JPH04112629U - 電動歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各人の好みに対応する一般の汎用性ある歯ブ
ラシを使用でき、しかも、これを確実に保持し、着脱が
容易で多人数でも簡単に利用できるようにする。 【構成】 振動機構２を内蔵した駆動躯体１の頭部に、
歯ブラシ本体７の柄部の毛先がわ部分を駆動躯体１の側
面に固定する固定機構８を、また、駆動躯体１の基部
に、同じく柄部の基部を固定する固定手段１５を夫々配
装する。固定機構８は、柄部が挿入される挿入孔１２を
有するグリップ１０を駆動躯体１側面に進退させる固定
ナット１１を駆動躯体１の頭部先端に回転自在に設け
る。固定手段１５は、柄部の取付孔１６を駆動躯体１側
面の突起１７に嵌め合せて設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自身の振動を利用して歯ブラシ本体を細かく振動させ、また、市 販の汎用性ある歯ブラシを装着使用できるようにした電動歯ブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】

虫歯、歯槽膿漏、口臭予防等のため、歯を磨くことが一般に習慣化されている 。この歯を磨くには、歯磨粉、練歯磨等と共に歯ブラシを歯に当て、強く擦るこ とで行なっている。

【０００３】 しかしながら、歯の表面を強く擦るとしても、歯に付着した歯垢等は完全には 除去できないことがあり、また、歯槽膿漏の予防には、歯肉をマッサージするこ とが有効ではあっても、歯ブラシの単なる往復動だけでは不十分でもあった。

【０００４】 そのため、歯ブラシにおける毛先部を細かく振動させ、その振動作用によって 歯に付着した歯垢等の除去、歯肉のマッサージ等を行なうようにした電動歯ブラ シが提案されている。この電動歯ブラシは、モータ等の駆動源によって振動する 振動機構を躯体に内蔵し、振動機構の振動作用を歯ブラシ本体に伝達して歯ブラ シ本体を振動させる。また、歯ブラシ本体は、躯体に着脱自在に取り付けられる ようになっており、その取付手段は、例えば躯体頭部に形成した取付軸に、歯ブ ラシ本体基部を差し込み状に嵌め合せるように構成してあるものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、この従来から提供されている電動歯ブラシは、躯体の取付軸に対応 合致するように形成された取付手段を有する専用の歯ブラシ本体しか使用できな いようになっており、そのため、歯ブラシ本体は、消耗品であるにもかかわらず 、その取扱い販売場所が少ないことともあって、消耗使用後の新品の入手が困難 であった。そればかりでなく、口腔内の状態、症状等によって各人が異なる好み のものを使用しようとしても、その形状、毛先の硬軟度、材質その他において、 各人の好みに対応する種類のものが少なく、しかも、それらは高価なものであっ た。

【０００６】 また、汎用性ある一般の歯ブラシを使用できても、躯体に差し込んだ連結状態 で使用するため、躯体によって得られる振動作用が歯ブラシ本体に十分に伝達さ れないものであり、しかも、その保持が不確実なために脱落することもあった。

【０００７】 そこで、この考案は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので 、各人の好みに対応する一般の汎用性ある歯ブラシを使用でき、しかも、確実に 保持し、適度な振動作用によって歯磨き効果を十分に与えることができ、また、 着脱が容易で、例えば家族各人等が交替して各別に使用できる利便性が得られる 電動歯ブラシを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、この考案にあっては、駆動躯体１に内蔵されて いる振動機構２によって駆動躯体１自体を振動させ、この駆動躯体１に連結され た歯ブラシ本体７を振動させる電動歯ブラシにおいて、駆動躯体１頭部には、歯 ブラシ本体７の柄部における毛先がわ部分を駆動躯体１の頭部側面に固定する固 定機構８を、また、駆動躯体１基部には、歯ブラシ本体７の柄部における基部を 駆動躯体１の基部側面に固定する固定手段１５を夫々配したことを特徴とする。

【０００９】 また、固定機構８は、駆動躯体１側面に沿って歯ブラシ本体７の柄部がスライ ド挿入される挿入孔１２を有し、駆動躯体１の頭部側面にこの側面にほぼ直交す る方向で進退自在に挿入しているオネジ部９が一体状に付設されているグリップ １０と、駆動躯体１の頭部に回転可能にして配装されていて、自身の回転によっ て、ネジ入れられている前記オネジ部９を介してグリップ１０自体を駆動躯体１ に進退させる固定ナット１１とから構成することができる。

【００１０】 固定手段１５は、歯ブラシ本体７の柄部に開穿されている取付孔１６に嵌め入 れられる突起１７を駆動躯体１側面に突設して構成することができる。

【００１１】

【作用】

この考案に係る電動歯ブラシにあっては、固定機構８において、固定ナット１ １の回転操作は、オネジ部９に対するネジ送り作用によってグリップ１０を駆動 躯体１に対し進退させ、歯ブラシ本体７の柄部をスライド挿入させる挿入孔１２ を駆動躯体１側面との相対関係で広げるか、狭めるかする。

【００１２】 挿入孔１２内に挿入された歯ブラシ本体７の柄部は、固定ナット１１の回転操 作によってグリップ１０が駆動躯体１内に引き入れると、挿入孔１２内の柄部を 駆動躯体１側面に密着させる。また、逆方向の固定ナット１１の回転操作は、グ リップ１０を駆動躯体１から突出させ、挿入孔１２内の柄部を駆動躯体１側面か ら離反させる。

【００１３】 一方、固定手段１５において、同じく歯ブラシ本体７の柄部における基部を駆 動躯体１側面に固定する。

【００１４】 振動機構２の駆動は、駆動躯体１自体を振動させ、この振動は、駆動躯体１に 密着固定されている歯ブラシ本体７に直接に伝達する。振動が伝達された歯ブラ シ本体７は、細かく振動し、その毛先部が口腔内の歯、歯肉等に当てられると、 歯を磨き、また、歯肉等をマッサージする。

【００１５】

【実施例】

図において示される符号１は駆動躯体であり、この駆動躯体１内には、振動機 構２が配装されており、振動機構２の振動作用によって駆動躯体１自体が振動さ れるようにしてある。

【００１６】 図にあっての振動機構２は、駆動躯体１内部に区画形成されているモータ室に モータ３を固定し、このモータ３の回転軸にフライホイール４を偏心させた状態 で固着して成り、駆動躯体１内に収納される乾電池、充電池等の電源５によって モータ３を駆動するようにしてある。もとより、この電源５として乾電池、充電 池を使用すれば、携帯性があり、取扱いが容易になることは勿論であり、場合に よっては、商用電源を使用できるようにすることも可能である。なお、図中符号 ６は、振動機構２の駆動、停止を制御するスイッチである。

【００１７】 そして、この駆動躯体１には、歯ブラシ本体７を駆動躯体１自体に固定するた めの固定機構８及び固定手段１５が設けられている。

【００１８】 固定機構８は、歯ブラシ本体７の柄部における毛先がわ部分を駆動躯体１の頭 部側面に固定するもので、駆動躯体１側面に沿って歯ブラシ本体７の柄部がスラ イド挿入され、駆動躯体１の頭部側面にこの側面にほぼ直交する方向で進退自在 に挿入しているオネジ部９が一体状に付設されているグリップ１０と、駆動躯体 １の頭部に回転可能にして配装されていて、自身の回転によって、ネジ入れられ ている前記オネジ部９を介してグリップ１０自体を駆動躯体１に進退させる固定 ナット１１とから成るものである。

【００１９】 グリップ１０は、歯ブラシ本体７における柄部を挿入させる挿入孔１２が開口 されており、図示例にあっての挿入孔１２は、ほぼ矩形状にして開口形成されて いるも、これに限定されることはなく、固定ナット１１の回転に伴なうグリップ １０の進退によって歯ブラシ本体７の柄部が駆動躯体１側面にしっかりと固定さ れ、逆に固定が解除されるものであれば、その形状は問わない。

【００２０】 また、このグリップ１０自体は、駆動躯体１の頭部側面に穴状に凹設されてい る進退固定部１３内で進退するようになっており、特に、固定ナット１１の回転 に伴ない、挿入孔１２が開口されているグリップ１０本体部分が進退固定部１３ 内に進入するとき、進退固定部１３内でぶれることなくしっくりと嵌め入れられ るようにすると、グリップ１０自体ががたつかず、歯ブラシ本体７をしっかりと 固定支持するのに、極めて有効である。

【００２１】 固定ナット１１は、駆動躯体１自体の頭部先端に形成されているナット収納室 １４内に、外部からの回転操作が可能なるようにして収納されており、進退固定 部１３の底部を貫挿しているグリップ１０のオネジ部９がネジ入れられている。 そして、図示にあるように、ナット収納室１４は、駆動躯体１側面からのオネジ 部９の貫挿方向にほぼ直交させて、駆動躯体１の頭部先端面から抉られるように 凹設されており、固定ナット１１自体の回転操作は、駆動躯体１の頭部周囲から 容易に行なえるように、固定ナット１１は駆動躯体１の頭部先端面、両側面夫々 から外方へ露出外出されている。

【００２２】 したがって、固定ナット１１を回転操作すると、進退固定部１３内でグリップ １０を駆動躯体１の側面に対しほぼ直交する方向で進退させ、駆動躯体１内に下 降進入させるようにすると、挿入孔１２内に挿入されている歯ブラシ本体７の柄 部を駆動躯体１側面にしっかりと密着固定させる。逆に、グリップ１０を駆動躯 体１頭部から上昇突出させるようにすると、挿入孔１２が大きく広がり、歯ブラ シ本体７の柄部を駆動躯体１側面から離反開放させるものである。

【００２３】 一方、固定手段１５は、歯ブラシ本休７の柄部における基部を駆動躯体１の基 部側面に固定するもので、図示にあっては、歯ブラシ本体７の柄部に開穿されて いる取付孔１６に嵌め入れられる突起１７を駆動躯体１側面に突設してある。

【００２４】 もとより、この固定手段１５は、このような取付孔１６、突起１７相互間の嵌 め合せによらずに、駆動躯体１側面に形成したポケット内に、望ましくは強制的 に挿入するようにしたり、ベルト、バンドその他によって駆動躯体１側面に縛結 したり等によることも可能である（いずれも図示せず）。

【００２５】 次に、これが使用の一例を説明すると、固定機構８において、固定ナット１１ の回転操作によってグリップ１０を緩め、その挿入孔１２内に歯ブラシ本体７の 柄部を挿入すると共に、固定手段１５において、柄部における基部の取付孔１６ を駆動躯体１側面の突起１７に嵌め合せる。嵌め合せ後、固定ナット１１の回転 操作によってグリップ１０を駆動躯体１内に引き入れ、挿入孔１２内の柄部を駆 動躯体１側面に密着させるものであり、これによって、歯ブラシ本体７の駆動躯 体１へのセットが完了する。

【００２６】 その後、スイッチ６の投入によって振動機構２のモータ３が駆動されると、そ の偏心して回転するフライホイール４が駆動躯体１自体を振動させ、この振動が 歯ブラシ本体７に直接に伝達される。振動が伝達された歯ブラシ本体７は、細か く振動し、その毛先が口腔内の歯、歯肉等に当てられると、歯を磨き、また、歯 肉等をマッサージする。

【００２７】 歯ブラシ本体７の交換は、固定機構８、固定手段１５夫々の操作において歯ブ ラシ本体７を着脱することで行なうことができ、例えば家族各人が夫々に専用の 歯ブラシ本体７を使用するとき、各人夫々が歯ブラシ本体７を交換して使用すれ ばよい。

【００２８】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されており、これがため、各人の好みに対応する 一般の汎用性ある歯ブラシを使用でき、しかも、歯ブラシ本体７自体が特殊な構 造を有していなくてもこれを確実に保持することができる。また、保持が確実で あることで、駆動躯体１の振動作用を駆動躯体１に確実に伝達し、歯ブラシ本体 ７自体の適度な振動作用によって歯磨き効果、マッサージ作用を十分に与えるこ とができるばかりでなく、着脱が容易で、例えば家族各人等が交替して各別に使 用できる利便性が得られるものである。

【００２９】 すなわち、これは、この考案において、駆動躯体１頭部には、歯ブラシ本体７ の柄部における毛先がわ部分を駆動躯体１の頭部側面に固定する固定機構８を、 また、駆動躯体１基部には、歯ブラシ本体７の柄部における基部を駆動躯体１の 基部側面に固定する固定手段１５を夫々配したからである。しかも、このときに 使用される歯ブラシ本体７は、一般的に使用されている汎用性のものでよく、こ の歯ブラシ本体７における柄部の毛先がわ、基部がわを駆動躯体１側面にしっか りと密着状に固定することで駆動躯体１における振動機構２の振動を歯ブラシ本 体７に確実に伝達できるからである。

【００３０】 したがって、一般的な歯ブラシ本体７を使用できるから、特別な連結固定構造 を有する専用の歯ブラシは不要であり、各人が好みとする形状、毛先の硬軟度、 材質その他のものを各種に選択でき、しかも、これらは安価であるから、使用、 消耗上の維持費も安くて済む。

【００３１】 また、固定機構８は、駆動躯体１側面に沿って歯ブラシ本体７の柄部がスライ ド挿入される挿入孔１２を有し、駆動躯体１の頭部側面に進退自在に挿入してい るオネジ部９が付設されているグリップ１０と、駆動躯体１の頭部に回転可能に して配装されていて、自身の回転によってオネジ部９を介してグリップ１０自体 を駆動躯体１に進退させる固定ナット１１とから成るから、固定ナット１１の回 転操作によって、前記駆動躯体１側面との相対関係で挿入孔１２内を広げるか、 狭めるかできるのであり、歯ブラシ本体７の柄部を駆動躯体１側面に密着固定し たり、逆に、それを緩めて簡単に取り外すことができ、取扱いも容易である。

【００３２】 一方、固定手段１５は、歯ブラシ本体７の柄部に開穿されている取付孔１６に 嵌め入れられる突起１７を駆動躯体１側面に突設してあるから、固定機構８によ る密着固定作用と相俟ち、駆動躯体１の柄部の基部を駆動躯体１側面で、単に嵌 め合せるだけでにしっかりと固定的に支持し、柄部におけるぶれ等を阻止する。 また、取付孔１６として、一般の通常の歯ブラシに形成されているものをそのま ま利用されるから、歯ブラシ本体７に特別な加工処理を必要とするものでもない 。

【００３３】 また、これらの固定機構８、固定手段１５による歯ブラシ本体７の着脱操作は 、極めて容易であり、例えば家族各人等が交替して各別に使用するに際しての面 倒な手間は不要であり、また、多人数が交換、交替して使用できることで、無駄 がないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用状態における断面図である。

【図２】要部を分解した斜視図である。

【符号の説明】

１ 駆動躯体 ２ 振動機構 ３ モータ ４ フライホイール ５ 電源 ６ スイッチ ７ 歯ブラシ本体 ８ 固定機構 ９ オネジ部 １０ グリップ １１ 固定ナット １２ 挿入孔 １３ 進退固定部 １４ ナット収納室 １５ 固定手段 １６ 取付孔 １７ 突起

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動躯体に内蔵されている振動機構によ
   って駆動躯体自体を振動させ、この駆動躯体に連結され
   た歯ブラシ本体を振動させる電動歯ブラシにおいて、駆
   動躯体頭部には、歯ブラシ本体の柄部における毛先がわ
   部分を駆動躯体の頭部側面に固定する固定機構を、ま
   た、駆動躯体基部には、歯ブラシ本体の柄部における基
   部を駆動躯体の基部側面に固定する固定手段を夫々配し
   たことを特徴とする電動歯ブラシ。
2. 【請求項２】 固定機構は、駆動躯体側面に沿って歯ブ
   ラシ本体の柄部がスライド挿入される挿入孔を有し、駆
   動躯体の頭部側面にこの側面にほぼ直交する方向で進退
   自在に挿入しているオネジ部が一体状に付設されている
   グリップと、駆動躯体の頭部に回転可能にして配装され
   ていて、自身の回転によって、ネジ入れられている前記
   オネジ部を介してグリップ自体を駆動躯体に進退させる
   固定ナットとから成る請求項１記載の電動歯ブラシ。
3. 【請求項３】 固定手段は、歯ブラシ本体の柄部に開穿
   されている取付孔に嵌め入れられる突起を駆動躯体側面
   に突設して成る請求項１または２記載の電動歯ブラシ。