JPH0393196A - 希ガス放電蛍光ランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は，ファクシミリ、複写機，イメージリーダな
どの情報機器に用いられる希ガス放電蛍ランプ装置に関
するものである． ［従来の技Ｉｌｌ 近年、情報化社会の進展とともに，ファクシミリや複写
機，イメージリーダなどの情報端末機器は高性能化し，
この市場は急激に拡大している．この高性能化する情報
機器を開発する上で，そこに使用される光源ユニットは
キーデバイスとして高性能なものが求められている．従
来，この光源ユニットに使用されるランプとしてハロゲ
ンランプと蛍光ランプが多く用いられてきた．しかし、
ハロゲンランプはその効率の悪さから近年は効率のよい
蛍光ランプが主に用いられるようになっている． しかしながら、蛍光ランプは効率が高い反面水銀蒸気の
放電を発光に利用しているため光出力などの特性が温度
によって変化する問題があり、そのため使用温度範囲を
制限したり，あるいはランプ管壁にヒーターを付け温度
制御するなどして使用していた．しかし，使用場所の多
様化，機器の高性能化から特性の安定した蛍光ランプの
開発が強く望まれるようになった．このような背景から
情報機器用光源として温度特性変化のない希ガス放電に
よる発光を利用した希ガス放電蛍光ランプの開発がなさ
れている． Ｉ！１７図，第１８図は例えば特開昭６３−５８７５２
号公報に示された従来の希ガス放電蛍光ランプ装置を示
すものであり，第１７図は希ガス放電蛍光ランプの横断
面と装置の全体構或を示す構或図，第１８図はランプの
縦断面図である．図において（１）は細長い中空棒状を
なすバルブであり、石英または硬質あるいは軟質ガラス
により形成されている．このバルブ（１）内面には蛍光
体被膜（２）が形成されており，かつバルプ（１）内に
はキセノン、クリプトン、アルゴン、ネオン、ヘリウム
等の少なくとも１種からなる希ガスが封入されている．
上記バルブ（１）内には両端部に位置して互に極性が異
る一対の内部電極（３ａ）　＝　（３ｂ）が設けられて
いる．これら内部電極（３ａ）　，　（３ｂ）は、バル
ブ（１）の端部壁を気密に貫通されたリード線（４）に
接続されている．またバルブ（１）の側壁外面には軸方
向に沿って帯状の外部電極（５）が設けられている。

上記内部電極（３ａ）　＝　（３ｂ）は、リード線（４
）を介して高周波電力発生装置として高周波インバータ
（８〉に接続され、この高周波インバータ（８）は直流
電源（９）に接続されている．そして、外部電極（５）
は一方の内部電極（３ａ）と同極性となるようにして高
周波インバータ（８）に接続されている．次に動作につ
いて説明する．このような構成の希ガス放電蛍光ランプ
装置においては，高周波インバータ（８）を通して内部
電極（３ａ）　，　（３ｂ）間に高周波電力を印加する
と，これら内部電極（３ａ）　．　（３ｂ）間でグロー
放電が発生する．これらグロー放電はバルブ（１）内の
希ガスを励起し，希ガス特有の紫外線を発する．この紫
外線はバルブ（１）内面に形成した蛍光体被膜（２）を
励起し、ここから可視光線が発せられ、バルブ（１）の
外部に放出される．また、他の希ガス放電蛍光ランプの
例として特開昭６３−２４８０５０号公報に示されたも
のがある．このランプは冷陰極希ガス放電ランプの始動
電圧が高い欠点を改良するために，例えば特公昭６３−
２９９３１号公報などに示されている熱陰極電極を用い
たものである．この希ガス放電蛍光ランプは電力負荷を
増大できるため出力を増すことができる．しかし，水銀
蒸気による蛍光ランプに比較してかなり低い効率と光出
力しか得ることができない．［発明が解決しようとする
課題］ 以上のように従来の希ガス放電蛍光ランプ装置は，希ガ
ス放電により発生する紫外線によって蛍光体を発光させ
るので、水銀を用いた蛍光ランプに比べて効率が低く、
十分な明るさを得ることが困難であり、効率向上が望ま
れていた。

この発明は上記のような課題を解決するためになされた
もので、高効率、高輝度な希ガス放電蛍光ランプ装置を
得ることを目的とする．［課題を解決するための手段］ この発明に係る希ガス放電蛍光ランプ装置は、内面に蛍
光体層が形成され，両端に一対の電極を有するガラスバ
ルブの内部にキセノンガス或はクリプトンガスを封入し
てなる希ガス放電蛍光ランプ、この希ガス放電蛍光ラン
プの上記両電極間に接続される、直流電源と，インダク
タとコンデンサからなる共振回路との直列回路、上記希
ガス放電蛍光ランプの上記両電極間に接続されるスイッ
チング素子、及びこのスイッチング素子に，これを一周
期に対する割合が５％以上７０％以下，一周期中１５０
μｓｅｃ以下の期間開放するパルス信号を印加するパル
ス信号源を備えたものである。

また，この発明の別の発明に係る希ガス放電蛍光ランプ
装置は，上記バルブ内に封入するガスをアルゴンガスと
するとともに，パルス信号源からのパルス信号によりス
イッチング素子を開放する期間を，一周期に対する割合
が５％以上８０％以下で一周期中１５０μｓｅｃ以下と
したものである．［作　用］ この発明における希ガス放電蛍光ランプ装置は、希ガス
放電蛍光ランプの両電極間に直流電源と共振回路とから
なる直列回路が，そして、この両電極間にスイッチング
素子がそれぞれ接続されているので、このスイッチング
素子のパルス信号源からのパルス信号による閉或期間に
は、希ガス放電蛍光ランプへの印加電圧は零となり希ガ
ス放電蛍光ランプは放電しないが、スイッチング素子の
開放によりランプ両電極間への印加電圧が共振回路によ
って立上りランプ点灯に必要な略正弦波交流半波状の電
圧に昇圧されて，希ガス放電蛍光ランプは放電する．そ
して、このスイッチング素子の開放による希ガス放電蛍
光ランプの放電期間が、キセノンガス或はクリプトンガ
ス封入の希ガス放電蛍光ランプに対しては，一周期に対
する割合が５％以上７０％以下で一周期中１５０μｓｅ
ｃ以下であり、アルゴンガス封入の希ガス放電蛍光ラン
プに対しては，一周期に対する割合が５％以上８０％以
下で一周期・中１５０μｓｅｃ以下であるので、この略
正弦波交流半波のパルス状の放電により、発光に寄与す
る封入ガスの共鳴紫外線が多く発せられるようなエネル
ギー準位で封入ガスの分子が励起される確率が増大し、
ランプの光出力、効率が大きくなるとともに．パルス状
放電による電極の損耗が抑制される． ［発明の実施例］ 以下この発明の一実施例を図について説明する．第Ｉｙ
！Ｉは、この発明の一実施例の全体構成図である．図に
おいて．　（１０）は希ガス放電蛍光ランプで，直径１
５．５ｍｍ、長さ３００ｍｍの直状円筒状のガラス製の
バルブ（ｌ１）の内周面のほぼ全面に蛍光体膜が形成さ
れており，バルブ（ｌ１）内にはキセノンガス，クリプ
トンガス或はアルゴンガスが封入されている．バルブ（
１１）の両端部には一対の電極（３ａ）　，　（３ｂ）
が封止されている．バルブ（１１）の外壁には始動補助
導体として幅３＋ｕ＋のアルミニウム板がランプ全長に
わたって接着されている．　（１２）は直流電源、（ｌ
３）はインダクタ（ｌ４）とコンデンサ（ｌ５）からな
る並列共振回路、（１６）は直流電源（１２）と並列共
振回路（ｌ３）との直列回路、（ｌ７）はトランジスタ
などのスイッチング素子、（１８）はスイッチング素子
（ｌ７）開閉用のパルス信号を発生するパルス信号源、
（ｌ９）はダイオードで、直列回路（ｌ６）とスイッチ
ング素子（ｌ７）及びダイオード（１９）は共にランプ
（１０）の電極（３ａ）　，　（３ｂ）間に接続されて
いる。

次に動作について説明する．第１図構成の希ガス放電蛍
光ランプ装置では，直流電源（ｌ２）からの直流電圧が
、インダクタ（ｌ４）とコンデンサ（ｌ５）からなる並
列共振回路（１３）を介してランプ（ｌＯ）の電極（３
ａ）　，　（３ｂ）間に印加される．しかし，電極（３
ａ），（３ｂ）間にスイッチング素子（１７）が接続さ
れているので，パルス信号源（ｌ３）からのパルス信号
の周期及びパルス幅によってきまる周期及び期間スイッ
チング素子（１７）が閉成し，ランプ（ｌＯ）に印加さ
れる電圧はカットオフされる。このランプ（ｌＯ）に印
加されるカットオフによってできたパルス電圧は，共振
回路（ｌ３）によって，ランプ（ｌＯ）の点灯に必要な
電圧に昇圧され、ランプ（１０）は放電する。従って，
ランプ（１０）内の放電はランプ電流に休止期間の存在
するパルス的な放電になる。このランプ（１０）に印加
されるパルス電圧は，電流制限素子としての並列共振回
路（１３）により，矩形波パルス電圧とはならず略正弦
波的な交流波形を半波整流した様な波形となり、パルス
立上りの高調波成分が軽減される。また、共振回路が有
効的に動作するようにダイオード（ｌ６）が接続されて
いる。

以下．上記した希ガス放電蛍光ランプ装置において、ガ
ラスバルブ（１１）内にキセノンガス，クリプトンガス
或はアルゴンガスの各ガスを封入し，ランプ（ｌＯ）の
間欠点灯を行なった場合について、バルブ（１１）内八
の各ガスの封入圧力，ランプの一周期中の通電時間の割
合（以下間欠比という）及び一周期中の通電時間と，ラ
ンプ効率，始動電圧及びランプ寿命との関係を，実験結
果に基すいて説明する． 第２図はキセノンガスを封入した場合の封入ガス圧力と
、ランプ効率の関係を示している．なおランプ効率は輝
度を電力で割った値から求められる．第２１！ｌ中，（
イ）は間欠比６０％の矩形波直流パルス点灯の場合，（
口）は通常の高周波交流点灯（正弦波）の場合を示し，
ともに周波数２０ｋＨｚ，同一電力での値である．１０
Ｔｏｒｒ以下の封入圧においてはパルス点灯も、交流点
灯も効率に大差はないが，１０Ｔｏｒｒ以上ではパルス
点灯時の効率が交流点灯時の効率を上回ることがわかる
．しかし，封入圧が約７０Ｔｏｒｒ以上になると，交流
点灯のランプの効率は上昇するが，パルス点灯のランプ
の効率は下降し始め、２００〜３　０　０　Ｔｏｒｒで
再び交流点灯の値に近づく．また、第３図はキセノンガ
スを封入した場合の封入ガス圧力と始動電圧の関係を示
し、この図からガス封入圧力が高くなると、始動に非常
に高い電圧が必要となることがわかる．特にガス封入圧
力が２　０　０　Ｔｏｒｒ以上では始動電圧の上昇が顕
著であるので，封入ガス圧力は２００Ｔｏｒｒ以下であ
ることが望ましい．従って、第２図、第３図より高周波
点灯より効率がよく、また始動電圧において実用性のあ
るパルス点灯を行うために最適なガス封入圧力は１０Ｔ
ｏｒｒ以上、２００Ｔｏｒｒ以下である． また，直径８■から１５．５＋ａｍ，長さ３００ｍｍの
ランプをキセノンガス封入圧力３０Ｔｏｒｒで数多く製
作し、直流パルス点灯条件を種々変化させてランプの特
性を測定した．第４図、第５図にその結果を示す．第４
図は直流パルスの一周期中の通電時間とランプ効率の関
係をあらわしたものであり，非通電時間を１００μｓｅ
ｃ一定とした場合を示している．この図からパルス通電
時間が短いほど効率がよく，特に１５０μｓｅｃ以下で
はその効果が特に顕著であることがわかる．第５図は５
ＫＨｚから８０ＫＨｚのパルス点灯時のランプ効率とパ
ルス間欠比の関係を示す（（ハ）（二）（ホ））．また
，比較値として、通常用いられる５　ＫＨｚから８０Ｋ
Ｈｚの高周波交流点灯（正弦波）時の効率値も示してあ
る（（へ）（ト）（チ））．第５図より、パルスの間欠
比を小さくすることにより直流点灯（間欠比１００％）
時より大幅に効率が上昇し、また、同一周波数の交流点
灯時と比較した場合でも，パルス間欠比を７０％以下と
すれば効率が大幅に上廻ることがわかる． さらに，直径８ｍ＋鵬から１５．５ｇａ（　キセノンガ
ス封入圧力を１０Ｔｏｒｒから２　０　０　Ｔｏｒｒと
したランプを数多く製作し、このランプをランプ電力を
一定としてパルス間欠比を変化させて寿命試験を実施し
た．結果を第６図に示す．ここで相対寿命とは，所定の
間欠比（例えば４０％〉で点灯した場合の平均寿命時間
に対する各間欠比で点灯した場合の平均寿命時間の比で
ある，パルス間欠比と相対寿命との関係は，第６図から
、パルス間欠比を小さくしていくとパルス間欠比５％ま
では．相対寿命は若干低下傾向を示し，５％以下の小さ
い間欠比では急激に寿命が低下することがわかる．５％
以下ではランプのパルスビーク電流が大きくなるため電
極の損耗が急激に進むものと推定される。

したがって，パルスの間欠比は寿命を考えると５％以上
が望ましい． 第７図〜第１１図はガラスパルブ（１ｌ）内にクリプト
ンガスを封入したランプ（ｉｏ）について、上述のキセ
ノンガスを封入したランプと同様の試険を行なった場合
の結果を示す特性図である。これらの試険結果から、ク
リプトンガスを封入した場合は、最適なガス封入圧力は
１０Ｔｏｒｒ以上、１００Ｔｏｒｒ以下，一周期中のパ
ルス通電時間は１５０μｓｅｃ以下，そしてパルス間欠
比は５％以上７０％以下が望ましいことがわかる。

さらに，第１２図〜第１６図はガラスバルブ（１１）内
にアルゴンガスを封入したランプ（１０）について、上
述と同様の試険を行なった場合の結果を示す特．性図で
ある。これらの試険結果から同様に、アルゴンガスを封
入した場合は、巖適なガス封入圧力はｌＯＴｏｒｒ以上
、ｌ　Ｏ　ＯＴｏｒｒ以下，一周期中のパルス通電時間
は１５０μｓｅｃ以下、そしてパルス間欠比は５％以上
８０％以下が望ましいことがわかる． ［発明の効果］ 以上のようにこの発明によれば、内面に蛍光体層が形成
され、両端に一対の電極を有するガラスバルブの内部に
キセノンガス或はクリプトンガスを封入してなる希ガス
放電蛍光ランプ，この希ガス放電蛍光ランプの上記両電
極間に接続される、直流電源と，インダクタとコンデン
サからなる共振回路との直列回路、上記希ガス放電蛍光
ランプの上記両電極間に接続されるスイッチング素子，
及びこのスイッチング素子に，これを一周期に対する割
合が５％以上７０％以下、一周期中１５０μｓｅｃ以下
の期間開放するパルス信号を印加するパルス信号源を備
えたので，パルス立上り時の高調波或分が軽減され、従
来の直流点灯や通常の高周波交流点灯と比較して寿命を
短くすることなく，高輝度，高効率な希ガス放電蛍光ラ
ンプが得られる効果がある． また，この発明の別の発明によれば、封入ガスをアルゴ
ンとし、間欠比を５％以上８０％以下とした場合も上記
と同様の効果がある．

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す希ガス放電蛍光ラン
プ装置の全体構成図、第２図はその装置におけるキセノ
ンガス封入圧力によるランプ効率特性図、第３図はキセ
ノンガス封入圧力による始動電圧特性図、第４図はキセ
ノンガス封入ランプのパルス通電時間によるランプ効率
特性図，第５図はキセノンガス封入ランプのパルス間欠
比によるランプ効率特性図、第６図はキセノンガス封入
ランプのパルス間欠比による寿命特性図、第７図はクリ
プトンガス封入圧力によるランプ効率特性図、第８図は
そのクリプトンガス封入圧力による始動電圧特性図，第
９図はクリプトンガス封入ランプのパルス通電時間によ
るランプ効率特性図、第１０図はクリプトンガス封入ラ
ンプのパルス間欠比によるランプ効率特性図，第１１図
はクリプトンガス封入ランプのパルス間欠比による寿命
特性図，第１２図はアルゴンガス封入圧力によるランプ
効率特性図，第１３図はアルゴンガス封入圧力による始
動電圧特性図，第１４図はアルゴンガス封入ランプのパ
ルス通電時間によるランプ効率特性図、第１５図はアル
ゴンガス封入ランプのパルス間欠比によるランプ効率特
性図，第１６図はアルゴンガス封入ランプのパルス間欠
比による寿命特性図、第１７図は従来の希ガス放電蛍光
ランプ装置の全体構或図、第１８図はそのランプの縦断
面図である．

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）内面に蛍光体層が形成され、両端に一対の電極を
   有するガラスバルブの内部にキセノンガス或はクリプト
   ンガスを封入してなる希ガス放電蛍光ランプ、この希ガ
   ス放電蛍光ランプの上記両電極間に接続される、直流電
   源と、インダクタとコンデンサからなる共振回路との直
   列回路、上記希ガス放電蛍光ランプの上記両電極間に接
   続されるスイッチング素子、及びこのスイッチング素子
   に、これを一周期に対する割合が５％以上７０％以下、
   一周期中１５０μｓｅｃ以下の期間開放するパルス信号
   を印加するパルス信号源を備えたことを特徴とする希ガ
   ス放電蛍光ランプ装置。
2. （２）内面に蛍光体層が形成され、両端に一対の電極を
   有するガラスバルブの内部にアルゴンガスを封入してな
   る希ガス放電蛍光ランプ、この希ガス放電蛍光ランプの
   上記両電極間に接続される、直流電源と、インダクタと
   コンデンサからなる共振回路との直列回路、上記希ガス
   放電蛍光ランプの上記両電極間に接続されるスイッチン
   グ素子、及びこのスイッチング素子に、これを一周期に
   対する割合が５％以上８０％以下、一周期中１５０μｓ
   ｅｃ以下の期間開放するパルス信号を印加するパルス信
   号源を備えたことを特徴とする希ガス放電蛍光ランプ装
   置。