JPH0379795B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフレキシブル磁気デイスク等記録媒体
としてのデイスクをケース内部に有するデイスク
カセツトに関するもので、時にシヤツターを付勢
するための弾性部材の保持構造に関するものであ
る。

従来のフレキシブル磁気デイスク等デイスクは
へツドウインドウ等の開口を有するケースに入つ
ており、そのため開口からほこりがケース内に侵
入してデイスクに容易に付着し易いし、また開口
を通して指でデイスクを保持した際には、該デイ
スクに指紋が付着する。ほこりや指紋がデイスク
に付着すると、デイスクから再生される信号にド
ロツプアウトが生じ易い。このためケースの取扱
いには細心の注意が必要である。

ケース内へのほこりの侵入やデイスクへな指紋
の付着を防止するために、ねじりコイルばねをそ
のコイル部を非拘束状態としてケース内に組み込
み、その復元力でシヤツタ−を確実に閉状態にす
る構成例として、例えば第１図ａ，ｂ，ｃに示す
デイスクカセツトが本発明の発明者らによつて提
案されている。このデイスクカセツトはケース
１，６、シヤツター３，８、デイスク４、シヤツ
タ−開閉手段の一実施例としてのシヤツター開閉
用部材９、弾性部材としてのねじりコイルばね１
１を備えて構成される。シヤツター３及び８は、
ケース１及び６の内側に回転可能に取り付けら
れ、デイスクカセツトの非使用時はへツドウイン
ドウ２及び７を覆う。デイスク４はその中央にハ
ブ５を有し、デイスク４の回転駆動時、駆動力を
ハブ５で受けると同時にデイスク４の中心位置出
しを精度良く行う働きをする。ねじりコイルばね
１１は、ケースの隅部領域（ケースの隅部１６を
含み、該隅部１６を形成する外縁とデイスクの外
縁との間に形成される領域）１５に配されてい
る。シヤツター開閉用部材９は一端がシヤツター
３，８の外周部に係り、シヤツター３，８の開閉
を行う。シヤツター開閉用部材９の他端には外力
を受ける部分としての凸部１０を有する。該凸部
１０は、ケース１，６の外方向に向かつて突出し
少なくともその先端面はケース外に対し露出され
ている。その凸部１０の裏側には凹部１３が形成
され、ねじりコイルばね１１の一端が凹部１３に
挿入され、ばね１１の他端がケース６の内隅部に
押し付けられている。第２図は第１図ｃの要部を
拡大した部分断面図であり、凹部１３にねじりコ
イルばね１１の一端が挿入され、復元力でシヤツ
ター開閉用部材９が図の上方に押し上げられてい
る状態を示す。このデイスクカセツトがデイスク
駆動装置（図示せず）に装填される時、デイスク
駆動装置側に設けられた爪部１４が、デイスクカ
セツトの挿入等の移動動作につれて、デイスクカ
セツトの側面に設けた案内面１２を案内手段とし
て凸部１０を図の下方に直線的に押し下げる。こ
れによつてシヤツター開閉用部材９がスライドし
てシヤツター３，８を回転させ、へツドウインド
ウ２，７を開く。反対に、デイスクカセツトをデ
イスク駆動装置から抜き取る時には、爪部１４に
よる外力が凸部１０から解除されるため、ねじり
コイルばね１１が復元力で伸びてシヤツター開閉
用部材９を図の上方に押し上げ、シヤツター３，
８を回転させてへツドウインドウ２，７を閉じ
る。第２図に示すように、この例では、ねじりコ
イルばね１１の一端は凹部１３にさし込まれたの
みの状態のため該凹部１３よりはずれ易い。ねじ
りコイルばね１１の該端部がはずれるとシヤツタ
ー３，８が自由放置の状態になり、振動でシヤツ
ター３，８が開いてしまつたり、デイスクカセツ
トをデイスク駆動装置より抜いた時にもへツドウ
インドウ２，７が閉じられずに開いたままになつ
てしまう欠点がある。また、ねじりコイルばね１
１の他端もケース１，６の内隅部に押し付けられ
ただけの状態であるため、シヤツター３，８の開
閉や運搬時の振動でねじりコイルばね１１の該他
端がケース１，６の内隅部から動いてしまい易
く、ねじりコイルばね１１全体がケース１，６内
の所定位置に位置決め保持されずに遊んでしまい
所定の機能を果たせなくなる欠点がある。

本発明の目的は上記した技術の欠点をなくし、
いかなる状態においても、ねじりコイルばね等弾
性部材をその端部を所定位置に確実に保持し、常
にシヤツターをへツドウインドウを閉じる方向に
付勢できるようにしたデイスクカセツトを提供す
ることにある。

上記の目的を達成するために、本発明によるデ
イスクカセツトでは、 (イ) ケース（該当一実施例符号６）が、弾性部材
（該当一実施例符号１１）側に開口を有する第
１の係止部（該当一実施例符号２１）を隅部
（該当一実施例符号１６）に備え、 (ロ) シヤツター開閉手段が、上記隅部を形成する
ケース外縁に沿つて直線移動可能なかつ開口を
有した第２の係止部（該当一実施例符号２０，
２２）を上記ケース外縁の近傍に備え、 (ハ) 弾性部材が、曲げ変形により弾性復元力を生
ずる構成であつて曲げ変形前の両端部間距離が
上記第１の係止部と上記第２の係止部との間の
距離よりも長くされ、上記ケースの上記隅部を
含む隅部領域（該当一実施例符号１５（ケース
の外縁部も含む））に配され、第１の端部（該
当一実施例符号１１ａ）が上記第１の係止部
に、また第２の端部（該当一実施例符号１１
ｂ）が上記第２の係止部にそれぞれ上記各開口
内に挿入状態で保持され、上記両端部間の中間
部が非拘速で上記第２の係止部に付随した上記
第２の端部の直線移動に従い上記デイスク（該
当一実施例符号４）の外縁の外側を移動され
る、 構成を有することを特徴とする。

以下、本発明の実施例を第３図〜第５図により
説明する。第３図は本発明のデイスクカセツトの
一実施例構造の部分斜視図である。本実施例で
は、第３図に図示されないデイスクカセツトの他
の部分については、既に第１図及び第２図で詳述
した従来構造例と同一としてあるためここではそ
の説明を省く。第３図の実施例は、ケース６、シ
ヤツター開閉手段の実施例としてのシヤツター開
閉用部材９、及び弾性部材としてのばね１１を備
えるシヤツター３，８の開閉用駆動部の構成であ
る。シヤツター開閉用部材９の端部に、ケース６
の内側に向かつてシヤツター開閉用部材９と直角
に突起部１９が形成されている。突起部１９には
第２の係止部として小孔２０とスリツト２２とが
設けられ、ねじりコイルばね１１の一端１１ｂ
（第２の端部）は、コの字状あるいはロの字状に
折れ曲がつた状態で小孔２０にはまり、突起部１
９をゆるやかにはさみ込んでいる。該ねじりコイ
ルばね１１の該一端部（第２の端部）１１ｂと該
小孔２０は、ねじりコイルばね１１が小孔２０を
中心として回転する滑らかな節とあると同時にば
ね１１をしてシヤツター開閉用部材９と確実に連
結せしめ振動等によつてはずれることのないよう
にする部分である。スリツト２２の幅は小孔２０
の幅よりも小さい。突起部１９は、ねじりコイル
ばね１１の上記第２の端部１１ｂとともに、シヤ
ツター３，８を開閉すべくケース外縁部に沿つて
直線移動する。また、ねじりコイルばね１１の他
端１１ａ（第１の端部）は、ケース６の内部の隅
部に設けられねじりコイルばね１１側に開口を有
する第１の係止部としての窪部２１に挿入されて
いる。該第１の端部１１ａは、ねじりコイルばね
１１の復元力によつて窪部２１内に挿入状態で押
しつけられ該窪部２１の内側壁でもその動きを規
制されるので、振動等によつても窪部２１からは
ずれることがないし、また、シヤツター開閉用部
材９には常にねじりコイルばね１１の復元力が与
えられ、デイスクカセツトの非使用時、ウインド
ウ２，７はシヤツター３，８により常に確実に閉
じられる。ねじりコイルばね１１の両端部１１
ａ，１１ｂ間の中間部、特にコイル部１１ｃは、
第１図及び第２図の従来例と同様に、第２の端部
１１ｂの直線移動に従つてデイスク４の外縁の外
側を非拘束状態で移動される。

第４図は本発明の第２の実施例を示し、凸部１
０と突起部１９とをシヤツター開閉用部材９の移
動方向に対し互いに離れた位置に設けた構成例で
ある。ねじりコイルばね１１は、突起部１９にあ
けた小孔２０に滑らかに回転可能でかつ、該ねじ
りコイルばね１１の端部（第２の端部）はロの字
状に曲げてあり該曲げ部で小孔２０に保持される
構造であるため、ねじりコイルばね１１が突起部
１９よりはずれることはない。また、凸部１０と
突起部１９とを移動方向に互いに離れた位置に設
けたことにより、凸部１０の位置設計及び突起部
１４の位置設計を互いに独立に行うことができ、
設計上及び製造上の自由度が大きくなる。

第５図は本発明の第３の実施例を示し、シヤツ
ター開閉用部材９に設けた突起部１９の突出方向
に、小孔２０に続けたスリツト２２を設けた構造
である。本実施例の場合、スリツト２２の幅はね
じりコイルばね１１の素線径よりも狭い。シヤツ
ター開閉用部材９をプラスチツク等で作ることに
より、突起部１９は弾性を有する構造にできるた
め、該ねじりコイルばね１１の素線径よりせまい
スリツト２２でも、ねじりコイルばね１１は、そ
の端部の曲がり部を、スリツト２２を押し広げて
小孔２０まで挿入することができる。また、該ば
ね１１の復元力の分力は、同図でシヤツター開閉
用部材９の長手上方向の成分及びそれと直角の凸
部１０方向の成分とに分けられるから、スリツト
２２は、その開口の方向が、突起部１９の下方
（シヤツター開閉用部材９の長手下方向）からそ
の直角方向（突起部１９の突出方向）を結ぶ範囲
にあれば、該ばね１１は小孔２０より抜けること
はない。本実施例によつて、ねじりコイルばね１
１とシヤツター開閉用部材９との組立性は飛躍的
に良くなることが理解される。以上、詳述したご
とく本発明によれば、シヤツター開閉手段に対す
る弾性部材の連結を滑らかでかつ確実なものにで
き、また該弾性部材のケースに対する係止保持も
簡単な構成でかつ確実なものにできる。また、弾
性部材をケース内に組込む時の組立性も飛躍的に
良くなるし、シヤツターを確実に閉じるようにで
き、ほこりの侵入や指紋の付着を確実に防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂ，ｃは従来のデイスクカセツトの
構造の斜視図、第２図は第１図の構造中ばねの保
持構造の部分断面図、第３図は本発明のデイスク
カセツトの第１の実施例を示す部分斜視図、第４
図は本発明のデイスクカセツトの第２の実施例を
示す部分斜視図、第５図は本発明のデイスクカセ
ツトの第３の実施例を示す部分斜視図である。 １，６……ケース、３，８……へツドウインド
ウ、４……デイスク、９……シヤツター開閉用部
材（シヤツター開閉手段）、１１……ねじりコイ
ルばね（弾性部材）、１９……突起部、２０……
小孔、２１……窪部、２２……スリツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 記録媒体のデイスクが略四角なケース内に包
   含され、弾性部材の復元力でシヤツターがシヤツ
   ター開閉手段とともに移動され上記ケースのヘツ
   ドウインドウが閉状態にされる構成を備えたデイ
   スクカセツトにおいて、 上記ケースが、 上記弾性部材側に開口を有する第１の係止部を
   隅部に備え、 上記シヤツター開閉手段が、 開口を有しかつ上記隅部を形成するケース外縁
   に沿つて直線移動可能な第２の係止部を該ケース
   外縁の近傍に備え、 上記弾性部材が、 曲げ変形により弾性復元力を生ずる構成であつ
   て曲げ変形前の両端部間距離が上記第１の係止部
   と上記第２の係止部との間の距離よりも長くさ
   れ、上記ケースの上記隅部を含む隅部領域に配さ
   れ、第１の端部が上記第１の係止部に、また第２
   の端部が上記第２の係止部にそれぞれ上記各開口
   内に挿入状態で保持され、上記両端部間の中間部
   が非拘束で上記第２の係止部に付随した上記第２
   の端部の直線移動に従い上記デイスクの外縁の外
   側を移動される構成を有する、 ことを特徴とするデイスクカセツト。 ２ 上記シヤツター開閉手段は、 上記第２の係止部が上記開口の内部で開口幅が
   広くされた部分を有する構成である特許請求の範
   囲第１項に記載のデイスクカセツト。 ３ 上記シヤツター開閉手段は、 上記ケースの外縁部側からデイスク側に突出し
   上記第２の係止部が形成された突起部を有する構
   成である特許請求の範囲第１項または第２項に記
   載のデイスクカセツト。 ４ 上記弾性部材は、 上記第１の端部及び上記第２の端部が曲がり部
   を有し、該曲がり部でそれぞれ上記第１の係止
   部、上記第２の係止部に当接され保持される構成
   である特許請求の範囲第１、２または３項に記載
   のデイスクカセツト。 ５ 上記弾性部材は、 上記第２の端部の曲がり部が、シヤツターの移
   動平面に対し垂直または略垂直の部分を有する構
   成である特許請求の範囲第４項に記載のデイスク
   カセツト。 ６ 上記ケースは、 上記第１の係止部及び上記第２の係止部の上記
   各開口に連続されかつ該各開口をケース外部に通
   ずる主開口部を、上記隅部領域の外縁部に有する
   構成である特許請求の範囲第１、２、３または４
   項に記載のデイスクカセツト。 ７ 上記弾性部材は、 ねじりコイルばねで構成されている特許請求の
   範囲第１、２、３、４、５または６項に記載のデ
   イスクカセツト。