JPH0411595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は乾布摩擦等への利用に適し、且つ浴用
としても利用可能なタオルに関するものである。

［従来の技術］ 一般に利用されているタオルとしては、浴用タ
オル、湯上りタオル、汗拭きタオル或はタオル地
を用いた肌着、寝巻き、子供衣類がよく知られて
いる。そしてこれらのタオルは一般に吸水性のよ
い綿糸を用い、タオル繊維を利用して片面若しく
は両面に輪奈を形成すると共にこの輪奈糸の羽毛
によつて肌触りを柔かくしている。またこれらの
タオルは通風性をよくするために粗目で製織され
て乾燥し易いようになつている。

ところでタオルをもつて乾布摩擦をしたり或は
浴用において垢こすりとして利用することがある
が、タオル地のため皮膚の刺激が不十分であつた
り或は腰がなく垢こすりとして不向きである。そ
のため乾布摩擦として綿合織等の織物や垢こすり
用として合成繊維のみによる網織物も提案され且
つ販売もされているが、これらは浴用タオルとし
ては利用し難いものである。

［考案が解決しようとする問題点］ そこで本考案は浴用タオルとして利用できると
共に乾燥させたときは乾布摩擦用として皮膚に適
度の刺激を与えることができ、浴用においては垢
こすり用として有効に利用できるようなタオルを
提供しようとするものである。

［問題点を解決するための手段］ 即ち本考案は綿繊維と再生繊維素系繊維の短繊
維とをそれぞれ折半に混紡した紡績糸の撚糸を作
り、該撚糸を利用して網目織りに構成したもので
ある。

［作用及び実施例］ 以下図面に基づいて本考案を詳細に説明する
が、図は本考案の具体的な実施の一例を示したも
ので本考案は図示例に限定されず後記の趣旨に沿
つて糸の太さ或は糸数、目寸法等は自由に設計変
更して実施できる。

第１図（平面図）は本考案に係る網タオル１を
示し、第２図は第１図の円囲み部Ａを拡大して示
したものである。これらの図において本考案網タ
オル１を形成する糸としては、綿繊維と再生繊維
素系繊維特にキユプラとして知られているリンタ
パルプを溶解して紡糸した短繊維を用い、これら
の繊維をそれぞれ折半した繊維原料を用いて紡績
糸を作り、この糸を２本撚り合わせて使用糸とす
る。そしてこの撚糸を製網機に仕掛けてもじ網と
し、径方向（図では横方向を示しタオル長さ方
向）糸３は３本の撚糸を互いに搦ませながら、そ
の内の１本は相隣り合つた経糸側からの糸を互い
に引き入れて製編し、これら引き入れ糸がそれぞ
れ２本ずつで緯方向（図では縦方向）糸４を形成
する。そして経方向糸３と緯方向糸４とで形成さ
れる目５は、図示するように緯方向寸法の倍の経
方向寸法を有する四辺形であることが好適であ
る。そして経方向糸３の配列に当たつては図示す
るようにタオル１の両耳部２，２ａを、２条の経
方向糸３が目を形成しない様に隣接して形成し、
それぞれの内側経方向糸３ａ，３ａのみは隣接経
方向糸３からの糸を引き入れないで３本の撚糸を
搦ませると共にその内の１本を、耳糸となる径方
向糸３と内側経方向糸３ａの内側にある経方向糸
３との引き入れ糸で形成する緯糸４ａを越えさせ
て搦ませるものである。

［考案の効果］ このように構成する網タオルは、経方向糸３が
それぞれ単糸６本の撚合せと搦まりによつて膨み
を持つた糸で形成され、緯方向糸は単糸４本がそ
れぞれ並んで経方向糸と同じように膨らみを持つ
て形成され、しかも目５は隣接経方向糸３から互
いに引き入れられた糸で形成されるもので糸の移
動がない（目くずれがない）。そして耳部２は前
記したように２本の経方向糸で構成されるので形
状保持を確実にすることができる。

またこの網タオルは綿繊維よりも吸水性のよい
再生繊維系繊維を約50％利用しているため、浴用
タオルとして使用できるのは勿論のこと網目で構
成されているので、浴用としては皮膚をよく摩擦
して垢こすり用として利用でき、又吸水性があ
り、乾布摩擦用とするときは網目によつて皮膚を
適度に刺激し、血行をよくすると共に爽やかな感
触を与えるこができ、健康促進用タオルとして好
適である。またこの網タオルは乾燥性が優れてい
ると共に長期間の使用に耐えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案網タオルの平面図、第２図は第
１図の一部拡大図である。 １……網タオル、２……耳部、３……経方向
糸、４……緯方向糸、５……目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 綿繊維と再生繊維素系繊維の短繊維とをそれぞ
   れ折半に混紡した紡績糸の撚糸を作り、該撚糸を
   利用して網目織りに構成したことを特徴とする網
   タオル。