 粗反応液は実施例1におけるグリコロニトリル
装入後、1時間反応させた反応液を表わす。 NH3/グリコロニトリル=4.0モル比に固定し、
その他の条件は実施例1と同様にした。
【表】 比較例1の色度では実施例1の方法で脱色して
も白い結晶は得られなかつた。実施例3〜実施例
5では白い結晶が得られた。二酸化炭素/アンモ
ニアモル比は0.7以上が好ましい。 比較例 2 実施例1の耐圧反応容器に常温で重炭酸アンモ
ニウム150.9g、28.10%アンモニア水溶液38.5g、
純水510.6g、50重量%のグリコロニトリル72.6
gを仕込み、密閉する(CO2/NH3=0.75モル
比、NH3/グリコロニトリル=4.0モル比)、1.25
時間を要して100℃に昇温、100℃になつた時にサ
ンプリングを行ない、グリコロニトリル濃度を定
量したところ1.2%であつた。その後100℃で2時
間反応を行なつた。 ヒダントインおよびヒダントイン酸アミドの収
率はそれぞれ39%と36%であつた。 実施例1と同じような方法で酸処理および活性
炭で精製を行なつた。ヒダントイン収率は71%で
あり、結晶の色は淡黄色であつた。活性炭を通し
た後の液の色度は510であつた。 実施例5〜7、比較例3 実施例1と同じガラス製の耐圧反応容器中に重
炭酸アンモニウム150.9g、28.10%アンモニア水
溶液38.5g、純水510.6gを仕込み、100℃に加温
する。100℃になつたところで50重量%のグリコ
ロニトリル72.6gを1時間を要して断続、分割装
入する(CO2/NH3=0.75モル比、NH3/グリコ
ロニトリル=4.0モル比)。分割回数および、実施
例1と同じようにグリコロニトリルの分析および
濃縮、酸処理を実施し得られた結果を表−2に示
す。
【表】 実施例 8 実施例1と同じガラス製の耐圧反応容器中に
28.10%アンモニア水溶液154.0g、純水427.6gを
仕込み、密閉し、さらに二酸化炭素を84.0gボン
ベより供給した(CO2/NH3=0.75モル比)。次
いで100℃に加温した後は実施例1と同じ方法で
実施し、最終的にヒダントイン反応収率81%で白
色の結晶を得た。 その時の液の色度は230であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 グリコロニトリルを二酸化炭素およびアンモ
    ニアと反応させてヒダントインを製造する方法に
    おいて、 (a) 二酸化炭素とアンモニアを反応系中における
    両者のモル比が二酸化炭素/アンモニア≧0.7
    となるように供給し、かつ (b) 反応系におけるグリコロニトリルの濃度が
    1.1%を越えないようにグリコロニトリルを供
    給する ことを特徴とするヒダントインの製造方法。
JP11543684A 1984-06-07 1984-06-07 ヒダントインの製造方法 Granted JPS6183164A (ja)

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