JPH0399959A - シートベルトのショルダーベルト位置調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、自動車等の座席に着座する乗員の保護拘束に
用いるシートベルト装置に関し、特にシートベルトのシ
ョルダーベルト位置調整装置に関する。

（従来の技術） 一般の自動車等には、衝突等の緊急時に乗員を座席に拘
束することで保護するシートベルトが設′けられている
。

このようなシートベルトによって乗員の身体を拘束する
場合には、瞬間的に体重の数十倍の荷重に耐えるために
、人体の拘束部位は強度的に高い部分である必要がある
。このため、通常ラップベルトは確実に腰骨にかかり、
ショルダーベルトは肩の関節と首の中間にあることが好
ましい。

ところで、拘束対象となる乗員は子供から大人までとそ
の個体の寸法差が著しく、更に座席の移動調整も各人毎
に異なる。

そこで、このような問題に対処するため、ショルダーベ
ルトのベルトアンカ位置調整によって各乗員毎に好まし
い拘束状態を得るシートベルトのショルダーベルト位置
調整装置が従来より提案されている。

このような従来のシートベルトのショルダーベルト位置
調整装置として、第６図（ａ）、（ｂ）及び第７図に示
すものがある。

同図に示すシートベルトのショルダーベルト位置調整装
置１は、自動車のセンターピラ８に取り付けられる略コ
字状からなる取付部材２と、この両折曲片２ａ、２ｂ間
に回動自在に取り付けられた螺子部材３と、螺子部材３
のいづれかの方向への回転により図中矢印Ａ方向に移動
されるアンカ取付部材４とを備えたものである。尚、第
６図中５は第７図に示すショルダーベルト７を遊挿保持
するアンカ６を取り付ける取付孔である。

以上の構成を備えたシートベルトのショルダーベルト位
置調整装置１では、螺子部材３の回転に伴ってアンカ取
付部材４が取付部材２のガイド片２ｄ、２ｄに沿って移
動することになる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、衝突等の緊急時等にはショルダーベルトに大
きな力が作用するが、従来装置においては、この力はア
ンカ６、アンカ取付部材４を介して螺子部材３が直接負
担するようになっている。

この為従来はこの様な力を想定し、これに耐え得る螺子
部材３を用いた結果、小型化を図ることができないとい
う問題があった。

更に、予想以上の力が作用した場合については、螺子部
材が折損して乗員が非拘束状態になる恐れもあるが、こ
のような場合に対しては全く対処することができず、乗
員の安全を確保できないという重大な問題も未解決のま
まであった。

そこで請求項１記載の発明は、小型化を図ったシートベ
ルトのショルダーベルト位置調整装置の提供を特徴とす
る 請求項２記載の発明は、小型化を図ると共に、予想以上
の力がショルダーベルトに作用する場合であっても、乗
員の安全を確保できるシートベルトのショルダーベルト
位置調整装置の提供を特徴とする 請求項３記載の発明は、更に、センタービラに密着して
取り付けることができるシートベルトのショルダーベル
ト位置調整装置の提供を目的とする。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するための本発明の構成について説明す
る。

請求項１記載の発明は、上述したシートベルトのショル
ダーベルト位置調整装置において、ベルトアンカを支持
するアンカ支持部材と、このアンカ支持部材を指動可能
に保持するガイドレールと、このガイドレールの上下方
向に沿って設けられた直線状の螺子部材と、この螺子部
材に螺合されると共に一部が前記アンカ支持部材に遊嵌
され、前記螺子部材の回転に伴ってアンカ支持部材と共
にガイドレールに沿って移動する移動部材とを備え、前
記螺子部材は両端部をガイドレールに回転自在に取り付
けられ、その上端部でガイドレールに釣支されているこ
とを特徴としている。

請求項２記載の発明は、前記螺子部材とガイドレールと
の取り付け端部のうち下端部は、螺子部材の折損強度以
下で変形又は破損する脆弱構造であることを特徴として
いる。

請求項３記載の発明は、請求項１又は２に記載のガード
レールを、取り付け部分に沿って湾曲したものとしてい
る。

（作　用） 上記構成を備えた本発明の作用について説明する。

請求項１記載の発明では、ショルダーベルトを介してベ
ルトアンカに加わる力のうち、水平方向成分（ｘ、　ｙ
方向成分）は、ガイドレールに対する曲げ荷重としてガ
イドレールが負担し、垂直方向成分（Ｚ方向成分）は、
螺子部材に対する引張荷重として螺子部材が負担する。

従って、個々の部材の機械的強度を低く設定することが
可能となって、小型化を達成することができる。

また、螺子部材には曲げ荷重がかからないので、螺子部
材が折損することがなく、装置全体としての信頼性を高
めることができる。

請求項２記載の発明では、ショルダーベルトを介してベ
ルトアンカに加わる力のうちの水平方向成分がガイドレ
ールの曲げ強度を超え、ガイドレールが弓状に塑性変形
した場合に、螺子部材とガイドレールとの取り付け端部
のうち、下端取付部が変形又は破損することによって螺
子部材の下端を開放する。従って螺子部材には、下端開
放力以上の曲げ荷重がかからず、下端開放後の螺子部材
は、引張荷重のみを負担する。これにより、螺子部材の
折損を回避することができる。

請求項３記載の発明では、取り付け部分に沿って湾曲し
てガイドレールを形成し、これにより取り付け部分に沿
って密着して取り付けられるようにしている。

（実施例） 以下、本発明について図面を参照して説明する。

第１図（ａ）乃至（Ｃ）は一実施例としてのシートベル
トのショルダーベルト位置調整装置を示すそれぞれ上面
図、一部断面を含む正面図、Ａ−Ａ断面図である。

同図に示すシートベルトのショルダーベルト位置調整装
置９は、ベルトアンカ２０を支持するアンカ支持部材（
以下スライダという）１０と、このスライダ１０を摺動
可能に保持するガイドレール１１と、このガイドレール
１１に両端部を回転自在に取り付けられ、その上端部（
図示右方向）でガイドレールに釣支された螺子部材１２
と、この螺子部材１２に螺合されると共に一部１３ａが
前記スライダ１０に遊嵌され、前記螺子部材１２の回転
に伴ってスライダ１０と共にガイドレール１１に沿って
移動する移動部材１３とを備えたものである。

上記構成では、ショルダーベルト（図示しない）を介し
てベルトアンカ２０に加えられる力のうち、図示Ｘ、　
Ｙ方向分力（水平方向分力）はガイドレール１１とスラ
イダ１０とにより分担させ、図示Ｚ方向分力（垂直方向
分力）はスライダ１０を介して螺子部材１２と移動部材
１３により分担させるようにしている。尚、図中１９．
１８はスライダ１０の上下端位置を検出する検出スイ°
ツチである。

前記ガイドレール１１は、本実施例では自動車のセンタ
ービラの形状に対応させて湾曲形成されたもので、両端
部１１ａ、ｌｌｂにはセンタービラに取り付けるための
ボルト挿通孔１４．１５がそれぞれ穿設されている。ま
た７、この両端部１１ａ、ｌｌｂ間の両側端部には、ス
ライダ１０を保持しつつ摺動自在にガイドするガイド片
１１ｃ、ｌｌｃが形成されている。また、その両端部１
１ａ、ｌｌｂの近傍には、螺子部材１２の両端部を回転
可能に取り付ける取付部材１６゜１７が設けられている
。

前記取付部材１６は、螺子部材１２の下端部１２ａを取
付支持するもので、正面から見た形状が略コ字状からな
り、この脚部の一方に螺子部材１２の下端部１２ａを挿
入する挿入孔１６ａが形成されている。また、この取付
部材１６は、螺子部材１２の折損強度以下で変形又は破
損する脆弱構造であって、その変形又は破損により螺子
部材１２の下端部１２ａを開放する構造となっている。

前記取付部材１７は、螺子部材１２の上端部１２ｂを取
付支持するもので、螺子部材１２の上端部１２ｂを釣支
する孔１７ａを備えた強固な構成となっている。また、
上記取付部材１６とは異なり螺子部材１２に加わる図示
Ｚ方向分力を分担している。

前記螺子部材１２は、前記取付部材１６．１７間であっ
て、ガイドレール１１とほぼ平行に配置されており、上
端部１２ｂには前記孔１７ａに釣支される鍔部１２ｃが
形成され、下端部１２ａには、図示しないモータの駆動
力を伝達する伝動ワイヤ２１が取り付けられるようにな
っている。

第２図（ａ）乃至（Ｃ）はスライダ１０の上面図、断面
図、Ｂ＝Ｂ端面図である。

図示スライダ１０は、その断面が略コ字状からなるもの
で、両側部にはガイドレール１１のガイド片ｌｉｅ、ｌ
ｌｃを摺動自在に挾持する挾持部１０ａ、１０ａが形成
され、図示上面にはベルトアンカ２０を螺合する雌螺子
部１０ｂを中心に形成された円柱状からなるアンカ支持
部１０ｃ及び詳細を後述する移動部材１３の一部１３ａ
を遊嵌する四角形状の切欠部１０ｄが形成されている。

第３図（ａ）、（ｂ）は移動部材１３の縦断面図、側面
図である。

図示移動部材１３は、前記スライダ１０の図示上面に形
成された切欠部１０ｄに遊嵌されるほぼ四角柱状の遊嵌
部（上記一部）１３ａと、前記螺子部材１２に螺合され
る雌螺子部１３ｂとを備えたもので、螺子部材１２の回
転方向によりガイドレール１１に沿って移動されるよう
にしている。

ところで、上記切欠部１０ｄと遊嵌部（上記−部）１３
ａとは、第１図に示すほぼ矢印Ｘ方向で相対変位可能に
遊嵌されている。すなわち、移動部材１３は螺子部材１
２に沿って直線的に移動するが、スライダ１０は湾曲し
たガイドレール１１に沿って移動できることを意味する
。

次に、以上の構成を備えたシートベルトのショルダーベ
ルト位置調整装置の作用、効果について、主に第４図（
ａ）、　　（ｂ）を参照して説明する。

同図（ａ）は移動部材１３及びスライダ１０が螺子部材
１２の上端部１２ｂ側にある場合を示すものである。

この状態で、図示しないモータにより伝動ワイヤ２１を
介して螺子部材１２が所定方向に回転されると、移動部
材１３は螺子部材１２に沿って直線的に移動される。一
方、スライダ１０は湾曲されたガイドレール１１に沿っ
て移動部材１３と共に移動される。

すなわち、移動部材１３を中心として考えた場合、スラ
イダ１０は切欠部１０ｄと遊嵌部１３ａの当接部分を中
心（図中Ｏで示す）とし、移動部材１３の移動と共にガ
イドレール１１の湾曲形状に沿って矢印Ｃ方向で回動変
位されることになるが、スライダ１０の切欠部１０ｄと
移動部材１３の遊嵌部（上記一部）１３ａとは、前述し
たように図中矢印Ｃ方向で相対変位可能に遊嵌されてい
るため、このような回動変位を可能としている。

また、螺子部材１２が逆回転されれば、前述と同様にし
て移動部材１３及びスライダ１０は上端部１２ｂ側に移
動する。

この様に、本実施例ではベルトアンカ２０だけを湾曲形
成されたガイドレール１１に沿って移動できるようにし
ている。

次に、ベルトアンカ２０に遊挿されたショルダーベルト
２２を介してベルトアンカ２０に力Ｆが作用した場合に
ついて、第５図を参照して説明する。

まず、力Ｆを螺子部材１２と平行な前述したＺ方向（垂
直方向）分力ｆｘとこれと直角なＸ、　Ｙ方向（水平方
向）分力ｆｘｙとに分けて考える。

ショルダーベルト２２に作用する力をこのように分解し
て考えた場合、Ｘ、Ｙ方向分力ｆｘｙはスライダ１０及
びガイドレール１１で負担するが、スライダ１０は移動
部材１３と遊嵌されているため、このＸ、Ｙ方向分力ｆ
ｘｌは移動部材１３及び螺子部材１２には・かからない
。

他方Ｚ方向においては、スライダ１０は移動部材１３に
係止されているだけであり、前述とは逆に、このＺ方向
分力ｆｘはスライダ１０及びガイドレール１１では負担
せず、移動部材１３及び上端部１２ｂで釣支された螺子
部材１２で負担することになる。従って、螺子部材１２
には引張応力のみが作用し曲げ応力が作用しないことに
なり、従来に比較して小径のものを用いることができ、
かつ折損の恐れがない。従って、本装置全体を小型化す
ることができると共に、信頼性が向上する。

ところで、前記Ｘ、　Ｙ方向分力ｆｘ７がガイドレール
１１の曲げ強度（塑性変形強度）以上の値となった場合
には、該ガイドレール１１はＸ、Ｙ方向分力ｆｘ７に応
じて弓状に変形し、螺子部材１２に折曲力が作用する。

本実施例ではこの場合を想定し、取付部材１６を、螺子
部材１２の折損強度以下で変形又は破損する脆弱構造と
してその変形又は破損により螺子部材１２の下端１２ａ
を開放する構造としているので、螺子部材１２に当該開
放力以上の折曲力が作用することがない。従って、螺子
部材が折損して乗員が非拘束状態になる恐れも解消し、
乗員の安全を確保することができる。

更に、本実施例ではガイドレール１１をセンタービラの
形状に密着対応させて湾曲して形成でき、これにより小
型化に寄与することができるが、この場合にもスライダ
１０をガイドレール１１に沿って滑らかに動作させるこ
とができる。

尚、本発明は上述した一実施例に限定されるものではな
く、その要旨の範囲内で様々に変形実施が可能である。

例えば、前記実施例では螺子部材とガイドレールとの取
り付け端部のうち下端取付部として取付部材１６を示し
、この取付部材１６を螺子部材１２の折損強度以下で変
形又は破損する脆弱構造としたが、これに限らず螺子部
材１２の上端部自体を脆弱な構造としてもよい。この場
合であっても同様の効果を得ることができる。

［発明の効果コ 以上詳述した本発明によれば、次のような効果を得るこ
とができる。

請求項１記載の発明によれば、小型化を図ったシートベ
ルトのショルダーベルト位置調整装置の提供ができる。

請求項２記載の発明によれば、小型化を図ると共に、予
想以上の力がショルダーベルトに作用する場合であって
も、乗員の安全を確保できるシートベルトのショルダー
ベルト位置調整装置の提供ができる。

請求項３記載の発明によれば、上記効果と共にに、取り
付けられる部分に密着して取り付けることができるシー
トベルトのショルダーベルト位置調整装置の提供ができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）乃至（Ｃ）は一実施例としてのシートベル
トのショルダーベルト位置調整装置を示すそれぞれ上面
図、−即断面を含む正面図、Ａ−Ａ断面図、第２図（ａ
）乃至（Ｃ）はスライダの上面図、断面図、Ｂ−Ｂ端面
図、第３図（ａ）。 （ｂ）は移動部材の縦断面図、側面図、第４図（ａ）、
（ｂ）はスライダ及び移動部材の動作説明図、第５図は
ショルダーベルトから加えられる力の作用説明図、第６
図（ａ）、（ｂ）は従来のシートベルトのショルダーベ
ルト位置調整装置の正面図、側面図、第７図はシートベ
ルトのショルダーベルト位置調整装置の車体への取り付
け状態を示す説明図である。 １０・・・アンカ支持部材（スライダ）、１１・・・ガ
イドレール、１２・・・螺子部材、１３・・・移動部材
、　　２０・・・ベルトアンカ、２２・・・ショルダー
ベルト。 （Ｃ） 第 ６ 図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ショルダーベルトを遊挿するベルトアンカを摺動
   自在に支持し、このベルトアンカの上下位置を調整可能
   なシートベルトのショルダーベルト位置調整装置におい
   て、ベルトアンカを支持するアンカ支持部材と、このア
   ンカ支持部材を摺動可能に保持するガイドレールと、こ
   のガイドレールの上下方向に沿って設けられた直線状の
   螺子部材と、この螺子部材に螺合されると共に一部が前
   記アンカ支持部材に遊嵌され、前記螺子部材の回転に伴
   ってアンカ支持部材と共にガイドレールに沿って移動す
   る移動部材とを備え、前記螺子部材は両端部をガイドレ
   ールに回転自在に取り付けられ、その上端部でガイドレ
   ールに釣支されていることを特徴とするシートベルトの
   ショルダーベルト位置調整装置。
2. （２）前記螺子部材とガイドレールとの取り付け端部の
   うち下端取付部は、螺子部材の折損強度以下で変形又は
   破損する脆弱構造であることを特徴とする請求項１記載
   のシートベルトのショルダーベルト位置調整装置。
3. （３）前記ガイドレールは、外部の取り付け部分に沿っ
   て湾曲して形成されているものである請求項１又は２に
   記載のシートベルトのショルダーベルト位置調整装置。